2016/12/31

観劇とわたし

2005年4月、札幌から東京に引っ越した私は、初めて祐一郎バルジャンに出会ったコレ

それからは、ひたすら祐一郎を見るために生きてきて(比喩ではない)、途中でルドルフ役だった浦井くんの可愛さとひたむきな取り組み方などにキュン死したり。
もちろん、他の俳優さんたちにも感動したり泣いたり笑ったり。

再び札幌に戻ってきてからは、飛行機代とホテル代に文句いいながらも遠征チームとなって観劇してきました。

一昨年くらいからかな? 何が何でもっていう熱意がふと薄れたなって気づきました。
しかし、ここまで飽きっぽい私を熱くしてくれた「ミュージカル」への情熱が薄くなるなんて、なんか悲しいとも思ってしまい、ちょっと気づかないフリしてました。

そうして今年、やはり以前とは気持ちが違うなぁと自覚。
もっと穏やかにつきあいたいな、と。

現実的には、自分の体力の低下を感じます・・・移動に時間がかかるので、疲労がでてしまい、マチソワするとせっかくのお芝居に集中しきれないことも増えました

観劇数が増えることによってもたらされる楽しさ、も素敵ですよね。それ手放したくなくて、遠征回数増やしたりしてましたが、総じて舞台は一期一会のもの。
万全の体制で、しっかりその一回を楽しめれば良い、と思えるように気持ちが変化してきました。

沢山通ってもいいし、一回を心に焼き付けても、自分が満足できればどちらも良い。

それから、この10年ほどきらめく方を見ることばかりに気を取られ、自分のことを置き去りにしてきましたー。さすがに自分も面倒みないと煤けていく一方。それはダメだ・・・

祐一郎さまが見渡す客席、浦井くんが喜ぶスタオベ時に、煤けた私がいるなんてダメすぎる。

来年は自分をトリートメントすることに気を使って行こうと思います。

この間、手始めに手相見てもらったのです。楽しいエンタメでした。
まぁそんな程度でいいのですが、これまでの「素敵な対象を鑑賞する」だけじゃなく、自分自身をテーマに楽しむこともいいかなーと思っています。

来年も、元気な祐一郎さまに会えますように。

2016/12/28

2016 観劇まとめ

1月
ダンス・オブ・ヴァンパイア@名古屋
浦井健治ソロライブ(FC限定)
4月
エドウィン・ドルードの謎
1789
アルカディア
6月
あわれ彼女は娼婦
7月
BENT
天使にラブ・ソングを@札幌
エリザベート
ジャージー・ボーイズ
キンキーブーツ
8月
王家の紋章
9月
ウィキッド@札幌
KENJI URAI 15th Anniversary Cocert Wonderland
10月
ウエストサイド物語@札幌
新妻聖子コンサート@札幌
11月
マーダー・バラッド
貴婦人の訪問
12月
ヘンリー四世
プリシラ  帯状疱疹になり遠征断念する。ガーン。

1月にTDVのため名古屋に行ったのはもっと前のように感じます(劇場巨大で困りました)名古屋城に行きそびれたし犬山城にも行きたいので、また遠征したいです。

最後の最後で、帯状疱疹になるというびっくり事件で遠征断念でした。無理してる感じなかったけどな。今年は寒くなるの早くて体が疲れたのかもしれないです。

あと6月から8月くらいまで、週1ペースで新居の打ち合わせしてました。でもけっこう遠征してたのね。
夏は荷物も少なくて済むし、朝家をでるときはすっかり明るいから気分いいんですよね。冬の遠征は、まっくらで寒い寒い夜明け前に出なくてはならないのが、年々ツライです・・・マチネあまり入れないようにしようかな。

振り返ってみれば、祐一郎がきらめく主役3つ、脇で1つという充実した一年でした。どの祐一郎ももちろん素敵すぎて、寿命伸びた気がする。

ニュールックになった美ジュアル伯爵さま(ポスター買いました) あんなに笑顔あふれる祐一郎だとはの座長さん。かしづく姿も麗しい宰相さま。そして美しきクズ野郎。

王家の紋章は再演決定おめでとう。歌って踊るメンフィス王は素敵だったけど、超絶少女マンガ(年代物)の物語、まだいまいち拒否感あるのよね・・・ キャロルちょっとウザいよね?(ゴメン)
演じてるみなさんが好きなだけに残念だけど。

来年は1月、まずはフランケンシュタインです(日帰り・・・飛行機 飛んでね)

2016/12/27

『マーダー・バラッド』11/26昼 ただカッコいいを堪能してもいい

@銀河劇場

トム(ダウンタウンのクラブのオーナー、サラの元恋人) ・・・中川晃教
サラ(アッパー・イーストに住む女性、歌手を夢見ていた) ・・・平野綾
マイケル(サラの夫、詩学の博士号を持つ。) ・・・橋本さとし
ナレーター(バーテンダー。本物語の語り手。)・・・濱田めぐみ


訳詞・上演台本:森 雪之丞
演出:上村聡史
音楽監督:島 健


事前情報入れずに見ました。カッコよかったぁぁー
80年代風のロック、私の好きなメロディアスなロック!

さとしさんがやさしい男の役と聞いて、どう?って思ってたけど、すごくしっくりしたな。綾ちゃんより年上のしっかりした頭のいい男性で、愛情あるけど少し奥手。
不器用なマイケル、でもやるときはやるのだな。そこがいい。

さらに、ダメかもしれないけどセクシーな(だけの)男、アッキー! えええ、アッキ―が誘惑する元彼?でしたが、これまたイヤンかっこいい! 明日の約束はしない系の・・・でもこういう人はモテるらしいよね?(私はマイケル派)

でずっぱりNo.1は平野綾ちゃん、ほとんどの場面に登場する主人公的な役割なうえ、激しい恋と子供(舞台にはいない)への愛情を見せるママの顔と、内面も一番客席に伝えなくてはいけないのだった。
ホットパンツに網タイツ、衣装も良いわー。ちょいビッチな感じで。

やさしい夫、かわいい娘、何が不満なの? でも満たされない!そんなサラの彷徨う心は親近感あります。ふらっと元彼のところで、火遊びしちゃう気持ち。
そして、失ってわかる夫のおおきさ。

公演中、感情が残ってしまって食欲がわかないって書いてたけど、もう美味しくご飯食べてるかしら。毎公演、家庭のなかではおさまらず、トムに落ちてしまうサラを演じていると、確かにぐったりするだろうなぁ

そしてナレーター役もするバーテンダーのめぐさん。最初の、だれかが死ぬっていう歌を歌って、あ、バーテンダーでもあるんだなってところまで見たときに、誰が誰を殺すか分かったわ‥‥ 視線が熱かったもの!
バット殺人だったとは。

さて、上演前にプログラム購入して、掲載されてた歌詞は読んでおきました。これは正解だった。音楽がロックなので演奏でうまく歌詞が聞き取れないとこや、一回で意味が取れない歌詞も多かったから。

親切な歌詞だと大事なとこ繰り返したりしますが、これは言葉遊びも多くて、意味と音とをすべては分からなかったのでした。音響は悪くなかった気がするけどね。
日本語だと音節がおおくなって意味が入りきらないのかも。

翌日、銀座山野楽器へ行ってオリジナル盤買いました。英語で聞くと、すごくシンプルにすっと聞きやすい気がする。
でも日本語盤もあったらいいー。カッコよかったから!

Tシャツ買おうとしたら、売り切れてました。ショボン。

大劇場作品ももちろん壮大で大好きなんですが、こういう小さめの劇場で小さいカンパニーで上演するものも楽しい。

2016/12/24

『貴婦人の訪問』11/26.27 6 もうクズ野郎じゃない

SCENE5 イルの雑貨店
♪もう恐れない

市長と警察署長が揃ってやってくる。打算、計算で生きる二人よ!
市長はともかく「町のため」っていう大義名分があるので、ケロッとしてますね。コワイコワイ。

そして警察署長!一番コワイのは、誓った友情~死ぬまで~♪のゲルハルト。
自分のことは自分で始末しろ(名誉ある死だ)と、拳銃を手渡すのよー。すごい。全く自分は正しいと信じてるの。市長は打算を自任する鉄仮面なので狂わず、警察署長は正しいと思うから全く狂気がない。ってそれが最も狂気かもしれない。

1幕にでた親友デュエットが静かに繰り返されて、アルフレッドがくず野郎でも、こんなひどい目にあっていいのかしらと思うわ。
それもこれも偽りの人生の一部だったのだと、アルフは思ってるのだろうか。

覚悟はできた 恐れはしない 
お前たちはみんな 欲望の 奴隷 そうだろう(耳が痛い)
さぁ俺を殺せばいい
俺は過去を受け止める やれよ どうせ みんな 芝居さ~
全ては偽り 裏切りの 町~(ローングトーン!!)♪

どうですかこれ、クズ野郎が輝いた瞬間。ここにたどりつけるのに、あの日の過ちが悔やまれる。

前を向くんだ 胸を張って(だっけ?)畏れない俺は~♪

もう、くず野郎じゃないぞ!(ちょうかっこいい)
対クレアとしては、命を差し出さねば償えないならばそうしよう、と覚悟した歌。対町の人へは、昔の自分のようで金に目がくらんで倫理も自分自身も見失っている、決して幸せにはなれないぞ、と。

高らかに歌い上げたあと、子供たちが明るく入ってくる日常感がなんとも言えません。彼ら、どうにかいい感じで(死なずに赦してもらって)上手くいくって信じてそう。
で、裏切り者め、ってアルフが出て行った子供たちにつぶやくのって、万が一でも父親が死んでも平気なんだなって分かったからの言葉。子供とはマチルデとは違う絆があるって、アルフには思えてたのかな。

マチルデからすれば、お互い様・・・ 最初から裏切ってたのは、どっちだと言いたくなるわけね。

SCENE6 イルの雑貨店
♪あなたのために泣く

そんなタイトルだったのか。どういう気持ちなんだろう? マチルデは自分に非はないのだって思ってるんだから、本心を隠して生きたあなたのために泣いてあげようってことなのかなぁ 泣くことで自分の立場を正当化したのかしら。

初演のときはもっと自分勝手さばかり印象にのこった場面だったんですけど、今回は“本心”にたどり着いたって感じでした。

マチルデと結婚したのはお金目当てだったのに、きっとずっと自分でもマチルデを愛してるって思おうとしてたのね・・・
年月が経るとそれもそうだなって信じてたところに、クレアが登場して自分の心に向き合って見つめたのでしょう。

しかし私は妻であるので・・・ほんと、マチルデの叫びもすごく分かる。パッションじゃなく、絆があるでしょ?っていう呼びかけ、分かるのよ! 子供も育てたし、お店も一緒にやってきたでしょう。それなのに!
一度も愛したことはない、金のために君と結婚したとか! グーパンチ!

ただ、のちのち思えば、ここで真実を伝えることがアルフの最大限のマチルデへの愛情なのかも。偽りの人生を終わりにすることが償いだったのだから。

ほがらかな明るい雰囲気の瀬奈マチルデだからこそ、凍った心から出る言葉の冷たさが激しい。ラストで逡巡というより、さようならって感じでぐっと挙手する姿は、心の扉が閉まった音がしました。

SCENE7 コンラーツヴァイラーの森
♪愛は永遠に

怒りと哀しさ悔しさでいっぱいのクレアを抱きしめるアルフレッド。これね、初演のときは、そんな懐柔策で落ち着かせようとして、嫌な男だよって思ってました。
初演時も意図するところは、私が考えたような卑しい気持ちではなかったんだろうなぁと今なら思うんだけど。

今年は違う。今年のアルフレッドは違う! 本当に心からクレアの受けたものを自分も受け止めようとしてるの。どうか落ち着いて、とやさしく抱きとめるの。昼メロだぁぁぁぁ

泣いちゃうしかないでしょ。お二人も鼻水ずびーんって感じですけど、私もずびずびですよ。ううう。遅いのよ、アルフレッドー!!

過去をどうしても無くしてしまえなくて、取り戻せないことを分かったうえで、取り戻そうとしていたのよね・・・切ないです。

前も書いたが、26日はすごい健気に気丈に過去と対峙してるクレアで、27日は復讐するのよー!なドSクレア。

最後に、クレアは、過去を赦せるかもって思ったんだよね? 復讐の炎がすっと消え去った顔になります。両日のクレアはまるで違う印象だったから、この瞬間への流れも違って、なかなか面白かったのでした。でもどちらも、緊張の糸がゆるむ、といった風情ではあった。張りつめたものが、すっと昇華していくような表情でした。

もういいの、と言おうとしたとき、アルフレッドはすでに駆け出して行ったあと・・・くうう、ツライ。一瞬クレアの心が平穏になったように見えてたから、アルフが居ないと気付いたあとの衝撃ったら。あああー

SCENE8 ホテル“黄金の天使”の中
♪正義の名において

茶番だから。神妙な顔で取り仕切る市長、きらきらの服着て正義の鉄槌をなどと思ってる町の人たち。

アルフがホテルに入ってきたときの校長の顔とかね、目を合わせられない感じの。でも挙手しちゃう弱さ。反対に、表情をなくしてしまったマチルデの挙手も。

横たわるアルフレッド。駆け込んでくる(でも威厳あるわ)クレア。

永遠に失い、永遠に自分だけのアルフレッドになったよね。望んでいたし、最後は望まなかったし。二つの気持ちがせめぎ合ってるように感じました。

初演のときは、小切手はさっと渡した気がします。約束の小切手、アルフのそばに座り込んで見つめたまま、小切手を出すものの、市長が取ろうとするのをぐっと掴んで離さないの。
渡せば、金でアルフの命を買ったことになる。それが嫌だったのかな。死んだことを認めたくなかったのか。

人殺し! 小さく、強く言うクレアと、受け取って、金は金、キレイも汚いもない、という市長の顔。

じゃじゃーーーん。

すべてもって行かれました。二日とも。
クレアとアルフレッドは。生きた、愛した、となった再演版。

重唱が特に美しい作品で、涼風さんのパワフルでありながら傷ついたままの17歳でもある、演技の幅と歌声は、もし日本ミュージカル界にトニー賞あったら最優秀主演女優賞を差し上げたいと思います。まぎれもない代表作と言えるでしょう。

私の祐一郎はカッコよさ無限大、役どころではくず野郎ですが、かっこ良くて何度も死にそうになりました。
そして涼風さんとしっかり組み合って毎公演を作り上げていたし、包容力のようなものがじわじわと伝わってくるのです。祐一郎ー!

再再演はいつですか?
あととりあえずCD出してください
オリジナルキャスト盤も素晴らしいんですが、日本キャストの奥行きある表現力も素晴らしいので!
 

2016/12/20

『貴婦人の訪問』11/26.27 5 もう戻れない欲望の炎

ACT2
SCENE1 イルの雑貨店
雑貨屋さん、ちょっと綺麗になってます。うん、みんなお買い物してくれるからいい気分で戸口のカーテン替えるし、商品も増えるよね。
全て敵、怖い顔でお店に入り旅行鞄にトイレットペーパー放り込んでたら、マチルデがやってくる。

マチルデが「私が守る!」って訴えても全然ダメ。自分の命が何より大事で、そんな時に妻子はどうでもいい存在みたいに扱われてしまった。
ガガガーン! 客席の奥様たち、みんなガガーン!だったと思うな。私もだ。夫婦って・・・夫婦の絆・・・!
それだけ、アルフにとって夫婦として過ごした年月はいつわりの日々であったということなのでしょう。さいあくだよ。クズ男っぷりが最高潮だな。

SCENE2 ギュレン駅
♪元気で
クズと言えば、町のみんなも集団リンチというか、笑顔で列車に乗るのを阻止だ。とてもこわい。

行けばいいさー♪ まだ人間らしさを保とうと頑張る校長が、アルフに声をかけるけれど、すっかり疑心暗鬼な彼は、校長のやさしい言葉も耳に入らない。かなしいです。かなしい。なすすべがない。大きな流れができてしまっているのだった。

SCENE3 ホテルのスイート・ルーム/クレアの部屋
♪世界は私のもの

市長と校長がクレアのところへやってきて、「提案」する。寄付じゃなく、町の工場に投資、買い取ってくれ、と。
校長はいい解決方法じゃないかなって思ってるし、市長は町が発展すれば原資はどっちでもいいやって感じだ。

(お金は)余っているのよ・・・ でも、受け入れることはできないの~
あの工場はわたしのものだから。

ひいい、カッコいいが。カッコいいが、復讐のために町中を買い占めていたとは。念入りだ。
全てを手に入れた女の復讐ソング! この世界はわたしのもの~♪ 手を突き上げる! かっこいいっす! 

心なんてあるだけ邪魔~♪みたいな歌詞もありますよね。哀しいわ。傷つきすぎたのですね。
町中娼婦にしてやる、狙いどうりよ~♪ 
一人死ねば儲かる仕組みよ! ギャーーー
思い通りにすっかり金の魔力に取りつかれたギュレン、悲しい結末に向かってまっしぐら。

過去を思い出すシーン、とてもつらいです。足を引きずりながら、嘲笑され、暴力的な扱いを受け。
そしてダンディ港さんに助けられる。あ、ちがった謎の大富豪に助けられる(港さんは中の人)
照明が落ちても足を引きずって袖にはけていくクレア涼風さん、毎度すてきだなぁと尊敬でした。華奢なボディから発散する気力がすごい。

そうそう、26日のクレアはMっぽくて(けっこう湿っぽくて)、27日はドSでしたっけ。その日の体調? 何かおりてくるのかしらね?

SCENE4 イルの雑貨店~店の前
♪悪が勝つだろう

マスコミが来てるよ、死んだら寄付されるなんて“思い込み”喋るなよ?って脅しに来る人々。みんな衣装がゴージャスキラキラ成金スタイル。

ギュレンの人たちの、自分には直接関係ないからこそ好き勝手アルフを批判して、結果=寄付をもらおうという欲望がはっきり。

そこへ酔っ払いのへろへろ校長がやってきて、強い酒・・・へろへろー

ちょっとね、プロフェッサーぽくて可愛いんですが、役としては追い詰められてしまってて気の毒です。いずれ、自分もその輪に加わるだろう、金の力には抗えない、と認めつつも、それは「今」はまだ違う、と言い聞かせてるよう。

イル雑貨店もますます繁盛してるしね・・・うん・・・

欲望の火が付いたら、理性を焼き尽くし、良心などもろい(そんな感じの歌詞)
見るがいい~地獄の門があくぞ!
可愛いレーナちゃんに笑顔を向けるも、ママににらまれつつ。

♪モラルの殿堂
リポーター港さん。ワーイ! ボディガードの時は無表情ベースだから、きびきび笑顔が嬉しい。

ここのキーは中央にいるキレキレの牧師、中山さんでしょう。衣装もきらめいて、目がいっちゃってます。信じる者は救われる!とか叫ぶのは、どう見ても自分に後ろめたさがあるから言い聞かせてるの。意外と変わり身早かったよね。

♪悪が勝つだろう(リプライズ)
大騒ぎしてる最後に、何だか悟ったみたいな顔した生気の抜けたような静寂のアルフレッドがやってくる。子供みたいに顔がぐしゃぐしゃ、この町の将来を思って苦悩の涙のクラウス校長に、穏やかに声をかけるの。

クズ野郎!の声がかかる、つばも飛ぶ。あああああ。

俺が悪かったんだ。と話すと、クラウスは抵抗してくれ!と懇願。あきらめちゃだけだ、と。アルフレッドは町へはどうでもいい(見下してるんだと思うな)けど、クレアへの贖罪は、もはや死しかないって受け入れているようでした。自分も町も救うことはできない。

それを感じたクラウス、きっとアルフが抵抗してくれてれば自分も抵抗続けられたかもしれないけど、本人が受け入れようとしているのでは、とても堪えきれぬ、と打ちのめされてしまう。ほんとにヨレヨレになって悲しい歌だった。

2016/12/12

『貴婦人の訪問』11/26.27 4 ゆるせるか?

