2006/09/27

『フラガール』炭鉱娘たちの熱いダンスに泣く

2006 李相日/監督 120分
松雪泰子 豊川悦司 蒼井優 山崎静代 池津祥子



☆☆☆☆.★



月曜午後ながら、シネカノン有楽町はかなりの大入り。イトコと待ち合わせて見ました。



ネタバレありだっぺ。これからの人は気をつけてくなんしょ♪







スポコンみたいな話なのかしらと思ってたけど、違いました。



斜陽の炭鉱の町の哀しみと家族の愛情がまずあって、そこでひたむきに自分の未来のため、家族のためにフラダンスに取り組む女の子たちと先生と、住民たちの一生懸命な物語。



劇場内でぼうぼうと泣くってことはそれほどないのですが、今日はぼろ泣き。顔もぐちゃぐちゃ。でも周りもぐしゅぐしゅと泣いてたなぁ 



でも泣かされたって嫌な感じはなくて、さわやかなのでした。



私の祖父も炭鉱マン、父も母も炭鉱の町で育ってまして。もう、何だか身につまされました。炭住ですよ、うぉーっ



たった40年前、田舎の日本はこんなだったのか・・・?  



映画では、炭鉱縮小のため大量解雇された人のなかに、夕張に行く家族もいました。
夕張って・・・ この頃、夕張だってもうダメになってたんじゃないのかなぁ 彼らの行く末までもが心配で!



蒼井優ちゃん



かわいー。かなり好きな女優さんです。福島訛りがまたかわいいです。
声高に言わないけれども、じっくり考えて自分の未来を自分の手で開こうとする真剣な目に胸打たれました。



で、やはり圧巻は最後の初舞台のシーンですね。蒼井優ちゃんだけでなく、みんな弾けてて凄かったんですけれども。



ゆったりしたハワイのフラだけでなく、激しいタヒチアンダンスもありまして。優ちゃんはソロで踊る役。彼女はバレエ経験者とのことで、外へ開いて伸びていく感じがします。



若さのなかに、踊りの雰囲気でたまに見える健康的な色気。いい!



腰につけてるふさふさしてるのはモレ。きれいに回すのは難しそう。
公式HPで池津祥子さんがレッスン日誌を書いてて、回すコツを掴むまでしばらくかかったとありました。



すごい高速回転に見えたんですけど。これは痩せますね・・・



松雪泰子



熱血先生の役。事情ありで東北の炭鉱町にやってきた当初は、大してやる気なし。しかし徐々に心を開き、ダンスへの情熱よ再び!



衣装を着けずに、ひとりレッスンする場面。



松雪泰子が踊るのはココしかないのに、ものすごいインパクトでした。
先生って凄い!私もあんな風に踊ってみたいって炭鉱娘たちが感嘆する気持ちを、私も一緒に感じられた。



ニット着て、スパッツにスカート着けてるだけの格好なのに、とても激しく情熱的で、そしてキレてます~



そう見えるように撮ってるのは確かなんだけど、それでもこの何分かのためにかなり練習したはずです。キレイだなぁ



風呂場に殴りこみに行く先生に惚れましたよ~ かっこよかった。



豊川悦司



炭鉱マンなトヨエツ・・・ わーっ わーっ



いとこは普通にいい感じだなぁと思ったらしいのですが、私は心躍らせて観てました。
だって炭鉱マンなのに(炭鉱マンでもいいじゃないか)、無駄にあふれるフェロモン~♪小踊り~♪



いろいろ見所があるけど、家でステテコ姿で画面におしり向けてる無防備なトヨエツに1票!



あとは、ハワイアンセンターオープンの日に坑道に入っていく時の笑顔にも!



怖そうで『LOFT』は断念してたのでちょっと嬉しい。相変わらず素敵でござったよ。



富士純子さんの母親が、私の涙腺を破壊しました。



友情やスポコンよりも、何より親子モノ(家族モノとも言う)に弱い。





命を懸けて穴を掘ること以外にも仕事があるんだ、娘たちの夢がつぶれないようにと頭を下げるところで、ぼろぼろに。



「母ちゃんみたいな生き方したくねぇ おれの人生はおれのものだ!」と言われちゃうんですよ、突き刺さります・・・ 



今年の邦画は当たり



『ゆれる』が今年最高に違いないと思ってましたが、『フラガール』もかなり良かったです。点をつけたら『ゆれる』のほうになっちゃうかもしれないけど、後味の良さではフラガールが大幅にリード。



アカデミー賞の外国語映画部門日本代表決定。おおー、健闘を祈る!



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