新国立劇場 中劇場
ジョン・フォード/作 小田島雄志/翻訳
栗山民也/演出
ジョバンニ/浦井健治 アナベラ/蒼井優
プターナ(アナベラ乳母)/西尾まり
フッローリオ(パルマ市民・兄妹の父)/石田圭祐
ボナヴェンチュラ修道士/大鷹明良
ソランゾ/伊礼彼方
ヴァスケス(ソランゾ召使)/横田栄司
ドナード/春海四方
ポジオ(バーゲット召使)/佐藤誓
バーゲット/野坂弘
グリマルディ(ローマ市民)/前田一世
リチャーデット(偽医者)/浅野雅博
ヒポリタ(リチャーデット妻)/宮菜穂子
フィロティス(リチャーデット姪)/デジルバ安奈
川口高志 頼田昴治 寺内淳志 峰崎亮介
坂川慶成 鈴木崇乃 斉藤綾香 高田実那
大胡愛恵
枢機卿(ローマ教皇使節)/中嶋しゅう
マリンバ 中村友子
前方座席を取って舞台を広くしていたため、前のほうだなーと思って行ったら最前席でした。ムフーッ
一言で○○なお話、とくくり難いなぁ
ひとつには、時代背景に造形がないと理解がすごく浅くなる。
それから、私は自分が女だから「女の側」に立って見てしまう(それもひとつの見方ではあるけれど)
ショッキングな内容なのに、静けさがただよう不思議な感じ。
バーケットなど賑やかし役だと思っていたら、すごく哀しい最期となる。台本読んで(「エリザベス朝演劇集Ⅴ」収録のもの)登場人物多いなーと思ったのも、いざ始まると無駄人物がいないのだった。
そういえば、私が見てる栗山さん演出「イリアス」「ブラックバード」(あ、二つとも内野聖陽主演だ)「スリル・ミー」
どれも、極限でありながら妙な静けさがあったかも。人物から距離を置いてみてる感じがしますね。舞台装置も構築的だから、余計にそう感じるのだろうな。
という点から思えば「MA(マリー・アントワネット)」があんな感じになるのも成程ねと思うわ。MAはまた見たいような気がするんだけど、リピートするのに体力要る。「デスノート」はどうだっけ。浦井くんしか見てなかったので記憶が。
・劇場を出ていまに至るまで、アナベラが死の間際で発した「むごい!」がものすごく響いていて、それがアナベラのその瞬間の気持ちだったのかと思うと、カナシミが襲ってくる。
アナベラは兄のために死んだのだと思ったけど、兄の気持ちと言えば、アナベラを他のやつらのものにしたくないっていう独占欲だよね? むごい!
・浦井ジョバンニは冒頭からラストまで自分の世界のなかで生きていた。現代風にいうと、あいつやばい。
・妹アナベラは、半分は現実につながれている(特に身ごもってからは現実を見る目を持った) イタリア一の美女というのがいまいちだが、名家のお嬢さま風。
・横田ヴァスケスの忠臣ぶりがカッコ良すぎて、この作品の目玉。キャー!
・不義を働いたヒポリタとソランゾの冷たい関係、美貌の伊礼ソランゾが美しいので憎みきれないような錯覚が起こる。でも酷いんだけどね。
つづく
2016/06/20
2016/06/11
一日一公演としたいが、調整が難しい
・『真田丸』毎週楽しみにして見ている。ウッチーが長生きするとわかっているので、とても安心していられます。
・浦井くんが結婚してもしなくても、関係なく好きだから!