SCENE9 警察署~通り
♪永遠の友達
靴がぴかぴかになった署長、クレアを逮捕してくれ!と駆け込んできたアルフと対面。ここも秀逸すぎて素晴らしい。

若いときのゲルハルトとアルフ、ゲルハルトは若いころの自分といまだに一体感がある、目を合わせるし手も握る。アルフはちゃんと見つめて笑顔も出るけれど、がっちり手を組みはしない。その辺が思い出との距離感なのね。
絆は~えいーえーん ずっとーしぬまーでー♪ 
ほんとの友達、お互いにその意味がズレていく2幕。

マチルデも言います、この絆は死ぬまで、と。のちにクレアとアルフは死んでも愛は残る、と歌ってますね。

10代の自分を満点の笑顔でハグできるかというと、私はアルフ派かな。赤面するようなことが山盛り、恥ずかしい。
まっすぐ前を向ける面の皮の厚さ、それがゲルハルト。

若きゲルハルトの俵さん、アルフは寺元さん、で、今さんと祐一郎。
まだアルフはゲルハルトのこと友よ!って思ってるし、さわやかだし。
二人の間の思い出はひたすら美化されて、いい四重唱よね・・・

今さんと祐一郎が並んで立つと嬉しくて、涙出そうになるんですが。これって年ですか。

SCENE10-11 警察署・市庁舎~通り・教会
♪奴を追え
ゲルハルトが電話に出ると、クロヒョウが逃げ出したから捕まえると銃とガスマスクで楽しそうに武装する。怖い。
正義のなのもとに害獣を殺すんだ、という市民たち。アルフにはそれが自分へ近く自分へ向けられるものだと直感で分かっているのだよね。

市庁舎。
クレアを逮捕させろ! と市長へ訴える。彼も銃を持つ。
すると、法廷でのお前はひどい、となじられるアルフ。市長も偽証して同じく罪を持つせに! なんという・・・キィー

なおも銃とガスマスクの市民から逃げるアルフレッド。

教会。
銃をもつ牧師。
祈るがいい! 自分の魂を救え、と助言するそばで“新しい鐘の音”が。葬送曲のようなフレーズが入って、音楽も盛り上がってくる。こわいこわい。
中山牧師の叫び、逃げろ!信じる者も信じぬ者も救いたまえ、って言ってたよ、ね。

牧師は、金に目がくらみ鐘を新調したことを罪だと思っているからこそ、祈りをささげてるのかと思われ。この叫び怖い。赦されるだろうか。

ガスマスクの市民ら、通路にも降りてくるし、見てる側にも銃口が向くので怖いのです。

銃声。ダーンダーン!

SCENE12 ホテル“黄金の天使”の前の広場
ここで最も偽善者らしくなってしまうのが、校長先生。殺すしかなかったのです!とクレアに叫ぶのを、市長が制止。

市長は結果がすべてだし、市民が守られたことが最も大事な現実主義なんだけど、校長は自分のことをヒューマニストだと言う分、言えば言うほど偽善的に聞こえてくる悲劇。ここまで熱くなるのは、その殺意がアルフレッドに向けられる恐怖を感じていたからこそよね。

弔いの歌をなぜ歌う! だいぶ荒れてるアルフ。自分の時もそうやって歌うのだろう、と叫んで、銃を振り回しながら通路降りて駆けていく。

SCENE13 コンラーツヴァイラーの森
♪愛の嵐
今の俺ならなんだってできる!
と言って銃の弾を送るアルフレッドの手つきが慣れた感じで美しく見惚れているのは内緒
銃の扱いができる・・・猟をするのか、この国には徴兵制度があるのか。

殺すんじゃないかっていう怖い顔でクレアに銃口を向けてます。どきどきする。
でも出来ないよ。銃をおろすと、

やって、撃ってよ!と銃を取って死のうとするクレアが哀しくて健気で痛々しいの。
ホテルでアルフに「死んでよ~♪」って高みから歌い上げた強いクレアじゃない。それはやっぱりオフィシャルなクレアというか、必死に作り上げた強い女のクレアだったのね。

心はもうアルフレッドに殺されたのだから、身体もあなたが始末すればいい、とでもいいたげ。書いててつらい。それが望みなの・・・? どちらかが死ぬしかないって思ってたのかな。

もみ合う二人、全身で殺して!と叫ぶ。そのあまりの激しさに、やっとどれだけ彼女を傷つけたのかを知るアルフ。ガーンって感じだ(ニブイな)

愛とは命そのもの~支える絶望さえも 信じあい許し合う~強い絆~♪(若い二人)
なぜよみがえる (今のクレア)
消えた愛の(なかから?)(今のアルフ)
心躍らせ心奪う 愛は胸を乱す嵐 (今のクレア)
友情は消えても残る愛は 背負った罪を癒してくれる(今のアルフ)

無くした翼 取り戻して 恨みもなく支え合えたら (今の二人)
たとえ地獄の底にいても~♪  “続き、なんだっけなー 

並んで飛び立つ鳥のように寄り添いあえたら~♪
羽ばたけもう一度 いつかみた青空を目指して♪

記憶もここまでじゃ。出会った頃を思い出して、あの頃のようになれたら、とデュエットします。自由~♪っていう綺麗なとこもありますよね。超絶に美しい四重唱をずっと堪能したいのよう~、だからCD出して!

「♪愛の嵐」美しすぎて言葉もないや。こんなに美しい音楽が生まれる二人なのに、道が分かれてしまったなんて。
たおやかで美しい音楽の最後、頑なな心溶かし憎しみも消せるきっと♪
愛は許す(若いクレアだったかな) 赦せるか?(今のアルフ)

アルフが「赦せるか~♪」と尋ねる。「聞いてみたら~♪」すごい会話だなって毎回思います。もしかして、自分の心に聞いてみたら?ってこと? 深い・・・?

過ぎたことよ~♪ (今のクレア)
「赦してくれるのか」
「死んでも、赦さない!」

ぎゃあああああ。
「過ぎたことよ」っていうのが、遠い過去だからもう良いのよって意味じゃなくて、決定的に取り返しがつかないのって意味になるのね。

見てたとき、「死んでも赦さない」っていうクレアが本当に今にも倒れそうなくらいギリギリの場所に立ってるように思えてました。
クレアの命・尊厳を取り戻すことは赦したところで不可能で、赦すと言ってしまうとこれまでの彼女の歩みがすべて否定されてしまうかのように感じていたんじゃないかなって。

私、祐一郎LOVEだから・・・うっかり赦してもらえないのかなって思ってしまうんだけど、事情だけ聴いてたら「赦さない」って当然だもんねー。
赦すかどうかは被害者側が自分の気持ちをどうしたいかってだけの問題であって、加害者は赦される/されないにかかわらず、罪は消えないのです。甘えるな、です。

で、1幕終わり。
なんという緊迫した状態での幕間。お手洗いへ駆け込む元気もすぐに出てこず、しばし席で放心してました。つらい。つらすぎる。はぁぁぁ(すごい作品、カンパニー)

2016/12/10

『貴婦人の訪問』11/26.27 3 目には目を!

SCENE5 イルの雑貨店
♪愛こそ砦
良かったー、瀬奈さんのマチルデ。君は楽天家、のセリフがぴったりです。

クレアとは秘密の森ですぐにあの頃にもどってデュエットするアルフですが、マチルデ渾身の夫婦愛の歌では、妻に子供みたいに抱きつくくせに、デュエットし・ま・せ・ん。しくしく。こんこんちきめ!

そのあたりに、アルフとマチルデの切ない関係が浮かびます。
無償の愛は難しいよ。2幕のあのアルフのセリフを聞いてしまったら、絆は断ち切られた~♪(あ、エリザ)の。

SCENE6 それぞれの場所
♪ダメだ 忘れろ
どのシーンも見どころある作品なれど、歌詞が自己中なのにカッコよくてまいっちゃう大好きなシーン。オペラみたいに途中でもアンコールでもって、また聴きたいなぁと毎度思います。だからCD出して。

・市長 彼は最初から自分と市が豊かになることだけが目標なので、あの金があったら、と考えるのは当然な感じ。キラキラ好きそうです。

・警察署長 自分に都合よく事実や倫理もねじまげて「正義」へまっしぐら。
彼のなかでは、ほとんど金と友情が天秤に掛けられても揺らがない。悪いのはアルフだから。って、すごい。今のとこ、でも積極的に死なせることはできないって思ってるけど、抜け穴をさぐってそう。「俺は法律」

・牧師 ようやく人命と金を交換することに慄いてる人が登場。
しかし議論は民主主義の根幹だ、とか言われて、あ、そうだよねと脇が甘くなる! うう、残念賞だ!
福祉に使える、って目がキラリーン☆になった中山さん、初演時より宗教人というか人としての葛藤があったうえでの金に屈した後の変化、生生しくなってて良い。
みんな、言い訳探し始めてる。

・校長 悩める先生、にこにこ(へらへら)登場。
ここも、初演時は自分のヒューマニズムを信頼している状態だと思ってみてましたが、今年はけっこう撃たれちゃってました。その上で、言葉のうえで友人たちに「ダメだ!」と言っているのかなと。そして自分へ言い聞かせてるようにみえました。見る日によっても違うかもしれない。

それにしても、これ聞いてるとキャスティング完璧すぎてお礼のお手紙書きたくなります。重く支える系の声で合わせてくる先の3名、そこへ飛び込む禅さんの永遠の青年さわやか高音。最高でしょ。

いつまでも幸せつかんでくれない感じの禅さん(私が観劇するときは大抵「切ない役」)が素敵です。クラウス校長は自分たちの弱さを自覚しているからこそ、その時が来てしまうのを恐れている。

SCENE7 イルの雑貨店
♪贅沢しても
にわかに活気づく町。イルの雑貨店も繫盛。初演時より、アルフの子供たちが普通な子供だった。良かった。両親のこと愛してそうでした。

一見コミカルで楽しい曲調、祐一郎の演技も軽くしてますが、この先にあるものを考えると胃が痛くなります。
余裕でクレジットー♪(私のことか)
欲望パワーすごいよね、わかるもの。わかるわ・・・わかりすぎる。
払うよちゃーんと、死んでもちゃーんと♪

曲の最後にアルフがハゲタカ?とかもってけー!と爆発してからは、ここまで明るめだった雰囲気が徐々に重くなっていくのよね。

SCENE8 ホテルのスイート・ルーム/クレアの部屋
♪正義
このままじゃ町の人に殺される!とクレアのところへ駆け込むアルフ。
26日は普通にボディガードに制止されてたんですが、27日(おけぴ観劇会)では尻もちつきました。サービスか、な・・・?

そうそう、ボディーガード二人も人格がきちんとついた風に演出されてて良い。小樽出身てことで、港さんを特に注意して見てるのですが、いかつくて良いわぁ(死んでも返せない恩って何でしょう。設定があるなら伺ってみたいものです)

謝ってるじゃないかーーーー!!と叫ぶアルフ。謝ったから赦されるわけじゃないんだよ、テメェ!(あ、言葉が乱れました。しかしここで明かされる過去のアルフのしでかしたこと…裁判での偽証、納屋に置き去りは、全女子の敵)
死んだと思って怖くなって置き去りにしたとかいうし。ホント、ひどすぎる。

目には目を、命には命を。
あの時自分は死んだのだから)死んでよ~♪

裁判シーンで若いときのクレアが苦しむと同じように今のクレアも苦痛の表情になるの。アルフにとっては遠い過去のことになっていたものは、クレアにとっては昨日の出来事のようにくっきりしてるのね。

ここだっけな? アルフはやめてくれ!っていう仕草をしてるのは。忘れてなかったかのようにしてきた醜い思い出したくない過去に対して。
手を振り続けてる祐一郎が可愛いのは私の心に秘めておくとして)いい人面してたけど、こんなひどいことしてて良く金の無心とかできるよね、と毒づいておきます。

2016/12/06

『貴婦人の訪問』11/26.27 2 正義の値段よ

ACT1
SCENE1 ギュレン駅
♪栄光のファンファーレ
初演のほうがよれよれ感強かったかなぁと思いつつ、冒頭から市民たちは落ち着きあり、ややコミカルでもある。いろんなことが落ちてる感じのギュレンだ。そしてマダムへの無責任な期待感がほのかにあふれる。
横断幕つけたり、段取りを確認したり。レーナちゃん可愛い。

仲良し4人とアルフの関係もすでに出てきますね。現実路線の政治家マティアス、権威に弱そうなゲルハルト、クラウスは時流に乗り損ねてそうな感じがいいし、この場面では常識人らしき笑顔のヨハネス(豹変後との対比が面白い)

今回はマティアスの政治家な表現がより強く出るようになりました。アルフを囲む仲間に、お前たちもおだてろ!とジェスチャーしてるの。友情より政治。

祐一郎、頼れる男アールフレーッド♪ ・・・初演の時より髪が短め? 痩せてるので若返ったなと思う。やだー、かっこいいんだけど。

♪ようこそマダム
列車と思ってたら、ヘリコプタでやってくるマダム。妻マチルデのスカートの裾を風に煽られてるのよ風にパタパタ動かしてる、アルフ祐一郎が可愛すぎるのが問題。

合唱隊の音痴具合もグレードアップ。静かに歓待を受けてる態度のクレア偉いと思うわ。

初演のアルフの印象は、「昔」のことは100%過去の美しい思い出にしてしまっている本気のくず野郎で、わりと無邪気にニコニコしてた気がしますが、今年のアルフは少し緊張感のある表情。でも、市民の手前があるから平気な顔してようとしてるような。深みが出たわ。

クレア! 声かけられて振り返る涼風クレアが、どれだけこの日を夢に見て繰り返し心のなかで描いていたんだろう? 彼女、自分が思ってたよりもハッと動揺があるように見える。
お互い、距離感を図っているような二人(特にアルフか)
秘密の森で、っ言うのもずっと決めてたんだろうな、色々詰まってる再会のシーンでした。

SCENE2 コンラーツヴァイラーの森
♪愛は今も
愛を信じ相手を信じたきらきらの笑顔で若い時のクレアとアルフが、時を経た二人の周りを駆け回る。命があふれてる!
クレアがどういう思いでここにいるか既に知ってるので、ここのやり取りで泣きそうになる。
アルフがいつだって想ってた、っていうの本当なのかな・・・

若い二人を演じるお二人の声の清らかさ美しさ。じーーーん。
見つめる(思い出す)クレアの愛おしそうな表情、若干、他人行儀にぎこちないアルフ。
4人の声が重なって、ほんと美しい。ハートのマーク、愛の思い出がこの森には隠れてたのよね・・・
CD化しようよー。

今年のアルフレッドを見てると、世間に合わせてる自分、とクレアに見せる素直な面、がさらにはっきり区別されてます。
ここではクレアに金を出させるためのミッションが課せられてるので、わりと世間体の顔(クレアとは若気のいたり、古い話だよねという)が最後に出てきますよね。声も高くなるし、表情や動きが“演技がかってる”感じに。

若い時の自分たちを思い描く2人が舞台に出てきて、クレアは若いアルフがしっかり抱きしめるけれど、アルフは若い時のクレアを抱きしめないの。ゲルハルトとのシーンでも繰り返されてて、過去と今がしっかり結びついていない風に吹かれるままの彼なのだった。

SCENE3 ホテル“黄金の天使”の中
♪彼女は型破り
無責任な市民の噂話が展開する。いわゆる“モブ”ですね。クレアの母親も娼婦だったよね的な話で盛り上がってる。他人の不幸は蜜の味。
この問題は自分のことじゃない、でもおこぼれ欲しい。分かるわ・・・

SCENE4 ホテル“黄金の天使”の中
♪晩餐のアンダースコア
クレアから金が引き出せる感触を得たのを自慢気に仲間に話すアルフ。冒頭より自信回復の様子。次は君が市長だなとおだてられてその気になっている顔。

クレアとマチルデの怖い対面、面と向かうのはこの場面だけですが、二人の関係が垣間見える一瞬。当時、クレアが町を去るまでは窓の奥から見てるだけだった、と。

♪クレアに乾杯
マァーダァームゥゥーにぃぃ~♪ もすっかりいい声で乾杯発声してる市長でした。
あの重そうなキラキラのドレスを着て、脚の悪い動きして、階段を昇降する涼風さま…すべて素敵です。うっとりー。乾杯のときグラスに口つけないのも、クレアっぽいなぁ(自分でお気に入りのシャンパン持ってきてそうだしね)

寄付をいたします!」わー!!
盛り上がっていく音楽、内容とは裏腹で高らかに堂々とむしろ明るく楽しそうに。爆弾落としたぁぁですねー。
アルフレッド(が?)死ぬこと!

♪とんでもない
初演の時は、この時点では市民らはまず拒否の気持ちでいると思ってた。が、今年はどうも違う。すでにけっこう巨額の金に心が揺らいでるなと思いました。不思議です。歌詞は同じだし、ダンスも変わらないはずだけど。
なんだろう、切れ味が薄れた気がするの。市民の金は欲しい、しかし死なんて!という悩ましさが伝わってきましたねー。面白いのうー

となると、最後の“あああああーーーー!!”という叫び声も、金か死か!という選択肢で悩んでしまっている自分、に対する叫びに聞こえてきます。清く正しいキリスト教徒なら、命と金は天秤にかけられないはずなのに、金に目がくらんでいる!という叫び。

2016/12/05

『貴婦人の訪問』11/26.27 1 再演の深み

11/26夜、11/27昼(おけぴ観劇会)@シアタークリエ

アルフレッド/山口祐一郎 クレア/涼風真世
マティアス/今井清隆 クラウス/石川禅 ゲルハルト/今拓哉 ヨハネス/中山昇
マチルデ/瀬奈じゅん
若い時のクレア/飯野めぐみ 若いときのアルフレッド/寺元健一郎

再演、しかもマチルデ以外はキャスト変わらずという夢のような再演。
2015年の初演からすぐの再演ということで、そんなに変わらないのかなと高をくくってました。ごめんなさい!
演出の山田和也さんはじめ、出演者スタッフの向上心、すごかった。

同じセリフなのに(気づくような変更点はなかったと思うの)各キャストの視線、表情、声のトーン、何かのタイミング、それらが「こういうものを表現したいんだ」っていう明確な意図というか、思いが貫かれています。

初演のときには、“このときアルフレッドの気持ちはどんな風なんだろう?” 読み取りにくい、もしくは読み取りにくく表現しているのかな?と捉えていた点が、いくつかあったのですが、それらがとてもくっきり見えるようになっていました。

大きな疑問は、アルフが「クレアだけをずっと愛していた、忘れたことはない」という言葉の誠実度
彼はその場しのぎ、相手に合わせてしまう男なので、この言葉もクレアへのリップサービス的な意味が大きいのか?と捉えてました。
アルフは“その時(だけ)は誠実”病でもあるので、言ってるときはそう思ってるんだけど、別に真実ではないかもしれないってことでもあるよなーと。

2016年のアルフレッドは違ったわ! ほんと吃驚なんですけど!
言葉を発した瞬間も、その後もラストまで、誠実な心情としか思えません。でも金のために捨てたんだ、っていうはっきりとした自責の念を抱えて暮らしてきたんだなって分かるの!

