涙を目に浮かべながら、この人の手を取って新しい人生を、という「わたし」がマンダレイにご到着。ずぶぬれ・・・
■お屋敷にご到着。
わけもなくびくびくっとしてた「わたし」でしたが、今回は時間の流れを感じられました。きっと、モンテ・カルロからどんどんイギリスに、そしてお屋敷に近づくにつれて見えないプレッシャーを感じてしまってるんだろうなぁ
客席にも、今までの明るいモンテ・カルロはどこへ?のあの音楽。
キレの良いあの召使いソング♪から転じて、一気に腹から出してる低い声がどっかーんと上から落ちてきてコワかったです。分かってるけど、来る・・・来る、キタ!
全身でレベッカ・愛!を叫ぶミセス・ダンヴァースの背中~階段上での雄たけび、もとい、呪い?の歌に凍りつきますね。
この声は「わたし」には直接届いてないけど、この歌にはそういう雰囲気が充満してしまう威力がある。
さて、勢ぞろいしてる使用人たちとの挨拶も、「わたし」が「ミスタ・クローリ」って言ったのを、マキシムが仕草で違うよ、と教えてあげたりして、とても高感度アップなマキシム様でした。ふふ。
でも、マキシムが離れて馴染みの使用人たちに声をかけて歩いているのを見てると、見てる私までいたたまれないような気持ちに。ど、どういう態度をとればよいのやら?
夕食のときに、「ダーリン♪」とマキシムが言ってくれても、まだ勇気が足りません。これは自分で乗り越えなくちゃいけないんだよなー、頑張れちーちゃん!
手袋を拾うあの場面、いいシーンですよねぇ。
奥様が落とした手袋をメイド頭が拾って差し上げてるだけなのに、無言で2人の第一ラウンドの勝敗が決まっちゃったんだから、素晴らしい。完敗。
お部屋へご案内~のとこも、4月はけっこうきょろきょろ見てましたが、今回はあまりきょろせずに足取りがやや重く、重圧を感じてるらしい後姿でした。
ここで客席の私は、ダーリン♪って言ってあげてるし、マキシムもけっこう頑張ってる、と思い直してましたねー。
4月はね、釣った魚にエサはやらん、←この怒りんぼめ、と思ってたから、嬉しい雰囲気でした。短気だけど、努力家かも、と評価訂正でしたっ
■で、ただ単に雰囲気に圧倒されてびくびくしてるのかなぁって思ってた「わたし」のビクビクビックル演技・・・ここも、やはりそうじゃないのねと伝わる変化がたくさん。
1、上流社会に慣れていない(命令できない)、自分の意思をはっきり言えない。ほかの誰よりも自分が愛されているという自信がない。
2、マキシムの愛を信じきれない。
3、↑それは、前妻レベッカを忘れられないからか?と疑念が湧きまくってしまい、もう死んでる相手には永遠に勝てない、と途方にくれている。
と、こういう「わたし」の純真な気持ちが、様々なシーンでより強く訴えてきました。
「こんな夜こそ♪」など、ますます大事にしたいと思いあってるはずの2人なのに、間にレベッカの亡霊が立ちはだかって、素直に相手をつかんであげられない歯がゆさが! ああ、ほんとに歯がゆかった。
あと、できれば、このシーンでは「わたし」はナイトウェアにお着替えしてほしかった!
心細い乙女感がもっと出たと思うのよ。「エリザ」でも真っ白なドレスで「私だけに~♪」が効果的ですよね。
しかも、新婚さんなら寄り添って寝る(よね??)ところを、別々のベッドで相手を思う歌をすれ違ったまま歌いあってるだなんて、切ない様子が引き立つ~
うーむ、ちーちゃんの衣装で目を引くものがなかったのが惜しい。