2019/11/29

『ダンス・オブ・ヴァンパイア』11/25昼 のびのびしてた

11/25
サラ/神田沙也加 アルフレート/東啓介
ヴァンパイア・ダンサー/佐藤洋介

2階B席(上手寄り)

Wキャストの上記の皆様は、それぞれリラックスして自分のペースで動けるようになってました。

東フレート
霊廟でも教授と楽しく会話してて、ハンマーを打てない自分を(それほど)恥ずかしいとは思ってなさそうな調子。
でも、できない(キリッ!)

教授が霊廟におり損ねた時は、優秀なアルフレートくんお願いしますって言って!と要求。教授と弟子の意地の張り合い・・・教授は自分が一番だと思ってるから、それは絶対に言ってくれないわー。

怖がりの種類も、慎重なのかな?と思わせるマイペースな雰囲気がありますね。
神田サラとのコンビだと、強気な女の子に振り回されるのも悪くないよねーっていう大らかさがあって良い。

1幕、レベッカに追い出されて戻ってきたとき、外にいたせいで冷えちゃって教授と二人でガクブル震えてるの、上手でした。

歌声もますますのびのびしていて、気持ちも爽やかに乗っていて素敵でした。
将来有望、帝劇センター狙って大きく羽ばたいてほしいです。

あと、フィナーレで現代風衣装に着替えて踊るときの、大きな背丈を持て余してるみたいなふらふらしてるダンスがツボでした。あれで、本気のダンス踊ってくれたらカッコいいのに、なぜ東さんはちょっと恥ずかしそうに踊るんでしょう?? 苦手意識あるのかしら? すっごい映えると思うのに・・・

神田サラ
もういうことないので、小悪魔サラ★ アルフレートを翻弄させちゃうゾ!の巻。
桜井さんが無意識に大人になりかけてる雰囲気なのとは違って、神田サラは大人になることを自覚してて、そのきっかけを待ってる感じですね。
そこへセクシー伯爵さまが誘いに来たので、キャッホーイ!で夜の森を走っていったと。

この翌日、神田サラと相葉アルフレートとの前楽を見たのですが、デュエットは東フレートに軍配を上げたい。

東さんの声は相手を選ばない良い声で、神田サラとのテンポもしっかり合ってます。
女声とは合う範囲が広そう、で、男声なら相手役に特徴あるタイプの方だと引き立て合えそう。

佐藤Vダンサー
こちらも、開幕直後よりもリラックスして踊っていると感じました。
多くは語らないが、じりじり迫る男な感じです。
前回と同じく、やはり若かりし頃の祐一郎伯爵さまの面影が見えました。いい・・・

ミュージカルの歌は第一に好きだけど、ダンスが見事な作品も良いよねーとしみじみ。CATSとか。

翌日の開次さんの踊る姿をみて、気づいたのは、佐藤影伯爵は他のVダンサーに紛れる黒髪なのだなぁという点。
開幕の頃に1幕を見た感想が「どこ?」だったのって、髪の毛色ですぐに見分けられないのもあったかもって。
今回はきちんと見分けがついてるので、大丈夫だった。

墓場での伯爵さまとのシーン、血で詩を書いた・・・のあたりの動き、いくつかキーになる動きは振り付けされてるようだけど、他はきっとダンサーさんの表現方法を尊重してるんですね?(と、やはり開次さんを見て気づいた)
思い出すような顔する伯爵さまの横顔と、佐藤影伯爵の横顔が並ぶシークエンスがドキっとしました。影。

ダンスの方向性もご本人の雰囲気も違うお二人がWなので、二度オイシイ。違いが分かると、ますます楽しい。

2019/11/21

『ダンス・オブ・ヴァンパイア』11/6-7 言葉がでないや 祐一郎はいつも最高。

祐一郎伯爵さまのことを書きたいけど、もはや言葉もないー。

Vダンサーが端正な佐藤さんだったせいか、伯爵さまの印象もオジサンではなかった。
若い。いや、年齢を超越してて、若いとかオジサンとかいう物差しが不要な存在だった。知ってるけど、目の当たりにするとすごいなしか言えなくなる。