どうしたのよ、すごいわ。

お前、そうだったのかーーーーっ ですよ。
クレア様と一緒に、打ちのめされそうになったよ。愛してくれてたなら、なぜ? なぜ、酷い目にあわせたのよぉぉぉぉ

あともうね、祐一郎の声がぁぁぁ・・・・・(素敵すぎて死にそう)私ならここでもう「ゆるちゅー」、って負けてしまったけれど、クレア様の受けた傷は深くて許さないわー!って拒絶なさってたわね。そうよね。

2公演だけ見てきたんですけど、濃すぎたので大満足です。休憩時間もすぐに席立てなかったしね。祐一郎が、じゃなくて作品自体にお腹痛くさせられました。辛かった、そして素晴らしすぎた。

つづく。

2016/11/15

新妻聖子コンサートツアー2016 10/23

@道新ホール

道新ホール(700席)に、聖子ちゃんが!!! がががー! と叫んでましたが、客層は謎のおじさまおばさま(おじいちゃんおばあちゃん)層が多くてびびる。親戚ばかりでもないだろうし、謎だった。

そしてお茶の間のように、歌ってる間も話を続けてる同列のジジババ団がいて(注意するには3人分離れてる)コロス!とじりじりしてたら、さすがにすぐ前のおじさまがにらんでくれて静かになった。迷惑だった。何しに来たんだ。

さて普段、ミュージカルに全く興味のないオットですが、カラオケの番組で若手もベテランも蹴散らす鼻息の荒い美声の聖子ちゃんを気に入ってくれ、コンサートなら行きたいというものだから、彼もつれて行きました。
結果、とてもじっくり聴けて満足してくれたようで良かった良かった。

・聖子ちゃんはお父さまの運転する車で札幌の家(親戚宅)から会場入り。
・本籍は北海道。
・バンドのみなさんトンボ帰りと聞いて、今度はおいしいもの食べて帰ってね。

耳も心も浄化されたわー。また来てね、聖子ちゃん。

0 Overture
1 Man of La Mancha
2 SWANLAKE2016
3 自由の鳥になれ風になれ(organic ver)
4 愛をとめないで ~Always Loving You~
5 My Favorite Things
6 Shake it off
7 あの人の手紙
8 Sisters
9 GOLD

10 I got Rhythm
11 この祈り ~The Prayer~
12 SWEET MEMORIES
13 On My Own
14 命をあげよう
15 ピエタ
16 ひまわり “SUNWARD”

アンコール
・ありがとう
・Nessun Dorma

『WEST SIDE STORY ウェストサイド物語』10/19昼

@札幌 ニトリホール

ジェット団
リフ/上川一哉 トニー/神永東吾 アクション/岩崎晋也
A-ラブ/新庄真一 ベイビー・ジョーン/横井漱
スノーボーイ/川村英 ビッグ・ディール/沖田亘
ディーゼル/ツェザリ モゼレフスキー
グラジェラ/相馬杏奈 ヴェルマ/原田美欧 クラリス/坂本すみれ
ポーリーン/伊藤瑛里子 エニイボディズ/馬場美根子

シャーク団
マリア/岩城あさみ アニタ/相原茜 ロザリア/門田奈菜
コンスェーロ/八木絵巳子 テレシタ/浅越葉菜 
フランシスカ/岸田実保 エステラ/村上今日子
ベルナルド/荻原隆匡 チノ/林晃平 ぺぺ/龍澤虎太郎
インディオ/河津修一 アンクシャス/楢原じゅんや
ファノ/提箸一平 ニブルス/大木智貴

大人たち
ドック/荒井孝 シュランク/志村要
クラプキ/荒木勝 グラッド・ハンド/中村伝


新演出版となったWWSを初めて見ました。
衣装、テンポが刷新された。当時、を表現していながら、現在のセンスに合わせてブラッシュアップしてきた。
ダンスシーンは、ますますキレキレで、カッコよくなっていた。ほんとキレすぎだった。

前回見たのは、福井晶一さんがトニーを演じた最後の全国ツアー版。ともかく福井さんの男気感、頼りになる感じがすきなので、マイベストトニーであることには変わりないけれど、今回の神永トニーも相当に落ち着いていてジェット団の若者たちを見守ってる感、よかったです。

その分、リフが刺されて逆上、のあの流れが何とも哀しいですね・・・ 素手でケンカしなきゃだろうよーーーーーーーっ

それから、マリア役の岩城あさみさんが、これまた落ち着いたマリア。
声も無理がなくのびやかで、トニーときっと幸せに暮らせたのにね、とまたも悲しくなる。ラストシーンの怒りと悲しみを無言のまま背中で表現して立ち去るとこ、こんな風に大人にならなくてもいいのにねって思う。

サムディ、のとこも変わったような・・・ ダンスのフォーメーションが。
より幻想的に見えました。
ここは旧版のほうがリアルな感じがしたんだけど、役者さんの違いからかもしれないです。やさしくやさしく歌ってらしたので。

▲会場の音が悪すぎて、あの劇団四季のはきはき発声でも聞き取れなかったのが、泣き所でした・・・ 
音もひどいけど、ここ集中しにくい雰囲気だなと改めて思いました。大きくても安心感と一体感がある帝劇、きらきら壁面がうっとりの日生劇場を思いながら泣いてた。

ここは天井がすごくざっくり開けていて不安な気分になるし、前の席の方の頭は邪魔だし、来年だか再来年くらいに札幌市との契約終わるはずだから、取り壊しなのかしらねー。
ひどかった。
いい劇場が欲しい札幌市民。

2016/10/07

KENJI URAI 15th Anniversary Cocert Wonderland 9/29 We are こめつぶ!

@東京国際フォーラム ホールA

ゲスト出演
AKANE LIV 照井裕隆 加賀谷真聡
音楽監督/かみむら周平
演出/荻田浩一

1 彼方へ
2 ファラオとして 「王家の紋章」
3 デスノート 「デスノート The Musical」
4 君住む街 「マイ・フェア・レディ」
5 9人のお気に入り 「タイトル・オブ・ショウ」
6 完璧な恋人 「シラノ」
7 If I Loved You 「回転木馬」
8 Closer Than Ever 「ボンベイドリームス」
9 Shakalaka Baby 「ボンベイドリームス」
10 One Night In Bangkok 「CHESS THE MUSICAL」
11 The Arbiter 「CHESS THE MUSICAL」
12 どうやって伝えよう 「ロミオ&ジュリエット」
13 宝塚BOYSメドレー 「宝塚BOYS」
14 Tuxedo Versus 「美少女戦士セーラームーン」
15 シャルル・メドレー
16 仮面ライダークウガ・メドレー 「仮面ライダークウガ」
17 ミッドナイト・レディオ 「ヘドウィグ・アンド・アングリーインチ」
18 The Day After That 「蜘蛛女のキス」
19 Anything For Him 「蜘蛛女のキス」
20 闇が広がる 「エリザベート」
21 サラへ 「ダンス オブ ヴァンパイア」
22 いまは子どものままで 「二都物語」
23 ぼくわかしこくなりたい 「アルジャーノンに花束を」
24 The Journey Home 「ボンベイドリームス」

アンコール
25 Color of Dream
26 Stranger 「Big Fish」
27 今日のわたしに 「王家の紋章」

前方の。オペラ不要な席をもらって夢のような気持ちで見てきました。スピーカー近いので耳が心配でしたが、音も良かったです。
色付けたのは、舞台でも見た作品。半分ちょいは見れてるのかな。

・いつもは三人なのに、と言いながら一人でMCする健治。がんばれがんばれ。
5000人のほとんどが、母か姉の(もしくは兄か父)気持ちだったんじゃないでしょうか。健ちゃん、しっかりね!
あ、すこし頬袋がもどってる!(=体重増)

・テンションがおかしい、と自分でいうくらいヒャッハーでありながら、歌いだすとカッコいいわ鳥肌だわ。

・物販にあったサイリウム(白) 発光させるのはココ、みたいな指示はなかったので購入したみなさんスタート時から張り切って光らせた。私は持参したペンライトで参加。振り返ると白い光の海で幻想的。
浦井くんも「きれい!すごい!」とはしゃいでおったのだが、
米つぶか・・・チンアナゴみたい!」って。
(・・・でも、皆さん何かに例えるかって期待してたよね??ね?)

こ・め・つ・ぶ・・・
わたし、今日からこめつぶ! いえー!!

(アンコール時に、またサイリウムキレイ!って言いつつ、「・・・もう例えるのはやめますネ」とやや反省な。でも、炊き立てのしゃきっとした米だそうです。ふふ)

・「可愛い!死ぬ!泣いてる!」しか言ってなかったけど、ふと見える顔に色気がチラ見えたり。えへ。喉乾いたって言って、水を飲んでるだけで可愛いからさぁ・・

・拝見できたどの役も浦井くんらしい透明感と真摯なまなざしが光る役で、曲ごとにその時の景色がばーっと浮かんできました。
また未見の作品の歌が聞けたのもうれしかったな。「チェス」の浦井アービターがいたずらっ子みたいで新鮮。どれも曲として切り取って歌うというより、作品を想起させるような歌や振り付けで表現してくれて。

・ダンス良かったー。
浦井くんはストリート系な動きは特に、手足の長さと大きさもあって、すごく映えます。いいわー。うっとりした。

声は30代からと思う! と本人談。上演当時はうまく出せなかった低音が出るようになったし、など。
私は男声は40代-50くらいまでがすごくつややかで安定するなぁと思っているので、浦井くんはこれからもっと客席を魅了する歌声を出してくれるでしょう。楽しみ。

その意味で「蜘蛛女のキス」ヴァレンティンの歌、今こそ歌う時期じゃないか! 大好きな The Day After That は聴いてて泣いたわ。悲惨な境遇のなかで見つけた光を力強く歌ってくれた。前回公演では頑張ってた感があったけれど、今はもっと自然に男の声が出せる。再演して。

・あ、泣いた泣いたって書いたけど、比喩じゃなくて手ぬぐい(当然、ホタルイカが描かれてるよ)でぬぐっちゃうくらい泣いてた。幸せすぎたのかも。

・厳選された感の3名のゲストのみなさん、それぞれ浦井くんといいショウにしようという気持ちが伝わるお話と歌。照井さんの声、久々にゆっくり聴いたな。浦井くんに、こう見えてもずっと先輩と言われてた・・・41歳だそうで。若いですけど、浦井くんも人のことは言えない。

闇が広がる、を照井さんがトートパートから始まったので、そっか(でも浦井くんのトートも聞きたいなぁ)と思ってたら、途中で入れ替わりました。だよね!
照井さんは青年声なのでルドのほうが安心。仮面ライダークウガー!はすっごくテンション上がりました。見てたのけっこう前なのに、まだ歌えたよ。

AKANEさん、CHESSで拝見して以来素敵な方で再会したかった。安定の歌声と美しい立ち姿、特に蜘蛛女のキスの「蜘蛛女」のパート素敵でした。再演はAKANEさんで。

・まーくんと呼ばれてた加賀谷さん、兄弟で活躍なのですね。
ダンサー一人!シンプルな舞台で爽やかに踊ってくれました。バランスいい感じです。

・これからも、こういう機会は定期的にやっていきたい、と。
それは嬉しいです! 毎年じゃなくてもいいから、歌やダンスをぎゅっと凝縮したコンサートがまたありますように。

とても素敵な一夜でした。

2016/09/29

コンサートだぁぁ

浦井くんに会ってくるー。

昨日はファイターズ優勝でビール掛けを夜中まで見てしまい寝不足。さて、これから東京に向かいます。

やーん、どうしよう! 楽しみで顔がニヤケっぱなしだ。
温かで楽しいコンサートになりますように(きっとなるよね)


『Kinky Boots』7/27昼 帰り道は背が伸びる

@新国立劇場(中劇場)
どセンターで見てたんですが、音が激しくて耳が痛かった。
歌詞が譜面上にぎゅうぎゅう詰まってる印象で、テンポが速いので日本語にすると厳しい。つまり、何言ってるのかほとんど聞き取れない箇所が多くなる。けっこうストレス。
隣の席のお姉さんも、聞き取れないって話してたし。

こういう時だけ、劇団四季の日本語化は割といいよね・・・あと母音法もいいよねな気持ちが沸きあがって、観客(=私)って勝手だと笑うんだけど。

と、これが不満というか残念な点です。

あとはブラボーというか、ブラーヴァー!!っていうか。
拍手喝采を盛大に送って来ました。

三浦春馬、基礎がしっかりできてるダンスを華麗に! ものすごくスーパースターのローラです。最初のローラのショウのシーン、キャーキャーフーフーと歓声が上がる。まず大きい、キラキラ、ダンスカッコいい。
迫力というより(迫力も出るんだけど・・・)スターオーラが素晴らしく、女装の人っていうんじゃなく、ローラ様って言いたい。

稽古場での映像が事前に出てて、それもハイヒールでターンしてる姿がキマってましたが、衣装つけるとキラキラさが全面に出てきて、圧倒された。

けっこう海外版のローラは、もっと男っぽさを半分くらい残してるみたいですね。キャストにもよるんでしょうが、三浦ローラならカッコいいお姉ちゃんで行けそうな美貌系。

猫背で見てる自分が恥ずかしくなる立ち姿。ヒューヒュー

ストーリーはけっこう強引にキメたなという粗さが残るものなんですが、ローラやお姉さんたち=エンジェルスの迫力で全部持ってかれてしまいます。
ラウンドガール役をやってたエンジェルの方の、ハイレグ具合にノックアウトされました。登場した瞬間、すっごい歓声上がってたものねー。

チャーリィとローラがお互いに自分のことを伝えて理解し合う→でもケンカ→ミラノに来てくれる! のとこ、もう少し葛藤をみたかったかな。そうなるのは分かって見てる訳だけど、なぜミラノに行くことにしたのか、というシーンがあったらローラにもっと肩入れしちゃうのに。

でも終わってみれば、たまにはこういう演目が元気に上演されてもいいんじゃないでしょうか。キャスティング勝負ね。

それから、ローレン役のソニン。
いつでもソニンちゃんは、きゃー好きだわーという濃さを発揮してくれますが、地味でいい子だけどソロでは弾けてくれて楽しかった。早口歌は他の歌とも変わらずだったけど、ソニンのとこは聴きやすい気がしたな。

工場まとめてるひのあらたさんのダンディかつ可愛いところとか、マッチョ男を担当する勝矢さんの頭の固さ。チャーリィの婚約者ローレンとのすれ違う感じ。
分かりやすい人物配置でブレません。

再演は難しいのかしら? また見たい。
きらきらしたものを見ると、元気でるよー!

2016/09/12

『天使にラブ・ソングを~シスター・アクト~』7/24 2 笑って泣いて最後は踊って

・森公美子デロリス
BSで放送してた塩田さんの番組で、初日直前に膝を痛めてしまっていたのを見て、心配してみていたのですが(もう回復なさってたのかしら・・・だといいけど)
とりあえず足もブイブイ上がるし、駆け回ってました。

チャーミングだけど上昇志向とともに怠け者っぽさも(少々)あり。とても人間らしい欲望をまとったデロリス。いまいち世に出ていけない感じは、モリクミデロリスのほうが分かりやすそう。
しかし欲望というのも全く嫌味がなく、巻き込まれて可哀想に。など素直に思えるのが良いところです。
基本的に人がいい、っていうキャラが良いんですねー。
エディのことも公平な態度で会話してるの良かったな。

合唱を指導してる姿も、使命感っていうんじゃなく、こうしたらもっと楽しく素敵になれるのに!という素直さが全面に見えます。
修道院では禁欲、が大事にされてるところに、素直にでも楽しいのは良いことじゃない? って見せてくれるのね。

・修道院長さま
鳳蘭さん、初めてだったかも。すごいオーラでした。キャイキャイしてるシスターたちをキリっとまとめて、舞台が引き締まります。
はぁぁ、拝見できて大変嬉しい。スターでした。

シスター春風ひとみ
尼僧姿だとどこにいらっしゃるのかなー(声色も変えてたし)と最初良くわからず。
歌の指導のとこで、ようやく確信する。
美貌抑えめの若干ババサマ風味を取り入れた役づくりでしょうか。
だんだん元気そうになっていくのが可愛かったです。

シスター浦嶋りんこ
やだ可愛い。ドキドキしながらも、好奇心もチラほら。

シスター宮澤エマ
役にあった可憐な歌声で、デロリスの声との対比も良かった。

オハラ神父
出オチ状態のキーヨ。楽しそうに横っ飛び。子羊ちゃんでーす!と手を振り返したかったです(しませんが)
いい加減そうに見えて、修道院の生き残りを柔軟な態度で模索してくれる・・・のかな? 全体的にふわふわした感じが漂う神父さまなのだった。
鳳修道院長さまのオーラに負けないようにね! キーヨは天然可愛さで勝負よ。

キラキラミラーボールからの楽しいフィナーレ。天使の輪をつけて登場するチンピラたち。全部かわいい。
終演後にロビー歩いてた見知らぬおじさまが「札幌とは思えん盛り上がり・・・」と目を白黒させてたけど、楽しかったよねー。開放された感じがする。人生を楽しく!

また来てくれないかな?

『天使にラブ・ソングを~シスター・アクト~』7/24 1 また来てね!

デロリス/森公美子
エディ/石井一孝 カーティス/石川禅
S.M.ラザールス/春風ひとみ S.M.パトリック/浦嶋りんこ
S.M.ロバート/宮澤エマ
TJ/泉見洋平 ジョーイ/KENTARO パブロ/上口耕平
オハラ神父/今井清隆
修道院長/鳳蘭

指揮:塩田明弘

ずいぶん時間が経ってしまった。@ニトリ文化ホール(旧厚生年金会館)札幌

札幌に来てくれるなんて、何があったのでしょう。嬉しかったです。ぜひまた来て!
仕事の関係で一公演のみでしたが、楽しかったなぁ
Wキャストの蘭寿とむさん、大澄賢也さんでも見たかったですー

ストーリーはお馴染みのというところなので、すんなり。
各キャラにけっこう見せ場もあって、それぞれのファンも満足なのでは?

・カーティスが悪者に見えない(ケナシテるんじゃないよ)
いや、セリフとかやることは悪いんですが、何せ禅さんですからね! 天使が頑張ってるのよね~?って思ってしまう。まあでも、役柄的には悪い人なのでした。
これは賢也さんはぴったりハマってたことでしょう。

・カズさん渾身のサタデー・ナイト・フィーバー!!
念願の。やっと見れました。
必死になればなるほど噴き出す汗。エディの汗。設定上のネタにされてるエディの(っていうか、カズさんの)汗。
硬い腰の動きといい、しかしいい声で歌ってくれるあたりとのギャップがたまらんですね。PV作ってほしいものです。ラブリーエディでした。

・泉見洋平くん・・・
年齢的には洋平さんですが、永遠の洋平くん。可愛くきらめいてました。
久々に拝見。
・KENTAROさん
おお、もじゃもじゃ(顔)のふさふさ(頭部)!
・上口耕平くん
TDV以来、相変わらず細い&小尻で、踊ってます。くねくねしてない(笑)けど、可愛さが漏れてました。

2016/08/30

『エリザベート』7/26昼 まさに黄泉の帝王、人外度がすごすぎて超絶ファンになりました

@帝国劇場 東京公演千秋楽

エリザベート/花總まり トート/城田優
フランツ/佐藤隆紀 ルドルフ/京本大我
ゾフィー/香寿たつき
ルキーニ/成 河
ルドルフ/加藤憲史郎


MY初日が千秋楽でした。
一公演しか見れさそうだったので、前回見た芳雄トートは諦めて、城田トートに。

私の城田体験は、2007年スウィニートッドのアンソニー、2013ロミジュリのティボルト、のみ。
両役とも、悪くないが特に印象深いわけでもない、という感じでした。

しかし「城田トートは良いよー」と結構な人数の方から言われ、そうね見るわってことで行ったのだった。

結論。
なぜもっと早く見に行かなかったのだーーー!!
ばか!!
役との相性が素晴らしすぎて、夢でも見てるような3時間。
美しすぎて気絶しそう

彼、ぜったいに体温とかないし血も青いし(自分でも言ってるけど)、キスとか最後にシシィとするけど、ひんやりクールなキッスに違いない!!
つまりは、

すごく好きだぁぁぁーーーー!!

