2013/09/29

気持ちの良い秋の日は貪欲に楽しんでおかないと

税金の問題を解決したり、オットが帰ってきたりであっという間に1週間経ってました。元気です。

週末(土曜日)、札幌市民の秋のお楽しみ、大通り公園で開催されているオータムフェストに行ってきました。北海道の各地の美味しいものが大通り公園に集結。

毎年、混雑しきった時間に突進するも席なしの立ち飲みなのを反省し、今回はアサいちです。10時開始ジャストに7丁目会場に到着し、座席を確保。夫婦で交代で美味しいものを選び、ぐびぐびワインを堪能でした。

本気で食べるなら、アサイチいいわ! ワインはー。4杯?5杯くらいかな・・・飲んだ。

仙鳳趾の蒸し牡蠣 小ぶりながらきゅっと身も味も引き締まっていて、美味しい。

釧路のししゃも 釧路のも美味しいのだ。
別海の牛肉、厚岸のつぶ貝、利尻のうに飯、チーズや、温野菜も。
画像がないのは、忘れてもぐもぐ食べちゃってたから。

最後は弟子屈の新そば。(弟子屈でも蕎麦作ってるのか)


で、ワイン。
欲を言えば、お皿が発砲スチロールじゃなかったらねーと毎年思うのですが、美味しいから我慢します。

週末は晴天で気温もほどよく、気持ち良すぎる秋の一日でした。

去年も撮ったけどね、また撮ったよ。
祐一郎商店。

まだ行ったことないのですよねぇ お誕生会にぴったりの会場かもしれないわ。しかし豪快さが売りのようで、なかなか行く機会がない! どなたか行く方がいたらご一緒させていただきたいものだ。札幌にもお店あるのです。


2013/09/23

『next to normal』9/21昼-2 ダイアナ役はタフさが必要

シルビア姐さん、苦しむ母親、女性を好演。
低めのキイで包容力のある声質、好きですね。作品にもあっているし(というか、シルビアの適応力が高いんだろうなぁ きっと)、主婦っぽさがしっくりきてます。
私も20歳で産んだら、ちょうどいいくらいにゲイブがいるのか(驚愕!) そうかー、などと思いつつ見る。

幸せな家族の朝の風景が、少しずつ異様な状態になっていく中心にダイアナがいて、ダイアナが崖っぷちにいるのが良くわかります。すごい導入部でした。いいわー。

ネタバレですが、息子ゲイブは3歳のときに病気で亡くなっているのだけれど、以降もダイアナの目には成長する息子の姿が見えているのです。病名は双極性障害とされていて、躁状態時と、うつ状態の間を行き来してます。
役者にとってはタフな役で、Wキャストでないと厳しそう。

そこから、精神薬理学者との対話のシークエンスまでで、ぐーっと引き込まれました。副作用が出たり、状態が悪化したり、合間にもやもや妄想があったり。
割と笑ってOKの対話シーンだと思うのだけど(後半の深刻さに比べたら、ここで笑っておきたいところ)大人な笑いって難しいよー。シルビア、もっと突っ込んでピンク色の妄想を押しまくってくれてもいいんじゃないかしら。

ここの新納さんは、わりと通常のニーロさんでした。変な人の役ね。

しかし薬って怖いね。何も感じない(感情がない)と言ったダイアナに対して、「安定してる」と応えたドクター。それは違うのに。

怒鳴ったり錯乱したり(ほぼ)しないのに、ダイアナが心をやんでいることが紛れもなく分かるあたりに、彼女の苦しみも見て取れます。

電気治療からもどったが、覚えてない過去を少しずつ取り戻していく家族の姿。
ゲイブのことをどう知らせるのか、思い出さないのならそのままにしておきたい夫の気持ちも分かるが、彼の名前!と問い詰める姿が痛々しい。

この家族は、非常時も品があるのが良かった点だわ。ダイアナも、ダンも、ナタリーも。思いやりがある人物なのが作品全体の品にもなっていますね。

ゲイブ、小西くーん。今ならマリウスしてもいい(かも)
あの日(2007年7月)の小西マリウスの記憶は、もう消しておくよ。もう6年前だもんね。今まで歌と演技に難ありというレッテル貼ってみてたのは、ようやく払拭できた感がありました。ふー。すまぬ。いや、その後のLight in the piazzaでも、演技はわりとダイジョブだったんだっけか。かわいかった。

特段うまい!とか美声だ!ってことはないが、ナイーブそうでどこか傲慢そうなゲイブで良かったです。辛源さんとの対比もしてみたかった。息子、という役はうまくやっていたと思います(偉そうコメント)

でもって、あら背が高くてジーンズが似合うねと認識できた。やっと。

見えているダイアナとしか目線が合わないので、心を強くしないと寂しい役。そこにいるけど、いない。いないけど、いる。舞台の生身の人間が演じるのに、映画だとSFXが必要な設定が、目線ひとつで成立する不思議さ。

成長してる息子の姿を見ているのは問題であると同時に、ダイアナの心を安定させてるアンカーみたいな役割も果たしてくれているので、ゲイブをきちんと死なせることが一番いいのは分かるし、ドクターもその方向で治療しようとするが、思った以上にアンカーが多くて、もはや不在状態でダイアナはきちんと保っていられないようになっていたのでした。

僕を消さないで!と叫ぶゲイブを見ていると、自ら息子を殺さねばならないかのような恐怖が襲ってくる。ダイアナのこの恐怖感が、客席にも伝わって、涙。
子守唄のシーンも、体の一部がもぎ取られるような痛みがあって、つらい。美しい音楽も。

