2007/07/30

『レ・ミゼラブル』6/24昼-1 実は号泣、嗚咽

バルジャン:別所哲也 ジャベール:今拓哉
エポニーヌ:新妻聖子 ファンテーヌ:渚あき コゼット:辛島小恵
マリウス:山崎育三郎 アンジョルラス:原田優一
テナルディエ:徳井優 テナルディエの妻:森公美子



S席1階センター前方。



この日のキャストは、かなり私の好きな方が揃ってました。おいおい、って思う役者さんはいなかった。で、初、別所バルジャンでもありました。



うーんと、今さんと別所さんは、燃えるベッシーを、冷たく静かに燃える今さんが押し返しつつ、という印象。
やや別所バルジャンのひとり相撲のようにも見えますが、二人の世界がとてもとても近いのに、でもまるで別の惑星同士くらいに遠いところで燃えている、というズレにも感じられ、面白いなと思いました。



泣き虫ご一行



熱いというか、暑い・・・別所バルでしたねー。最初はオーバーアクションに気を取られ、ついていけるかしらとか思ったけど、あっという間にひきこまれました。そいで、最後にゃ嗚咽・・・・そう、号泣を通り越してわぁわぁ泣いて見てたわけです。



しかしその上を行く泣き上戸さんが私の両隣に! 泣き虫3人組かってくらい(全く知らない人たちですが、妙な連帯感さえ)。
右隣のかわいらしい女性、1幕の黄色い紙を千切ったところですでにうぐうぐ泣き始め。左隣のおじさまは、私と似た感じ、常にハンケチでこぼれる水を拭き拭き、そして最終場面の死にそうなバルジャンに耐え切れず大泣き。



暴れん坊



野獣度が高いとは思ったのですが、こういう野獣でしたか。いちいち激しく反応して、もう大変なことに。いつも全力投球なバルジャンなり。



司教様が優しく手を差し伸べてくれても、「俺なんか!恥ずかしくて生きてはいけない!」と全身で畏れ、燭台を手に持たされてもワナワナと震えています。衝撃が私まで伝わりそうな震えでした。恥じ入りまくりです。



それだけ後悔の念に襲われているのだなと思うと、生まれ変わる決心をしてもその道は茨の道なのよ、と観てる側はツライ。愛を裏切ってしまったことを、心の底から悔いているのがひしひしと伝わります。



でも、時々現れるのが野獣バルジャン。ベッドサイドの対決では、ジャベールなどハナから相手にならないって態度。裁判所でも、今ジャべを見つめる目がぎらぎらで、とても燃えてます。
全身から、ジェントルマンじゃない荒々しい部分のバルジャンが現れてました。



そうですね・・・・ 
橋本さんは、理性が勝っています。
祐バルは、半々で、野獣の面はチラリ。
別所バルは、基本・野獣。野獣のままいろいろ考えてる・・・ように見えます。



うーむ、面白い~



怖い



2年前でしょうか『nine the musical』でグイード役をされてて、母性をくすぐる感じの役が似合ってるなぁという感想。今回は、母性・・・母性は、あまり出番がなかった。いつもぎりぎりの、しかも気合120%の毎日を送ってそうでした。



というのも、けっこう怖かったのー。



コゼットを迎えにくるとこはもちろん優しいのですが、コゼットを思うあまり怖いパパ! マリウスからの手紙をこっそり読むときも、顔がこわばっててさ。読み終えて下手に抜けるときも、のっしのっしと怒ってそう・・・・ でもこれは、心配のあまりの表情なのよね、分かってるわ。



リトコゼちゃんをぐるぐるするとこでは、回転終わったあとに、リトコゼちゃんにぱっと両手を広げて、ハグ♪ いやーーっ いいなぁ 二人はすっかり仲良し。



そうそう、燭台にチュウ、コゼットにも心をこめてチュウ、最後のお別れの時にも。素敵でした。さすがです!



『心にナイフをしのばせて』奥野修司

☆☆☆☆

1969年春、横浜の高校で悲惨な事件が起きた。入学して間もない男子生徒が、
同級生に首を切り落とされ、殺害されたのだ。「28年前の酒鬼薔薇事件」である。
10年に及ぶ取材の結果、著者は驚くべき事実を発掘する。殺された少年の母は、
事件から1年半をほとんど布団の中で過ごし、事件を含めたすべての記憶を失って
いた。そして犯人はその後、大きな事務所を経営する弁護士になっていたのである。
これまでの少年犯罪ルポに一線を画する、新大宅賞作家の衝撃ノンフィクション。

何とも言いようのない話で、読了してもやりきれない気分がもやもやと残る。少年法は被害者の救済には無関心で、加害少年の更生に国費を費やしていて・・・・ 



弁護士になるには、前科があっても大丈夫なのか? 大丈夫だった。
さらに少年のうちは前歴というものにはなるけど、前科にはならないという。人を殺しても、犯罪人の更生が一番大事だということだ。国が罪なんかなかったよね、と教育もして世に出してくれるということ。



本の大半は、被害者一家(父親は他界している)の主に被害者の妹、そして母親への取材がほとんど。
最終的には加害者の現在をつきとめて取材を申し込んだが、当然応答はなし。



被害者の母親が、犯人と向き合わなければ人生にけりがつかない、と電話をするところは、本当にヒドイことになっていて、むかむかとしてくる。
現在は名士の扱いをされている加害者は弁護士となり、社会的地位も、財産もあるというのに、賠償金を1円たりとも(裁判所の決定だったのに!弁護士としても失格だろう)支払っていないことを母親が言うと、「なんだ金がほしいのか」と言ったとある。そしてそれは済んだ過去のことだ、と言ったそう。



ずーっと、ずっと苦しんできて、どうにかけりをつけたいと思えるまでになったところに、この言葉。



・・・・地獄の炎に焼かれるがいい。



日本の少年法は、公平さが欠けているのだなと恐ろしくなる。殺人の罪を背負って、更生し、かつ罪をつぐなう人生を送ることは。罪をなかったことにして、まっさらになって社会で暮らすことなく。



2007/07/29

見てます『風林火山』

全然書いてませんが、毎週ちゃんと『風林火山』見てます。晴信様はじめ、みなさまのしぶき対決も見逃せません。うぃつぁぐあくぃ~っ(訳:板垣ー!)と叫ぶお屋形様、早く名君になって!



そんなこんなで、これからお出かけするので録画のセット時間を見てたら、19:15~20:00で焦ったー。選挙特番があるので早いんですね。
開票前の時間だけど、テロップに「当確」とか入りそうで嫌だなぁ・・・やめてほしい。



今日は快晴の札幌。芝生でごろんごろんしながら、ピクニックコンサートです。最後は花火~!



2007/07/28

ぽんぽんはねる

蒸し暑かったと思えば、ビールどころじゃない寒さに襲われ・・・安定しない最近の札幌。



今日はもうすぐ結婚式のK嬢と大通り公園ビアガーデンで飲むつもりが、あまりの寒さに紅茶とケーキ@石渡紅茶に変更。ぶるぶる。



私ともう1名の友人で、彼女に友人スピーチさせてくれ、と自ら申し出て、ほとんど無理やり「スピーチお願いね♪」と言わせたのだ。ふふふ。何を話そうかしら~



Sn390056←先日、中札内で買ってきた「ポップコーン」 



すでに乾燥してます。これをバラバラにして炒ると、あのポップコーンが出来ます。楽しみだー。



思うところあり、出来るだけ肉食から魚食、たくさん野菜食べよう、キャンペーン中。



その中でも大きな目標は、玄米ご飯を美味しく炊く、です。なかなか(というか全然!)うまく出来ません。うーむ。水加減も良くわからないし、炊く時間もまだ足りないようで。



別所バルジャンのレポ書いてなかった・・・あと、他にもいくつか。これからメモっておきます。





『面白くなければカッコよくない』中谷彰宏・いのうえひでのり

劇団☆新感線のいのうえひでのりさんさ、というので読んでみた。



☆☆



中谷彰宏の本は読んだことがなかったのだけれど・・・ 対談なのかと思ったらちょっと違った。
対談したことを、「中谷彰宏」視点で、彼が本を書いてます。つまんない。



劇団、演出についていのうえひでのりが話していることは、ふむふむと面白く読めたけど、いちいち「~ということなのだ」とかって、中谷が勝手にまとめちゃうのが、ヒドイ!