ぜぇぜぇ、体操室でシシィに拒否されてがっくり帰る芳雄トートは可愛い中学生でしたけど、城田トートの【無感情】な表情でスッと小首かしげて、そっか、まだか。って帰っていく姿が好きすぎるぅぅ 閣下に小首かしげられたぃぃー

そうそう、疑問だったわけですよ。トート閣下ともあろうお方が、人間みたいな恋愛によくある態度ってどうかな?(それも楽しいんだけど) 
城田トートのふるまいのほうが、全体の流れからも納得できますねー。

城田さんは日本人が試行錯誤したミラクルメイクを地顔で超えてくるというビジュアルの得点の高さと、背の高さ、少し静かに動くところがあって、ホントに人外の閣下でした。見れて良かった。

見た目や基本的な対・人間の動きがアンニュイなのに、エネルギーというかパワーはものすごいに違いない、と思わせる余裕。うーん、素晴らしい。

棺?? 丘みたいに高くなったから、二階席にはやさしい舞台装置ですね。「私だけに」でシシィが落ちないか心配になった。
あとはハプスブルグの紋章が赤や紫・・・うっかり下品な色にビカビカ光ったりするのが面白かったかな。

2016/08/12

『王家の紋章』8/5初日 6 ライアン兄さん書き漏れてた

【ライアン/伊礼彼方】
大事にしすぎて忘れてたわ。ライアン兄さん。

キャロルの再現度とは別角度での、再現度が高いライアン。ライアンそのもの。

冒頭からキャロルと電話で話すし、一度現代に戻って再会するもののキャロル気絶してるし、たぶん誰とも目線合わせてない。ライアン兄さんが不憫…

ほんとにチョイ役なのですが、マンガ的すぎる兄さんなのにすごく愛情を強く感じます。キャロル愛、深い。ライアン兄さんに幸あれ。

で、それとは別に伊礼さんがやってくれました!
『健治へ』CD!

浦井くんは『彼方へ』というタイトルの写真集(と、DVD)を出してまして、伊礼さんと共演すると売店では、あたかも共演者の伊礼さんに呼びかけてる風になってました。ふふふ。
あ、でもその後、同タイトルの歌も作っています(伊礼さんに向けた歌ではない)。今年リリースの初ソロアルバムにも収録されました。

そう、で、アンサーソング的な、伊礼さんから浦井くんへメッセージを歌にしてくれたのですね。
まじめすぎて心配、とか、ゴハン食べてるの、とかママっぽい。そしてやさしい。
じーんとして泣けてきます。
ありがとう!

写真集に似せたモノクロで少し空を見上げるとこまで再現。愛ね。
(伊礼さんの撮影場所は、帝劇向かいのビルね?)

2016/08/11

『王家の紋章』8/5初日 5 イズミル見せ場多いよ

【イズミル/宮野真守】
マモちゃん、とても良かったです。安定してたし、体格も良いので大きく見えました。何よりのびのび演じているように見えた。

落ち着いているので、メンフィスより堂々としてみえて悔しい私。
真守、いいですね。平方イズミルがどうなのか、ますます楽しみになりました。

ソロはロック調の歌い上げ系。たいへん気持ちよく歌ってました。声のお仕事してるだけあって、声の表情の付け方が上手です。ストレスない。

イズミルの謎。
・い、いつキャロルLOVEになった????
愛する妹ミタムンがどうなったのかを聞き出そうと、キャロルにビシバシ鞭を入れてたんですよね。で、地下牢からキャロルが逃げ出して捕まえにきたら、LOVE~♪になってた・・・
ということは、鞭打ってるときに恋に落ちたと。え?

部下のルカがあの娘は賢い、手元に置くべきなどと言ってた気がするんですが、やり取りのなかで賢さに気づいて心惹かれたのかしら。牢を破る知力に萌えたのかしら。

・2幕のイズミル推し
1幕はエジプトに来てしまったキャロルの混乱と、情勢の展開、メンフィスの心の変化、といったところ。うむ。
2幕にイズミルのソロが2つ続いて、メンフィスも もっと出てきてーとヤキモキしました。マモちゃんカッコよく歌うので、嫉妬しちゃったわー。

展開的にイズミルは2幕メインの役になるのはいいんですが、分量というか配分が偏ってたような。そして、いつキャロルLOVEに変化したのか教えてほしい。

【ミヌーエ将軍/川口竜也】
もしかして・・・もしかして、川口さんを舞台で拝見するの初めてだったかも!
2013以降、私レミから遠のいてるからなー。

渋いいい声でこの国の要なのねと思えます。政治的なことはイムホテップ、軍事はミヌーエ将軍が若き王を支えているのだろう。

そしてお二人ともメンフィスへ素直な愛情を向けているのが伝わってきて、保護者とは違うけれど、大きな温かさを発散。

しかしアイシス様に平手うちされるのは、将軍のハイライトシーンですね! 意外と純情なお方。

【ミタムン/愛加あゆ】
友人いわく、原作のミタムン王女よりたくさん出番あるし大事にされてるらしい(そのうち読み直そう)
おへそ出しの衣装を、かっこいい腹筋で華麗に踊る愛加さんでした。

幽霊…? というかイメージになってからも、背後で“アイシスに殺されたァァと兄に訴えてる”のが、なかなか。
なかなかの、荻田ワールド。

カテコでは綺麗な衣装に戻ってて良かったね。

【ルカ/矢田悠祐】
すごくいい…場慣れしてて声もいい。この方、どんな方ですか! 
休憩中にプログラム見たら、テニプリ出演経験者でした。どうりで、キラキラ成分も出てると思ったわ。いいねー。

役柄的にも超有能なので、初日においてはヒッタイトの王子と部下のほうが国家運営してる雰囲気が出てました。うぐぐ。

あと足がにょきっと出ているので、美脚だなぁとか。壁際で足をクロスさせてるのとか、魅せ方を知っている様子。

【ウナス/小暮真一郎】
こちらの方は背が高いので目立つ。そして動きが挙動不審なの!(おもしろい)

またもプログラムを休憩中にチェック。これが初舞台? わぁすごい。それなら、広がる手持無沙汰な雰囲気が分かる。市場だったと思うけど、キャロルの警護について行って楽しくて踊ってるキャロルの後ろで、もやもやダンスしてました。

日本語のイントネーションも不思議で、帰国子女の方か外国の方かしら?とも思ったり。ただの緊張・・・?


初日はしっくりこないのを見るのも一興というか、これがどう深まっていくのかを楽しみに。

熱い夏がやってきた! どうか千秋楽までトラブルなく出来ますように。

2016/08/09

『王家の紋章』8/5初日 4 アイシス様は完璧

【アイシス/濱田めぐみ】
完璧でしたねー。美しかった。
祐一郎さんも登場すると舞台が引き締まって格が上がるなぁと思うけれど、めぐ様は(役者が緊張してるのほうじゃなく)作品をいい具合に緊張させてくれます。高めてくれるというのかしら?

エジプトものと言えば、『アイーダ』のめぐ様。今度はどんな女性となってるんでしょう?

はい、原作のまま、弟メンフィスと結婚して二人でエジプトを治めるの、と思ってます。
気高く・嫉妬深く・美しい・アイシス様!!!

衣装も1幕では特にメンフィスとの絆を見せるグリーン系でまとめていてキレイ。メンフィスに色目を使う女は皆殺し、になってくると黒のセクシースリット入りドレス。“魅せられて”衣装(ジュディ・オングの衣装)なので、腕を広げると鳥のようです。

アイシス様が出てくるときに何度か流れたメロディ、来るわよ来るわよ、悪意が来るわっていう感じでした。
ただしご本人は悪意だなんて思ってなくて、ひたすらメンフィスと姉弟婚を遂げて、一心同体(という希望なんじゃないかなと感じました)でエジプトに君臨したい“だけ”なの、たぶん。

アイシス様は敵役なんだけど、このミュージカル版においてキャロルに対しては直接災いは起こさない・・・・
あ、封印が解かれた、って言ってるからキャロルのタイムワープはアイシス様のせいってことでいいのかなぁ 原作だと明らかにアイシス様のせいでしたよね?

メンフィスを見つめる目、
そして恋のライバルを見る嫉妬に燃える目
(アイツ コ・ロ・ス!)

最高だった。

イシスとオシリス~♪ 二回歌った(はず。曖昧)
1回目、いずれ私たちは結婚するのよね、とメンフィスに確信の視線を送る。
2回目、キャロルに心奪われたメンフィスに訴えかけるように。いちおうメンフィスも一緒に歌ってたっけ、それともアイシス様だけだったかなぁ(次回確認だ)

印象的な歌詞、同じメロディだったのでよく覚えてます。スローでいい曲だった。アイシス様はメンフィスには鬼の形相は出さないのが、乙女心かなー。すっと去っていくメンフィスを見遣る表情が悲し気でした。

ミタムン王女を焼き殺すとこ、アイシス様ひどい冷酷に微笑! なんだけど、美しいアイシス様にはいろいろ活躍してもらわないとお話が面白くならないものね。

2幕、イムホテップに言われて(とりあえずは)引き下がったのが、え、意外と素直?と拍子抜けです。
まぁメンフィスの相手はイズミルってことにしておかないと、ストーリーが膨れ上がってしまうので理解はするんだけど。

ミヌーエ将軍に愛を告白されてからの、平手打ち、痺れました。素敵よー。

あ、友人は「~ぞえ」などの不思議言語も大変気に入ってました。
浦井くんは「うぬ」が板についてなかった(カワイイ…)のに、めぐ様は難しい「ぞえ」もサラリと使っていたわね。私も使いこなしてみたいのう。

という訳で、アイシス様、もう一押し、キャロルにメラメラしてくれても良くってよ!

東宝とリーヴァイさんで新作を作ることになって、リーヴァイさんが是非にと希望したのが濱田めぐみさんだったと。
ご指名だけあって、めぐアイシス様はとてもいい曲がいくつもありました。やはり裏ヒロイン~

2016/08/08

『王家の紋章』8/5初日 3 イムホテップ様が可愛すぎて死ぬ

【イムホテップ/山口祐一郎】
なかなかお出ましにならないのね・・・
1幕の半分も過ぎたころ、大きそうなお船がエジプトに着岸。外遊、じゃなかった視察からイムホテップ様がお帰りに。

イムホテップ様の姿が見えないうちから、いよいよ来ますよ~な音楽が鳴っていて、国の重要人物なのが分かる。メンフィスも客席も待ちわびてた・・・♪

これまでだと、ひれ伏すのは浦井くんたちなんですが、メンフィスは彼を見守り、深々と礼をするのが祐一郎イムホテップ様なのだった。何て新鮮!

でもうっかりメンフィスが頭下げちゃいそうなくらい威厳があった。

若者よ、コレが威厳というものじゃー。

ヘアスタイルがまたバージョンアップですね。純白に近づき、特に顔回りがくるくる巻き毛に。明るく質素なグレーの衣装。
歩く姿は、巻き毛の白のガンダルフ。神々しき限り

大きな印象のお歌でしたねぇ ファラオの地位のあるべき姿について、国の行く末について。イムホテップ様がエジプトにいる限り、かの国は安泰でしょう。
夏のお疲れか、ちょっとお声が絶好調ではありませんでした。千秋楽まで、どうかお元気でらっしゃいますように!

リーヴァイさん、やっぱり祐一郎には歌いにくそうなメロディ当ててくるよね?? 聞きながら、これは難しそうでっす、と素人ながら思いました。CD出たらもっと真剣にチェックできるのに。くうぜんぜつごのごねつぼう、とはどのくらいの熱量が必要かのう・・・頑張るわ。

帰ってきましたって言ったあとは、可愛いおじいちゃんに大変身。そういうキャラですか! おじいちゃん可愛いですけど!

・(見ない間に)またこんなに立派になられて!(そんなセリフはなかった気がするんだけど、言外に盛大に漂ってたのだ。お父さんみたいだった)
・あんなものやこんなものがたくさんあったんですよー。
・その金色の髪の女の子は・・・???

ちょっと鉄の話をしただけで、キャロルについて聡明さが目に(だっけ?)などとイムホテップ様が言って、さすがキャロル。あんな短時間で、イムおじいちゃんまでメロメロにさせてしまった。

別シーン、宮殿の外も見たいなーのキャロルとイムホテップ様の会話。
キャ:ピラミッドとか、
イム:ぴらみっどぉぉ・・・・???
キャ:スフィンクスとか!
イム:???
はてな?それはなんじゃろう? わしも知らぬことじゃのう・・・と
超絶可愛く小首をかしげます。可愛すぎの刑。

闘いにいくファラオを見送りつつ、これまでのメンフィスの歩みに思いを馳せるイムホテップ様。これはもう、帝劇デビューから一緒にやってた浦井くんを見守ってきた祐一郎さん自身の心に通じそうで、じいーーんとしました。この先も立派に歩め、とエールを送ってるようだった。

2幕、キャロルなどを妃にしないでとお怒りのアイシス様を、いさめるイムホテップ様。ミヌーエ将軍など平手打ちのアイシス様が、宰相様の言葉は尊重するのね・・・エジプトのため、お心を鎮めてください、と言われて、引き下がるなんて。
うーむ、威厳、威厳。

そして愛を確かめ合ったメンフィスとキャロルの絆を高らかに歌い、大団円でございますーとまとめた。そっか、イムホテップ様がまとめちゃったか。
まとめてくれてありがとう。

でもね、
ここでメンフィスとキャロルの愛のデュエット欲しかったですー! ラブラブな歌をもう一度見せつけてもらいたかったなぁ

そうだ、イムホテップ様くらいはサンサル履きかと期待していたけれど、あの謎の革靴かもしれない。紐部分が被せになってるの。外反母趾とか?? 足は大事だもんね…

次に見るときには、さらに可愛さ大爆発してると思う(断言)楽しみ。

稽古場の写真で、首飾りつけて歌ってる様子。いつもこういうの用意してるよね、手作りなの?って思ってたら、エジプトからお取り寄せ&浦井くんの分も用意したとか。おおお。

『王家の紋章』8/5初日 2 キャロル、まさにキャロル(聖子)

浦井くんの続き。
・後ろから抱きしめるとか、私のツボなので大変ありがとうございましたーーっ
聖子ちゃん小さいので、浦井くんの大きな手のなかにすっぽり入っちゃう。宮澤さんはどうなのかな。

・1幕でわりと悪い顔してたのよね。冷血な感じというか。ファラオだからなんだけど、イムホテップと並ぶと威厳というより息子感がでて、たいへん微笑ましかったです。

・処刑もファラオ自らが?? 働き者だなぁ
・キャロルをモノからニンゲンとして見るようになる変化は、さすが良い。こういうの浦井くんすごく良い。
・ミタムンを見る目が冷たい(興味なさそう) その顔好きだぁ

【キャロル/新妻聖子】
完璧にキャロ子でした。
冒頭のキャピー!な声を聞いた瞬間、聖子の本気を感じたわ。

ふわふわのヘアとか、フレアスカートのウエストぎゅっと絞るデザインとか、おお今ここは70年代! 声の調子が70年代アニメっぽいわ。はぁぁ

自分が愛されてることを100%疑わない。でもそれは、ライアン兄さんが日々愛してくれてたからだね。女の子は男子から保護されることに慣れてる感じ、昔の少女マンガぽい気がする。

・私のために、エジプトとヒッタイトが闘っている・・・私のために!
・ひどいことしないでー!
・歴史に介入してしまうか、メンフィスへの愛を貫くか(メンフィス!!愛しているわ!! …あんまり苦悩は深くなさそうじゃ)

こんなセリフを恥ずかし気もなく
原作読んでてもそんなキャロルには同情しにくくて、もちろん舞台の聖子キャロルも全然できません。
だが、同情・共感などしなくても面白いものは面白い。聖子、17歳って感じ!

聖子ちゃんの全身キャロルっぷりは見る価値大です。歴史のロマン大好きとダンスするとき、怪我したとき、メンフィスから逃げようとするとき、コレは恋?と震えるとき、すべてにおいてキャロル入ってます。

友人いわく、誰もが会った途端にキャロルLOVEになるのは、ヒロイン力(りょく)のなせる業と。腕ボキも、すぐ治った。イズミルにムチで打たれたのにケロっとメンフィスに抱きついてるし。すごい。

歌については何も言うことないよねー。メンフィスとのデュエットもきれいだったし、ありがとう聖子ちゃん。

2016/08/07

『王家の紋章』8/5初日 1 マンガが3Dになってるー! ってことでいいんじゃないかな

@帝国劇場 1階S席

メンフィス/浦井健治 キャロル/新妻聖子
アイシス/濱田めぐみ イズミル/宮野真守
イムホテップ/山口祐一郎
ライアン/伊礼彼方

帝劇入口で、小柄なマダム二人をお見掛けする。ほ、細川先生よ!(色違いお揃いのチャイナな上着。かわいすぎる)
と思っていたら、大きくて丸いおじいちゃんがー! あの方が作曲したS・リーヴァイさんよ!
フハー!!(鼻息)

・・・ところで、この日は友人と一緒の観劇。
たまにヅカも見る道産子R子ちゃん(一緒にヅカメイクしにサロンドタカラヅカへ行った)とでした。

そんな大事な日なのに!
なのに!
チケットを取り違えてもってきてしまい、二人分揃って札幌に置いてきたのだった・・・・・(青ざめた)
夫にチケットスキャンして送ってもらいなどして(席番号確認のためね)、無事に観劇。ああよかった。帝劇スタッフさまお世話かけました。申し訳ございませぬ。土下座ー!

あ、私は舞台化が決まってから原作を1-10巻まで買ってざっと読んだ程度でした。友人はもうちょっと読んでたようです。

・70年代って女の子ってこんな感じで良かったのか?? DVファラオに耐えるキャロルがどうしてメンフィスLOVEになったのか、いまいち解からぬ。
・アイシス様のほうが筋が通ってて、つい肩入れしてしまう。
歴史介入への罪悪感が軽いのではないか。

プレビューの感触もチラホラ耳に入っていたものの、さて初日、どうでしょうか?

出来不出来をここで断じてしまうのは、あまりに乱暴なので、雑感という感じで思い出せることを今後の自分のためにメモしておこうと思います。次は終盤に見に行きます。

【舞台セットなど】
・上演前、2幕の前に波の音が場内に流れてて、それがなかなか心地良い。
・同じく上演前のライトがきれい。帝劇の天井まで緑色のライトが届いていて、雰囲気いい。
・同じくエメラルドなのかなー、巨大首飾りが開演前の舞台に掛かっていて、それも雰囲気が出ている。
・しかし舞台がけっこう、さっぱりめ・・・ もっとぴかぴか豪華な背景を期待してました。せめて玉座だけでも・・・お願い、ぴかぴかに!!
よくある扉絵みたいに、きらびやかな背景をお願いしますー。
・1幕はそこそこ立体的(高低)に人が動くけれど、2幕は急に平面に。なぜ?
・帝劇の大きさを生かしきれてないと感じた。キャストが少なめなのかなぁ 高さもだけど、奥行きも使ってません。

・拍手のタイミング作ってください。この作品はストーリー重視っていうよりビジュアル楽しさ重視だと思うの。だから、各キャラのキメ歌のときは盛大に拍手したい
・音楽、それほど異国風音楽を多用せず。ロック寄り、ポップス寄り、というあたり。たまに「レディ・ベス」みたいな転換の音。

【メンフィス/浦井健治】
ほぼ息子を見守るママの心境な気がするので、まともな目で見れてないと思うんだけど、硬いというよりも、真面目全開(いや、毎回いつも真面目なんですけれど、特に特に真剣さが伝わった)

新たに開拓中の、重々しい声、前半のファラオに多用しているのかな? 
若くしてファラオの地位についた少年王、ということなので、“威厳を出そうとしているけれど、やや空回り・・・” しかし、エジプトの人たちはファラオの地位に対する畏れがあるので、空回りしてるのは本人だけで、わりと上手に威張れてる(ひどい)ようだった。

で、この太めの声はまだ使い慣れてない(よね)ので、声が一本調子になりがち。
月末には、このファラオとしての声、のなかに表情が生まれてくるといいなと期待してます。
浦井くんの武器、裏などないと100%信じてしまう真心の声、がファラオの時の内面をちょっと覗かせてくれたらいいなぁ・・・ 初日はキチキチっとファラオを演じていたので、その揺らぎはほとんど見られず。

ファラオとして話す俺様1幕から、身分を忘れてただの青年のままにキャロルを見つめる2幕との落差は素敵でした。2幕は浦井くんのピュアナチュラルラブリー声なので、デヘヘーデヘヘーと顔がニヤケた。キャフーン

キャロルに看病してもらった、と分かったあとの歌よかったなー。
ザ・少女漫画キターー!
キューン(死)したわ。ありがとうございますーっ

肌露出は(スカート長くなった)少なくなった・・・いいんだけど、ちょっと残念だわぁ 前方席だときゃ、チラリー!になってたらしいけど。
闘い場面での衣装、キラキラ度が上がって「せいんとせいや」みたい・・・うふふ。

ミントグリーンのマントをひらひらさせながら闘うファラオ、かっこよさのみ追及するシーンに眼福(下に公式さんの画像つけとく)
なのに強いのねーと思った次の瞬間、ズサーっと切られてビックリだよ。油断しわたね? だめじゃん!