(誰に言ってるのやら)
・エンタメをきちんと報道できる記者が求められる。
・いいことがあった。うふふ。
・なので忙しくなりそう。観劇日程とのバランス…
前回、ぎゅうぎゅうに観劇日程つめて見たせいか、各公演への集中度が落ちたなぁという反省が。ゴメンだ。
1789 面白かったんだけど、きれいだった、音楽よかった。終わりって感じになってしまい、(自分に)残念ですわ。
それと「物語病」が私には確実にあって、ドラマ的に主人公が苦難を超えてシアワセになる(もしくはどん底でもいいけど・・・これはあまり見たくないや)、オケどどーん!じゃーん!というカタルシスを欲しているのですね。
スケッチ風だったり、軽やかなコメディも好きですが、それでもやはり主人公のなかで何か変わったり、自分にフィードバックできる部分があると、より楽しかった!という感動に置き換わります。悪い病気です。
だから、レミゼなんかは大好物、ラ・カージュも見せ場や感情の揺れ動きが見事で好き。
そうなのだよー、1789、自分に引き付けられないし、モナムーなとこも全然気づかないくらいだし(ロベスピエールに彼女がいたことに気づいてなかった私なんで)
鑑賞ポイントを見つけられないままに終わってしまったことが、悔しいなぁ・・・
とか言いながら11月の日程を埋め始めてます。
「マーダー・バラッド」取ってみた。
あらすじを読む限り、私の好物、燃える作品のようです。キャストも熱いタイプが揃ってる。綾ちゃんだけ “濃いめの女” は未知数だけど、すっかりファンになったので楽しみ。
これは見に行けないんだけど、可愛すぎる圭吾フック船長。しゃきーん!
・浦井くんが結婚してもしなくても、関係なく好きだから!
(誰に言ってるのやら)
・エンタメをきちんと報道できる記者が求められる。
・いいことがあった。うふふ。
・なので忙しくなりそう。観劇日程とのバランス…
前回、ぎゅうぎゅうに観劇日程つめて見たせいか、各公演への集中度が落ちたなぁという反省が。ゴメンだ。
1789 面白かったんだけど、きれいだった、音楽よかった。終わりって感じになってしまい、(自分に)残念ですわ。
それと「物語病」が私には確実にあって、ドラマ的に主人公が苦難を超えてシアワセになる(もしくはどん底でもいいけど・・・これはあまり見たくないや)、オケどどーん!じゃーん!というカタルシスを欲しているのですね。
スケッチ風だったり、軽やかなコメディも好きですが、それでもやはり主人公のなかで何か変わったり、自分にフィードバックできる部分があると、より楽しかった!という感動に置き換わります。悪い病気です。
だから、レミゼなんかは大好物、ラ・カージュも見せ場や感情の揺れ動きが見事で好き。
そうなのだよー、1789、自分に引き付けられないし、モナムーなとこも全然気づかないくらいだし(ロベスピエールに彼女がいたことに気づいてなかった私なんで)
鑑賞ポイントを見つけられないままに終わってしまったことが、悔しいなぁ・・・
とか言いながら11月の日程を埋め始めてます。
「マーダー・バラッド」取ってみた。
あらすじを読む限り、私の好物、燃える作品のようです。キャストも熱いタイプが揃ってる。綾ちゃんだけ “濃いめの女” は未知数だけど、すっかりファンになったので楽しみ。
これは見に行けないんだけど、可愛すぎる圭吾フック船長。しゃきーん!
2016/06/05
アルカディア ARCADIA 2 もう一度見たい。
いつも光と影が印象的な栗山さんの舞台。
アルカディア、でも柔らかな光や夕暮れの光など、使い分けが良かった。
あと、人を汚く描かないのも好き。
後半、二つの時代の人たちが同じ空間に登場します。同じ屋敷で、それぞれの時代の物語が進んでいく。
重なりそうで重ならなかったり、思わぬところで同じ!とつながってみたり。
人が一人で成し遂げるものは些細なものかもしれないが、未来の知らぬ人がきっと細い糸をつかんでつなげてくれるのでは? ささやかな希望がともる物語終盤でした。
同時に、ここまで可愛らしさで魅せたトマシナが死んでしまうのか・・・という未来を思いながら、というのが切なくもあって。
誤解と理解、近いような遠いような。
私も文学部の端くれとして、きっとバーナード(堤真一)みたいな誤解を山ほどしてるんだぁぁぁーっと穴にもぐりたくなりますが、なぜ詩を書くのか、数学を解くのか、庭をつくるのか?
やはり人は自分の存在を知ってもらいたいのだよね、と思う。未来の人にも。過去を紐解きながら、自分の爪痕を残したい、どちらも同じ。
今ならコンピュータで一瞬にして出る数字を、ひたすら手で解いて解いて解いていった隠遁者となったセプティマス。浦井ヴァルがそれに気づいたときの叫び声には、恐れがあったように感じました。意味がない! 計算しているだけ! どこへ向かってこの計算をひたすらしていたのか・・・? という恐れ。理由が見えない恐れ。
セプティマスは自分の欲を捨てて、あの日に叶えられなかったトマシナの未来をつなぎたかったのかな・・・セツナイ。
・浦井くんは滑舌を頑張りましょう。きっとできる!浦井くんはできる!