勝手に分かったことにして、中谷流にして書くなんて。対談なら対談のままでよかったのにな。



古田新太をひたすら褒めるいのうえひでのり、というのが分かっただけでもいいか。





2007/07/27

『レ・ミゼラブル』6/23夜-2 阿部ジャベール、これはこれ

祐さま・・・・ いつものYシャツに噂のクロリンTシャツ重ねてらしたと、タレコミがありました。その着方は間違ってる!しかもキツキツな感じだったそうね。いやん、カワイイ人だよー。



さて、1ヶ月前に見た感想を今頃。
この日は阿部ジャベールに初対面でした。



好みじゃないだけ



私のイメージするジャベール警部は、他人に厳しい以上に自らに非常に厳しいお方。融通がきかず、法律死守!
それにしては、このジャベール様ったら、体型を見るところちょっとご自分にはお優しい・・・ ちょっとなぁ。



最初の場面から、バリケードを上ってこれるのかしら?とか、セーヌ川にちゃんと飛び込めるかしら? と心配でした。
バリケードはなんとか越えて来たんですが、セーヌ川の欄干を越えるときは、正直大変そうにお見受けした次第です。よいっしょ、という声が聞こえたかと思いました。



よって、私のお好みのジャベールではなかったなぁ あと、声質も私の心はそそられなかったので。
しかし、美しくネチネチ・岡さん、熱い刑事魂・今さん、に加わるなら阿部さんのようにタイプが違う俳優さんが当たるのも面白いのかもしれません。マジメに取り組まれているのは伝わりますし、阿部さんらしいジャベールを作っていってくれそうな感じもしました。誰かの真似じゃなくて。



『レ・ミゼラブル』6/23夜-堅物じゃないマリウス

バルジャン:橋本さとし ジャベール:阿部裕
エポニーヌ:笹本玲奈 ファンテーヌ:山崎直子 コゼット:富田麻帆
マリウス:小西遼生 アンジョルラス:原田優一
テナルディエ:三谷六九 テナルディエの妻:田中利花



さっきまで書いた分が消えた・・・ がーん。もう一度、ちょっと遠くなりかけた記憶をたぐってみる。



この日、阿部ジャべと、小西マリウス、山崎ファンテが初見でした。



この間も書いたのですが、小西さんのマリウスはあまり・・・という感想を聞いた直後に、初小西マリウスだったのでー。先入観は捨てて、素直に観劇しようと思ってはいました。



堅物マリウスには見えなかった。



心は愛に溢れて」で、エポニーヌも歌い始めるあたり、マリウスはコゼットを下手のほうへ連れて行きますね。
先日の禅マリウスは、宝モノのようにコゼットを扱ってましたっけ。そう、ここは紳士らしく、手の平でコゼットのかわいい手を支えてエスコートするはずが!



おおっ 小西マリウスは、コゼットと手を繋いですたこらさっさと下手へ。今、名乗ったばっかりだっていうのに、もう顔も見ないで手を繋いじゃうのかい? それはちょっと、世慣れ過ぎでは・・・ 「堅物マリウス♪」にそんな女慣れしてる様子は見たくないよぅ そんな子に命にかえても守ってきたコゼットのシアワセを託せないのーっ



ちなみにコゼットは大事に育てられたお嬢さんなので、そんなマリウスにも優しく微笑んでエスコートされてました。



何でしょう、「下手へ行く」が最重要課題で、どのように行くかを吟味する余裕がないのでしょうか。
それと、全体的な動き、表情がとにかく現代風というのか・・・。姿勢のせいかしら。歩き方とか、いろいろな面で落ち着きがない印象でした。まぁこれは小西さんらしいマリウスと思えばよいのかもしれません。



思った以上に、ううむ・・・、ジャベールのように「不思議だ・・・なぜ選ばれたのか!」と呟いてみた。でも何かがあって、新マリウスに抜擢されたのだと信じますよ。頑張っておくれ。



山崎ファンテ



背が高くすらりとしているので、2幕ラストで白いドレスでバルジャンをお迎えにくる場面が、とてもきれいでした。似合いますねー。



歌は問題なく、荒れた感じもあまりなくて丁寧に演じてらっしゃるなと感じられます。あ、私は、娼婦に身を落としてしまうあたりからのほうが好きでした。どんどんやさぐれて来ます。やさぐれ方が、切なくてーやむにやまれず、哀しさがありました。



2007/07/26

心配なのは君だ

THE LIGHT IN THE PIAZZA 、希望日の千秋楽を確保・・・ ヨシ。



しかし、たったひとつだけ気がかりがあるのです。えー、まだ観劇メモも書いてないけど(明日がんばる)、小西さんね・・・・ おーう。
綜馬さんがパパ役なのですが、私としては
綜馬さんが息子役もやってくれていいのに!



レミのように、他キャストとの実力差がありすぎではと非常に心配だ。心配っていうか、バランスが悪くなりませんようにと切に祈るばかりだ。



小西さんとは、まず不幸な出来事がございました。



小西マリウスの初見の日、開演1時間前という時に友人から「ひどく散々な感じの小西さんを見た素直な感想」というのを聞いてしまったのです。いやー、お友達もまさか私の観にいく公演が小西マリウスとは思ってなかったらしい。



まぁ、レミの製作発表などでチラリと聞いた限りでは、これから猛レッスンよね!とは思ったけれど、そんなに?!(ダメなの!?)と思いつつ劇場へ向かってしまったー。



ということで、多少の先入観があったことは認めます。



でも、今年は他の新キャストの方たちの仕上がりが良すぎるのか、小西マリウスのフレッシュさがあまりに際立ってしまってます。私には誠実でマジメなマリウスに見えません。



いくつか気づいた理由はありました。それは別所バルジャンの観劇メモと一緒に。



綜馬さんってどんな人?ってG2が聞いてるのがおかしかったです→G2プロデュースのコチラ



そっとおやすみ☆

ダウンタウン・フォーリーズ番外編「そっとおやすみ」

2002年にスタートした『ダウンタウン・フォーリーズ』、2007年は、一回だけ
そっとおやすみして、番外編として、島田歌穂、玉野和紀、吉野圭吾の3人によるミステリ
ー・ミュージカル『そっとおやすみKilling You Softly』を公演します。
夫婦と見知らぬ男の3人の間に起こる物語は、妻殺しの『ダイヤルMを回せ』
(アルフレッド・ヒッチコック)、『死の罠』(アイラ・レヴィン)風に展開するか
と思えば、夫殺しの『深夜の告白』(ビリー・ワイルダー)、『郵便配達は二度ベル
を鳴らす』(ルキノ・ヴィスコンティ)、『嘆きのテレーズ』(マルセル・カルネ)
風か、はたまた夫婦で見知らぬ男をなぶる「死と処女」(アリエル・バーフマン)
風に展開するか……。ブラックな笑いを含んだ新趣向のミステリー・ミュージカ
ル。(K-links より)

スカパー!のシアターテレビジョンで、8月放送だそうですねー。うふふーっ またお友達に連絡せねば。ぎらぎらのラテン男の圭吾さんにまた会える♪ うきゃぁぁ~っ

08月03日 07:00  15:00  22:00 
08月10日 14:00  27:00 
08月12日 15:00 
08月17日 09:00  23:00 
08月18日 18:00 
08月24日 13:30  21:00 
08月31日 05:00  21:00
シアターテレビジョン



2007/07/24

ツリーハウス



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こちらは「ナイタイ高原牧場」にあるツリーハウス。あいにくの天気、というか高原がはげしい濃霧で見えにくかったの。



ここはネスカフェのCMで、唐沢寿明がのぼってた・・・木です。



CMってマジカルだ! 
想像してたのとは違う感じで立ってました。残念ながら上れなくて、すぐ近くにもいけません。やや離れたところから見るだけ~



ちなみに、日本で一番広い牧場だそうです。東京ドーム358個分だって。晴れたら見えたはずの景色は、http://www.kamishihoro.jp/kankou/naitai.html でどうぞー。



2007/07/22

タウシュベツ川橋梁

タウシュベツ川橋梁
廃線になった士幌線。糠平湖にかかっていたタウシュベツ川橋梁。コンクリートから鉄骨がみえてたりして、遺跡のようにも見えます!