その一方で、ちゃんとここにいるのに、まるで居ないかのように感じている娘・ナタリーの苦しみも描かれるのが見事で。
反発してるけど、ママを病院につれていく優しさがナタリーの可愛らしさだなぁ

ナタリー、村川絵梨。
音程はずすわけじゃないが、メリハリがなくて、彼女の歌詞がいちばん聞き取りにくかった。ふててる役だから、こんな歌い方?と考えてみたが、それにしてももう少し聞き取りやすくお願いします。

歌い方のほかは、すらりとしてて舞台でもよく映えますね。いまどきの子らしさが出てます。

ヘンリー、松下洸平。
ドラマ「カラ兄」での末松役で見て、気になるわーと思っていたので、やっと会えて嬉しい。
やっぱりいい!
言葉に命がある。セリフなのだけど、そのセリフに生命がある。歌もいい。

ぷらーんとしてても、ナタリーのこと好きなんだなぁ いい子だなぁと思える一服の清涼剤。じゃないが、ドラッグ吸ってても、彼は普通の人なんだね、と。

また見たい俳優さんでした。

『next to normal』9/21昼-1 音楽もセット(演出)もパーフェクト

@シアタークリエ

登場人物は16年前から精神を病む女性・ダイアナ。その夫・ダン。思春期の娘・ナタリー。そして彼女にしか見えない(3歳で死んだ後も成長し続けている)息子・ゲイブ18歳。

精神科医・マッデン。ナタリーの恋人・ヘンリー。

シルビア・グラブ、岸祐二、小西遼生、村川絵梨、松下洸平、新納慎也

2009年トニー賞、2010年ピューリツァ賞

トニー賞の中継みてるときから、日本で上演は難しそう、しかし英語は分からないしと思っていた作品で、待ってましたーーーっと観て来ました。

メロディも不安定さやロック風だったりと難しそうなうえに、そもそもテーマが心の病。どう上演するのかー

まずは日本に引き寄せるのではなく、舞台セット、演出含め全米ツアー版をもってきているので、翻訳劇として上演となったようです。

演出は非常に素敵、クーーール! ですね。背景にうつるライトの色の変化で人物たちの心が表現され、3階建ての鉄骨セットは、つながりをつくったり、断絶の境界になったり。真っ赤から、紫、青と変化します。
椅子がいい役割をしてたのもの目を引きました。

音楽に合わせて、動きに合わせて、ガツン!と色を変えるシーンなど、爽快なくらい。ドクター・マッデンがロック・スターのようだという印象のせいで、ロック風に診察してるとこなど、カッコエエーーーですわ。

シルビアママの衣装が、病気が治まっていくという視点とは反対に、どんどん地味な色味になっているところなど、残酷で痛々しいものがあります。
セックスするから!と娘に宣言して寝室に向うときは、病状としては深刻でもママは元気なのできれい色のドレス、でも電気ショック治療のあとはモノクロの衣装へ。

音楽、意外と耳に残る。
初見だったこともあるだろうけど、歌詞がきちんきちんと聞き取れなかったことが残念でした(私、ちょっと聞こえが悪いのです。なので、ふつうは(笑)ノーマルなら聞き取れるのかもですが) こんな時だけ、某四季のくっきりはっきりセリフが恋しくなるワガママさ。←ふだんはイヤだと散々言ってるのにねー。

病気に悩まされることがどういうことかを訴える You don't Know
夫が必死に訴えかけてる I am the one
ゲイブが歌う、I'm alive
ナタリーとヘンリーのHey

いや、どの曲も素晴らしかった。B'way original cast盤を聴いてみると、当然ながら歌詞とメロディのバランスが申し分なくて、羨ましい。
上演中ですが、再演してほしいし、その際は日本語歌詞もさらに手直しして、言葉(意味)情報も漏れにくいようにしていただきたい!

ロックテイストなメイン曲に加え、ターンターンターン、単調なリズムで表現したり、クラシックやジャズも加わり、多様なメロディが使われているけれど、ピアノ、ベース、ドラム、ヴァイオリンとチェロ。基本弦楽器で奏でられるため、調和が取れています。

少ない楽器、少ない出演者で構成されていて、それがむしろ贅沢。




2013/09/22

満喫

ビールのために空港スカイデッキにいます。
レストランで並ぶのすら我慢できず(笑)

今日はロミジュリ。楽しかったです。いろいろ不満もあるが、とりあえず、まぁまぁよいんじゃないかしら?

東京も良い風が吹く季節になっててほっとしました。札幌は16度ってほんとかしら。ブルブル。

2013/09/19

直行です まだ30度あるってどうしたらいいの

明日は勤務後そのまま空港へ直行→東京へ。

・Next to Normal http://www.tohostage.com/ntn/
・ロコへのバラード http://www.duncan.co.jp/web/stage/loco/
・ロミオ&ジュリエット http://romeo-juliette.com/

見てきます。

育三郎くん出演のハウス食品、シチューのCM、たぶんチラ見したことあるのに気づかなかった・・・ StarSだと、キュートすぎるわと思ってみてても、こういう役になると男子なのねー。かっこいいじゃないか。

レディ・ベス」のキャストを見る。この序列では誰が主人公なのかはかりかねるわ。
レディ・ベス役のお二人とも舞台では未見(映像では何度か)なのですが、全く想像できませぬ。

でもって、週末に見るR&Jの出演者とも被りまくっているので、ますます分からなくなってまいりました。

平方&古川ってセット売りなの? ふふふ、そして禅さんと圭吾さんのシングル・キャストに絶大な安心感が漂いますね。

クンツェ&リーヴァイ作品では起こりがちな、<タイトルロールの女性に全く興味が湧かない>事態も経験済みだから、大丈夫。

いいの、とにかく祐一郎さん見てるから!(失礼)

今日、久しぶりにTdV聴いてたんですよ。いいよねー、いいわー。そりゃ声量は落ちてきたけど、あの声は祐一郎さんしか出せないのねー。ふふーん。

2013/09/17

「東京マッハVol.8 北北東に越境せよ 札幌マッハ」脳が活性化するー!