あああー、一回きりの観劇ではセリフも頭に残らないし、現代と19世紀の視線がつながる一瞬も見逃してしまうし、出来ることは限られたなぁ・・・
どうして一回の観劇で満足できるの・・・? すごい集中力でうらやましい。
芳雄くん似合うわーボーッ だし、浦井くん可愛い!でぼーっとするし。
台本が出版される予定とのことなので、それを読んでじんわりしてみたいと思います。
アルカディア、でも柔らかな光や夕暮れの光など、使い分けが良かった。
あと、人を汚く描かないのも好き。
後半、二つの時代の人たちが同じ空間に登場します。同じ屋敷で、それぞれの時代の物語が進んでいく。
重なりそうで重ならなかったり、思わぬところで同じ!とつながってみたり。
人が一人で成し遂げるものは些細なものかもしれないが、未来の知らぬ人がきっと細い糸をつかんでつなげてくれるのでは? ささやかな希望がともる物語終盤でした。
同時に、ここまで可愛らしさで魅せたトマシナが死んでしまうのか・・・という未来を思いながら、というのが切なくもあって。
誤解と理解、近いような遠いような。
私も文学部の端くれとして、きっとバーナード(堤真一)みたいな誤解を山ほどしてるんだぁぁぁーっと穴にもぐりたくなりますが、なぜ詩を書くのか、数学を解くのか、庭をつくるのか?
やはり人は自分の存在を知ってもらいたいのだよね、と思う。未来の人にも。過去を紐解きながら、自分の爪痕を残したい、どちらも同じ。
今ならコンピュータで一瞬にして出る数字を、ひたすら手で解いて解いて解いていった隠遁者となったセプティマス。浦井ヴァルがそれに気づいたときの叫び声には、恐れがあったように感じました。意味がない! 計算しているだけ! どこへ向かってこの計算をひたすらしていたのか・・・? という恐れ。理由が見えない恐れ。
セプティマスは自分の欲を捨てて、あの日に叶えられなかったトマシナの未来をつなぎたかったのかな・・・セツナイ。
・浦井くんは滑舌を頑張りましょう。きっとできる!浦井くんはできる!
あああー、一回きりの観劇ではセリフも頭に残らないし、現代と19世紀の視線がつながる一瞬も見逃してしまうし、出来ることは限られたなぁ・・・
どうして一回の観劇で満足できるの・・・? すごい集中力でうらやましい。
芳雄くん似合うわーボーッ だし、浦井くん可愛い!でぼーっとするし。
台本が出版される予定とのことなので、それを読んでじんわりしてみたいと思います。
アルカディア ARCADIA 1 カツゼツ
バーナード/堤真一 ハンナ/寺島しのぶ
ヴァレンタイン・カヴァリー/浦井健治
クロエ・カヴァリー/初音映莉子
セプティマス・ホッジ/井上芳雄
レディ・クルーム/神野三鈴 トマシナ・カヴァリー/趣里
ガス・カヴァリー&オーガスタ・カヴァリー/安西慎太郎
エズラ・チュイター/山中崇 ブライス大佐/迫田孝也
ノークス/塚本幸男 ジェラピー/春海四方
赤:19世紀 青:現代
演出:栗山民也 戯曲:トム・ストッパード
@シアターコクーン
中央付近からの観劇。とても見やすい。
あらすじなどは書きません(書けません)
じんわり来るラストの美しさがずっと心に残りました。
現代チーム:
・堤真一は、勘違いのにぎやかな男。イギリスの大学研究者には見えません。関西人でした(関西へのイメージ)しかし、人は自分の見たいものが見えてしまうというのを観客に見せてくれる人です。愚かですが、誰でもこうなる。
・寺島しのぶ。私とほぼ同世代なのですが、しのぶみたいな美しい人になりたいわーと常々思いつつ。なれません。
今回はラストのパーティ用ドレス以外は、ゆるいパンツ姿です。しのぶは何でもキレイだから私はじーっと拝見。