ダートを4キロ走ってたどりつきましたぁ

満腹…

満腹…
もちろん十勝牛もいただきました。ワインもケーキも♪

2007/07/21

帯広 ばんえい競馬☆

帯広 ばんえい競馬☆
土日は雨の予報ですが、オットと帯広〜中札内〜上士幌に遊びに来てマス。

気温は20度くらいか?

まずはばんえい競馬見てきました。がっしりした馬たちが、重りを載せたソリを曳きます。山も2回越えます。力強くてカッコよかった!
人参寄付のつもりで100円ずつかわいい子に単勝でかけてまして。
1レースだけオットが当てて払戻しは320円♪

すでに美肌に効くモール温泉に入って来た。さ、これからお食事です。

『レ・ミゼラブル』7/11夜-5 これがエポニーヌ

島田歌穂さんのエポニーヌ、現役のころは拝見していません。でも、なんだろうなぁ 久しぶりに帰ってきました、っていう雰囲気を感じずに、マイ初・エポニーヌとして観ました。



小柄なうえに、体型も細いので、そのまんま少女。禅さんもすごい化けるなと驚いたけど、歌穂さんのエポニーヌはその上かも。さらに驚くのは、見かけ上の違和感すらないのに、演技、歌唱力いずれもベテランらしく細かく深くて。



この公演のために飛行機代かけたことに、満足! よかった!



エポニーヌの死の場面、禅さんの感想にも書いたんですが、今まではどう考えても「エポニーヌに感情移入」とか「エポニーヌ、最後に抱きしめてもらっても寂しい・・・」とか、とにかくエポニーヌにフォーカスして、悲しみの涙を流してました。



なのに、禅さんがあまりに打ちひしがれつつあるからか、それとも歌穂さんのエポがしっかりしているからか、
禅マリウス、可哀相!」と思って観てしまったー。不思議だ・・・ 泣きの禅マリをしっかり見てから、エポニーヌ、哀れ!マリウスに抱かれてシアワセか?と思い巡らしました。



フィナーレで、天に召されるバルジャンを迎えに来るエポニーヌ。すごく意思を感じます。意見をしっかり言いそうな雰囲気があって、しずしずと下手から出てくるだけでも、いろいろだなぁと感心してしまう。



新妻さんは、お迎えに来たわ、行くわよ、ていう引っ張り上げる感じ。きりり。
笹本さんは、天使っぽい気がします。



歌穂さんは、白い衣装のファンテーヌのように大きな存在を思い出させる雰囲気なの。こちら側の見る目のせいかな。そうかもですね。
若い二人、の後ろに立つエポニーヌ、バルジャン、ファンテーヌ、この3人の命が二人を守ってくれたのよーっ 果報者め!



歌穂さんは日本のエポニーヌの型なのかもしれませんねー。とてもミゼラブルで、気が強いふりをして、繊細。ぬくもりに飢えている・・・ 完璧なエポでした。



2007/07/20

観劇前の腹ごしらえ

Sn390033 もっと寄って撮ればよかったなぁ



白老牛のハンバーガー、バンズも道産小麦使用、材料のほとんどが北海道産らしい。
肉は甘みがあって臭みもなく、美味しいかなと思ったものの柔らかすぎな気が・・・もうちょっと肉!の食感が欲しかったので、次はBBQバージョンにしてみよう。



それと、どうにもパンチがない優しい味だったの、ソース入れ忘れ?!と思ったくらいに。途中で我慢できなくて、マスタードつけて食べてみました。



そうそう、今回は食べなかったんですが、ポテトはさくさくっとしてて美味しいんですよー。



TRESURES 
札幌市中央区南2西9 ケンタク2-9ビル1F
(ぐるなびのココ



『アイ・ラブ・坊っちゃん』

7/19
音楽座ミュージカル『アイ・ラブ・坊っちゃん』@札幌市教育文化会館



まるで予備知識ないまま観に行きました。良かったぁ~☆ 漱石ファンとしては見ておかねば、と行ったのですが、じんわり胸が熱くなりました! 



夏目漱石の『坊っちゃん』の物語と、創作中の夏目漱石自身の物語が同時進行していきます。たまに重なり合ったり、漱石の現実と物語が微妙に入り組んでたりで、凝ってました。



場面転換がおやまぁ・・・うーむ、という印象だけど、役者さんたちがカバーしたかも。
縦か横に移動してばかりだったので、舞台奥にはけてみるとか、そういう動きも欲しかったような。奥行きが足りないのか・・・



ラストが、あー・・・ええええ??? メルヘン?何? で、唐突感は否めず。悪くないけどさぁ、大正沼、昭和○○(忘れました)、平成●●(忘れた)へ!と叫ぶ列車に乗り込んで終わりって、困っちゃう。




「山嵐」役の安中淳也さん、ムフフフ。背も高そうですが、お顔も大きくて(失礼)舞台栄えします。いわゆる美声ってわけじゃないけど声質も好きだし、ダンスが素敵でした。袴が風を含んでふわっとなるのもうまく見せてましたヨ。



それから、漱石役の松橋登さん。漱石か!というくらいに格好が馴染んでます。かんしゃくもちで、優しくて、気弱。でも意地っ張り。夫としては、苦労するなと思うのだけど、妻の鏡子役の秋本みな子さんが明るく助けてあげてました。たまにケンカしてるけど、なかなか良い夫婦のように見えます。



坊っちゃんの吉田朋弘さんは、やや声に疲れがあった感じ。だけど、一本木ながら清を大事に思っているあたり、なかなか爽やかです。



清の大方斐紗子さんの演技に歌、とっても可愛らしい。清が坊っちゃんに下書きに4日?かけたという手紙の場面、泣けてきます・・・・ 



■坊っちゃんを鏡にした、漱石の物語。



いわゆる『坊っちゃん』をミュージカル化したのかと思ったら違ってました。漱石の物語です。周囲の人たち、自分のこと、夫婦の関係、いろんな周囲のこととどう向き当っていくのか?考えていくお話でした。



漱石が早世してしまうことを知っているだけに、鏡子さんが「いつまでも」とかって言うだけで、泣けてきそうになります。「ぶたれても♪けられても 平気だわ♪」という歌詞がありまして、本当に平気なのか?心配。それだけじゃ、DVだよー。



親友の正岡子規だって、舞台上でも亡くなっていて「山嵐」と二重写しになっています。はい、『仰臥満録』を思い出しました。キャッチボールを人間関係に例えながら、ボールを投げあうの良かったな。どんな球でも、取る。



■これは恒例なの?



カテコでは、北海道(しかも札幌市)出身の二人、を紹介。
上演中はほとんど歌に対しても拍手などはなく、静かに観ていた札幌の観客。しかしラスト付近では、号泣を超えて嗚咽状態の方を筆頭に、私の周囲では涙の洪水が。わーっ 私はふにゃーっと涙ぐむくらいで我慢。



客電がついてロビーに向かったら、あら。役者さんたちがロビーでご挨拶してくれてました~ これって恒例なんですか?
漱石先生と、山嵐さんを探して、どうにか山嵐氏には近づけたのでご挨拶。あと、かわいいかわいい清にも。ほんっとお歌が可愛らしかったのです。漱石先生はいらしたけど、人垣で近づけない感じだったので心の中で「素敵!」と叫んでおきました。



あと、広田勇二さんも出てらしたので『MA』(べメール/エベール)だわと思ったものの、見つけられませんしたー。
で、当然坊っちゃんにもお会いしたかったのですが・・・・ 人の流れがあって、近づけず!またまた心のなかで「ありがとー」と言って帰宅。







2007/07/19

カフェイン断ち

レミの千秋楽チケットが2倍3倍4倍・・・のお値段で取引されているのを、ただいまネットでぼうっと見ていました。ひーっ



一応、8/27の夜に札幌に帰ってくるような遠征日程を組んでます。千秋楽の席は全く確保できてないけど、何かが起こるかもしれないからねー。壁に耳でもくっつけてみるとか!