俳句ってつくりますか? 私は作りません=作れません。

だけど、このイベントに参加して俄然つくってみたくなった。やだなにかっこいい。

【東京マッハ】とは
ホストは千野帽子、レギュラーメンバーに光本一成長嶋有堀本裕樹、今回はゲストに柴崎友香を迎える公開句会。

今回は、札幌市のコンカリーニョで9/16開催でした。

俳句の基礎もなければ知識もなく(古池や蛙とびこむ夏の音、とか咳をしてもひとり、とか?)参加してみたのですが、休憩はさんで3時間少々。

観客は開始1時間前から会場入りできて、選句に参加できます。これがいい。

■選句表(https://twitter.com/concarino_info/status/379455199623925760/photo/1

事前に千野帽子さんの「いきなり俳句入門」を半分くらいまでは読んでいたのですが、いろいろ目からうろこがボロリ落ちることがたくさん。俳句は、早いのだ、とか。
 
そして1人で作るだけじゃなく、仲間であつまって色々と言い合う(酒も呑む)ことこそが、醍醐味だというのが一番の驚きで、その楽しさを実際に見せてくれたのが「東京マッハ」でした。

壇上だけで選句して講評しあうのを見るのとは、かなり違いますね。自分がいいと思ったところが、別の人にはダメな点として見えるとか、思いもよらない読みときをしてるのを聞くのもスリリング。

誰の句かを明かさずに言い合うので、そこもドキドキします。自分の句のこともしらばっくれてクールに言ってみたりするのです。

いろんなよみ方を聞くたびに視点がカチカチっと切り替わるみたいで刺激的でした。学生時代のゼミを思い出すわ(わたし文学部・・・詩歌はぜんぜん学ばなかったけれど)。

素人なので、見た目がぐいっとカッコつけちゃってカッコいい句に痺れます。つくるのも、評価するのも、カッコよくやってみたいー。

■マッハメンバーの点数
「野分後の少し古びて新都庁」(長島有)
が最高得点でした。

4点は、
「座ろうとしてどけてみる晩夏光」(米本一成)
「矢印に皆従う秋日和」(長嶋有)

3点
「背表紙に波来て返す夜長かな」(千野帽子)
「あんパンの餡かたよりて秋日和」(長嶋有)

会場1位は「夜半過ぎ台風消滅決心鈍る」(柴崎友香)

私も特選にしてたので、気分で選んじゃったなぁと選句したあとに考えてました。
台風の影響で、登壇者がだれもこれなかったかもしれないイベント、に、全員来てる嬉しさが影響した感じ。
夜中に台風情報をじーっと見て揺れ動く感じが伝わります。
あと、道民にとって台風って滅多にないはビッグイベントなので、浮き足立ったかもしれない。

これは今日のスペシャル感が選ばせた句でしょう。

俳句じゃないが、堀本さんのよむ声がNHKアナのように美しく、しかも最後にこれは誰の句?への返事が「ユーキです」 が非常にツボでした。しばらく「ユーキです」で楽しく過ごせそう。

長嶋有さんは、思っていた以上にもっと非常に素敵で、心遣いの方でした。

千野さんの八嶋智人風情がけっこう強くて、語り口調は江戸っ子? 八嶋さんか、落語家という見た目に驚き。文芸評など好きでよく拝読してますが、そういうイメージではなかった。思った以上にちゃきちゃきな方でした。

光本さんは、思ったような光本さん。いつもの光本さん。

柴崎さんは著作を読んだことがなかったので、これを機に触れてみたいと思います。

客席にトヨザキ社長が無事に到着していて何よりでした(全部参加のはずが、飛行機が欠航決定て絶叫されていたのだった・・・)

2013/09/15

『二都物語』8/23-25マチネ-9 濱田めぐみマダム。こわい。

■めぐたんマダム。こわい。

ぽつりと呟いても怖い「自分が誰なのかもわからないんだから」ひいいい。
(特に、初見日はクールすぎる言い回しで青ざめた。3日目は少し憐れんでいる感じ。日によってちがったのかな)

ここにいなーーいーー! とドスの効いた声でぶちかますマダム。メイクも無表情を引き立たせるシックな・・・色味のないものになっていて、手元で編み続ける赤い何かが彼女のたぎる復讐心をひたすら集約しているかのようです。

思いつめて苦しそう、自由にしてあげたいー。
どこまでだ、と夫に言われて泣き喚くマダム。きっと理性では分かっているのに、どうしても心が押さえられないのね。
これまた演じる役者には、エネルギーが要るわ。

ドファルジュに向って、まだなの?って言ってからの、ついにドファルジュが立ち上がった場面。ぐいぐい力がみなぎってくるマダム。少し楽しそうで怖い。
ここまでになるほど、貴族たちの行いが酷すぎたのですね。