キャロルも鞭打ち拷問に合うんだけど、痛いシーン案外多めかもしれない。そしてみんなあっという間に治癒する。すごい。あいのちから?

まずは原作寄りのファラオ像を作ってきたな、と思います。めでたく再演も決まったことですし、徐々に浦井メンフィスの味付けが生まれると、奥行きが深まるのかなーと。

あとビジュアルにはほぼ文句ないんですが、ずっとブーツ履いてるのが暑そうで気になりました。エジプトだし、にょきっと太ももと素足も見たかった。

もひとつ、制作発表時より黒髪が短くおなりになってませんか。長いほうが好きなんですが! 動きにくいか、もしくは体が動いたときに長いとうまく髪がなびかない、ので短くなったのかなと、推測。
TdVの黒髪とか、エリザのトート閣下とかを彩ってくれてるアデランスに頼めば、さらさら黒髪でイケるんじゃないでしょうか。アデランスさまぁぁーっ

2016/07/31

『JERSEY BOYS』7/26夜 team WHITE アッキーに痺れた

@シアタークリエ
熱そうなREDも見たかったのですが、日程の関係でWHITEのみ観劇です。

team WHITE
フランキー・ヴァリ/中川晃教
トミー・デヴィート/中河内雅貴
ボブ・ゴーディオ/海宝直人
ニック・マッシ/福井晶一

ボブ・クルー/太田基弘 ノーム・ワックスマン/戸井勝海
ジップ・デカルロ/阿部裕
綿引さやか 小此木まり まりゑ 遠藤瑠美子
大音智海 白石拓也 山野靖博 石川新太

演出/藤田俊太郎 音楽監督/島 健 美術/松井るみ

ちなみにREDは
トミー・デヴィート/藤岡正明
ボブ・ゴーディオ/矢崎広
ニック・マッシ/吉原光夫

ちょっとスマートそうな白、チンピラが似合いすぎる赤というイメージです。

え、CD化決まってないの・・・? 絶対出ると思ってたんですけど。

空前絶後のご熱望、ということで(未来の私へ。これは2016年流行語大賞ノミネート@ミュージカル界 エリザ映像化における東宝演劇部ツイートの表現)感想書いて帰ってきたわ。出すでしょ? 
もしくはWOWOW(東宝と共同制作)さんの力で放送とかね?ね?

C・イーストウッド監督の映画版を見ていたので、お話は確認済み。それでも生の声が作る世界の感動度を強く感じられました。

ストーリーはニュージャージーの田舎町で、不良チームがフランキーの声と、ボブのメロディを武器に全米を席巻していき、おなじみの金銭問題と裏金借金問題、女性問題、仲間割れと・・・再集結。

上昇とトラブルのなかで、友情や親子の愛が揺れ動く。



公演終盤のためセリフを噛むなどお疲れも見えたものの、アッキーもプロモ映像よりキレてるし声も神がかってました。ステップもキレキレだったわ! 

アッキーの喉ってどうなってるんだろう? 演技も青年期からおじさま期へと無理に老けないものの、けっこう様になってた。アッキーがパパ役なんてねー。

トワングの歌唱法で歌ってるアッキーですが、物まねにならずアッキーが演じるフランキーになっているのが素敵。実際の歌手を題材にするとオリジナルに負けそうだけど、アッキー色のフランキーに。

第一声、フォーシーズンズの声が生まれたシーン。まるでその瞬間に一緒に立ち会ったように高揚! きゃーーーーっ

ど、どこからその声が出てくるんだろうと思う、不思議な鼻にかかった高音。
ジャージー・ボーイズはフォーシーズンズ世代には懐かしく、知らない世代には・・・アッキーたちの「声」を味わう舞台になってたかな。
客席にはけっこうな年の男性もいて、いい感じ。

振り付けは新海絵理子さん。
後半、大きな振りが増えているのはオリジナルがそうなのかな。細かくステップを踏みながら歌ってて、アッキーは歌もすんごい上にダンスの才能まであって、おお神よ!の気分です。しかも可愛い!可愛いし!(大事なので二回言う)

道産子福井晶一さんのステップ、味わいあったわー。
華麗なるステップ、とは反対の、うーんうーん、誠実なステップ? 
マンカストラップされてた福井さん大好きで、あの時も体育会系猫だったっけ。いいわぁ

ボンボンボン♪ バリトンで歌うのでソロは少なめだったけど、年齢差あるのがどうだろうと思ってたら、意外とチームになじんでて兄貴っぽくない福井さんも新鮮でした。
後半、突如爆発するシーンが見もの。それは辛かったねぇ・・・慰めてあげたい。やだ、福井さんの可愛さ爆発してる。

海宝さん、やっとやっと拝見できました。
声を聴いて、これはシンバだしアラジンの声だと納得。好青年声なのねー。

まっすぐな目で真面目に契約交渉してる姿、面白い。才能があるっていう役を疑問の余地なく演じられる海宝さんでした。きらきら。
次・・・マリウスで会えるといいな。

中河内さん。こちらも初めて。
噂だけ(といってもとても人気あるという程度)聞いてました。仲間思いだけど見栄っぱりで素行に問題のある役。若干、悪に徹しきれない感(かっこいいからか?)が見えてしまうのも愛嬌のうちか。けっこう上品にお見受けしました(洗面台にシャーッとしそうに見えないもの)。
歌って踊ると輝く方ね。
今回未見の藤岡トミーのほうが納得のチンピラに違いない。

ボブ・クルー役の太田基裕さん。こちらも初めてでした。
細くてひょろひょろしてるんですが、声や動きが舞台映えするなと思っていたら、2.5次元ミュージカルで大活躍の方なのですねー。良かったなぁ
ゲイ(っぽい感じ)のプロデューサー役が似合ってました。

戸井さん&阿部さん
たくさんの役を(アンサンブルのみなさんもですが)演じてて、おお、また出た!と楽しいお二人。
戸井さんは久々すぎでしたが、いつ見ても素敵おじさまビーム・・・阿部さんは、楽しそうに演じているので、こちらもウフフーとなります。

女性アンサンブルは大活躍。
可愛くて声がマイクによくとおる小此木まりさん、いつのまにか大人の女性役もこなすように。それもまたいい声でした。
まりゑちゃん、ダイナミックダンスが素敵です。綿引さんと遠藤さんは大人女子をカッコよく。

再演するよねー??? ぜひーお願いしまーす!!

2016/07/28

『BENT』7/17 いい演技でした、そしてお腹痛かった

@世田谷パブリックシアター

演出/森新太郎
作/マーティン・シャーマン

マックス/佐々木蔵之介 ホルスト/北村有起哉
グレタ/新納慎也 ルディ/中島歩
ウルフ・護送列車の囚人・伍長/小柳友
収容所の大尉・隊員・護送兵/石井英明
親衛隊の中尉・カポ/三輪学
護送列車の将校・隊員/駒井健介
フレディ・護送列車の囚人/藤木孝
声の出演:武田浩二、藤家剛

ゲイの男性二人がナチスの収容所で出会う。
わずかな希望を捨てずにいれたのは、お互いがいたからかもしれない。
少しずつ状況が悪化していく構成、毎日「死」へ向かっている怖さ。お互いを見てはいけない、目を合わせてはいけない。でも、感じることはできる! 抱きしめられるし、愛し合える!
こんなにまっすぐに、生きてるぞ、この心は全く自由だ、という叫びが人の心の強さを見せてくれた。

そして、ナチス側にだってゲイはいるし、ひとりひとりはごく普通の市民だったはず。システムのなかにいると、弾圧すればするほど、反撃が怖くてさらに弾圧していってしまう弱い心。監獄実験とか思い出した。役割を進んで演じてしまうっていうやつ。そのほうが楽だものね。こわい。

こういうことが起こったのだということが、そもそも恐ろしいうえに、でもこのシステムに組み込まれてしまったら、自分が生き残るため虐殺やリンチにかかわってしまう可能性はゼロと言い切れない怖さが浮かぶ。

遠い昔の話ではなく、今まさに起こりつつあるのでは? 最近の社会状況を思えば自然に感じられるのも、また、上演すべき時に演じるべき俳優がいてくれたのも何だかぴったりすぎだ。

佐々木蔵之介ファンの友人に相乗りで日帰り観劇してきたのですが、価値はあったわ。
蔵之介ってこんなに上手かったんだね・・・(忘れがち) ああ、もっと蔵之介にいい脚本出してよ!(たぶんなまじ顔がいいし硬軟行けるから重宝されちゃうんだ。疲れた刑事とか正義感あふれるハンチョウも殿も好きだけど、うわぁって圧倒されるような役もいいでしょ?)

演技的ハイライトな直立不動で二人が言葉でセックスするシーン、哀しいし素敵だった・・・・
快楽じゃなく、抗議というか、俺の心も体も全くすべて自分だけのものだ!と。
ちなみに蔵之介のほうがよりセクシーだった。ふふ。セリフのなかでも「おれ、セクシーだから」みたいなのあったっけ。可愛い。

北村有起哉はイケボイスもほっそり絞った体も堪能しました。
あまり感情的にならない落ち着いた人なんだけど、心に秘めたものは実は熱くて、それがマックスを動かしていく。と同時に、冷静に収容所内で生き抜こうと思っていたホルストは、自分以外の人を思う気持ちを思い出し、マックスのために生きようと変化していく。

もし、以前のように冷静でいられたらあの時に死ぬことはなかったろうと思う。でも死期は早まったが濃く生きたのかも。

世を斜めに見て恋人ともきちんと向き合わなかったドラ息子のマックスが、日々生死を綱渡りする収容所で出会ったホルストから、「お前は誰だ」「自分を偽るな」と言われ続けたラストのあの行動、うわああん!
マックスはゲイとして収容されるのではなく、ユダヤ人として収容されることにしたのだ。もちろんユダヤ人などではない。そして☆印の囚人服を着ている。

ホルストは感電死か銃で撃たれるかのどっちも死、の選択で、収容所の人間に立ち向かって銃殺されるほうを選んで死亡。死体穴に入れろって言われて一度は無表情にホルストを放ったマックスが、ついに自分はどう「生きる」のかを選択し、ホルストの遺体から“同性愛者のピンクの三角”印の服を取って、着替えて高圧電線に突進していたのだった。あああ。

現象としては自殺、になるのだけれど、他人に生死を決められることを拒否した、生を表現する(結果としての)死である。

・藤木さんいつも素敵すてき。ゲイのおじさん役でした。いい声。

・新納慎也さん。
数日前に大河ドラマ「真田丸」の秀次役で見ていたので、女装グレタは あ、通常営業にお帰りなさいという感じ。歌があったのは知らなかったのでうれしかった。
とても美しかったです。かくまったマックスとルディを追い立てる目がさみし気でした。いい声。

・中島歩
ああー朝ドラ「花子とアン」で駆け落ちする大学生のひと・・・? すごく上手になった。リンチ死するまで、おしゃべりで健気なダンサー君。あの時はイケメンだけしか取柄がなさそうだったが、人は変化するものですね。普通のかわいい子が死んでしまった・・という悲しみあふれました。

森慎太郎演出、まだ二つめ(前回は「ビッグ・フェラー」)だけど過剰になりそうな題材をもってくるけれど、過剰過ぎないところで勝負してる感じがします。スーパーマンじゃなく普通の人たちと歴史の大きなうねりの関係性というか。
また森演出のものを見てみたいなと思います。

2016/07/01

『あわれ彼女は娼婦』6/16昼 2 そこにいるけど、いない

浦井くんはしょっぱなから、修道士に自説を語ってます。

同じ腹から生まれた美しい妹(それって自分も美しいって思ってる)、最も近しいのは自分で、ひとつになるべきなんだ・・・というような感じだったか。
いちおう教会で救いを求めているのだけど、神のいうことが間違っていると思っているようなので、全く世間様とか宗教の教えを意に介してません。

こういう人には、何を言ってもダメよね。

自分のしたいことを認めてもらう、ことすらどうでもいいようだった。完全に社会と自分を切り離してたな。そこにいるんだけど、いない、というか。
薄い膜が彼の周りにはあって、決して他人と重ならないように見えた。

演出の意図なのか、浦井くんの演技の特色なのか・・・考えてみたものの、一回の観劇だと判断しにくいかな。
見た日の感想は、演出意図だとと感じました。わざと夢見てるひとのように演じているのだろう、と。

意外なのは、アナベラがいずれ誰かに嫁ぐだろうというのは理解してる点。妊娠がなければ誰かに嫁がせて、たまに会おうよっていうこと・・・???
(自分勝手だなーーー!!! 下半身の奴隷か・・・もちろん当のジョバンニは身勝手だなんて思ってないし心の声に従ってるだけと信じている)

ジョバンニはゲスいとかじゃなく、この世界に住んでないって感じです。最初から最後まで、だれともかみ合ってない。
思い出してみたけど、だれかとキチンと対話してるシーンは少ない。対話してても、やはり自分の思いをとうとうと述べているばかり。

アナベラ、兄ちゃんのどこがいいのだ。顔か・・・(違う)

アナベラは、はじめは愛してくれる兄に身も心も捧げるが、妊娠したことで違う視点を持つことになった。セリフには特に出ていなかったけれど、しばしばお腹に手を当てている。子供が生まれることを願う気持ちが出ていたのではないかと。

だからこそ、2幕でソランゾとのやり合いは鬼気迫るものがあって、素晴らしかった。
蒼井優は、好きだと思ったり嫌だなぁと思ったりする不思議な女優さんなのですが、嫌なときって彼女を可愛い女の子としか使ってないときかも。このシーンは、好きです。
華奢な姿が2倍に思える凛々しいセリフ、髪をつかまれても、全力で兄と(たぶん)子供を守ろうとしてる姿、カッコ良かった。弱きもの、女は。そう呼ばれても弱いと思われてる部分を使って逆転しようとしてた。

アナベラのほうが大人。
幽閉されてるなか、修道士にのたうち回って懺悔する姿。兄への思いと、しかし道を踏み外したのだ、という思いがぶつかり合ってました。・・・兄ちゃんは全然、せめぎ合いなどしてない。

自分は死ぬが、その死をもって兄を救ってくれという願い、あんな形になるなんて「むごい」

アナベラの心臓を取り出して、ソランゾ誕生会をめちゃくちゃにする兄。
1幕ではどこかに嫁ぐことはOKだったのに、アナベラがソランゾに糾弾されて死ぬことは許せないと。

→愛だ何だというけれど、そこはジョバンニとソランゾは基本この時代のお坊ちゃまの考え方に沿って思考しているのが、やはり現代人目線からは腹が立つポイントでもあり。仕方ないけれど。
社会と宗教の規律から外れようとするのに、女性への態度は時代を背負っているのよね。

2016/06/20

『あわれ彼女は娼婦』6/16昼 1 むごい、何に対してかを考えてる

新国立劇場 中劇場

ジョン・フォード/作 小田島雄志/翻訳
栗山民也/演出

ジョバンニ/浦井健治 アナベラ/蒼井優

プターナ(アナベラ乳母)/西尾まり
フッローリオ(パルマ市民・兄妹の父)/石田圭祐

ボナヴェンチュラ修道士/大鷹明良

ソランゾ/伊礼彼方
ヴァスケス(ソランゾ召使)/横田栄司

ドナード/春海四方
ポジオ(バーゲット召使)/佐藤誓
バーゲット/野坂弘

グリマルディ(ローマ市民)/前田一世

リチャーデット(偽医者)/浅野雅博
ヒポリタ(リチャーデット妻)/宮菜穂子
フィロティス(リチャーデット姪)/デジルバ安奈

川口高志 頼田昴治 寺内淳志 峰崎亮介
坂川慶成 鈴木崇乃 斉藤綾香 高田実那
大胡愛恵

枢機卿(ローマ教皇使節)/中嶋しゅう

マリンバ 中村友子

前方座席を取って舞台を広くしていたため、前のほうだなーと思って行ったら最前席でした。ムフーッ

一言で○○なお話、とくくり難いなぁ
ひとつには、時代背景に造形がないと理解がすごく浅くなる。
それから、私は自分が女だから「女の側」に立って見てしまう(それもひとつの見方ではあるけれど)

ショッキングな内容なのに、静けさがただよう不思議な感じ。
バーケットなど賑やかし役だと思っていたら、すごく哀しい最期となる。台本読んで(「エリザベス朝演劇集Ⅴ」収録のもの)登場人物多いなーと思ったのも、いざ始まると無駄人物がいないのだった。

そういえば、私が見てる栗山さん演出「イリアス」「ブラックバード」(あ、二つとも内野聖陽主演だ)「スリル・ミー」
どれも、極限でありながら妙な静けさがあったかも。人物から距離を置いてみてる感じがしますね。舞台装置も構築的だから、余計にそう感じるのだろうな。

という点から思えば「MA(マリー・アントワネット)」があんな感じになるのも成程ねと思うわ。MAはまた見たいような気がするんだけど、リピートするのに体力要る。「デスノート」はどうだっけ。浦井くんしか見てなかったので記憶が。

・劇場を出ていまに至るまで、アナベラが死の間際で発した「むごい!」がものすごく響いていて、それがアナベラのその瞬間の気持ちだったのかと思うと、カナシミが襲ってくる。
アナベラは兄のために死んだのだと思ったけど、兄の気持ちと言えば、アナベラを他のやつらのものにしたくないっていう独占欲だよね? むごい!

・浦井ジョバンニは冒頭からラストまで自分の世界のなかで生きていた。現代風にいうと、あいつやばい

・妹アナベラは、半分は現実につながれている(特に身ごもってからは現実を見る目を持った) イタリア一の美女というのがいまいちだが、名家のお嬢さま風。

・横田ヴァスケスの忠臣ぶりがカッコ良すぎて、この作品の目玉。キャー!

・不義を働いたヒポリタとソランゾの冷たい関係、美貌の伊礼ソランゾが美しいので憎みきれないような錯覚が起こる。でも酷いんだけどね。

つづく

2016/06/11

一日一公演としたいが、調整が難しい

・『真田丸』毎週楽しみにして見ている。ウッチーが長生きするとわかっているので、とても安心していられます。
・浦井くんが結婚してもしなくても、関係なく好きだから!
 (誰に言ってるのやら)
・エンタメをきちんと報道できる記者が求められる。

・いいことがあった。うふふ。
・なので忙しくなりそう。観劇日程とのバランス…

前回、ぎゅうぎゅうに観劇日程つめて見たせいか、各公演への集中度が落ちたなぁという反省が。ゴメンだ。

1789 面白かったんだけど、きれいだった、音楽よかった。終わりって感じになってしまい、(自分に)残念ですわ。

それと「物語病」が私には確実にあって、ドラマ的に主人公が苦難を超えてシアワセになる(もしくはどん底でもいいけど・・・これはあまり見たくないや)、オケどどーん!じゃーん!というカタルシスを欲しているのですね。

スケッチ風だったり、軽やかなコメディも好きですが、それでもやはり主人公のなかで何か変わったり、自分にフィードバックできる部分があると、より楽しかった!という感動に置き換わります。悪い病気です。
だから、レミゼなんかは大好物、ラ・カージュも見せ場や感情の揺れ動きが見事で好き。

そうなのだよー、1789、自分に引き付けられないし、モナムーなとこも全然気づかないくらいだし(ロベスピエールに彼女がいたことに気づいてなかった私なんで)
鑑賞ポイントを見つけられないままに終わってしまったことが、悔しいなぁ・・・

とか言いながら11月の日程を埋め始めてます。
「マーダー・バラッド」取ってみた。
あらすじを読む限り、私の好物、燃える作品のようです。キャストも熱いタイプが揃ってる。綾ちゃんだけ “濃いめの女” は未知数だけど、すっかりファンになったので楽しみ。

これは見に行けないんだけど、可愛すぎる圭吾フック船長。しゃきーん!