何かを絶って祈願するなら何でしょう? 
私の場合は「カフェイン」。山登りしても、もちろん旅先でも、コーヒー! コーヒーがないとしゃっきりしないんだ!



いや、断ちませんよ。だって中毒だから無理。
お友達も、そんなことしても当たるときは当たる、関係なし!と宣言したので平常心でいいことを待とうかと。



まだ書いてないけど、映画も見ました。
憑神』☆☆☆
妻夫木くんの着物姿と、西田敏行と、香川照之に☆。物語はラストが気に入らない。浅田次郎の顔は見たくないってばー。



シュレック3(不本意だったけど吹替)』☆☆☆★
意外と良かった吹替え担当の面々。浜ちゃんのもいいですね。
ネコちゃん好き。プリンセスたちの「スタンバイ」がブラックでよかったー 「待つの」って!





2007/07/17

『レ・ミゼラブル』7/11夜-4 わたしが市長だ

市長様・・・ご立派になられた。もう臭くないです。きっと清潔なよい香りの紳士です。



市長だ♪」と自己紹介するときに、コートの裾がひらり!と風に舞うのが素敵ーっ 
くらくらぁ~っ ヒューバッタン。素敵すぎる・・・足が長いよ・・・腕も長いよ・・・



シルクハットをかぶって立つシルエット、絵のよう。ルパンぽい? 
顔を横にして半分暗がりから密かに様子を見ている感じ。いやん、絵になるわー。
衣装って感じに見えない(クロロック伯爵のお洋服だって)。着こなせる体格、しぐさです。なのに、どうして製作発表とかではありー??なスーツなんでしょうか。綜馬さん、今さん、先輩を助けてあげて!



可哀相に、とシルビア・ファンテに近づく祐バル。市長につばを吐きかけたファンテを罰しようと警棒を握ったジャベールを、シルクハットをもつ左手でばっと制して庇います。すごく自然~ 落ち着きと威厳があります。



知っていたら! が、ものすごく後悔の気持ちでした。



(コゼットは母親が牢に入ったら死んでしまう、とファンテが嘆くのに対して)罪もないのに!も、やはりバルジャンにとって罪人である、というのは大きな影なんですよね。罪のないファンテとコゼット母子が、自分の犯した間違いのせいで窮地に立っている! 
正しい人になろうと頑張っていたけど、まだまだ至らず・・・ で、命に代えても、と決心することに。



病院へ!と叫んで警官たちに運ぶよう指示、ジャベールに阻止する力はなし。
しばし目で牽制し合う二人の胸に、いつもは心の奥に隠している感情が表面に出てきそうな気がしました。



祐バルの片ひざついた格好もいいですねー。何でもいいんですけどね。ええ。ファンテの窮状に胸を痛めるバルジャンを見て、私も胸が痛む・・・



シルビア・ファンテは低めの声が良いのですが、哀れを誘うというよりは、コゼットを想って耐えているのよね、という面に目が行きます。
マイ・コゼット~♪は、大きな愛情が感じられますね。バルジャンに対しても、市長をあがめて託すっていうよりも、この人なら大丈夫、と一対一な感じがします。



そうそう、『夢やぶれて』も、抑え目の歌い方でちょっと新鮮でした。
わりとラストはどんどん声のボリュームが上がって、盛り上がってきた!、となるのですが、この日は声の大きさは拡大してたはずが、感情的になりすぎない風で、こういうのもいいなぁと思います。



ツライ、と言うことよりも恋した日のことをただ美しく眺めて思い出している感じでした。仕事を失ってしまった状況が本当に大変で、感情的になるほど気力が出ないみたいー。



この日は下手側から見ていたので、命が消えかけるファンテを抱きとめる祐バルの広い背中をじーーーっと見ました。
広い背中ーっ うわーん、温かそうだ。温めていただきたい!



2007/07/16

長袖君情報

私が北の国で妄想にふけっているしかない日々を送っていても、我が友らが熱い祐一郎情報を速報してくれてます。感謝です!



ベージュな長袖、よく聞くけど今年のお気に入りなのかしら?



そんなに働いて大丈夫なのか、とても心配。舞台の上で生きてるのよね・・・



ところで、先日の観劇メモ、祐一郎について書き進みませぬ。言葉にできないーっ はぁぁ。ああ、クロロック伯爵かトート閣下に早く会いたい♪ こちらならいじれるのに。バルジャンは悲しみも多くて。



あと、最近は知りたいけど知りたくないとか、そんなジレンマもあり。
(これだけぎゃあぎゃあ言うわりに、スター☆の私生活には興味ないので・・・ でも耳に入ってきちゃうしね? 真偽がわからないことが。あああー)



『レ・ミゼラブル』7/11夜-3 優しくしないで!今ジャべ

2007は今さんの熱い叩き上げデカ魂にぞっこんなわけですが、この日もますます燃えてらっしゃいましたーっ



囚人バルジャンに対しても、市長に対しても、微妙な距離をおきます。自分を解放しないような雰囲気が。
心は開かないけど、職務=法律には忠実、の忠実度の激しさって、ジャベールの生きるものさしというのか、誰に対しても公平(とうことになってる?)法律をよすがにする限界を見てしまう哀しさもあります。法律はしょせん人がつくったものだし。ジャベールが法律を神のように見てしまったズレが、切ない。



■どすどすどす
いきなり、2幕で失礼しますが。『ジャベールの自殺』で、自分の胸をどすどすどすと叩く姿、熱すぎますよ! 相当、バルジャンに呑みこまれちゃったんですね・・・崩壊ジャべ。



やれたぞ!一突きのナイフ!! 今さん、ここあたりは激しく動き回るのでお髪もくるくる動きます。がしっと斜めにのけぞって自分の首にナイフを当てるマイムを。泡でも吹きそうなくらいに、激しいっす。でも好きなところですねー。怒りでいっぱい。



俺は法律なめるな! アナタは法律じゃないでしょう!と諌めてくれる人もいなかったのね。混乱しすぎよっ 
俺はここにいるんだぁ!って叫んでいるようにも見えました。



今ジャべを見てると、たぶん普段は冷静沈着無表情デカロボ、でありたいと願っているはず。だけど、根がピュアというか一本木というか、コワモテにしてないと生きてこれなかった哀しさというのまで見えてきます。強くて、もろい。



あたしに優しくしないでっ! って泣くツッパリ(古い)なんですよ。素直になれよ、バルジャンに抱きしめてもらえよ、とか思うのでした。二人は「似たもの同士」って自分でも言ってるくらいなんだし。同類だからこそ憎さも増してますね。



■みみずぅっ うじむしぅっ。
前回も激しく反応してしまい、しばらく自宅でもこっそり真似して遊んでるのがー。1幕後半の『星よ』の前からのシーン。バルジャンとジャベールが「君の名は」ばりにすれ違う危機一髪のシーンです。
いくらなんでも「みみず うじむし」ってひどい言い方だわ!と嫌なんだけど、それって自分にも返って来る言葉よねと思うとツライです。



俺の名を聞いて逃げ出したのか/あいつが、ジャン・バルジャン!
何度見ても、ジャベールの執着の強さにびっくりします。
あ、今さんのにゃっ、の右手はこの日もタメもつくってガチョーン!か五木ひろしか、という動きでした。なぜ・・・コブシがまわったかのような手の動きになるのかしら。



余裕ありの『星よ』 さぁ逃げてゆけ~♪ですもの。正義は我にあり、って信じてるまっすぐな姿勢、それ、間違ってると思うよ。
お祈りは、心を込めてさくっと。座るのも、立ち上がときもさくさくっと動きがいいです。