マダムの怒りや憎しみって、<民衆>を代表している。ドファルジュが、社会の公正さとかに目を向けているのに比べると、マダムのほうは非常に感情的で、夫婦の絆を強く感じる二人だけれど、対照的でもありました。

世の中を動かしてしまうエネルギーは、こうした負の感情が原動力になるのだろうが、「どこかでやめなくては」いけないのです。
復讐だけでは、良い世界へつながらない。

実は、いま読んでいる本が、フランス革命時の各階級同士の関係について分かりやすく書いてあって、いちいち成程!と頷いてます。


若い人向けに書いてあるので、読みやすい。私が学校で選択したのは日本史ばかりだったので、フランス革命・1789年、という年号しか知らず。
何がどうなってナポレオン戴冠まで続くのかがさっぱりだったんですが、これが軸になってくれそう。
情報量は少ないけれど、歴史の流れは大きく把握できます。

お勧め資料ですー。

手製ハムをごちそうさま


友人が手塩にかけたハムが2年越しで完成! ご馳走になりました。
おいしーーーーい!!


塩とうま味が混じりあい、幸せたっぷり・・・ ワインもすすむぅさらに手製フォカッチャも加わり、至福です。


2013/09/12

『二都物語』8/23-25マチネ-8 ゴージャスなお屋敷だったら良かった

■岡さまーっ

岡幸二郎さまなテヴレモンド様の艶のあるお歌が、1人異次元なオーラでようございました。

お屋敷の家具が少ししか拝見できなかったのが、残念ですわ!
侯爵さまのお屋敷を、小さな脳で必死に想像しましたわよー(もうちょっとキラキラな家財を配置して欲しかったの)

ここにいない侯爵からの手紙を、ダーニーの背後で幻のように見せてくれました。声にエコーがかかり、妖しげ度がますますアップ。
さすが貴族は声質も魅惑的なのね・・・(機械のおかげ)

時々ちょこっと登場するだけの悪役は、テンションキープするの大変そうですが、岡さまなら大丈夫! って、根拠ないけど、すてきだったから・・・

甥っ子シャルルとの対面も良かったけれど、キーヨとの交錯が一番好き。お若い芳雄&浦井の軽やかさに、重みが出る二人の登場です。
年をとるってこういういい面もたくさんあるよねー。重み。若者には若者の軽やかさ。

あー、だから舞台は何も見逃せない。消えていくと分かるからこそ、全部見たいという・・・そしてお財布が悲鳴を上げる地獄だ。たのしいから不満はないけど。(たまに北国にも出張してきてくれないかなぁ)

■キーヨーーーっ

はい。岡さまと並んで素敵なお方。ストッキング履いたおみ足のむちむちふくらはぎとか、何もかも良いわ。

キーヨも不器用な男らしいところがにじみ出てしまうのがいいなぁ 野獣系とまではいかないのに、ほんのりワイルド。かわいい。

侯爵兄弟の悪事を見て、訴える!と啖呵を切る後姿が、さすがルーシーのパパ。不正を見逃せない熱いハートのお方なのねと。そしてそのせいで、妻や娘も辛い目も遭ってしまうというのに・・・チャールズとも似てる。

■さとしさーーんっ

ドファルジュの足が悪い設定なのは、熱すぎるさとしさんを抑制するためでもあるとか(どこで読んだのか忘れてしまった・・・すみません)
マダムが熱すぎて暴走してしまうから、こういうのは面白い設定でした。

この3人が並ぶと、レミー、レミゼー! 脳内でレミが上演されかかってしまった。

終わりが無い、と妻の暴走を止めようとする苦しみが良く出てました。ドファルジュは、憎しみや恨みのを、社会改革を成し遂げることで乗り越えようとしているのだろうが、妻は家族や周囲の人への仕打ちを個人的に晴らそうと、憎しみの穴に堕ちていってしまってます。

つらい。





『二都物語』8/23-25マチネ-7 ルーシー、その人のことシドニーだと思ってる?

ついったーでも、どうだったのかなと話題になってまして、3回見ても毎度「???」と困惑した気持ちが残る場面について。

シドニーがチャールズと入れ替わって、薬で朦朧としているチャールズをバーサッドが無事にマネット一家のいるテルソン銀行屋敷まで連れてきます。

帽子をかぶり、ベンチでぐったりしているチャールズ(シドニーの格好)。父ドクター・マネットとロリー氏、プロスさんはバーサッドとのやり取りで、

・はじめはシドニーが酔いつぶれていると思ったが、それがチャールズ・ダーニーであると知って驚く。

という態度です。うんうん、そうです。

でも、誰もルーシーに向って<チャールズ・ダーニーが帰還した>とはっきりルーシーに告げるセリフや態度はなかった。
ルーシー以外の人物たちはばたばた早くフランスを発たねばならない、という気持ちになります。

そしてルーシーには手紙が渡される。↓ 

シドニー:(歌)「君の愛する人に僕の夢をゆだねよう、君の想いが天に届いて彼は自由になる。僕も自由に
ルーシー:(セリフ)「チャールズ

ゆっくり、この場面のやり取りを思い出すと、
・ルーシーはシドニーのやったことを、手紙で知った。
・ここで潰れている人は、シドニーではなく、夫チャールズなのか?と気づいた。

ですよね。

流れでいけば、ここのルーシーのセリフは「シドニー」と言ったほうが、分かりやすかったのではないかと思います。シドニーからの手紙を読んで、何が起こったのかに気づいた。その後「チャールズ」といいながら、ベンチに駆け寄る。

この後、小さなルーシーが「パパがかえってきた!」って言ったと思うので、小さなルーシーのセリフをもって、母娘の気持ちが同時に表現できたんじゃないかな?と。

さらに言えば、あれだけ苦悩していたのですから、ぜひともチャールズに駆け寄るとか、抱きしめるとか、シドニーの行為について悩む前に、チャールズがここにいる!という驚きを表してほしかったなぁ 直前のルーシーの苦しみが印象深いので、ちょっと淡白に思えます。

考え抜いた演出でしょうから、鵜山さんのしたかったことを考えてみますとー。
すみれさんのセリフまわしが全てにかかっている場面となります。自分ならどう言うかと想像してみたんですが、ほんと難しい!