自分で自分を規定してしまっている人。瞬間に生きてみる解放感を最後に見せてくれる。
研究対象を研究しながら、きっと自分の何かを見つめてるんだろう、とふと思わせるところがある。気がする。自分の美しさを認めるべきよ!って言いたくなる女性。
・浦井くん。滑舌! 数学な人なので、わけがわからなくてOKなんだろうけど、やはり滑舌大事。芳雄先輩が完璧な滑舌だったので、これからも頑張ろう!とエールを送ります。技術問題だから、クリアできるはず。
役柄の表現はとても真摯で、いつものように非常に好感度高い男の子でした。それが浦井くんクオリティ・・・ ときどき鋭い。たいていマイペース。
しのぶのことが好きなんだけど、その応対もすごく自然で素敵。他人への支配欲ゼロだと思う。それがすごく素敵です。
19世紀チーム
・趣里
最初にセリフを発したときに、身構えてしまったけれど(もしかして一本調子なのかと) 徐々に、この少し普通じゃない風のセリフの言い方が、むしろトマシナの「普通の子」と違っている様子を伝えてる気がしてきた。
衣装が超かわいいです。バレエをやってきた方とのことで、背中もきれいで、気づいたら趣里ちゃん応援してみてた。
ただ、セプティマスに恋心を持っている…という確信は実は最後まで持てなかった。恋よりも前、結婚からの逃走かもしれないし、自由を求めて、かもしれないし。セプティマスを通して自由に考え生きる姿を掴みいのかなって。
火事で死んだのは、自殺か事故か、他殺かって説がいくつかありましたね。
一度きりの観劇時、私は不幸な事故と捉えてました。あの子が誰かに殺されるような伏線は感じなかったし、趣里ちゃんの姿は生命にあふれているようだったから。
自分で死にはしないと思ったなぁ
というか、私には死にそうに見える人が分からないかもしれないや。
(日によって違うのかもね、そういう比較してみたかった)
・山中崇
面白い役の男。妻を寝取られるも(才能がないらしいが)詩人である自分を売り込むためかもって言いだすような男。
そして植物学者としても名を遺した男。
後世の研究者を悩ませる原因になったとは思わず、自分の人生を生きたようですね。
人は誤解しあって生きているんだなぁ・・・
・井上芳雄
19世紀の衣装がお似合いな上に、かなりのセリフ。ファンは喜んでいたことでしょう。貴族ではない、という立場のもつ、彼にはこの先の人生にガラスの天井があるんだな、っていう物言いもうまかった。それゆえにトマシナにもちょっと冷たく言うことがあったよね? トマシナは女性に生まれたというガラスの天井があって。この二人は見えない壁があるのだなー。
しのぶが探している「隠遁者」はどうやらセプティマスということだったが、そこはぼかしてあります。なぜ隠遁者になったのかが不明のまま。
超えられない身分があった時代、それらを超えそうに見えたトマシナの死が、セプティマスを隠遁者へと向かわせたのか。何かを掴んだかに見えたトマシナが死んだことで、その何かを彼も繋ぎだかったのか。
生産的でないが没頭せずにはいられないこと、とは、面白すぎるか逃げたいからか。
ここはすごく哀しいのに、人間の性を感じる展開でした。
ラストのワルツ!
なんと美しい円環でしょう。
同じような人生を代々人は繰り返しながら、どこへ行きつくかは見えないけれど、ワルツのステップのようにくるくると上っていくイメージ。
道は長いが人生は短い・・・。
ほんの100年ちょっと前のことでさえ、人はさっぱりわからなくなっていて、勝手に想像しているの。どうして人は過去をつまびらかにしたくなる?