これほどルールに忠実なはずのジャベールが、自殺してしまうのって想像以上の衝撃がジャベールに沸き起こったってことですよね。
最低の選択肢のはずなのに、「逃れたい早く ジャン・バルジャンの世界」と絶叫するほどに、バルジャンの大きな心と愛に打たれちゃったということなんでしょう。
今さん、ココ言うとき「バルジャン」じゃなくて「ジャン」にアクセントがあるのですが、岡さんどうだったのか思い出せず。次の宿題に。



■ノーン!
偽の志願兵となってバリケード内に情報を持って帰ってきたジャベール警部。ガブローシュに「うそつき!」と指差されたときの
両手を大きく広げて、オゥ、ノー! 何言ってるかワカラナイヨ! の仕草、ジャベールの猿芝居って感じです。片眉をくいっと上げるのも、笑えます。



この日の学生たちとジャベールの銃の取り合いは、とてもタイミングが合っててよかったですよー。ほぼ同時に動いたけど、わずかに学生のほうが早い、という具合でした。



今ジャべ・・・・ 2007の収穫、今さんもかなりポイント高いな。



2007/07/15

『レ・ミゼラブル』7/11夜-2 禅マリウス、何て素敵なんだ!

期待してました。素敵なのは知ってました。声も素敵なのも知ってました。



でもでも、こんなに素敵なマリウスだったなんて、知らなかったです!



こういう感じかな?って思ってた以上に、普通に青年マリウス。やっぱりなー、禅さん声が自由自在ですね。すごい。すらりとしてて、見栄えもするし。
今だからこそ、豊かな人間性を表現できているのだとは思うものの・・・でも、現役時代のマリウスも見てみたかったですよ。もっと若いってことか?



今までのところ、私のお気に入りマリウスは、見た目と歌は山崎マリ(ポニーテールの髪型は・・・うーむ)かなとか思いつつ、でも総合的には泉見くんが1番いいかしら、というところでした。
ところが、恐るべし40代。禅さんが一気にトップに。うっかり、禅マリに恋しそうだったもの!



こんなにいい青年ならば、バルジャンも安心してコゼットの幸福を委ねることができたであろう、と納得。多少、ぼーっとしたところはあるけど、真摯だしマジメそうだし、素直だし。禅マリとなら、コゼットは間違いなく幸福になれます。



あー、髪型がどんどん面白い感じになっちゃうのは愛嬌ね。いい子だから、何でもかわいい。



でもって、禅さんのお陰でまた気づいたの。知らないこと多すぎるわ~♪
コゼットと初めて会ったとき、バルジャンがテナの手下に押さえ込まれてる横で、マリウスはコゼットを庇ってあげてたんですねー。
ごめん、今まであやうし、のバルジャンしか見てなかったんです。目には入ってたんだろうけど、気にしてなかった。



■何だよ、ふざけて♪
エポニーヌに「その髪好きだわ♪」と触れられるとこ、「何だよ、ふざけて」と答えます。ここは各マリウスの個性が出やすいみたいですね。



あと、禅マリスペシャルなのか? アハハ!(とちゃんと声に出して笑いつつ、「コイツぅ!」って感じで、エポニーヌのオデコを手で優しくぺしっ叩くジェスチャー。
・・・・・うおおおーっ それはなんだか、昭和のかほり♪ 仲良きことは美しき哉。



・小西マリウスは、普通にむっとした感じに聞こえます。照れてるらしい。てことはエポニーヌの気持ちに気づいた?か、性格悪いんじゃ・・・。ゴホゴホ。
・泉見マリウスは、オトナぶっっちゃって、と思ったように無邪気に笑って、完全にカワイイ妹扱い。
・山崎マリウスは、まぁエポニーヌとイーブンのお友達ってところかな。革命なのに!とエポニーヌのじゃれ付きに反応した感じ。



藤岡くんは会えないので、分からないの。優しく接してそうだな。



僕は飛ぶよ虹の空へ♪ 飛んでます。彼の脳内では天使の歌がさぞや美しい音色を響かせていることでしょう。ほほえましいマリウスでした。



■ぴょこ!
観劇後に、お友達とさっそくマネしてたんですが。
心は愛に溢れて♪」のとこのいつも~♪と呼びかけながら、手のひらをコゼットに向けますよね。
泉見くんなら、おずおずだなぁと思ってたら、禅さんは、ぴょこ!と上げました。いやーーーっ、なんだ、それは! うきうきしてますねぇ、からかってやりたいよ。



むふふ、結婚式の誓いのキスはオデコじゃないのが、禅さんオトナ、と邪念を出してしまった。フランス人ならオデコじゃなくてー、と寂しくもあるので良かったです。うふ。



■泣く
銃弾を受けてしまったエポニーヌを看取る禅マリ。かわいそう!っていつもはエポニーヌを見てるはずなのに、見届けている禅マリのほうがかわいそうな感じ。泣きそう。
エポニーヌのほうが、最期まで一歩引いたところから、ムッシュマリウスを想ってあげてました・・・歌穂さんの落ち着きがそうさせるのか、禅マリゆえなのか? 両方かな。



■うめく
バリケードで辛くも生き残ったマリウス。私が見たキャストのなかで1番うめいてました。なので、脈をみたり心臓の音を確かめる必要もない感じで、生存確認可能な親切マリウスです。



その声、好きだわ!
久々に、美声の禅さんに会えてシアワセ。ほんっと、甘く爽やかなお声ですよねぇ・・・うっとり。
『ジキル&ハイド』のアターソン役のときの禅さんの歌を聴いて、何?!素敵すぎる!とびっくりしたのが出会いでしたー。いやー、ぜひ次も美声を聴かせていただきたいものです。



■カテコ■
カテコでは、歌穂さんと一緒に、祐一郎が背中を押してあげて、真ん中に行ってらっしゃい!ってされてました。照れ照れな表情で挨拶してるのが、また人柄ですね。



2007/07/14

『レ・ミゼラブル』7/11夜-1 覚えているわ、あの夜のこと~

バルジャン:山口祐一郎 ジャベール:今拓哉
エポニーヌ:島田歌穂 ファンテーヌ:シルビア・グラブ コゼット:富田麻帆
マリウス:石川禅 アンジョルラス:東山義久
テナルディエ:駒田一 テナルディエの妻:森公美子



2階S席A列(下手)



山口バルジャンの、今までで1番、野獣な面を見た。



特にコゼットとマリウスが出会うまでの、バルジャン。正しい人になろうと日々努めてはいるけれども、時と場合によっては「聖者な市長殿」よりも「脱獄ジャン」に戻ってしまいそうだったり、いろいろあったことでしょう。怒りや心配のあまり野獣になっちゃったり。



そういう、とっても泥くさい影を見ました・・・



アハン、アハン♪
いやぁ・・・渾身こめて何のマイムか見つめてたけど、分からず。石畳の補修?(違うよなぁ)



がに股で、背中も丸くなってる囚人バルジャン。表情が、とっても哀しそう。ツライ、夢もない、怒りを通り越したところの諦め、だけど怒りはまだある、そんな感じの。だからこそ、「自由だ!」って思って仮釈放されたときのキラキラした表情が、眩しい。そして悲しい。



あのー、うちはまともな宿屋だ!って追い出されるとき、ぼんやりと、あぁ楽屋から出てくるときってこんな感じ?って・・・ ちょっと怖いですね。舞台では追い出そうとヤンヤヤンヤしてるんですが、遠目にはバルジャンにくっつこうと群がる群衆、にも見えたり~



あと、別所さんのこの場面ではみんなから「臭い!臭い!」って身振りされてたんですが、祐バルにはない? そっか、臭くないのか!(いやいや臭いはず・・・想像できないけどぉ)



司教の館
司教様にぐいぐい熱く導かれ、新しい世界♪へ歩むバルジャンですが、この日ほど「ジャン・バルジャンは死んで生まれ変わるのだ!」が深く身にしみたことはなかったです。わりと比喩表表現のように捉えてたんですが、なんの、違ったですよ!