<課題>
夫の帰還に気づいた瞬間、大事な友人(友人以上かもしれない)がした究極の行為について、畏れと感謝を抱いて、さぁ言ってみましょう!
「チャールズ」

難しいよ!

再演(熱望)時には、ここの場面は手直ししていただけたら、嬉しい。

2013/09/09

秋がきたー

いくらが売られてたー。漬けたー。

台所で撮ったので味気ない感じねぇ

小粒だけど、今シーズン初のいくらの醤油漬け。いひひひひー。

レシピ:
いくら1腹、醤油大さじ2、酒大さじ1、塩小さじ1/4

いくらをほぐして、漬ける。以上。

シンプルすぎてテクニックもないので、とにかく新鮮ないくら、美味しい醤油、美味しい酒、美味しい塩、で作れば美味しくなる。当たり前か。

ほぐすときは、焼き網の上でぐるぐる回すときれいに取れます。何度も流水で流し、キレイにすれば見た目もきれい。

去年は秋鮭が不漁で、いくらも高かったため、ちっとも食べられませんでした。今年はどうでしょう。取れそうな地域と、下回りそうな地域があるようだ。これから1ヶ月くらいは、鮮魚コーナー要チェック。

今日は走り回ってげっそり疲れました。いくら食べたし、もう寝ます。おやすみなさい。

2013/09/08

『二都物語』8/23-25マチネ-6 二人はきっと素晴らしい人生を送るはずだ

友人が言いました。あの二人(ルーシーとチャールズ)、シドニーの死を背負ってこれまでのようにいい関係でいられるかしら?

だいじょうぶ!

というか、大丈夫であってほしいところですね。
シドニーからすれば恩を着せているつもりは毛頭なく、ある意味では自分自身のためにしたことでもあったはず。
天然純粋系のルーシー&チャールズならば、素直に、驚くほど素直に(きっと苦しむ時間もあるだろうけれど)小さなルーシーを慈しみながら、手を取り合って堅実に生きていってくれるでしょう。

見ている側にすれば、芳雄シドニーが命を投げ出す価値があったと思わせてくれなければ、成立しない物語です。
いくらシドニーの自己満足だと言う事が出来たとしても、やはりそれなりに<あの二人ならば>と思いたい。

鵜山演出は、そのあたりにもポイントが置かれていたように思います。
そう、私が初見の日に驚くほどチャールズが天然君だったわけですよ! このくらい天然君でなければ、友人の犠牲で自分が助かって生き延びるとか、辛すぎる人生です。深いわー(初日に気づかなくてさー、ああゴメンなさい)

さて、2幕のシドニーの心の動きの細かさといったら素晴らしいものがありました。

・とにかく心配でパリに駆けつける。
・裁判を見守る。
・チャールズがもし死んだら?と想像する。
・ルーシーの側で力になりたいと思う。けっこう元気。
・助けてほしいと懇願される。
・ルーシーのチャールズを思う気持ちに触れ、おれの入る余地なし、と肩を落として退室しかける。
・行かないで、と言われて「え、おれのこと?」
・でもそれは夢のなかでチャールズへの呼びかけをしてた。ががーん俺じゃない!
・苦しむルーシーを見ていられず、街へふらふら出て行く。俺にできることは何もない。
・バーサッドから牢屋に入れることを聞きつけ、ピカーンとひらめく。嬉しそう。
・ロリー氏としみじみお話。あなたが父親だったら、とか人生の価値について語る。
・活き活きときびきびとチャールズを気絶させて、ミッション完了。
・憑き物が落ちたのかというくらい、静かな心のシドニー。お針子になりたい!人続出。

思い出して書いてるだけで、じわーん泣きたくなります。
自分の命を投げだすだなんて、と思う一方で、この特殊な混乱の時代だからこそ出来てしまうことかもしれません。数万人がギロチンで処刑されたらしいですし。

最後のセリフ、
これは僕が今までしてきた何よりも、ずっとずっといいことなんだ。この先には僕が今まで知らなかった、ずっとずっと素晴らしい安らぎがある。

これが無かったら、ただ犠牲になった人でしかないところですが。いいセリフでした。
これを聞くと、あ、シドニーはむしろ(やり方は究極的すぎるけれど)自分自身も救ったんだと思えるから。

ただし、何と言うか・・・ 英雄的行動、みたいな演出でなかったのが最も良かった点でしょうか。あくまでも、シドニーの個人的な気持ち、ルーシーと、ルーシーの家族との関係性によって起こったことだ、という捉え方が良かったです。聖人化しない視点とでもいいましょうか。