帝王でした。セクシーで大きくて、すべて人外すぎた。溶けた。
いつ見てもその時の最高でいてくれる方・・・
尊敬している。

でも、全然!全然、頑張ってる感じとか努力してますってところ、見せないのよね。それが祐一郎のプロの在り方なのよねー。カッコつけとは違う感じだよね。
頑張るのは当たり前って思ってらっしゃるのだなぁ

お髪は、艶黒に背中がわが裾にかけて赤紫のグラデーション(ライトに当たると色味が変化してキレイ。前からだと黒髪にみえるし、後ろ姿に赤味が出てオシャレー)
もみあげは無いね。

サラのお風呂に誘惑しに来るときの衣装、前からマント二重構造だったのかな。
2016年のプログラム見ても分からなかった。
外側の大きなマントのほかに、ジャケットの背中あたりから深紅のマントがついてるのね。最初は裏地が赤いのかと思ったのですが、よく見たら違った。

 
9秒くらいのとこで見えるマント。オシャレー。

久しぶりに2006年のCD聞いてるんですが、祐一郎さまも歌い方がよりセクシーになってるのがよく分かるわ。
2006年もヘロヘロになるくらいセクシーだと思ってたけど、今期もまた新しいセクシー伯爵さまです。

その時の最高を見せてくれるのだから、祐一郎はいつも最高。

囁き声で、キャー!!
ドカンとバズーカ出しても響いてギャー!
いろんな声音で、もはや何をなさっても・・・わたし、キャー!!! なのです。

東宝はDVD出さないのかな。DVD向きだと思うんだけど。
どこから見ても楽しいしさー、ダンスいっぱいだし、いいと思うんだぁ~

『ダンス・オブ・ヴァンパイア』11/7 抱きつきガブリの沙也加サラ

11/7 マチネ
サラ/神田沙也加 アルフレート/東啓介
ヴァンパイア・ダンサー/佐藤洋介

マイ初日の翌日、出演者はサラが神田沙也加さんに。

サラ/神田沙也加
安定の可愛さ。
に加えて、伯爵さまが、ふれれば墜ちるあと少し感があって、大人の女になる準備万端ですね。アルフも思いきり翻弄されてて、ダメ青年っぽくなって良い。

祐一郎が風呂場を二分割しにやって来たときの表情が、アナタしか見えませんな陶酔♪ アルフレートなんか可愛いお客さんくらいにしか思われてなさそうです。

スポンジもってきて!のところも、早くお城に行きたい気持ちが溢れてます。またもアルフ、シッシな感じで簡単にあしらわれてた。

全般的に歌も演技もサラとして完璧なので、ただただ可愛いなぁと鑑賞しました。

ヴァンパイア化した沙也加サラの切り替わりっぷりも良い。東アルフが大きいからか、飛んで抱きついて首にガブリ。

アルフレート/東啓介
東さんの声は男らしいんですけど、デュエットの相手をあまり選ばない声質ですよね。
ご本人がどう取り組んでらっしゃるのかはわからないけれど、自分の声もしっかり届けながら、女声を立てるように聞こえるので男女デュエットでは得では。安心感のある歌声だなと思います。

となると、男声デュエットも当然早く聞いてみたいのですが、その機会はあるのか・・・(次の出演予定は「ホイッスル・ダウン・ザ・ウィンド」 むむ、3月は上京できないから無理ね・・・別の機会を待ちます)
他にも怒って歌う感じとか、気になるわー。

ヴァンパイア・ダンサー/佐藤洋介
前日は1幕のダンスを色気が足りぬとか抜かしてた私ですが、それは私の鑑賞眼が足りないだけでしたので、この日は端正なダンスでサラを誘惑していく様子をチェック。積極的にぐいぐい行くんじゃなくて、さぁおいで、素敵な世界へ・・・キラリ。な伯爵さまと受け取りました。