まさに、命を捨てた覚悟で神の御心に従って世のため不幸な人を助けることに邁進していったんですね。舞台ではすっとばされる8年の間に何があったのか・・・ ツライこともあったろうに。うわぁん、バルジャーン!



覚悟をしたときの顔も、これまた悲壮感すらあるものでした。



そして、この日気づいたことといえば、これはみなさんご存知なのに。バカなあたし・・・。
バルジャンが死んだつもりで生きよう、と誓うメロディと、ジャベールがバルジャンの世界から逃れたい、と河に身を投げるときのメロディは同じだったのねー。



・・・・・・ギャーっ 笑ってくれ! 



だってさ、全然違う歌に聞こえますよ(私だけか)。役者さんたちってスゴイですよ。バルジャンの切ない感激と、ジャベールの破綻して混乱してる気持ちを同じメロディで! 神様に向き合って、生きることを叫ぶメロディだったんですねー。



ふーっ、黄色い紙が高く高く上がってました。きれい。



妄想が

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山梨から帰省してきた友人と妄想得意な…Kちゃんの3人でご飯。



お互いにWebで毎日のように状況を読んでるので、1年以上会ってないことにびっくり。河岸を3箇所も代えて、妄想だの愛だのを叫んでしまった… 久しぶりだと言うのに!



面目ないことでゴイス。



たまにバカ?という顔をしてたけど、大丈夫よね?



あ〜 話してるうちに盛り上がって涙ぐみかけた。愛をありがとう〜って違うか。



2007/07/13

『宝塚BOYS』美しいものが見たい!

昼過ぎの便で東京から14度しかない(寒い)らしい札幌へ戻り、そのまま劇場へ。



宝塚BOYS』 良かったですよ! 宝塚歌劇団男子部、というそもそもありえない男子たちが8年間だけ、宝塚に存在してたという実話がベースです。



戦後すぐにたちあがった男子部、レッスンすれども活躍の場はなく、ケンカしたり人生いろいろだったり、絆が深まったり。笑って、ほろりとして、最後は一緒に夢を見て!



ダンディな山路さんにまた会えて嬉しかったですしね。圭吾さんはダンサーの役なので、気取りつつ熱い男でした。葛山さん、マジメな役でちょっと意外な・・・面白さはあまり出す場面がなかったけど、ちょこちょこ歌ってくれましたー。



初風さんが(エリザのゾフィー様、怖い印象がー)可憐な少女のようだったり、優しいおばちゃんだったり、素敵。お歌まで歌ってくれて感激。



山路さんが羽背負ってくれたら嬉しかったけど・・・ ダンディなままでした。



プログラム、DVDの予約ともに絶好調って感じです。佐藤重幸効果かなぁ DVDは東宝が売るので(10月末くらいから販売開始予定)そのうち劇場で買おうと思います。



宝塚のレビューは大好き。お芝居は・・・ごにょごにょ。



2007/07/12

7/11夜 言葉がもどかしい

7/11夜公演



1幕のあとの休憩時間もすぐに立ち上がれなくて、じっと舞台のほうを惚けて見てました。終演後も一緒に観たお友だち(東京のお宿提供。いつもお世話になってます)と「はあ・・・」とため息をつくばかり。私の持っている言葉を尽くしたところで、この日のぎゅうっと詰まった感じは言い表せないですね。でも書く・・・



祐一郎、絶好調の軽やかな歌い方はせずに、心の奥底からわいてくるものを表現していたと思います。歌ってるんじゃなくて魂の声を聴いてるんですよっ 



『彼を帰して』は私欲のかけらもない美しい祈りの歌で、寝ているマリウスだって涙してしまうんじゃないかと思うくらいでしたヨ!! あまりの素晴らしさに歌い終わったあと、ややしばらく劇場内が沈黙したままでした。 ふひー。



そうそう、下水道でのマリウスの担ぎ方を先にご報告しますね。
今年のほかのマリウス同様、最初のスポット2つくらいまでは肩を貸して歩かせて、舞台奥まで来たところでおんぶに変えてました。
でも担ぎ方はこの2種類。腰の調子が悪いのかしら? 心配です。



カテコでは、祐さんはSPキャストの禅マリウスと歌穂エポニーヌを中央に行っておいで!とぐいっと押し出してあげたり、白い歯がまぶしいキラキラ☆の笑顔で上手、下手と手を振ってくれてましたー。



ああ、祐一郎は手足が長いっす。黒パンツと白シャツで十分、私の心は打ちぬかれてしまったですよ。市長様のシルクハット姿は、シルエットだけで神に感謝だ!の気分。



やっぱり祐一郎は私の☆星? きらきら素敵。お友だちも当然魂抜かれているのですが、帰り道はフェルセンの気持ちが分かるし!「届かぬ人を愛した~♪」 とかなんとか。でもシアワセですからーっ ありがとー。



さらに合流できたお友だちと外で立ち話。話しても話しても足りないわ。でもって、友人宅にかえってからも、ずーっとずーっと話し続ける私たち。脳がびりびりして冴えててすぐに寝れぬのです。今ジャベのサイドストーリーまで作り上げた頃、さすがに明日に差し支えるね、と寝ました。



にこにこ

祐一郎バルジャン、今ジャベール。禅マリウス、島田エポニーヌ!

よかった…とてもよかった…遠征の甲斐がありましたっ

禅マリウスの素敵さといったらびっくり。さわやか!そして誠実。これならバルジャンがコゼットを託しても大丈夫ね♪ 舞台映えするマリウスでしたよぅ。

祐一郎は一言では言えない(涙) 熱い演技でした!
手足が長い… 素敵だわ。カテコではものすごいキラキラの笑顔で、カンパニーの皆が充実した舞台にできたんだと思います♪

あ…今日は淡い茶のシャツをお召しでした。アハー

2007/07/11

我が家の地下と。うふふ

今回の遠征では、本日夜公演のみを観劇。7月のレミはこれだけ・・・



私の期待も膨らみに膨らみ、まともな顔をして外を歩く自信がありません。昨日も寝る前、いやロシア料理を食べながらも友人と山口祐一郎氏について、妄想の限りをつくして語ってしまった。



おかげで、夢にまでご登場☆ 



ふふふ、しかも家(本当はマンション住まいだけどなぜか一軒家)の床下にはヒミツの通路があって、そこを進むと帝劇の楽屋まで行けてしまうのでした。通路といっても、インディ・ジョーンズに出て来そうな怪しい土がむき出しの道・・・・手掘り?



たぶん無許可で掘ったんだと思うわ。なので、こっそり楽屋入りする祐一郎を見つめるのでした。夢にも性格って出るものね。夢なら腕組んでも囚人みたいに肩に手を乗せてもいいのに! 陰からこっそりって・・・



また蚊に食われた

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夜はロシア料理。
あまり美味しそうに写せず… しかしとっても美味しかった! 神保町にある「サラファン」です。デザートとロシアンティも美味しかったです! キャラメルがけのメレンゲにアーモンドが入ってるもので、初めていただく味。かなり濃厚~ 



昼間は弥生美術館で武部本一郎氏の特別展に胸踊らせ、次いで東京国立博物館で国宝「普賢菩薩像」を見る。思ってたよりも大きな画でした。



さらに新丸の内ビルディングに「かまわぬ」「鳩居堂」が入ってるというので、チェック。また手ぬぐいを4枚買ってしまった・・・ お土産だからいいよね。





2007/07/10

明日は~祐バル☆

昨日の遅い便で東京に来てます。最終便ちかくはおじさん率が高くて、機内もおじさんのかおりが・・・むむ。いつもの友人宅に着いたのが夜中12時。ごめんよー。



今日のソワレも観劇しようかと思ってたけど諸事情でキャンセル。「エクウス」観ようかとも思ったけど、気分がのらないので止めました。



明日のソワレのみ観ます。気合十分です!