その点でも鵜山さんの物の見方が好ましいなと思いました。これから「ジャンヌ」もあるので、楽しみ。

88冊。引越ししてちゃんと並べたい

2020は東京でオリンピックだそうです。
問題があるけれど、いい機会にして明るい気持ちでよりよい社会にしていきなよ、と応援してもらったと思いたい。
原発も何か進展があればいいのですけれど。いい目標になりますように。

さて、久々に晴れ間の札幌です。気温も20度越えました。

気持ちがいいので、プログラムの虫干ししです。現在88冊。そんなにあったとは。あああ。
実際には虫じゃなくて湿気とカビの調査。ここはクローゼット。カビ大発生の部屋にあるので、心配で心配で。幸いカビはなかったです。

ただ糊が劣化してきて、表紙と本体が離れかけてるものがありました。開くとバリバリ言う。
職業病がむずむずして修理したくなったけど、ま、気をつけて閲覧してねでいいか。自分しか閲覧者いないし。



ライオンキングが日に当たってOKなのは、同じものが2冊あったから・・・ 撮影用に。

保管中はファイルボックスは裏返して日光を避けます。最上段のかわいそうなファイル類は、チラシの山。小学生の頃からのものがー。ありますー。わぁ

他にも劇団四季の「ラ・アルプ」がどんどん増えるのとか、どうにしかしたい(ダンボール2箱)
ここにはないけど、新聞記事のファイル、雑誌の切り抜きファイルも1段分くらいあり。

そうそう、1995-96のミスチルファンクラブ会報誌(大学時代)とか、谷村有美の会報誌(中学・・・)が発掘されました。ぎゃーー。初めていったコンサートが谷村有美だったわ(遠い記憶、周りが男子ばっかりだったっけ)

あと西村知美『ドン松五郎の生活(1986)』生写真(小学生・・・!)、とかが見つかって面白すぎた。切手を送って購入するのですよ、今じゃ信じられないですねぇ

淡白なほうだと自分では思ってきたけれど、実は違うのかもしれない。

2013/09/06

祐一郎さん『レディ・ベス』家庭教師役にて出演

ぱちぱちぱちー。
そうだろう、そうだろう。発表してくれて嬉しい。

エリザベス女王、少女時代の家庭教師・天文学者だそう。そんな人いたっけな・・・時間があるから、また資料チラ見しておこう。
天文学者なら、星空を見上げて一曲歌うかもしれないなぁ お似合い。

石丸幹二とのWキャストということで、これトート役の時より、おおーっと衝撃がありました。トートはどの年齢でもいい閣下でしたけど、これの場合はある程度のキャラ設定は決まっているのよね? どうなるのかなー。

あと方々で話題の、「祐一郎の宣材写真が古すぎる件

けっこう前から変えないね・・・と思っていたが、そろそろ別人疑惑である。誰?といわれかねない。気にしないのか(本人は気にしないのだろう。東宝もこれでいいのか?) 
笑ってあげます。ふふふ。
お時間のある今、新しい宣材写真をぜひー。

いよいよだぁぁ はっ、クリエコンサートの日程決めないといけない。週末に考えましょう。

StarS オールナイトニッポンGOLDに登場

ふー、聞き終わったばかりでコーフンしてます。楽しかったぁ
2013/9/5 ラジオ放送でした。

そして、ファイターズ中継で冒頭30分をさらっとカットして放送したことを、一生忘れません・・・ってか、去年の節電「試合は3時間まで」ルールが今頃懐かしく感じます。あれ良かったなぁ 延長ほぼなかったもんねー。

30分経過した時点から聞き始めた(イクティーの幼少期の話してた)わけですが、それでも楽しかった。
もちろん課金でいいのです。見逃し放送を聴く方法があればいいのに!

さて、
健ちゃんの<真面目なとこ>と「ぼうぼうどりまん」「こかんばーん」のふり幅、見事です。しかし基本真面目であるからこそ、メンバーの二人にも可愛がってもらえてるのでしょうと想像。

リーダー芳雄くんは、司会業が板につきすぎてて、そしてそこかしこで披露されるブラック芳雄とか、お金の話とか、実際韓国ミュージカルってどうなの?な話。素晴らしい。さすがです。信用してあげてくださいね。よきライバル!

そして育三郎くん。M!初日に骨折、初めて聞きました。ピアノも華麗に弾き、毒で突っ込まないのに、ちゃんと話にのれる落ち着き・・・ 頼りにしてます。

いちいち、いいな♪の11/11 18:00開演
ミュージカル俳優として、初めて武道館コンサート開催です。

歴史を見逃してはもったいないー。
一緒に楽しみましょ。
育三郎のメイクがツヤッツヤなのが気になりすぎる公式、http://stars-info.jp/index.php 

ツイッタのハッシュタグには、 もあるよん。(浦井くんがコンサート中に、ファンに向って「ホタルイカ」と言ったから俺たちホタルイイカの皆さん♪)

このまま紅白出場しちゃってほしいわ。


2013/09/04

『二都物語』8/23-25マチネ-5 すみれさんの素敵だったこと

すみれさんって、セリフのときはイントネーションがインターナショナルだったり(でもイヤじゃなかったです、愛嬌というか。二国を行き来する人たちなら納得)するけど、ダーニーが裁判に掛けられて有罪となり連れ去られていくのに向けた言葉、チャールズ!、シドニーに「もう一度すくって欲しい」と懇願する場面、などなどが、

演技してるような感じがなかった。

歌っているときは、いろいろコントロールしているだろうと思えるのに、はっとするくらい本気の声に聞こえて、震えました。全身の使い方が見事だったと思います。大柄なことがとても良く演出上でも利用されています。

