2016/06/05

アルカディア ARCADIA 2 もう一度見たい。

いつも光と影が印象的な栗山さんの舞台。
アルカディア、でも柔らかな光や夕暮れの光など、使い分けが良かった。
あと、人を汚く描かないのも好き。

後半、二つの時代の人たちが同じ空間に登場します。同じ屋敷で、それぞれの時代の物語が進んでいく。
重なりそうで重ならなかったり、思わぬところで同じ!とつながってみたり。

人が一人で成し遂げるものは些細なものかもしれないが、未来の知らぬ人がきっと細い糸をつかんでつなげてくれるのでは? ささやかな希望がともる物語終盤でした。
同時に、ここまで可愛らしさで魅せたトマシナが死んでしまうのか・・・という未来を思いながら、というのが切なくもあって。

誤解と理解、近いような遠いような。
私も文学部の端くれとして、きっとバーナード(堤真一)みたいな誤解を山ほどしてるんだぁぁぁーっと穴にもぐりたくなりますが、なぜ詩を書くのか、数学を解くのか、庭をつくるのか?
やはり人は自分の存在を知ってもらいたいのだよね、と思う。未来の人にも。過去を紐解きながら、自分の爪痕を残したい、どちらも同じ。

今ならコンピュータで一瞬にして出る数字を、ひたすら手で解いて解いて解いていった隠遁者となったセプティマス。浦井ヴァルがそれに気づいたときの叫び声には、恐れがあったように感じました。意味がない! 計算しているだけ! どこへ向かってこの計算をひたすらしていたのか・・・? という恐れ。理由が見えない恐れ。
セプティマスは自分の欲を捨てて、あの日に叶えられなかったトマシナの未来をつなぎたかったのかな・・・セツナイ。

・浦井くんは滑舌を頑張りましょう。きっとできる!浦井くんはできる!


あああー、一回きりの観劇ではセリフも頭に残らないし、現代と19世紀の視線がつながる一瞬も見逃してしまうし、出来ることは限られたなぁ・・・
どうして一回の観劇で満足できるの・・・? すごい集中力でうらやましい。
芳雄くん似合うわーボーッ だし、浦井くん可愛い!でぼーっとするし。

台本が出版される予定とのことなので、それを読んでじんわりしてみたいと思います。

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