はい、誘われて行きます。じゃーん。

オケ問題
6-7日はともに1階席上手と下手から見たため、指揮棒の動きは見えませんでした。

ただオケの音と役者さんのタイミングがうまく合ってないのが感じられた。
幕が開いたばかりだからかのう・・・と若干困惑
(原因は指揮者との呼吸かなぁと思いましたが、いまは別の方が指揮を担当されてよくなったとか)

ひっきりなしに慣らし続ける曲が続くので、疲労もたいへんなものと思いますが、ステージ上の動きと音がバチンと合致してこそのTDV、気持ちよく見たいものです。

音で気になったのは、金管楽器系の音がふわふわ聞こえました。アクセントが少ないというのか、パンチが効いてないというか。あれはどうなったんだろう。

それからドラムとベース? リズム系の音がズンズン響いてて、私はリズム隊が強い音は好きなので、おおーと思って聞いてました。
ガーリック♪のとことか顕著だったと思います。

(札幌に新しくできたhitaruで聴いたレミのオケの音がとてもよかったことを思い出し、これをhitaruで聴いたらどんな音になるのかなーと想像した。一音一音聞こえると思うの)

それから、伯爵さまを筆頭にすごいエコーがかかっていて、ファンタジックな声?
この辺は演出家の好みで調整されてるのかもしれません。祐一郎自体が人外度がすごいので、エコーがすごくても そうかもって思うんですが、他のひとは人間だからもう少し控えめでもいいような。

2019/11/16

『ダンス・オブ・ヴァンパイア』11/6 新加入のサラとアルフと影伯爵、とマグダ

サラ/桜井玲香 アルフレート/東啓介
ヴァンパイア・ダンサー/佐藤洋介
マグダ/大塚千弘

サラ/桜井玲香
『レベッカ』では拝見してなかったので、初めてでした。
お顔が華やかなので舞台向きかも! 可愛い。
歌声もしっかり聞こえて丁寧で良いです。
お風呂ではきちんと隠してて、そこもお子様っぽく感じるのかも。ちーちゃん(大塚千弘)サラのお風呂の入り方はバーンとナイトドレスを脱いでて、お背中見せてくれててドキドキだったなー。2階席からだとヌーブラ見えたりね・・・

演技的には、素直で思い切りがよさそうな雰囲気。色気ってなんだっけなーという大人の入り口はまだ先のようです。大人になりたい!(まだお子様!)なサラでした。
知識はあるだろうけど、実践はまだまだ。
(今回、神田沙也加嬢が色気を出してくれてるので、違いがあっていいんじゃないかな)

アルフレートに噛みつくのも色気はまだ行方不明ですが、東アルフとのコンビだと、二人でこれから大人になってね、と思います。

フィナーレ2のダンスは、アイドル!アイドルですね、というダンスです。楽しそう。

アルフレート/東啓介
祐一郎より大きいなーと思える人は滅多にいないので、「でかい!」のセリフは東さんにも送りたい。

目力もあるし、声も男らしく安定していて、危なげがない。
ここからへなちょこアルフレートをどう出してくるの?と興味深々です。真面目そう。落ち着きがあるのでバカっぽくないです。

シルバニアファミリーのお家化したシャガールの宿においては、彼がいると余計にドールハウス味が増しますね。舞台から落ちませんように。

どうしても初代アルフらを思い出して、オリジナルキャストのイメージの強さを感じずにはいられない。
浦井くんアルフのへなちょこさと言ったら、それはそれは天使でしたからね。演技に見えなかったという・・・ふふふ。

霊廟で寝てる伯爵に杭を打てないシーン「できません!」が逆ギレしてて、あ、今時の子っぽいと思った。

これまでのアルフだと指示されても自分には出来ない(教授の言う通りにしたいけれど怖いから出来ない)といった態度と思ったの。
でも東さんは教授がどう言おうと出来ぬものは出来ぬ、出来る人がやるべきでは。と思ってそう。

上がって来いって言われて、元気にハイ!とニコニコしてたものね。

へなちょこのくせに、サラを守りたいっていう気持ちだけは強くあって、それがアルフレートの芯だと思うので、東アルフもその内面がキュンキュンと伝わるようなアルフになってほしいと思います。

あと、最後のダンスも思いっきり踊ってね! 大きさをもっと感じたいです。

ヴァンパイア・ダンサー(伯爵の化身)/佐藤洋介
開次さんはしばらく会えないのよね・・・重力がないように飛ぶとこやターンするときの溜めや止めに毎回くらくらします。

もう一人の影伯爵、佐藤さん。
1幕、赤いブーツでサラの夢に出てくるダンスを見て、おとなしめ?? 色気は? と思った自分を2幕で殴っておきました。きりっとしたダンスの奥底には燃える炎があるのですね!