いいなと思うのは、こういうときって割と、<金切り声>で夫の名前を叫びがちですよね? 
まぁ叫び声ではあったのだけど、意思を感じる声で叫びます。庇護される弱い女性じゃなくて、夫を守るためにここにいるんだという気迫があったように思いました。引き裂かれる苦しみがそのままに出たような声でありながら、女性らしさと、強さが同居していて、なかなか素敵なルーシー。

純粋で明るくて、そして天然。浦井くんとお似合いよ!(←ちがう)
ダーニーとお似合いねー。

サバサバした性格と、ドレスの着こなしもざっとした足裁きも、私の好み。

そんな彼女の嘆きと、父・ドクター・マネットの苦悩がひりひりと痛い2幕。

キーヨパパはそこかしこにヴァルジャンの面影をちりばめつつ(こちらが勝手に投影してるんだけど)ストッキング越しのふくらはぎに目を移しつつ。
しかし、公平というか、公正な人であることがしっかりと伝わる良い人物像でした。侯爵らを糾弾する場面など、その代償として牢獄に19、いや17年・・・(デジャヴよね?)

テヴレモンド侯爵兄弟の悪事の再現場面からのドクターの苦しみ、それを知るルーシーの気持ち、ますます復讐に燃えるマダム。前方の現在の人々と、過去が二重写しになっているなんて、スムーズな展開でしたねー。

なかなかうまいと思うのは、裁判所では上記のように気丈に頑張っていたルーシーが、帰宅してシドニーに会ったところで、ぐっと弱さを見せるところ。彼を信頼して心を許しているのだと分かります。
それがシドニーにも分かるだけに、葛藤してしまうわけよね。
ダーニーが不幸にも、死んでしまったら?と。

さよならは言わないで
1幕冒頭の、父娘の再会場面の「もう1人じゃない」でも涙腺決壊ですが、この歌もとても涙なくしては聴けぬー。

製作発表のときは、大丈夫かのう・・・と心配していたが、しっかり歌ってくれました(うまい、というのとは違うけれど、心がこもっていて惹かれる)
舞台経験をもっと積んで、音量の配分が思ったまま出来るようになったら、タカラヅカ出身女優さまの牙城であるシシィ役をしてほしいと思いました。あの衣装をぜひ着ていただきたい。似合うわ。きっと美しすぎよ。

このソロでも、ちゃんと演じながら歌っていたのが素晴らしかったなと思います。ここまでルーシー役をしっかり演じられるなんて、想像してなかったので。すみません、すみれさん。アナタ素敵でした。

でもって、それをじっと聞いているシドニーの葛藤がまた胃が痛くなるほど。

2013/09/03

なんだこの疲労は!

どこから来た!(シドニーのマネっこ・・・) 

うーん、おやすみなさい。たぶん寝不足が続いたせいでぐったりしてる。

あまりにぐったりして、帰り道にソフトクリーム食べてました。補給しないと家まで着けそうもなかったわ。

こちら、町村農場のソフトクリーム。さっぱり目で美味しかった!
大通り公園横にある「大通りビッセ」1階にあります。限定のブルーベリーパフェみたいなのも美味しそうだった。

今日の札幌の日の入り18:04 あっという間に暗くなります。夏よさらば。

2013/09/02

空いてる映画館がすき

映画の日の翌日、月曜日の夜。うーん、張り切って空いている映画館でした。ああ、さみしい、と思うくらいの映画館もけっこう好きです。
混んでるのはキライ。
隣に人がいるのは、最悪状態だわねぇ

『スター・トレック』観て来ました。
カンバーバッチさん見に行ったはずが、スポック副長のラブリーさにめろめろになって帰ってきました。何あの人? キュート過ぎる! 

ちょうどスタトレ世代の後らしく、全然見たこと無いので知識ないんですが、それでも楽しかったよ。分かってる人はもっと楽しいんだろうなぁ
JJエイブライムス監督のだけでも見ようかしら。副長目当てに。


カズさんブログでは、StarS解説が続いてます。
http://www.kazutakaishii.com/blog/2013/09/stars-1.html

マリオくんによれば、
http://ameblo.jp/mario-capriccio/entry-11605323264.html
クリエでのミューコン用チラシ撮影があって、「山口祐一郎さま」もいらっしゃったと。マリオくんが「山口祐一郎さま」って書いてもほのぼのしちゃうのが、祐一郎さまの大きさよねー。尊敬にちょっぴり茶化した雰囲気が混じるのに、最終的には「さま」が似合うから「さま」だからね、と思えるのよう。

2013/09/01

『二都物語』8/23-25マチネ-4 すべてが繊細で美しい、夢

帝劇の大きな空間ではちょっとすくいきれないような繊細な演技でつむがれた作品でした。この演出なら、もう少し小さな劇場で見たかったというのが正直なところ。

あ、スカーフより前だったか。これね。

・こんな恋に落ちた瞬間をあらわした素敵なシーン、初めて。

なんだこれは。この星はどこからやって来た!?「この星空」

きらきらした心の表現が素敵だった! 天井いっぱい、板にも星が映っていて、トライアングルかな? チリチリチリチリン!と音もきらめいて。のんだくれ君の心がすっかり丸見え。
忘れていた恋のトキメキを思い出したなぁ きらきらきら☆

なぜ、1人では生きていけないのか(生きていけるけど、それは寂しい) 誰かに受け止めて認めてもらいたいから。
頬に触れるルーシーの心がまっすぐだからこそ、全身で嬉しさに天にも昇る心地。
あなたにもまだ希望はありますよ、これも普通に言えば非常に上から目線の失礼千万な言葉のはずなのに、ルーシーが言うとまっすぐな人柄が好ましく思える。