もやもやした天気なので、久しぶりに美術館などへ行こうかなぁ 弥生美術館東京国立博物館のハシゴしようかしら。



2007/07/08

『レ・ミゼラブル』6/23昼-3 逃れたい!

引き続き今ジャベを思い出す~♪



スパイ・ジャベールとバルジャン。



殺るのはナイフか・・・・っ!ナイフのフはFの発音で) 
今ジャベは犯罪人であるバルジャンからの復讐が当然あるものだと思ってるようだけど、それって囚人からは復讐されるのが当たり前の社会だったってことなのかなぁ
それとも、ジャベールとバルジャンとの確執(というかジャベールの執念)が原因の2人だけに起こる個別の問題なの?



祐バルがざっとロープを切ったとき、あり得ない!の表情でした。何かの罠かー?という疑念がありありと出てました。そこでナイフをテーブルに優しく置く祐バル。
(ここの置き方も各バルジャンの個性が出ますね。祐バルはさりげなく、すっと置いてると思います。さとしさんはざっくり。別所さんはどうも震え気味の手でした)



わかってないな、君の職務だろ~♪ この場面、バルジャンがジャベールをひとりの人間として見ているのねと伝わります。ジャベールは犯罪人は人に非ずと考えているようなので、かなりショックなんですね。



ショックを受けつつ砦から逃げ、しかし戦いが終わったあとにバルジャンを捜すその目は、バルジャン病としか言いようがないほど。憎さあまってかわいさ・・・?



下水道で、祐一郎がちゃんと担げるのかとても心配してました。ひょいひょい担ぎ方を変えてませんでしたねぇ 「おんぶ」したままスポットライトのところを移動でした。



死にかけてる!のとこは、かなり怒りつつ、ここまで追いかけてくるジャベールに哀れみすら感じてるようだった祐バルです。
お前と追いかけっこするのはもう飽きたんだ、ということも含んだ祐バルの言い方。心が通じあってしまいそうなくらい、2人は常に意識して生きてきたのでした。



この後にジャベールが自殺してしまうのって、バルジャンが逃亡をやめてしまうから、というのも実は関係あるかもと思ったりします。
ジャベールの命を助けて、今は若者の命を助けようとして。犯罪と脱獄の罪とこの救命の行為は分けて考えればいいのに!と舞台に向かって念じてはみるけれど、混乱しまくったジャベールには届かないのでした。



自殺のところは、おお、先輩(山口祐一郎)のように叫んだりしちゃってるね!
今さんも祐一郎の強弱のめりはりが効いた歌い方をならっているのかもです。ふふふ。



この間まで、白タイツで王妃様に愛を捧げていたとは思えぬ鬼っぷり。私が勝手につけた6月のベスト・ジャベール賞は、今さんに。



夏はウニ、サクランボもいとうまし。

昨日、サクランボかウニかと迷ってみたのですが、両方だ!ということで、胃袋にがんばってもらいました。
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どちらも夏の北海道の楽しみ。



まず、うっぷ!というくらいサクランボを、もいで食べに食べました。時間制限なしで¥500。安い~ 甘酸っぱい果肉がたまりませんー。大好き♪



ついで、少し散歩などして腹ごなしをしてウニ丼。こちらはハタハタのいずし、ホタテのみそ汁、ムラサキウニ一個がついて、¥2500。お買い得~!



最後は「チニタ」というカフェでコーヒーを飲んで、おしまい。はーっ、夏に食べるべきものを食べて満足ですっ



サクランボ:「善盛園」@浜益村



ウニ丼:「前浜」@厚田漁港 
石狩市厚田区厚田10-2



カフェ:ギャラリー&カフェ「チニタ」 
石狩市厚田区望来475-132



ウィーンフィルやらムーティーが只

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夏のイベントで一番楽しみなのがPMF。故バーンスタインが創設した音楽祭で、環太平洋に住む音楽家の卵が札幌に集まって、世界レベルのレッスンを受けるもの。市民にもその成果は還元されます。



本日が開会式。芝生の緑と空の青さがまぶしい野外ステージで行われまして、聞きに行ってきました♪
今年はイタリアの水も滴るいい男・・・?リッカルド・ムーティーが主席指揮者です。PMFオケとの演奏会を聞きに行けず残念だヨ。
マエストロ・ムーティーはイタリア語なまりの英語でスピーチ。あとはウィーン・フィルの首席奏者たちがずらり。こちらはドイツ語なまりで。



入場無料なので、記念の演奏もタダで聴けます。ウィーン・フィルの首席奏者だけの音がタダなのデス。耳も喜んでました。



ピクニックコンサートにも行くつもり(最終日に同じ野外ステージで開催。8時間くらい次々に演奏が行われます。ビール飲みながらでも、転がりながらでもよし!)



明日はサクランボ狩りorウニ丼。どちらにしよう~ 





2007/07/07

ルイの首を刎ねた男、

『死刑執行人サンソン-国王ルイ十六世の首を刎ねた男』安藤正勝著
集英社新書 ISBN:4-08-720221-6



『MA』でフランス近代史に興味が湧いたので、読んでました。これがなかなか良かったです。



フランスでは、処刑人の一家は代々、家業として処刑を仕事にしていたのでした。国、国王、法廷が認めた「死」の執行人でありながら、差別を受ける生活。学校にも行けず、結婚もフランス国内の処刑人ネットワークの中で行われたそうです。



さて、サンソンの回顧録というものがあり、それら(3種ある)を準拠に書いたそうですが、読みやすいし、ルイを処刑したサンソン氏の内心についても、回顧録をもとに書かれてて、読んでると胸が苦しくなりました。激動のフランスの歴史を、処刑人の立場から見た歴史として捉えられます。



そもそも、彼ら処刑人たちは国王陛下の決めた処刑、をかわりに執行していたはず。なのに、その国王をギロチンにかけるとは! 



サンソンはルイと3回会っているので、会見したときの様子とかも分かります。ルイは善意の啓蒙君主となれたかもしれないですね。しかし、革命は起こるべくして起きてしまったもの。魂よ安らかに・



人道的配慮から、苦しみを少なくしようと開発されたギロチンは、処刑のスピードが上がったことで殺戮機械となってしまた・・・・ 



処刑の方法についても、書いてありましたが、八つ裂きの刑だなんて気持ち悪かったです・・・うう。





『レ・ミゼラブル』6/23昼-2 あいつが、ジャンバルジャン!今ジャベ

前日の岡ジャベが、抑え気味かなぁという感触だったせいかしら? 



今まで、今ジャベといえば細め綜馬さんほどには思わなかったけど)で、「対決」場面では、カラダの多きさでも、歌い方、表現にしても、バルジャンの鏡になる人物だと感じてませんでした。相手にならん、くらいに思ってました。



キビキビ警棒使いの冷徹ロボット(赤い血は流れてなさそう)綜馬さん、そして美・ジャベでありながら、ねちねちさも忘れない岡様。
で、今さんの印象は・・・薄かった。



怖そうにしよう、重々しくしよう、という努力してる感じで、すんなり「こわっ」と感じられなかったんです。



それが、今年の今さんはものすごい気迫と存在感が! 『MA』効果ですか?? 何があったの?!