端正でシンプルな表現をする方だったので見誤りました。

2幕の夜を感じろ、で、大人の男性の迫力と色気がバーンと弾けてました。わーお。

妖艶さや荒々しいセクシーさではなくて、まっすぐで切れ味のあるダンスによって、大人の男性らしさを見せてくれています。いいわー。
新上さんとも全然違う(こちらはリアルで力強い男性性って感じでした)

そのせいか、祐一郎伯爵のなかにあるらしき「若いころをイメージ」の投影にも思えます。なので、心は30歳(くらい)のままでありながら、年月だけ何百年も経っているような二面性が感じられました。美青年ぽいし瑞々しささえ感じた。

今期まだ見てませんが開次さんは「現在の伯爵(苦悩し続けている年月込み)」のイメージだと思うんですよね。

ダンサーさんの表現でここまで見えるものが違うとは、TDVすごい。最高!

マグダ/大塚千弘
きゃー、色っぽすぎる! 最高に色っぽいマグダ爆誕ですよ。まだサラでもOKだけど、こんなに色気のあるサラだとマズイか。

可愛い小悪魔め。これは伯爵さまがまた迎えくるでしょ。と思っていたのにシャガールに噛まれちゃった。

これまでのマグダだと、シャガールのことそんなにいいと思ってない、仕方ないやな感じあったけど、今回のマグダは明らかにシャガールと関係もってるし、仕事中もマグダからお誘いの目線送ったりして遊んでて、レベッカがそのたびに割って入ってて大変だわ。
気絶した教授にも流し目だったし、年上好きなの・・・???(わたしもだよ!)

シャガールに噛まれる場面、前回のソニンも色っぽく噛まれてたんですが、ちーちゃんもドキっとするな。血もドバーっと流れるし。

お城でまだお日様でてる・・の場面のメイク、すんごいゾンビメイクになったんですねー。でも楽しそう、っていうギャップがいいね。

歌声もっと聴きたいわぁ~

2019/11/11

『ダンス・オブ・ヴァンパイア』11/6 美術の変更点メモ

@帝国劇場

11/6 ソワレ
クロロック伯爵/山口祐一郎
アプロンシウス教授/石川禅
クコール/駒田一
シャガール/コング桑田 レベッカ/阿知波悟美
マグダ/大塚千弘
ヘルベルト/植原卓也

サラ/桜井玲香 アルフレート/東啓介
ヴァンパイア・ダンサー/佐藤洋介

待ってたぁぁーーー!!!
我らの伯爵さまが帝劇にカムばーっく!

クロロック伯爵のクロックとか、サラのポーチとか、お風呂に漬かる紅茶とか、リーくんのマスコットやらトートバッグとか、
クロリングッズも新作が出たとか。

開城とともにグッズ売り場に行って、上記の諸々を鼻息荒く購入。

劇城内も蜘蛛の巣が張られたり、お手洗いの表示がサラ&アルフになってるし、
売店では「冷やしドラキュラ」売ってるし。
もぎりのスタッフさんたちはマント姿。
この世界観が好き・・・
初演のころ演者、スタッフ、そして客席が一緒に盛り上がっていったよね。

ちなみに2006/7/3(初日の翌日にマイ初日でした)にTdV初めて見ていました。
恒例、おなか壊してますね。今回も久々にお腹問題が起こりましたけどね。血流でもよくなりすぎるのだろうか。
1幕の感想はコチラなど。クレーンともみあげに驚いてる・・・懐かしいなぁ
駄文でも残しておくと過去の自分がどんなか分かっていいものだ。