今この時
ルーシーはダーニーが好き。ダーニーはルーシーが好き。とか言いたくなるような可愛らしいデュエット。
まぁここでも、浦井くんの「がっちょん!」とかにだまされて、こんな男でいいのかルーシー?と思ったのだった。ルーシーのほうが見る目があったってことね。
25日マチネでは、ガチョウの羽ばたきをしながら袖に消えていったっけな。

これがダーニーのまっすぐさを表現してるわけよね(好意的に捉えます) そのくらい、ルーシーがイエス!と言ってくれたことが嬉しいという。
前の星がきらめくシーンとは全然違うけど、心境としては同じなんですね。そうよね。

・シドニーが手前に立って、結婚し、家族が増えていく様子を見ながら歌う場面。
夢がかなうなら
これまた美しいガラス細工を見ているような優しい曲、ダーニーの幸せと決意、シドニーのせつない気持ち。
結婚式から子供の成長をこの1曲に無理なくつつみこんで、時間の流れとシドニーの一家への思いを表現。うまい! うまいし、キレイだった。弦の音が流れるように奏でられてて、キュンキュンだったよう。

美しい夢の最終コーナーは、小さなルーシーのお祈り。
もう! シドニーおじちゃんノックアウトされてます。こんな小さな子に心配してもらって愛してもらって。子役のみなさん、可愛らしかった。おしゃまさんで。
この歌の流れのなかで、フランスで侯爵の車列に轢かれた子の葬送場面に続いてたのも、おおお、なんて無駄のない流れかと驚く。

そして、ついに立ち上がるワイン酒場のオヤジ、ドファルジュの場面へ。

ああ、ダーニーはフランスへ渡ってしまったーっ 忙しい展開です。えええ、ルーシーやドクター・マネットや小さなルーシーまで!

もしもダーニーが死んだとしたら?(意訳) という一言がフランスの混乱の端っこで、シドニーの口から出て、えええ! ほんと忙しいシーンだった。
温かい気持ちになったり、胃がきりきりするような気がしたり。

浦井くんがフランスに行かなければいいのに!(ちがう、行ったのはダーニーだよ、浦井くんじゃない)と間違った憤慨しちゃったりもしたけど。

弦の美しい音色が耳に残っています。

『二都物語』8/23-25マチネ-3 よしおー

遠征組ということもあって、私の遠征日程は祐一郎中心に回っています。だからけっこうな間、演じている芳雄くんを見ていなかった。
「三銃士」以来なのだけど、あれは若者の役だったこともあって、カッコイイよりは可愛い感じですし。

いやーーーー。

もーーーーー。

かっこいいね。

正統派、王子様、主役似合う。コートの裾はらりで、気絶しそうだったわ。

高音がさ、ずーっと芳雄くんは高音部分はあまり良くなかった。が、もう全く心配ご無用!
美しく、無理なく、すうっと広がって高まる。

私の想像より、早かったです。ここまで達するのが。

帝劇の(東宝ミュージカルの?)看板背負ってるだけあるわ。まだ背負ってる演目、何も見てないけどさ、今度からは芳雄主演も見逃せないね。どうしよう。忙しすぎる・・・(白目)

■多くを語らないのに、納得できる背景。
不思議でした。カートンがここまで人生なげやりな理由は分からないのに、すでにそういう人物であることが納得できる。
飲んだくれの役だけど、仕事は案外きちんとするところに生来の真面目さが伺えます。繊細な心を守るために、アルコールやだらしない格好といったものを鎧にして自分自身をやっと守っているのでしょう。

酔っ払いの役って、ふらふらしててスタミナ使いそうです。置き針で頑張る芳雄・・・(涙でるよ)

ルーシーに出会い、ダーニーに出会い、二人の結婚を見守り、子供を可愛がり。

演出と音楽の繊細さも加わって、その度ごとのシドニーの気持ちが触れられそうなくらいに見事に演じてくれました。

・きれいなお人形さんといいながら、証言台できりりとチャールズをかばった姿に心動かされたとか。チラっと見てましたよね、いやー、細かい。椅子で転がるとか、なんて可愛いヤツ。

・酒屋でルーシーのことを茶化してダーニーに憤慨されたとか。
ここね!このときの歌とかもう、あああ、そんなに後悔するくらい繊細なんだ!と驚きました。そして二人の対比が良かった。
素直になれないほうと、まっすぐに生きていくほうと。こういう風にまっすぐに生きる人生があったかもしれない、でももう成れないんだ、自嘲しつつ憧れつつ。泣くわ。

・スカーフのくだりも、ルーシーに下心がないのが余計に苦しい。この時点で、ルーシーがどう二人を思っていたのか分からないけれど、結果としてダーニーを選んだ時においては、シドニーは友人認定してた気がします。ルーシーはそういう子かなぁと。

太っていただきたいの、って親心に近い。これをつけているあなたは自分を大事にする人だから、いやみなく言えるルーシーが素敵な場面でした。
君の幸せのためならこの身を・・・(的なセリフ。正確ではないけど) が、のちのちあのような結果になるとは誰が予測できるでしょう。ううう。

だからこの愛情のこもったスカーフを身代わりになるときに、ダーニーに掛けたのが僕の全てを、という覚悟が分かります。ダーニーに託す、という意思で結んだのでしょう。

つづく。