2016/06/05

アルカディア ARCADIA 2 もう一度見たい。

いつも光と影が印象的な栗山さんの舞台。
アルカディア、でも柔らかな光や夕暮れの光など、使い分けが良かった。
あと、人を汚く描かないのも好き。

後半、二つの時代の人たちが同じ空間に登場します。同じ屋敷で、それぞれの時代の物語が進んでいく。
重なりそうで重ならなかったり、思わぬところで同じ!とつながってみたり。

人が一人で成し遂げるものは些細なものかもしれないが、未来の知らぬ人がきっと細い糸をつかんでつなげてくれるのでは? ささやかな希望がともる物語終盤でした。
同時に、ここまで可愛らしさで魅せたトマシナが死んでしまうのか・・・という未来を思いながら、というのが切なくもあって。

誤解と理解、近いような遠いような。
私も文学部の端くれとして、きっとバーナード(堤真一)みたいな誤解を山ほどしてるんだぁぁぁーっと穴にもぐりたくなりますが、なぜ詩を書くのか、数学を解くのか、庭をつくるのか?
やはり人は自分の存在を知ってもらいたいのだよね、と思う。未来の人にも。過去を紐解きながら、自分の爪痕を残したい、どちらも同じ。

今ならコンピュータで一瞬にして出る数字を、ひたすら手で解いて解いて解いていった隠遁者となったセプティマス。浦井ヴァルがそれに気づいたときの叫び声には、恐れがあったように感じました。意味がない! 計算しているだけ! どこへ向かってこの計算をひたすらしていたのか・・・? という恐れ。理由が見えない恐れ。
セプティマスは自分の欲を捨てて、あの日に叶えられなかったトマシナの未来をつなぎたかったのかな・・・セツナイ。

・浦井くんは滑舌を頑張りましょう。きっとできる!浦井くんはできる!


あああー、一回きりの観劇ではセリフも頭に残らないし、現代と19世紀の視線がつながる一瞬も見逃してしまうし、出来ることは限られたなぁ・・・
どうして一回の観劇で満足できるの・・・? すごい集中力でうらやましい。
芳雄くん似合うわーボーッ だし、浦井くん可愛い!でぼーっとするし。

台本が出版される予定とのことなので、それを読んでじんわりしてみたいと思います。

アルカディア ARCADIA 1 カツゼツ

バーナード/堤真一 ハンナ/寺島しのぶ
ヴァレンタイン・カヴァリー/浦井健治
クロエ・カヴァリー/初音映莉子

セプティマス・ホッジ/井上芳雄 
レディ・クルーム/神野三鈴 トマシナ・カヴァリー/趣里
ガス・カヴァリーオーガスタ・カヴァリー/安西慎太郎

エズラ・チュイター/山中崇 ブライス大佐/迫田孝也
ノークス/塚本幸男 ジェラピー/春海四方 

赤:19世紀 青:現代

演出:栗山民也 戯曲:トム・ストッパード

@シアターコクーン

中央付近からの観劇。とても見やすい。

あらすじなどは書きません(書けません)
じんわり来るラストの美しさがずっと心に残りました。

現代チーム:
・堤真一は、勘違いのにぎやかな男。イギリスの大学研究者には見えません。関西人でした(関西へのイメージ)しかし、人は自分の見たいものが見えてしまうというのを観客に見せてくれる人です。愚かですが、誰でもこうなる。

・寺島しのぶ。私とほぼ同世代なのですが、しのぶみたいな美しい人になりたいわーと常々思いつつ。なれません。
今回はラストのパーティ用ドレス以外は、ゆるいパンツ姿です。しのぶは何でもキレイだから私はじーっと拝見。
自分で自分を規定してしまっている人。瞬間に生きてみる解放感を最後に見せてくれる。
研究対象を研究しながら、きっと自分の何かを見つめてるんだろう、とふと思わせるところがある。気がする。自分の美しさを認めるべきよ!って言いたくなる女性。

・浦井くん。滑舌! 数学な人なので、わけがわからなくてOKなんだろうけど、やはり滑舌大事。芳雄先輩が完璧な滑舌だったので、これからも頑張ろう!とエールを送ります。技術問題だから、クリアできるはず。
役柄の表現はとても真摯で、いつものように非常に好感度高い男の子でした。それが浦井くんクオリティ・・・ ときどき鋭い。たいていマイペース。
しのぶのことが好きなんだけど、その応対もすごく自然で素敵。他人への支配欲ゼロだと思う。それがすごく素敵です。

19世紀チーム
・趣里
最初にセリフを発したときに、身構えてしまったけれど(もしかして一本調子なのかと) 徐々に、この少し普通じゃない風のセリフの言い方が、むしろトマシナの「普通の子」と違っている様子を伝えてる気がしてきた。
衣装が超かわいいです。バレエをやってきた方とのことで、背中もきれいで、気づいたら趣里ちゃん応援してみてた。

ただ、セプティマスに恋心を持っている…という確信は実は最後まで持てなかった。恋よりも前、結婚からの逃走かもしれないし、自由を求めて、かもしれないし。セプティマスを通して自由に考え生きる姿を掴みいのかなって。

火事で死んだのは、自殺か事故か、他殺かって説がいくつかありましたね。
一度きりの観劇時、私は不幸な事故と捉えてました。あの子が誰かに殺されるような伏線は感じなかったし、趣里ちゃんの姿は生命にあふれているようだったから。
自分で死にはしないと思ったなぁ
というか、私には死にそうに見える人が分からないかもしれないや。
(日によって違うのかもね、そういう比較してみたかった)

・山中崇
面白い役の男。妻を寝取られるも(才能がないらしいが)詩人である自分を売り込むためかもって言いだすような男。
そして植物学者としても名を遺した男。
後世の研究者を悩ませる原因になったとは思わず、自分の人生を生きたようですね。
人は誤解しあって生きているんだなぁ・・・

・井上芳雄
19世紀の衣装がお似合いな上に、かなりのセリフ。ファンは喜んでいたことでしょう。貴族ではない、という立場のもつ、彼にはこの先の人生にガラスの天井があるんだな、っていう物言いもうまかった。それゆえにトマシナにもちょっと冷たく言うことがあったよね? トマシナは女性に生まれたというガラスの天井があって。この二人は見えない壁があるのだなー。

しのぶが探している「隠遁者」はどうやらセプティマスということだったが、そこはぼかしてあります。なぜ隠遁者になったのかが不明のまま。
超えられない身分があった時代、それらを超えそうに見えたトマシナの死が、セプティマスを隠遁者へと向かわせたのか。何かを掴んだかに見えたトマシナが死んだことで、その何かを彼も繋ぎだかったのか。
生産的でないが没頭せずにはいられないこと、とは、面白すぎるか逃げたいからか。
ここはすごく哀しいのに、人間の性を感じる展開でした。

ラストのワルツ!
なんと美しい円環でしょう。
同じような人生を代々人は繰り返しながら、どこへ行きつくかは見えないけれど、ワルツのステップのようにくるくると上っていくイメージ。
道は長いが人生は短い・・・。
ほんの100年ちょっと前のことでさえ、人はさっぱりわからなくなっていて、勝手に想像しているの。どうして人は過去をつまびらかにしたくなる?
それが自分の人生につながっているから・・・ね。

2016/05/24

1789 バスティーユの恋人たち 2 美男よりどりみどり

■岡さまーっ
とても久しぶりにカッコいいお姿、声を拝見。
岡さまは、濃いめキャラを演じていても、その役の泥臭さというか、深さを見せてくれるなぁ
ムチがバチーンと鳴った瞬間、今さん!ジャスパー! ここにおいでよ! と思いました・・・(詳細は「エドウィン・ドルードの謎」レポをご覧ください)

すごく仕事熱心そうだし、部下の統率取れてそうなので、職務に忠実な・・・あ、それは別の方(ジャベール)
憎しみとか怒りで行動してるのじゃなく、仕事だからしてるように感じました。むしろジャベールよりドライそう。けっこうなサド。趣味と仕事がマッチしてるんだろう。

衣装が良く見えなくて、そこが悔いが残りました。さっと出て、ガツンと憎まれて、またサッと去ってしまわれた。

■アルトワさまと、部下たち。
衣装公開されたときに気になった、手首のレース。バルタン星人のようでしたが、動いてると普通にエレガントなレースでした。

色はシックだけど、一番高そうな感じが良い。見えないところもお金かけてるのよ的な。世の中をわかってそうで、貴族社会からしか見ない男。ウーン、いいねいいね。
オランプに言い寄るのも、自己中で節操なさそうで、いい。

歌はあまりなかったものの、ロナンとオランプの邪魔をするお役目、バッチリ。
意外と出歩いてチェックして歩いてる風だったね。権力志向の王族っぽくて良かったよ。

ともあれ圭吾さんも歩き姿が美しいので、ひたすら美。美・・・!

サカケンさんが、あんな姿で登場するとは驚き。そして、飛び出たサカケンてんとうむしに、笑いも拍手もない会場にドキドキ。いつも? かわいいのに・・・

オランプちゃーん!と実らぬ恋をしているようですが、そのせいでアルトワさまに背いてみたり。アルトワが横暴だから、とかじゃなくて、オランプちゃんのため。
へえぇー(恋ってそんなに大事? 首が飛ぶんじゃない? 恋の機微がわからないわ)
オネエ気味なセリフまわしに意味はないよね・・・ 笑わせ係なんだろうと思うけど、それは機能してたのかどうか。

■古川ロベスピエール
たいへんなものを見てしまいました・・・

レディ・べスのときはキレイと思いつつ、フーンくらいだったのに、これはカツラのせい?なに?なんなのーーー???

美・生物が帝劇の中央でひらひら踊ってた。目が釘付けよ。

ダンスの振り付けが最も映えてたよねー。
すっきりしたお顔と、金髪ウィッグがあんなに似合うなんて、どういうこと?
黒髪より似合いそうでした。

申し分のない美しい方は、フーン、で終わることが多いのですが、古川くん踊るとすごいのね・・・
完全に殺られたわ。死亡
(ロミジュリは舞台から遠いお席だったおかげか、全然ぐさりと来なかったのに。不思議だ)

そういえば、「ファースト・デート」の古川くんはキュートだった。レジー! ああいうのも好きだ。次のエリザでは会えないのが残念だよ。

こんなに美しいのに、恐怖政治となってああ、あんなことに!ってみんな思いながら、美ロベスピエールを見てるのね。セツナイ。

前回も書いたが、ほんと、ロベスピエールに恋人がいたなんて全く気付かなかったんですよ・・・フフフ 私の眼は古川くんしか見てない。

きっと、今日はこの子でいいかなー 名前なんだっけ? くらいのライトな付き合いよ! だから熱くなかったんだわ。
古川ロベは、ロナンのほうに熱視線だったもの。と、思います。

岡さま(ですよね?もう記憶がものすごく無いや)にドヤされてる古川くんとか。
演出家先生、そこは大賛成ですよ!とうなづきました。それすごくOK。

人間ばなれした美しき生物と、泥臭い加藤ロナンとの関係など、もっといろいろなシーンがあると嬉しかった。
でも「恋人たち」のお話なので、ロナンのハートは革命よりオランプちゃんなのでした。しょぼん。

2016/05/23

1789 バスティーユの恋人たち 1 音楽いいわ~

4/21昼@帝国劇場

ロナン/加藤和樹 オランプ/神田沙也加
マリー・アントワネット/花總まり

シャルロット/志村美帆 ルイ・ジョセフ/鈴木和弥

ロベスピエール/古川雄大 ダントン/上原理生
デムーラン/渡辺大輔 ソレーヌ/ソニン

アルトワ/吉野圭吾 ラマール/坂元健児
フェルゼン/広瀬友祐 ペイロール/岡幸二郎

ルイ16世/増澤ノゾム ポリニャック夫人/飯野めぐみ
デュ・ピュジェ中尉/松澤重雄

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

一度しか見れなかったので、全然細かいところは分かりませんが、見終わっての率直な感想が「軽い
良し悪しの問題とは別に、「軽い」

展開の軽さと豪華キャストとのバランスに戸惑います
B席からキャスト違い確認したいなぁ

違う演出で見たい・・・
若いセンスというか、ひたすら全部にカッコよさを追及するようなタイプの演出みたい。
クールな演出がいいと思うんだよ! 音楽のノリの良さやカッコよさを生かしきれてないんじゃないかと。

ベタさに苦笑してしまうこと幾度か。本国版はベタっていうより軽み重視じゃないのか?(未見です。もっとベタだったらそれも気になる)

フランス制作のフランス革命ってことは、日本人なら忠臣蔵みたいな感じなのかしら。
ストーリーが雑というか、ざくざくっとしてるのも、かっこいい音楽とダンスでイケてる俳優を楽しもう!という?

忠臣蔵とかも有名エピソードとかあって、共通認識あるのが前提でお話が進むことあるものね。

そうそう、副題が「バスティーユの恋人たち」 革命よりも、そう、

いつの間にか革命家たちには恋人がいて(でも記号的)踊ってキスしてる。オランプとロナン、マリーとフェルゼン、ここは分かるけど、他はまぁとりあえずか。
あ!ソレーヌとダントンはなんか濃くて良い。

実は友人から言われて気づいたんだけど、ロベスピエールにも恋人がいたんですって??? ど、どこに???

説明しましょう。
古川ロベスピエールの美しさに目を奪われ、隣で踊ってたらしい女性に全く注意が向いてませんでした。恐るべき美貌と優美なダンス。
これ、「可哀想に、ロべスピエールたんには恋人がいないんだね」って言ったら爆笑されて発覚した・・・)

ただ物語というか作品の軽さ、とは別に、加藤ロナンとソニンソレーヌ、この兄妹の演技は血に足のついてる人間らしさ、怒りやかなしみがストレートに表現されていました。骨太でいい兄妹だった。
ぐっと胸に来るんだけど、すぐに軽いわーっていうシーンになるので、私の熱く燃えたハートが宙を彷徨いがち。

好きな俳優さんを追っかけたりするのが楽しい演目かなー。古川くんのダンスのために行ってもいい。1回きりだと堪能しきれないです。

加藤ロナン
農民役が超似合う。すごい似合う。驚くほど似合う。
(すっごく褒めてるんだよ!)

朴訥な青年が都会でインテリぼんぼんと出会って、恋して、という姿がぴったり。
・・・なぜにそんなに胸がはだけておるのだ、と思うけれど。
素敵でした。

言葉に嘘を感じないって、才能かもしれないなー。

あと、もしかして腕がみじかい・・・? ごめん、気になって!
衣装のせいなのかもしれないんですが、ずーっと加藤さん、がっちり体型で素敵なんだけど、ダンスシーンなどで腕の長さが気になってました。そんなイメージなかったんだけどなぁ
隣で踊ってる、古川くんのせいか?(異常なるカッコよさ

そして死んじゃうんだ! というのが吃驚。しかもものすごく呆気なく。私にはカタルシスが足りない!
そうなんだね、だから軽さが肝なんだね、この作品は。

バスティーユに乗り込むのも、“加藤ロナンなら(誠実な人だから)あるかも”って思えるけれど、そんなに革命に殉じてる感じしなかったので、悲しかったよ・・・

むしろ、このロナン行為は革命のためじゃなく、自分を助けてくれたオランプとその父への恩返しのように思えました。

このあたり、見る日によっても受け取り方が変わるのかもしれません。

沙也加オランプ
セリフが説明気味なのが気になりつつ、可愛いからいいか。
しっかりしたお嬢さんで、自分の責任を全うしようとする真面目な子なのね。

ロナンと、自分たちはこういう風にしか(不器用に?)生きられないから、って認め合ってるとこがありましたが、若干、不器用さが足りないかも。
ロナンが不器用そうなのは完璧でした。

Wキャストの夢咲ねねオランプで、ぜひ見たかったな。

一緒に登場してくる、シャルロット。
すごい都合よく大活躍の子ね・・・(これも軽さのひとつ)

花總まりアントワネット様
気楽にバカ騒ぎしてる冒頭の花マリーも、忍ぶ恋のマリーも、王妃として死ぬ運命を見通してるマリーも、この軽い物語には勿体ないほどの「花」でした。

お会いできて光栄です! 花總さま。

あれほどの大きなスカートを優雅に着こなし、振る舞えるのが、さすが!の美しさ。凰稀マリーもきっと美しかったのでしょうね。立ち姿だけでもお金払うと思える、いい役者に会ったときの私の基準ですけど、花總さんはそういう華がおありだ。

わりと人間らしい心を見せる素敵な女性、という扱いだったのも見てて心地よかった点かも。悪い女としては描かれてません。というか、そこまで掘り下げないというか。

2016/05/19

エドウィン・ドルードの謎 14 ハッピーエンドを得る権利と、あらエドウィン!

犯人も分かったことだし、と支配人、ハッピーエンドを得る権利がある、と言い出す。欧米の劇場のお約束的ってことなのかな? 
1幕、2幕の最後と頭にも本筋と関係ない歌が入ってたし、あちらの劇場にはそういう伝統があるのかしら。

人生には愛、ロマンスが必要です。

で、カップル選び~!
拍手と笑い声で決めていきます。とはいえ、かなり支配人のお気持ちひとつという感じですね。
曲紹介前に、らぁぁーーーぶそーんぐ♪って言う祐一郎支配人。いやーん溶けます!!

そして袖から出てくる歌詞の紙。しばし読んでチェックし、読みながら歌う二人。

■もしもあなたと(リプライズ)PERFECT STRANGERS(Duet Reprise)

14日 女性はアンサンブルから、男性はハンサムくん。
→あ相手はカッコいい方がいいのでは?と支配人がおっしゃるので、ハンサム水田くんになりました。

・あなたしかいない! あなたのほかはセリフが覚えられないおじさん、変態、StarSに入れると思い込んでる男!だものーっ
・事務所的にまだ恋愛NGだけど、ハッピーエンドのために歌うよ!
・ハンサムゥーーーー!!!

15日 ヘレナとダードルズ。
なぜって。たまにはカレーがいいかなぁと支配人がつぶやいたから。ダードルズは奥様観劇だから!
稽古でもなかった組み合わせだったそうです。

・イギリスで差別されてたけど、あなたはやさしい・・・
・俺もカレーは好きだ!
・カレーよりもあなただ好き!
・終わったらココイチに行こうぜ!
・アタシは辛いのが好きなのよ!
またも胸からカレーを取り出し、ダードルズに渡すヘレナ。なんだかカレーが温かい~♪

22日 パファーとバザード
パファーは拍手で決まり。お相手は、今日が特別な日・・・になりそうな人に決まればいいなぁ・・・とつぶやいたので、StarS特需のバザード高原くん。

・すべてあなたのお陰です!(理由も言ってたと思うんだけど、思い出せない)
・StarSに入りたいとか妄想を・・・
・もう妄想じゃない!現実だ!
・StaeSとして武道館で歌うのもあなたのお陰!

歌いながら、セリフが書かれた二人分の紙をちぎる知寿さん。そして高原くんの頭上に紙吹雪にして降らせる! 粋でやさしいわ!