さて、2019年はマイ初日にして、上手側の通路席というラッキー。
前回と同じ演出なら、クコール、教授、アルフ、サラ、シャガール、そしてそして伯爵さまが通るはず。変わってませんように!(変わってませんでした~)

演出はずーっと同じ山田和也さん、振り付けも同じく上島雪夫さんです。

今回、舞台装置が大幅に変わりました。衣装は前回のものと基本変わりないように思います。担当もこれまでの堀尾幸男さんから、松井るみさんへ変更。

松井さんの美術は工夫があってシンプルだけど時代性がうまく表現されてることが多いと感じてて、これまで、伯爵さまのお城がゴージャスになってほしい、と常々希望してたのが叶えてもらえて嬉しい。

舞台セットで変更されなかったのは、城のお風呂場、教授とアルフの寝るベッドくらいかな? お風呂は変更ないと思ったけど、ベッドは天幕の布地が変わったかもしれない(今度ちゃんと見ておきたい)

・ヴァンパイアの歯。
舞台の上(舞台を囲む枠にあたる部分)にヴァンパイの白い牙が掲げられており、枠部分の左右は額縁(額の中は無い)が飾られています。

・冒頭の吹雪シーン。
以前は上演開始後に暗闇にまぎれて教授だけ布に包まれて舞台の脇で待機、風であらわになってましたが→
教授は舞台奥から手前に天井から床までの大きな白い布で覆われた中で待機、風で手前にゴロリと出てくるように変更。

これまではアルフが教授を救って暗転、音楽がババン!とキメると真っ赤な「Vampire」の文字が紗幕に映し出されて、始まるよ!とテンションが上がったのですが、今回は文字なし。
代わりに歯が赤くなってました・・・? 歯のライトが明るくなってたのは覚えてます。

・シャガールの宿屋
変わりましたねー、3階建てに!
回り舞台と昇降機能を組み合わせた大きな動きをします。ケガしないか心配。
ガーリック、ガーリック♪ の後ろは中央(以前は出入口があったよね)には階段がついて、2階も見えてます。

お部屋へご案内~となると、この中央階段を上り2階へ→外通路を通って(同時にお盆も回転)→宿部分へ。
部屋の並びは以前と同じ。シャガールたちは上手側から入ってきます。
左はサラの部屋・真ん中にバスルーム・教授とアルフの部屋。

部屋の奥行きが減って、うすいシルバニアファミリーの家って感じ。動きにくそうですが、東さんが大きいので余計そう見えるのかもしれません。サラが動くには大丈夫そうだった。
3階は、向かって左にマグダ、中央の廊下を挟んで、右がシャガールとレベッカの寝室(お向かいの部屋で浮気してたのか! おおおおい)

神は死んだ、が歌われるところで1階部分がすーっと下がって、2階が舞台のフロアにと同レベルになります。おおー動くー。

・人類のために
教授が学者としての自負を語るシーン。
以前は、電飾の縁取りが上から降りてきて、ピカピカしながら教授の自分語りを盛り上げてました。今回は、電飾なし。代わりに白鳥モチーフらしき衣装の女性ダンサー4名が登場して、教授を称えてくれます。
どこから来たの? 事務所の力? などとレベッカがつぶやいてますね。

教授の絶唱でも鳥は落ちてこなくなりました・・・だから代わりに教授のベッドの上にネズミが落ちて来てるのか?

・お前を招待しよう
うわぁ クレーン仕立ての伯爵さまのコウモリ号が廃止に。かわりにサラのお風呂場が左右にバーンと割れ奥にムラサキ色の照明に照らされた伯爵さまがいらっしゃいます。家が割れたぁ! 