それが自分の人生につながっているから・・・ね。
ヴァレンタイン・カヴァリー/浦井健治
クロエ・カヴァリー/初音映莉子
セプティマス・ホッジ/井上芳雄
レディ・クルーム/神野三鈴 トマシナ・カヴァリー/趣里
ガス・カヴァリー&オーガスタ・カヴァリー/安西慎太郎
エズラ・チュイター/山中崇 ブライス大佐/迫田孝也
ノークス/塚本幸男 ジェラピー/春海四方
赤:19世紀 青:現代
演出:栗山民也 戯曲:トム・ストッパード
@シアターコクーン
中央付近からの観劇。とても見やすい。
あらすじなどは書きません(書けません)
じんわり来るラストの美しさがずっと心に残りました。
現代チーム:
・堤真一は、勘違いのにぎやかな男。イギリスの大学研究者には見えません。関西人でした(関西へのイメージ)しかし、人は自分の見たいものが見えてしまうというのを観客に見せてくれる人です。愚かですが、誰でもこうなる。
・寺島しのぶ。私とほぼ同世代なのですが、しのぶみたいな美しい人になりたいわーと常々思いつつ。なれません。
今回はラストのパーティ用ドレス以外は、ゆるいパンツ姿です。しのぶは何でもキレイだから私はじーっと拝見。
自分で自分を規定してしまっている人。瞬間に生きてみる解放感を最後に見せてくれる。
研究対象を研究しながら、きっと自分の何かを見つめてるんだろう、とふと思わせるところがある。気がする。自分の美しさを認めるべきよ!って言いたくなる女性。
・浦井くん。滑舌! 数学な人なので、わけがわからなくてOKなんだろうけど、やはり滑舌大事。芳雄先輩が完璧な滑舌だったので、これからも頑張ろう!とエールを送ります。技術問題だから、クリアできるはず。
役柄の表現はとても真摯で、いつものように非常に好感度高い男の子でした。それが浦井くんクオリティ・・・ ときどき鋭い。たいていマイペース。
しのぶのことが好きなんだけど、その応対もすごく自然で素敵。他人への支配欲ゼロだと思う。それがすごく素敵です。
19世紀チーム
・趣里
最初にセリフを発したときに、身構えてしまったけれど(もしかして一本調子なのかと) 徐々に、この少し普通じゃない風のセリフの言い方が、むしろトマシナの「普通の子」と違っている様子を伝えてる気がしてきた。
衣装が超かわいいです。バレエをやってきた方とのことで、背中もきれいで、気づいたら趣里ちゃん応援してみてた。
ただ、セプティマスに恋心を持っている…という確信は実は最後まで持てなかった。恋よりも前、結婚からの逃走かもしれないし、自由を求めて、かもしれないし。セプティマスを通して自由に考え生きる姿を掴みいのかなって。
火事で死んだのは、自殺か事故か、他殺かって説がいくつかありましたね。
一度きりの観劇時、私は不幸な事故と捉えてました。あの子が誰かに殺されるような伏線は感じなかったし、趣里ちゃんの姿は生命にあふれているようだったから。
自分で死にはしないと思ったなぁ
というか、私には死にそうに見える人が分からないかもしれないや。
(日によって違うのかもね、そういう比較してみたかった)
・山中崇
面白い役の男。妻を寝取られるも(才能がないらしいが)詩人である自分を売り込むためかもって言いだすような男。
そして植物学者としても名を遺した男。
後世の研究者を悩ませる原因になったとは思わず、自分の人生を生きたようですね。
人は誤解しあって生きているんだなぁ・・・
・井上芳雄
19世紀の衣装がお似合いな上に、かなりのセリフ。ファンは喜んでいたことでしょう。貴族ではない、という立場のもつ、彼にはこの先の人生にガラスの天井があるんだな、っていう物言いもうまかった。それゆえにトマシナにもちょっと冷たく言うことがあったよね? トマシナは女性に生まれたというガラスの天井があって。この二人は見えない壁があるのだなー。
しのぶが探している「隠遁者」はどうやらセプティマスということだったが、そこはぼかしてあります。なぜ隠遁者になったのかが不明のまま。
超えられない身分があった時代、それらを超えそうに見えたトマシナの死が、セプティマスを隠遁者へと向かわせたのか。何かを掴んだかに見えたトマシナが死んだことで、その何かを彼も繋ぎだかったのか。
生産的でないが没頭せずにはいられないこと、とは、面白すぎるか逃げたいからか。
ここはすごく哀しいのに、人間の性を感じる展開でした。
ラストのワルツ!
なんと美しい円環でしょう。
同じような人生を代々人は繰り返しながら、どこへ行きつくかは見えないけれど、ワルツのステップのようにくるくると上っていくイメージ。
道は長いが人生は短い・・・。
ほんの100年ちょっと前のことでさえ、人はさっぱりわからなくなっていて、勝手に想像しているの。どうして人は過去をつまびらかにしたくなる?
それが自分の人生につながっているから・・・ね。
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