支配人から。これで終わり。
皆さまの人生を少しは明るくできたでしょうか? 
拍手拍手!
とっても明るくなりました! 笑いすぎてほっぺた痛い!
壮さんが居ないのが心残り・・・

■運命のメモ THE WRINHTING ON THE WALL

やぁ! 僕は生きてるよ! 戻ってきたよ!
(ミッキーマウスかと思ったよー)
壮さんが舞台中央でキメて立ってるのー! え、えええええ???
死んだかと思ったけど、実は生きてて、犯人がわかるまで隠れていたとのこと。そうなのー。

運命のメモを見て~♪ 本当の謎は、人生を生きること・・・
諦めないで生きていればいい、前を向いて夢を見よう。
というような意味あいの歌詞。

急にフィナーレ感がすごい曲が来た。エドウィン生きてるとかいうし、びっくりしたけど、明るい曲で終わると大満足しちゃう。ホントのハッピーエンドですね。

弾けよう、バーン♪
突き進め、何かが待ってるさ~♪

ああ、強引だけどハッピー感来た!

楽しかったなぁ 楽しかったぁ
作品賞、とかにはならないタイプの演目だけど、充実感すごかった。

見る前は、そんなにお歌にも期待してなかったけれど、キャストのレベルが高くて真面目にふざけながら、聴かせてくれました。

パファーの演技には泣きそうだったし、今さんの変態ぶりには鳥肌が。まじきもい(かっこいいのに!)

平野綾ちゃんの祐一郎いじり、最高です。アワアワしてる祐一郎が可愛すぎるし、綾ちゃんの可愛さで嫉妬心も起こらず(大事)、にこにこしながら弄られてる祐一郎を楽しめました。滅多にないわー。この先、あるかなってくらい貴重。

アンサンブルとして参加した方たちも、それぞれ魅力が引き出される演出で、福田さんの愛情かなーと。
全員で盛り上げていこう、という気持ちがビシビシ来ましたねー。

祐一郎もラインダンスの足がしゅーっと上がってキレイだった。股関節が柔らかいのね・・・見習いたい。

眼鏡を取ったり、支配人と市長の帽子を取り替えたり。あ、帽子被るとき帽子の裏をチェックしてから被ってたのが、ムフフ可愛かったぁぁぁ 前後とか左右とかチェックしてたのでしょうか。

いやー、これは同じ皆さまでの再演を熱烈希望します。そしてきっと再演にあたっては違うネタで来るはず!と大いに期待したい。

福田さん待ってます!

2016/05/16

エドウィン・ドルードの謎 13 犯人は・・・・!

あんな奴死ねばいい~♪
ジャスパーおじさまのお歌。変態ぶりも隠さず、阿片で若干可笑しくなってるかもしれない。
ジキハイみたいに、じゆうだぁ!って叫んでましたね。もしかしてちょっとパロディかもしれない、よね?

・ワインに阿片入れた
・エドウィンの首を絞めた

・これで死ねる~♪
え、ジャスパーは死にたかったのか・・・ 人生楽しくなかったの? 阿片の吸いすぎよ!

今さんの歌が素晴らしくて、ジャベールまた見たいのになぁってつくづく思う(もちろん旧演出、旧バリケード、対決相手は祐一郎) ジャベってた当時より、すごく押し出しが強くなってらっしゃるから、怪力バルジャンとも互角にできると思うの。

ここでバザードが颯爽と出てくる。
犯してない罪を認めさせるわけにゃいかない。おお、君は何を見たのだ。

・雨宿りしてたら、犯人がエドウィンの首を絞めてるのを雷が光って見えた!
・ジャスパーは阿片でよれよれになってたから、倒れてるエドウィンは自分が殺したと思い込んだのだ。
・それからエドウィンをサンプシー夫人のお墓に隠した(霊廟?)
ネヴィルに罪を着せようと、コートを川岸に捨てた。

■犯人の告白 MURDERER'S CONFESSION
でも犯人はジャスパーじゃない。
犯人は・・・

と、ここでじゃじゃーん! 投票結果が舞台に!
いい感じの手書きで得票数がかかれてました。
・14日昼 ジャスパー!(今)※ →バザード
・15日昼 ダードルズ(池田)
・22日昼 バザード(高原)

ジャスパー犯人はレアケースだったようですねー。
結果が出たとき、オリジナルでも、脚本上でも、ジャスパーは犯人ではない、となっている・・・と弱弱しく困ったお声の支配人の説明がありました。
だってー、変態さんが良かったんだもん。
しかしジャスパーだと、ダードルズの説明とも矛盾するし、ジャスパーが自分が犯人だ、という告白の歌もすでに歌ってしまってるのでホント困るケースになるんですね。

予定通りなら、ってことでジャスパー以外でじゃんけん。勝ったバザード高原くんが、犯人ということで仕切り直し。

14日:バザード
犯人は、わたしだ!!!
有名になれるが理由だっけ?(うろ覚えだな)2曲ソロで歌えた~♪は覚えてるよ!良かったね、高原くん。
私は変態さんに投票。

15日:ダードルズ(この日は奥様観劇!コングさんの激しい誘導の結果です)
俺は見たんだよ的な話をウダウダしてて、市長に言いなさいって何回か言われてから、
犯人は俺だァァ!!
池田さん、“パパ頑張った!”とか客席に向かって叫んでらっしゃいました・・・
理由は「お前だちが選んだからだ」って! そうだけどさ!
酔っぱらってたから、エドウィンがおばけに見えた、でしたかね。ふざけてるーっ(あはは)
素直にダードルズに投票。

22日:バザード
しょうがないよね、StarS特需Dayでしたので。
これで僕もStarSに入れる~♪
深い理由が聞いてみたくて、パファーに投票しました。

一番人気だったローザ犯人に当たらなかったのが、めぐりあわせの面白さ。
ここあたりともなると、アドリブというか毎日出たとこ勝負的なことになっているのが、複数回見てて分かりました。これは大変!

それをあたふたせず(あたふたしてる、という演技をなさってますが)差配する支配人祐一郎、素晴らしかったです。
やさしい口調で、カンパニーのみんなと客席が楽しくなるようにって、毎公演、心を砕いてらっしゃったのだと思います。

アイラブ祐一郎。

2016/05/14

エドウィン・ドルードの謎 12 パファーとローザ

・犯人番号ボードもってたとき、ヘレナ(横須賀海軍カレーを祐一郎と食べたいのです)がカレーライス模型をまた取り出した。

それをボードに載せて、客席に向かって“史上初、お客様の投票によって決まった云々”言ってる祐一郎の後ろで、食べたいアピールしてて可笑しかった。

祐一郎はちゃくちゃくと自分のセリフを言ってるので、客席がアハハ笑ってる理由が分からないんだけど、振り向かないのだ。振り向かない、ってのも可笑しかったー。メモ。

さんざん盛り上がってるのを、またまたまた鎮める支配人さま。解決編へと進みます。
最初の章「夜明け」、最終章「再び夜明け」 ディケンズが付けていたとのこと。

■地獄への小径 THE GARDEN PATH TO HELL
薄暗く寒そうな夜明け、パファーの前に旅姿のローザが行き交う。
パファー:あわれなキリスト教徒にお恵みを
ローザ:自分も旅賃くらいしか持ち合わせていない、あわれなキリスト教徒だ。

一度はすれ違うが、「ローザ」と名前を呼ぶ。
実はパファーはローザの乳母だったのだー! 
母のいないローザにとって、母ともいえるパファーだったが、6歳の時、突然居なくなってしまった・・・
なぜ、の答えがこの歌。

背が高くハンサムな~♪(いちおう、脳裏には祐一郎支配人が浮かんだものの、その後の歌詞がひどいので、中止)

イケメンと付き合い始め夢中になったけど、彼は消えて、代わりにいかがわしい場所へ連れていかれた。ケシの花が咲いて(阿片)体を売る日々。おおおお・・・
それから、体の代わりに阿片を売るようになり、あの阿片窟を手に入れた。

どうだい~♪

ここまで殺人(であろう)ことも起こっていたけれど、虚構というかお話、という雰囲気だったのに、パファーのこのシーンは別の物語かというくらいに胸に響いた。
うっかり泣いちゃいそう。
・・・役者ってすごい。保坂さんすごい。ちょっと影のある役もいいよね。

■パファーの告白 PUFFER'S REVELATION
ローザへ詫びる言葉。
阿片窟でローザの名前をジャスパーから聞いて、居てもたってもいられなくなって、ついて来たら、あなたに会った。

・市長(通行人役)が通る。マグマ大使!と呼びかけるパファー。
似てるわ!端正な鼻筋が。ほかにもバージョン違いがあるのかな、私が聞いたのは確かこれだけ。

・ローザの旅行鞄、地面に置いて話し始めたんだけど、パファーが椅子がわりにしました。あ・・・・(座らないで?)的なローザ綾ちゃんがかわいかった。
パファーの膝に顔を寄せて座る綾ローザ、幼いころを思い出してたのかしら? ここも泣けちゃう。

そしたら、見たのよ 探偵の正体は、【○○○○!!】
ここに、探偵に選ばれた方の名前が入りますー
ローザが探偵役のとき、どこまで一緒に居たか思い出せないなー。でも、間をおかず登場してたよね?

■リズムにのせて OUT ON A LIMERICK
・リズムのせて教えてあげる~♪
・髭がちくちくする~と言ってむしり取ってた。
・変装したのは女だと話してくれないけど、男なら話してもらえるから。
・ローザ探偵の変装理由は、ネヴィルを助けたいのと、自分の復讐のため。
・ヘレナ探偵の変装理由も、ネヴィルを助けたいのと、自分の復讐のため。
・ジャスパーの部屋で、(ローザ)母親の形見のビッグなバックルを見つけた!

綾ちゃんは可愛い探偵で、瀬戸さんはパワフル姉さん風だったような。

2016/05/11

エドウィン・ドルードの謎 11 犯人アピールからの投票タイム

22日StaeSがダーツお礼のプログラムを受け取らないので、客席じゃんけんに。

支配人さん、なぜか最前列の両・通路席の方同士をじゃんけん、で、勝った方は最後列の方とじゃんけん。最後列の方が勝って、横山くんかなぁ 渡しに行ってました。

・・・全員じゃんけんだと時間かかるかもだけど、不思議なバトル。

・・・・・・・・・・・・・・
お客様も舞台にあがるし、ざわついてますが。さぁーて。と祐一郎が語りだすと、きりっとしました。祐一郎、先生にも向いてそう。緩急使えていい感じよ!

一番怪しい、ジョン・ジャスパー! と紹介し、
今ジャスパーはキメポーズでダハー!と出てくる。

・物語のなかでは悪役、エドウィンを殺そうとし、婚約者のローザ・バットを手に入れようとしてます! 
・ではどこに謎が? どっこにも、なぁーーい!
(軽い感じで可愛く言います。超可愛いかった)
・それ(ジャスパーが犯人)では当たり前。もっと複雑な答えがあるかも??

★★★いよいよ投票です★★★
その前に、容疑者から話を聞きます。番号をもって役者さんたちが並ぶ。

・ヘレナ:(15日)私はただ祐一郎と
横須賀海軍カレーを食べたかっただけ!!
胸からカレーだしてアピール。“祐一郎”と呼び捨てにする瀬戸さん、私と同じく祐一郎呼び捨て派ですか?? 好感度あがりまくり。

・バザード:(14/15)StarSの話しかしてないのに、犯人候補になってました・・・選ばれたら、StarSに入れるかも?
(22日)犯人に選ばれたらStarSに入れるかも!今日がチャンス!お願いします!

・ローザ:(14日)サザエさんの来週の予告風。さーて来週の犯人は? (タラちゃん)たいへんですーエドウィンがころされちゃったですー。(サザエ)ウフフフフー。
(22日)私のような純粋なかわいい子が、どうしてエドウィンを殺すのか!(可愛いアニメ声)裏があるかもしれません(これは大人の声)
王道ミステリが好みなら、私に!

・ネヴィル:抑えられない怒りのせいなのか? 
(14日)犯人になったらターバンをロビーの銅像に巻きます♪
(15日)犯人になったら、ジャケットにみんなの名前入れちゃいます♪
(22日)犯人になったらネクタイをロビーの銅像に巻きます♪
(その銅像とは菊田一夫先生)

・パファー:プリンセス・ファァァァァァ・・・・・・
(PAが破裂音であとはかすれ気味)
(3回ともブレなかったよー)

・ダードルズ:ここまで一度もエドウィンと絡んでない! だが、真実は意外なところに隠れている! 驚くような結末なら、俺に投票してくれい!
(おおー、知りたい)

・クリスパークル:(14日)牧師が人を殺す? 面白いじゃない??
(15日)今日は犯人にはなれません! ある方のギャグを言ってしまいました・・・ ダードルズに入れて!奥様が見にきてらっしゃいます!
(22日)今日は私はナシ! 明日入れてくださいっ
StarSに入るため、高原君に入れてねっていう誘導

・ジョン・ジャスパー:あからさまに怪しい男を演じました。私が犯人なら小学生にだって書ける。それでも、どうしてもジャスパーが犯人だと思う、あるいは変態の今拓哉がいいという人は投票してください!
(それは私)

★★投票だよ~★★
というわけで、投票箱を持った美人アンサンブルさんはじめ、俳優さんたちが通路をウロウロ、アピールして歩きます。
ジャスパーがローザに色目使ってたり、入れたよ~の声に反応したり、お祭り!

投票終わったら、全員でお歌。
■きっと何かが待っている DON'T QUIT WHILE YOU'RE AHEAD(Reprise)

それぞれ最後はキメてポーズなんだけど、14日かな? 変態今ジャスパーのポーズが、本当に完全に変態ポーズでした。お尻を客席に向け、両足の間から番号板を出し、上半身はひねって客席側へ。おしゃぶりポーズ。

2016/05/10

エドウィン・ドルードの謎 10 壮さんの叫び、カッコよく死ぬねん!

二人の会話を聞いてたパファー、ヨシヨシと満足そう。

・見た目は子供、中身は淑女!名探偵パファー!!
と、パファーがアニメ系声で言う。
池田ダードルズさんが
・見た目も中身もおばさんだけど。
と突っ込んで、ドキドキ。・・・まぁそうなんだけど。そしたら
・髭を抜いてあげようか・・・フフフ
パファー、胸から大きな毛抜き(骨抜きか?)を取り出してダードルズにせまりつつ、二人退場する。

■きっと何かが待っている DON'T QUIT WHILE YOU'RE AHEAD
QUIT WHILE YOU'RE AHEAD” で常套句ですね、(勝ってるうちに)そこでやめとけって感じかな。
で、それをしないで更に掛けようってパファーが歌ってます。原題みてて気づきました。
※私の購入したプログラム、ミュージカルナンバーのページ、AHEADのスペルがAHEDに…スペルミスかと。東宝さまに連絡済)

皆さま舞台に出てきて、それぞれにこうだったらいいよねという雰囲気の歌詞を歌っていたよな(全然歌詞が思い出せません!)
前向きに生きよう/どこかに運命の人がいるはず/諦めるな~♪ とか・・・
ダーン♪パーン♪ って声を合わせてたのは覚えてるんだけどなー。

■投票 VOTING
マエストロー!って支配人が叫んで、音楽再スタート、これで犯人がわか・・・らない!と、オケの音が止まる。ざわざわして。

支配人から客席へお話
・ディケンズが書いたのは、ここまで。
支配人
・ザ・ミステリー・オーブ!
みんなで
・エドウィン・ドルーーーーーーッドッ!!
揃ってて気持ちよかった。

ここで、支配人ディック・ダッチェリー役を務めたのは壮一帆!といきなりの紹介。

・エドウィン・ドルード=ディック・ダッチェリー という意味ではない。
(二役やるという契約になっているからです~)

・この作品から、女優人生のはじまりです~
壮さんダッチェリーの衣装、髭を取ったら、白いミニフレアスカートのワンピース。
美脚をもじもじさせて、イヤン恥ずかしいわって顔してます。
可愛い~かわいいわ~

・エドウィン・ドルードは死んだのか?
ディケンズは、いろんなタイトルを検討していた。
エドウィン・ドルードの【消失/逃亡/失踪】 しかし、【死】はない。とはいえ殺人のないミステリーがあるのか?

カンパニーによる挙手で決めます。壮さんは参加しない。
死んだと思う人→全員
生きてると思う人→壮さんだけ!

じゃ、そういうことで・・・と進行しようとする支配人に、壮さん食ってかかる!
ちょっと待ってー!なんで?(以下、壮さんは関西弁でお話しします。巻き舌は使わないので、ちょっと可愛い)

ありえへんやろーーー!!
主役が1幕で死ぬって!!

死ぬにしても・・・と、オスカル様で表現。ヨコ座りして
フラン・・・ス・・・バン・・・・ザイ!” ぱたり。
優雅に倒れる。おお!これは眼福! なんて優雅な息絶え方なの~っ

カッコよく死ぬねん!

エドウィンは、おじさんのコートを着て、それじゃさようなら!
ありえへんやろーーー!! とのこと。

しかも、退団後初めてのミュージカルなのに・・・とお怒りが続く。
壮さんめっちゃいい役ですよ~!
手こすって(激しくもみ手)
煙でるかと・・・
火出るかと・・・

退団したから、【男装】する必要もない、 
隣の劇場で男の役をする必要もないのーっ
帝劇の1192に出ればよかったぁぁーッ
(イチイチキュウニ・・・それは昔の鎌倉幕府! 帝劇上演中の「1789」にかけてます。共演者から突っ込まれる壮さん)
次は女役やる!
と言って去っていく壮さん。

壮さん劇場、笑いました! まだまだ続く。

残された者たちで、いかに壮さんが素敵かを言い合う共演者。
・差し入れは女性らしいロールケーキ!・・・それはあたし、と知寿さん、で壮さんはベビースターラーメン!(この時は瀬戸さんが「カレー味が好き!」って合いの手/シーチキン!(おう・・・)
・LINEのスタンプはジバニャン!

わいわい言い合うとこへ、大阪のおばちゃんファッションヒョウ柄、派手な色、ラメ、レギンスっていうかスパッツ姿
で舞台に現れ、客席からの拍手に余裕で手を振って応えるスター様。
客席通路を通って途中なのにお帰りに!

って、このど派手おばちゃんファッションを着こなしてらっしゃるー! すごいー!
全然下品じゃないー!

あ、祐一郎に、背デカすぎ!演劇の巨人かぁぁーっ 叫んでました。

・あああ! 懊悩する祐一郎。
ディック・ダッチェリーの出番がまだあった!と。

・祐一郎:このなかの誰かがダッチェリーに扮していたという説もある!と主張。
・コング:壮さんが居なくなったからそんな適当なことを言いだして!
・祐一郎:わたしはそんないい加減ではないーっ!
・コング:最初からいい加減なこと言ってるーっ
なにおおおー!

祐一郎とコングさんのケンカでごさいました。
ここで祐一郎の長い足がコングさんを蹴り上げていて、それはそれは美しいケンカ姿でしたのよー。

ケンカをやめて!わたしのために あらそわないで!
ケンカをやめて!わたしのために あらそわないで!

綾ちゃんが乱闘してる二人の前に手を広げて立ち、かの有名な歌詞の一部を、アニメキャラ声や悲壮な感じの声、などで言う。
・・・この作品における平野綾ちゃん、何しても可愛すぎるマジックすごい。おじさんたちのケンカも終わり。

・ディック・ダッチェリーに扮していたのは誰か?
ダッチェリーと同じ場面に出てる人が下がります。ヘレナ、ネヴィル、ローザ・バッド、クリスパークル、バザード
参加したい方はお手を! ハイハイハイ!!!
もちろん私も元気に挙手しましたが、通路席はなかったこともあり当ててもらえませんでしたー。
当たった方には、出演者のサイン入りプログラムが支配人からもらえます
(超うらやましいです!)