・お城の城門
デザインが変わりました。以前の骨を組み合わせたような門が左右に開くタイプから、ちゃんとした門があり、扉ではなく、上から槍が逆さについたような落とし戸になりました。
落とし戸が上に上げられると、スモークの奥から伯爵さまがゆっくりと登場なさいます。かっこいいー。骨デザインも好きですが、13世紀の城をイメージしにくかったもので。

・城内(エントランス)
以前のらせん階段のみ!から、中央に階段がつく城のエントランスに。2幕冒頭のサラは2階の通路から1階(ステージ上)へと降りてから、2階のさらに上に取り付けられた階段から降りてくる伯爵に向かって登っていくスタイルに。1階奥には鏡がついてますー(映らないのにね)
天井からは大きなシャンデリアが3つ並んでいます。そうそう、こういう感じがいいと思ってた。

・教授たちのベッド
天蓋などの囲いが黒くなりました??? でもお布団は白いままか・・・
以前は天蓋も白いサテンぽかったですよね。
前よりベッドっぽいなーと思ったのだけど記憶が残っていません。これも次回確認したい。

・ライブラリ
天井まで本の山っぽいのから、しっかりちゃんと正しいサイズの本がきっちり並んだ書架へと変更。他の美術がリアル寄りなので、書架もこうなるよね。
いかにも絵な書架でした。教授は今回も書架の上に上って歌ってます。

・地下の霊廟
ここも変わったのー!
まず父と息子の棺は縦に(数字の11みたいに)並んでいたのですが、横に二つ並びました(一 一) 
父子の仲良し感は薄れちゃった。ちょっとさみしい。

教授が扉にしがみついたまま飛び出しちゃうのも、木の落下防止柵がぎゅいんと90度動くように。これはどちらもでも同じ。ただ舞台中央で宙ぶらりんになるので、どのお席からも見やすくなったのかも。

アルフが落りるのには、壁から出っ張ってる石を使っていました。

・墓場
墓石のテイストが一定に。前はいろんな墓石があって(うさちゃんのも・・・初代吉野圭吾ヘルベルトのうさちゃんと思われ)長い年月を感じられました。踊りやすくなったのだろうと推測しますが、面白さがなくなりました。

・フィナーレ
2幕冒頭の場面と同じセットで。伯爵に続いてサラは2階部分の通路にヘルベルトに伴われて登場。
階段が電飾でピカピカしなくなっています。昭和の歌謡ショーではなくなりました。
(わたし、これはこれで気に入ってました)

ヘルベルトのマントで隠してからの、サラを紹介、がなくなってた・・・えええ、これはヘルベルトの見せ場じゃないかー。復活してほしい。せっかく素敵なマントを着てるのに。

・フィナーレ2
なのかな。本編後のダンスの最後、伯爵さまの巨大な垂れ幕が舞台の奥にバーンと出る・・・のですが、その前に「教授」の顔が出て「伯爵」へ変わっていく演出に。

他の場面でも思ったけれど、「欲望」をキーワードにして、教授も伯爵も同じ穴のムジナという構図だったので、ラストでそうかそうか!と理解しました。
意識的にやってたんですねー。

2019/11/10

『ビッグ・フィッシュ』11/6昼 愛にあふれた作品

@シアタークリエ

初演の日生Ver.も拝見してます。
どちらも良さがあるんだけど、今回の12人で演じる12chairs versionだと、いっそうエドの語る人生の物語、という意味が素直に伝わるんじゃないかな?

演出/白井晃
エド/川平慈英
ウィル/浦井健治 サンドラ/霧矢大夢
ジョセフィーン/夢咲ねね
ドン/藤井隆 魔女/JKim カール/深水元基 
ウィル(少年)/佐田照 ザッキー/東山光明
人魚/小林由佳 ジェニー/鈴木蘭々 サーカス団長/ROLLY

冒頭から父子を見てじんわりと涙が出てくるわ。
親子の作品だと少し前までなら子供の目線で見てたのですが、最近はすっかり親目線になりがち。子供を育てたことはないけど、人生後半に入ったので何を残すか?ということに敏感になってきたな。

先日の『怪人と探偵』につづいての白井さん演出でした。奇をてらわず押しつけがましくなく。人への愛があるなぁと思います。

反発してたウィルが最期のときに一緒に夢の冒険を紡いで和解・・・理解しあう事ができて泣けちゃう。そしてBig Fishほら話はウィルの息子へと引き継がれる。

エド/川平慈英
出ずっぱりで大変な役!
(他のキャストもメインの役以外の役をたくさん演じるため、忙しそうです)
高校生役は高校生に思えるのは、現在のおじいさんエド、ウィルが幼いころのエドと演じ分けているから。上手でした。

美声ってことではないんですが、語るように歌う人で、ミュージカルではただ「上手」に歌う人よりも、こちらのタイプのほうが心に響きます。

ラストは死ぬとは思えないほどキラキラして、家族に見守られて旅立っていきました。じーーーん。

サンドラ/霧矢大夢
エドに出会って、別の道を選んだ人。大学生時代はかわいらしく(サーカスで踊るシーンは可愛いよねー。そりゃ恋しちゃうと思うわ)
結婚してからは家にあまり帰らないエドを理解して家族を守ってきた人。
日本で描かれる包み込む母の愛ってほど重苦しくない、永遠にエドの恋人っていう雰囲気が素敵でした。

ウィル/浦井健治
釣りをした池にジョセフィーンを連れていく場面で客席通路から舞台へ行くのを知らなかったので(下手側の通路席)びっくりしました。
妊娠中のジョセフィーンを気遣って振り返るのよね・・・ ちょうどねねちゃんのすぐ後ろで座ってたので、ねねちゃん越しに浦井くんの天使の瞳が、私の胸を撃ち抜いた。叫ばなかった私はよく耐えた・・・

現実主義者のジャーナリストらしく、父のいう話が嘘ばかりで理解できないと思っているが、自分に息子が生まれることで理解したいと思うように。
ウィルの考え方は間違ってる訳じゃないけど、ただただ、なぜ大ぼら吹き的な話をしてるのか?ということを理解していなかっただけ。それは愛しているからなの。

浦井くんは父エドを理解したい気持ちと「わからない」の間で苛立っている息子を冷静と情熱の間という感じの演技で安心でした。っていうか妻がねねちゃんの時点て超安心だよね。ムキーっとなってもジョセフィーンが広い心で聞いて、励ましてくれるから。
お似合いだったなぁ はぁぁ

新曲はエドとウィルが対立しつつも分かってくれない/分かりあいたいって気持ちが出るいい曲でした。浦井くんと慈英さんのデュエットです。

ジョセフィーン/夢咲ねね
可愛い・・・可愛いとしか言葉が出てきません。
ジョセフィーンはエドの不思議な話も面白いねって聞いてるし、結婚式でエドとウィルが揉めたときは機転を利かせて出席者を連れ出してくれるし、いいひとだ。

ねねちゃんは声も聴きやすくて良いし、浦井くんの妻役でありがとう・・・

他の役では、サンドラが少女時代にサーカスに子羊ダンスを売り込みに行くときのメンバーで(もう一人は鈴木蘭々) これまた可愛いのだった。愛らしい。

ドン/藤井隆
可愛い子がここにも。たかしこ!(ではない)
メインは幼なじみで恋のライバルで。きゃぴっと高校生を演じ、婚約者を取られてくやしがり。80年代アメリカ青春ドラマ(つまりビハヒルな感じ)で。
それにしてもどうして藤井隆がこの役なんだろうなぁと不思議。オーディションなのか、一本釣りなのか。ミュージカル俳優が並ぶなかに居ると、面白いスパイスというか、ほわんとして良いんですよね。
ドクターの役など、年相応の役は落ち着いてました。

人魚/小林由佳
天井から吊るされた輪に座ったりぶら下がったり、くるりと回ったり(飛び上がらないバク転?)チアガールだったり。
セリフはないが舞台を広く大きく見せてくれてました。

カール/深水元基
巨人役なので高足下駄みたいなのを履いて。ぐらついたりしないしスゴイ。
計算に強いカール氏、ウォール街で成功。

ジェニー/鈴木蘭々
老境のジェニー、声の感じとか表情がすごくしっくりしてて、あらまぁ
プロムクィーンの頃も可愛いんだけど、老境の雰囲気が良かったな。