StarSが観劇してた22日昼は、浦井くんが“パジェロ!パジェロ!”のボールを投げる担当。
芳雄くんと育三郎は横でカッコよく立って見守りつつ、いつの間にか高原くん(StarSに入りたい高原くん)を二人で肩を組んで挟んで、ニコニコ
それを見た浦井くん、何でだよう!の床に崩れ落ちてゴロンなリアクション。
かわいいねー。けんじー。

ちなみに、ボールが当たったのは境界線のところで、どっちなのよ!ってあたり、さすが俺の健治だった。天然笑いの神が守護神だった。→ヘレナになりました。

で、私はローザ(15昼)、ヘレナ(14昼、22昼)の探偵を見せてもらいましたー。
そして当たった俳優は、扮装の準備のため下がる。

ふー。なんか抜けてる気がするけど。けっこう思い出せてる・・・ような。順番とか違うかもなぁ
・・・雰囲気よ!

2016/05/08

エドウィン・ドルードの謎 9 今ジャスパーの変態度がさらに高まる

■アントラクト:グランドキャバレー ENTR'ACTE:ENGLISH MUSIC HALL
つまらなければ飲めばいい!という歌詞くらいしか頭に残っていません・・・
楽しい歌詞だったと。
あと上垣さんとオケの紹介しましたね。

祐一郎支配人より
・休憩したので、やる気まんまんです!
・ざ・みすてりー・おおーっぶ、えどうぃん・どるぅーーーどぉ! パンパン!!

またも祐一郎がすっと立つだけで、にぎやかな舞台上がすっと落ち着く。これは本当にすごいわー。
・お客様が休憩してる間に、6か月が経ちました~
・探偵が二人登場します

「プリンセス・パファー!」 
Winkの振り付け・・・だと思うんだけど、無言で踊るパファー。
「ディック・ダッチェリー」
ふさふさ長いお髭をつけた、壮さん・・・二役ってことらしい。

支配人「完全にヤギ!」 壮さん「ペーター!お家へ帰ろうよォォ~(めえええ)」

・そこへ“ロンドンの治療から帰ってきたジョン・ジャスパー”駅に到着。

■ケリをつけよう  SETTLING UP THE SCORE
壮さん、知寿さんのやや面白、でもなぜかカッコいいダンスも楽しい曲。お二人ともキレがいいです。
初見の時は迷ったけど、二人は共同で何かしてる訳ではなく、それぞれがクロイスタラムにやってきて、各々調べているのだった。

町の人たちに聞き込み始める二人。
・ダッチェリーさんは、あの劇団の癖がまだ抜けません。
・パファーは、壁に紛れることができる。
ドロン・もわもわもわ・・・(消えた?!)の術もつかえる。

・変態度MAX!今ジョン・ジャスパー
歌のレッスン再開しよう
嫌がってるローザを捕まえ、背後に立つ!ぎょえええ、犯罪犯罪!

ローザが嫌と声を出したら、発声練習だよの振りで、一緒に
アアアアア(声もキモチワルイ ひい)」

いぶかしげな表情で二人を見る市長(祐一郎)、通り過ぎたと思ったら、モーター付きミニカーにちいさく乗って(乗れるんですね!)モーター音、ウィィィィ・・・・と響かせて上手から下手へ。
最後は止まりそうになってウンウン動いて車を進めるのだった。

なんだろう、これ? 何かのパロディなのかなぁ

今さん・・・女子の敵そのものだし、手の動きとかもぞわぞわして本当にキモイんですが、同時にカッコいいというね。
そしてここまでやるのか!あのさわやかな風を感じるしかない、今拓哉が!
↓コレ

ハアー!イァー!ハァー!
美しいーっ!! ウハハハハー! その憎悪を私にくれ! ウハーーーッ!!

そこへ演台をカンカン木槌で叩きながら、支配人が入ってくる。
みなさんが休憩している間に、この男は単なる変態になってしまいました!

ジャスパー「叩いてちょうだい!」と言って、ローザにお尻を突き出す超変態。
うぎゃぁぁ 笑い死ぬ!! 
あと「邪魔するんじゃないわよッ」とかなぜかオネエ言葉になる変態さん。

カンカンカン!!! すごい捲くし立てる祐一郎。
完全に○○崩壊です!」とか言ってたんだけど、○○なんだったっけ。

ローザ「たちゅけてーーー!
支配人「まかちぇろーーー!
ジャスパー「平野綾にだけ甘い!

二度目の「灰皿持ってこーい!
今度はジャスパーご要望のアルミの灰皿(とてもたくさん)です。祐一郎はどひゃーっと投げました。あ、繋がってるんだね、飛び散らなくていいと思うわ。

灰皿攻撃してもらったローザ。
がんばりまちゅぞー!」拳を突き上げる、だったかな? アニメ声で気合い入れた直後、次の曲へ間をおかず入る。低く緊張感ある声。
すごかった! 技ですね・・・・

■愛の名/(月の雫)リプライズ 
THE NAME OF LOVE/MOONFALL(Reprise)
ローザとジャスパーのケンカデュエット。ジャスパー、ローザに纏わりつきながら、くねくねしつつ変態目線を使いながら歌う。
愛じゃない! 愛だよ!

舞台で繰り広げられてる変態劇は、うへえって感じなのに、その歌声は美しい。混乱するわ・・・
コメディ部分で遊べるのも、歌がしっかりしてるからこそ。

CD化の予定はない、とのことだけれど。また今さんの美声が私たちだけのものになってしまいましたね・・・ はぁ勿体ない。
クリコレ3、ではどんな歌を歌ってくれるでしょうね?

2016/05/06

エドウィン・ドルードの謎 8 美人アンサンブルです!

幕間。
2幕開始5分前のチャイムのあと、美人アンサンブル(自己申告)が登場してくれます。
きゃぴー!!
お色気むんむん♪で投票について説明してくれる。投票用紙をなくしちゃった方には、お姉さまがお色気むんむんで用紙をもってきてくれます。
無くしちゃったの?だめじゃなぁいっ 

舞台から客席に降りる前に“掛け湯”してみたり。本気のむんむんじゃなくて、過剰な感じに演出してるので、とても可愛い。

ソーファミソファミレ♪ 
ソーファミソファミレ♪(ここ客が歌う)
↑ヤマハ音楽教室CMで歌われてる曲よね?

14/15昼
「春一番」もうすぐ春ですね、にかけて
もうすぐ投票ですね♪ ちょっと千切ってみませんか~♪
(ブチッ 千切る)
箱にインしてみませんか♪
ノリノリで投票してくれたら 祐一郎が喜んで背が伸びるかも♪
まだ成長期~♪

22日昼
「タッチ」
キャッチキャッチ♪
祐一郎が老けないように(?)盛り上げてね♪
王家の紋章もよろしくね~♪”
(客席に浦井メンフィスがいたからかも)

最後に、ロビーに東宝シンデレラの案内があります。
・・・・・・(見渡す)
まだ間に合います!

この歌はプレビューの時はなかったんですよね? 
初日開けてからなのかな、突然思いついてLINEしたって福田さん書いてたのは、このことだったのかしら?
けっこうしっかりした歌だし、美人さんたちも大変だったろうと思いますが、非常に楽しい素敵な投票へのお誘いでした。

で、そのLINEに祐一郎は入っているのですか! って、聞きたいよね。
私は使ってないんですが、祐一郎が使ってるならアプリDLしてもいいぞ。

で、2幕の始まり。

2016/05/05

エドウィン・ドルードの謎 7 StaeSに入りたい高原くん

・エドウィンが行方不明だ、と牧師に泣きつくローザ。
コングさん、スポットライトからズレたとこに立って独白。ささっと座長さんが出てきて、完璧な場所に移動させる。ふふふ。

ここで問題です!バザードくんはどうやって人を楽しませるんでしょーか!
シンキングダーイム!チックタックチックタック!ブブー!
(ローザ何も言えてない)
・・・牧師さまのノリツッコミ?なのかな?
彼は芝居を書いてるんですー。
上演予定がない芝居を書いているバザード。普段は教会にくる観光客を案内している。
そして急にダダっ子になり、もっと大きな役をやりたいんだぁぁぁ~! と叫ぶ高原バサード。

そして再びスポットライトから外れてる牧師。座長、棒?みたいなものでチョイチョイ押して位置を直してあげる。 

・川の近くてエドウィンに貸してたジャスパーのコート・血のり付きが見つかる。

■主役は他の人 NEVER THE LUCK
★★★謎の高原慎輔くん推しコーナー★★★

・祐一郎支配人が、バサード役の高原くんに本日のギャラを手渡す。
最初から大きな役があるわけじゃないしね、と先輩風。
・「モーツァルト」出てました! 
それじゃぁヴァンパイアも?→出てないです
エリザベート? 魔法のナントカが・・・(何て言ったっけなぁ) →そんなのありません!

・すぐに歌える歌はないの? 拍手拍手!
祐一郎「しゅやくわぁ~、ほかのひとぉーーー!!(エコー付)」を歌います。

今回、アンサンブルさんたちにも見せ場がたくさんあって、チーム・ロワイヤル音楽堂っぽいのが良かったですよね。高原さんとか、特にぴったりだったなぁと。

主役は別の人~僕は脇役♪ 
いつか真ん中に立てると信じても、いい役は持ってかれた~♪
ダンス覚え~♪(WSSの振り)
急な代役/僕は活躍する/このセンターが僕の場所/
運命からの合図待つ~♪
スターじゃない人がStarSに入ったら斬新だと思うんですっ
(そりゃ斬新)

他のアンサンブルさんたちも入って、にぎやかに、いい声でさわやかにソング&ダンス。微笑ましいシーンでした。

そう、で、22日昼の回にStarSが観劇してたんですよねー(ちょい見える位置にいたの。シアワセー)
ここまで狙ってたらすごいなぁと思いつつ。StarSに入りたいってトコどうするのか楽しみに見てたら、そのまま言った!

入れ替わりに入ってくるコング牧師。このシーン要る??って叫ぶ。
というわけで、牧師も何か歌いたくなったようです。

僕こそミュージック!
愛と死のロンドン!
3日見て、私が聞いたのはこの二つだったかと。愛と死のロンドン!けっこう私ツボに入りましたー!

・ネヴィル服がぼろぼろ、血がついた状態で警官に捕まる。
ぼろぼろなのは今格闘して。血も自分のだと言う。あの夜の記憶は全くない。

・姉のヘレナ。
クロイスタラムの法律はオカシイ! ジャスパーさん、前からネヴィルとエドウィンが対立してると言いふらしてた!死体もないのに殺人の罪では裁けませんよ!と啖呵を切る、
おおカッコ良い。市長も同意、ネヴィル釈放。

・彼を庇った牧師へ、ヘレナからキッス! ちゅうううううううっ、ぽんっ!
何て無駄なキスをしてしまったんだぁぁ
吉本新喜劇みたいな音楽がチャンチャラチャン♪と鳴って一幕終わり。

支配人から、2幕へのレクチャー。
1幕に出たヒントをキャストが並んで語ってまとめます。
ミステリっぽい感じだ。

■競馬場に行こう  OFF TO THE RACES
ロワイヤル音楽堂さんの定番曲ってことらしい。幕間テーマソング?

焦るとダメだよ~落ち着いて考えて~♪
全員で楽しく歌い踊ります。はい、祐一郎も踊っています。超可愛い。素晴らしくニコニコ笑顔で、溌剌としてて、眩しかった・・・!!

脳内劇場、これにて1幕終了

いろいろ抜け落ちてるだろうなぁ 楽しすぎて、心に刻んでる間もなかった気がします。

2016/05/04

エドウィン・ドルードの謎 6 ドゥワァァ(毒入りワイン)

■もしもあなたと PERFECT STRANGERS
ジャスパーのクリスマスの晩餐に呼ばれているエドウィンとローザ。
二人は婚約を解消したらしい。
そこで歌われる歌。

壮さんの声、ヅカの男役さんのキーじゃなくて女性らしい声で歌っているので、すごく美しいデュエットでした。
綾ローザがキーを上げてバランスとってる。

生まれた時からの許嫁じゃなかったら、って思いはあるけれど、兄妹になりましょう、と。綾ちゃん犯人のときは、これが鍵になるのかしら?(結局綾ちゃん犯人には当たりませんでした)

・仮面ライダーのベルトくらい大きなバックル! 座長さんから、覚えておいてくださーい!と言われる。覚えました。おおきいなー。
でね、鍵となります!と説明してくれる祐一郎の声が素晴らしく良かった。張りがあって楽しそうで若々しくて。また聞きたいな・・・(王家の紋章では、威厳あるおじいちゃん風よね?)

■この良き日 NO GOOD CAN COME FROM BAD
稲妻ピカピカ!
何かが起こりそうな、荒れたクリスマスイブの夜。ジャスパーの居間に集まるのは、牧師、ランドレス姉弟。

・牧師はローザの亡き母と婚約していたが、解消した過去がある。
これも怪しいねー。パパだったかもしれないのか。

いかにも怪しい音楽! 祐一郎から、犯人フラグが立ちましたぁ!と黄色い旗を頭上に立てられるコングさん。ちょっとスベり気味なのも祐一郎は可愛い。

遅れてエドウィンとローザ・バット到着。
ネヴィルがローザのコートを預かろうと声を掛けたら、ばさっと自分のコートをネヴィルの手に乗せるエドウィン。イギリスではカレーは手で食べないんだよ! 

ひい、ますます殺されそうな態度である。
壮さんじゃなかったら、ほんと憎らしいやつでしかないー

・上等なワインを用意したとジャスパー(阿片チンキ入りか??)

乾杯、のポーズを各自横一列に並んだところへ祐一郎がじゃーんと入ってきて、キーン! 
来ましたよーっ 毒入りかも! このなかの誰かが! ウッとして、ドゥワワア!ってなる! と期待の表情で見つめる。きゃーーー、可愛い可愛い!
えーと、たしか牧師は飲みませんでした、よね? 

座長、順次
飲んでいく俳優たちの喉を指さし、胃に流れた・・・ドゥワーァァ!!と吐き出すジェスチャーと声! 腰も屈めてすごい頑張る。
こんなゲロゲロし続ける祐一郎、初めて・・・・! 
福田さん、要求してるなぁ

最後に飲んだ瀬戸さんなんか、ボトルからぐいぐいおいしく飲んでしまう。カレーには合いません!とドヤ顔で断定してくれる。

祐一郎が全員分、ドワーってやったにも関わらず、だれも死なない。
がっくりしてる祐一郎。
だれか、ウッ!って言わないの~? ・・・そういう雰囲気だったのにー!

だね・・・

それから歌われるこの曲、NO GOOD CAN COME FROM BAD 
不協和音で不安定、それぞれの現状を歌う曲。おお、ミュージカルっぽい!
憎しみはさらにひどくなーるー♪ ラストの歌詞、こわいこわい。

この嵐じゃウィア川が氾濫するかも!とジャスパーが言いだし、荷物持ち扱いしたネヴィルもついていく、と言う。怪しい。ジャスパーは自分のケープ付きコートをエドウィンに貸して。
増水した川を見に行くと死にそう・・・

毒。入ってませんでしたね・・・(祐一郎にこり。ああん、すてきー!)

2016/05/01

エドウィン・ドルードの謎 5 華麗なるダンス、拓哉と祐一郎。

市民が去ったあとの舞台に、祐一郎市長。そこへジャスパーが入ってくる。
市長!
じーんとしちゃったよう。
この二人で市長!って言ったら、レミだよ。バルジャンとジャベール。うわーん

ネヴィルは危険だから注意してようというジャスパー、応じる市長。で、怒り出すジャスパー(何で怒り出すんだっけ?)頭の中にだれかがいる~♪
自分が分からなくなるって話から、支配人も自分が支配人なのか市長なのかわからなくなるよって話へ。

■コインの両面 BOTH SIDES OF THE COIN
だんだんテンポが速くなる早口言葉じみた曲!
ステップ踏みながら、手の動きもあって、今さんは間違いなくタップ風のダンスを華麗に踊って滑舌バッチリでした。

・・・“今さん“??

愛しの祐一郎も踊ってたよ! 今さんほど華麗ではないが、確かに踊ってた!!
きゃーーー!!
腰高なのよね~ 足長ーい! たまに真顔になってて可愛すぎる!(たぶん一生懸命のせい)

昼か夜か、上か下か、白と黒、表と裏、とか反対のものをたくさん挙げながら歌い踊る二人。手のひらを表裏ひらひらさせたり。

なんでだろう、ほんと、じーんとしちゃって涙が出そうでした。
今さんも素敵すぎるんだもの。お歌でも祐一郎より滑舌完璧でいい声でてました。がんばれ祐一郎(でもきちんと歌えてたんだよ。今さんが完璧だっただけ)

ユニット組む?
ろっくりばーでさ。知寿さんと昔四季トリオ。

中盤、激しいダンスのせいで祐一郎は上手、今さんは下手で給水(ワインかも)&タオルタイム。一休みしてから、ますますテンポアップしてる曲を踊ります。

後半はアンサンブルさんも加わって、客席の拍手も盛り上げます!

はぁはぁはぁ・・・
息切れしてますっていう演出(見たところ、あまりお二人とも息が上がってる感じじゃない。すごいなー。祐一郎も偉い。息が乱れてない。尊敬しました)

で、市長!
と音楽終わってまたジャスパーが話しかけるも、祐一郎は去っていた。
支配人:ごめーん。早口のとこ上手くいったから・・・嬉しくなって(だったかなー?

ジャスパー:じゃ、着替えますんでっ
支配人:うん、じゃね!ばいばい!

★くらぁ~い くらぁぁーーーい、クライスタラムの墓地
お次は・・・って次のシーンを紹介する祐一郎、やはり息が乱れてないの。エコーかかってて、いい声。さっきまでふわふわ楽しい雰囲気つくってたのに、しゅっと締めてくれて、素晴らしい緩急です。

霊廟からキイィと扉の音をきしませて、今ジャスパーが出てくる。墓守(石工だっけ)の池田ダードルズが寝てる。

敷き詰められた石を踏む音(か、霜の音かなぁ)。ジャッ、ジャッ
今さんの足音に合わせて3歩。止まってたのに、効果音続き、さきほどコインの両面のメロディみたいなジャッ、ジャッジャジャ!! 踊らされる今さん。
客席うしろに向かって“3歩でしょ?”のジェスチャー。

そこへ何も知らない横山デピュイくん。ダードルズーって言いながら探しに来る。
ジャスパーは彼をエドウィンだと思い込んで、首に手を・・・! 
後ろから襲い掛かるのは、TdVの伯爵さまを思い出すわー。横山くんバタリ倒れる。

起きるダードルズ。おい殺したのか??
ジャスパー、急にデピュイに気づいた風であわてて心臓マッサージ。若者を助けなければ!とか。
むくっと起きる横山くん。第一の殺人が起こった!風にして見ました~と言いながら。そして横山くんの見せ場へ。

帽子を手に、甲高い裏声で “こちらはご遺言・・・よき・こと・きく
あああ、犬神家!の遺言のシーンを再現してるーっ
(なんのために・・・!!!)
ラッテックスめりめりめり~
最後は池で足をにょきっと出して死んでる青沼静馬のポーズ。

お、可笑しいんだけど、意味が分からない(意味はない)

横山くん:キャーー、アンサンブルしかやったことがないから、わけがわからない。こんなにセリフがあるなんてーっ

ジャスパー今:(下手側で笑っている今さん、横山くんを慰めに)
ウンウン。気持ちはわかる!でも楽屋で!
横山くん:この緊張感、無理ー! ああああーーー!!(消えていきました)

遺言シーンけっこう長いからウケなかったらコワイと思うわ~ 
一生懸命に無意味なひとり再現ドラマしてるのがおかしくて毎回笑えました。

ダードルズから奪ってた鍵をこっそり地面に置くジャスパー。
鍵がひとつない、とジャスパーに詰め寄るダードルズ。

今さんはだれかのギャグを見たら自分でもやり返すのか・・・?

十字架にうっつぷし。
ジャスパー今:ウワァァァァァァァン!(何?)
オンセンニモ!イッタンデス! ヤット!議員に!ナレタンデス!
(号泣議員の真似だぁ!)

殺しかけてたことも鍵のことも、これじゃ忘れます。おかしすぎる!