声量も上がってる(劇場内の音も大きめかなぁと感じますが、私の耳のせいかもしれません)し、いつまでもバルジャンに執着する執念深さも恐ろしい。強弱の表現もメリハリがあって、観客の目線をぐいっと引き寄せるオーラも感じました。



最初っからおおおー!というものがありまして、仮出獄許可書のくだり、バルジャンが「自由なのか?!」というのに「ちがう!」というとこ。
怒ってるのとも、感心がないのとも違うー、うーん、バルジャンを同じ人間と思ってなさそうなのが、ありありと。
帽子を深く被って、忘れるなよ、俺の名を!の、「」はかなり強く言います。耳が痛いくらい。強くてもヒステリックな感じにはならないのがスゴイなと思う。



ファンティーヌの逮捕では、足にすがりつく今井ファンテを気にもせず、市長殿につばを吐きかけた狼藉に警棒で打とうと構えます。部下に「少し様子を見よう(とか言ってる気が・・・私の想像)」などと目配せするのも忘れません。



怪力市長様の活躍を間近で見た今ジャべ。不思議だ・・・♪
ジャン・バルジャンという脱獄犯への思いが、市長に話している間にどんどん高まっていってます。コーフンしてしまったらしい。
間違いなく、やつがバルジャンだ! という自信満々の態度ったら、まぁ。



そうそう、ジャベールの衣装は、密かな楽しみ。黒のロング・コートに白髪まじり、まぶたは青銀に彩られてますね。貫禄ついたよ、今さん・・・ 
毛色は違うけど、ジャベール様が通る時はスター・ウォーズならばダースベイダーのテーマ曲が流れるくらいの、威圧感・・・ たとえがまつがいっぽいけど。



見上げたやつらだ、ミミズ・うじ虫♪
「うじぃむしぃっ」が、もうこれ以上蔑んでは言えなかろう、ってほどすさまじく嫌々言う今ジャべ。うへー。こんな風に言われたら、ちっちゃくなって見えなくなりますヨ。

STARS
ジャベールに限らず、ただ上手に歌っては台無しのレミ。今さんの「スターズ」は、まさに刑事(デカ)魂炸裂、神の決めた道が法の道だと盲目的に信じて生きてきた男、思いのたけを夜空に向かって歌いますっ



たぶん芸術とかには全然興味がないのだけど、夜空の星を見るときだけは、ついその規則性にうっとりしてしまうのでしょう・・・って、想像してみた。



仁王立ちの姿も、岡さまが計算された型のような清潔さを出しているのとは対照的に、人からどう見えるのかには無頓着そうな今ジャべでした。もちろん、身なりも顔もとてもすっきりなさっているのです、が、今ジャべのイメージだと、自分の信念を通すことが一番大事そう。



2007/07/06

『レ・ミゼラブル』6/23昼-1 祐バルに夢中で記憶が飛びまくり

2階S席 最上手から



バルジャン:山口祐一郎 ジャベール:今拓哉
エポニーヌ:坂本真綾 ファンテーヌ:今井麻緒子 コゼット:菊地美香
マリウス:山崎育三郎 アンジョルラス:坂元健児
テナルディエ:安崎求 テナルディエの妻:森公美子



えー、橋本さんや別所さんの動きは思い出せるのに、何でだー! 2階から見てたせい? 嬉しすぎて記憶回路が働いてなかったのか・・・



もう、レポってほどもののは書けません。きっぱり。



囚人の列が舞台に登場したときから、感動してちびりそうなくらいだったんですーっ うわーん。



歌声のコンディションは絶好調!ではありませんでした。気持ちはばっちりです。
あと、私の感じでは祐一郎はスロー・スターター気味なのかなと思うのー。2幕のために体力温存の計画的なのか、徐々に上げて行きたいと思っているのか、単にクセなのかは不明。



と言うわけで、24653~♪も、じーんとしちゃうのと同時に、あら調子はイマイチ?とか思って拝見してましたよん。



それから、今さんのあまりの怖さが印象に残ったせいかも。今年は、岡様より今さんのほうが私のツボになりそう。
ただ岡さまも、最近はまた怖さも増してるそうですから、8月はまた違う感想かもしれませんー。とりあえず、6月の今ジャベはすごい叩き上げの刑事(デカ)ぶりを発揮したってことで(刑事と書いてデカ、命名はお友達のぷーちゃん)。



今年の今さんのキャッチ・フレーズ、刑事魂(デカダマシイ)!! 



囚人時代、祐バルは何のマイムなんだろう?毎回うまくキャッチできない!愛する人の仕草が分からないなんて・・・がーん。この時は、土を集めてるような・・・雑草でも摘まんでいるような。で、何かを作ってる感じ。分からん。次こそキャッチ!したい。



仮釈放♪ の歌、透き通ってて素敵。この時は、忘れない、おれにした仕打ち!と言っても、自由になれた喜びで胸がいっぱい。声の弾み具合で、いかにバルジャンが天に昇る心地なのかが分かりますね。
泉の水をすくって飲むの、祐一郎がいちばん美味しそうに口をつけてると思うな。



司教様の館では、パンは二つにちぎってた。うん。
腹になにか抱えてそうな様子をしてました。



バルジャンの独白♪ 
2003年録音のCDと、ついつい脳内比較をしながら観劇してしまうのですが・・・ より、セリフであり歌であり、魂の叫びでした! つまり、ものすごく完璧にカラダの一部のようだったのです。ほんとです、旦那!



地獄へ送り返さずに!と、絶叫してて、びっくり。



送り返しても当然のことをバルジャンはしてしまったのに、あの方はバルジャンを優しく包んで、生きる道を与えてくれたのね。この叫びを聴くと、いかに「地獄=牢獄」が悲惨なところだったかが分かるというもの。
ジャン・バルジャンは死んで、生まれ変わるのだ! 舞台では一瞬にして時が過ぎていくけど、神に報い、自分の罪を償っていく毎日がどれだけ大変だったろう、とただ想像。大変だよね、それだけ司教の行いが衝撃的だったのでしょう。



黄色い紙切れを破るのも、やはり祐バルがいちばんきれいに切って、飛ばしてるかと。贔屓目・・・・?



工場主、かつ市長になってお出ましになれば、2階の端から熱い視線をガンガン飛ばしておりました。2階席は照明がよく分かるのと、全体の動きが把握しやすい、あと遠慮なく熱視線を発射できること、ですね。



ファンテの死のところは橋本さんみたいに「追っ手が踏み込んでくるのを気にする」しぐさはないようでした。
追手なんか全くきにせず、ファンテと可哀相なコゼットのことだけを、まっすぐに考えているのよ。ジャベールが来ても腕力を使っても振り切る自信満々だったから・・・・かな?
抱いて・・・と頼むファンテは、ゆっくり支えてあげてるもよう。ファンテになりたいですよね? ね?



対決
これは他のバルジャンも似てますが、ジャベールなんか虫のように転がして見向きもしないでコゼットを探しにずんずん歩いて行きます。相当、強かった!
いい気味だって感じにジャベールが床に転がってくれました。



ジャベールとの二重唱ですが、よりメインになる歌詞のときはカラダの前側を客席に向けます。なので、くるくるとジャベと位置を変えながら言い争いをしてます。



つづくー。



2007/07/05

データ化するときに映像みちゃう

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先日、ニフティから宅配便が。何だ?と開けると、Henryの時計でした。そういえば、応募したんだった。



私の部屋には時計はないので、使ってみようと思ってます(コチコチうるさかったら嫌なんですけどね)



右の画像は貼るほどでもないんだけど、私にしては頑張ってる!という配線だったので自慢。これで自慢か??



ビデオに撮りだめしてた舞台放送のとか、ドラマとかをそろそろDVDに移しておこうと思ってたのです。本も借りてみたけど、機材とかソフトとかそんなに必要なのか?? 



でもさ、要するに!アナログの映像と音声をPCに送ればいいんだろう、とざっくり理解。家に転がってる映像と音声のコードを出して、これか?とビデオとPCを接続したら、出来た~☆



と言うわけで、ここ数日はヒマさえあればこの作業をしてます。さっきまで、『大化改新』の山口祐一郎@山背大兄皇子にうっとり・・・ 美しい・・・ 



2007/07/04

『レ・ミゼラブル』6/22昼-9 神々しい!

本当に私の記憶は合っているのか、毎日思い出しすぎて醸してないだろうか・・・むむ。



エピローグ



頼む、よ!と去っていたときは、まだシャンとしていたのに、バルジャンに何が起きたの! かわいそうなくらいに、よれよれのおじいさんになってしまいました。背中は曲がってしまったようだし、手は震え気味だし。
命に代えて守ろう、と誓ったコゼットをマリウスに託せば、もう彼を支えるものがなくなってしまったんですね。



ビジュアルだけでも熱いものがこみ上げますが、大切な燭台(いつもバルジャンに罪と、愛を思い出させるものー)に、ろうそくを灯し、暗闇のなかでお祈り。



夕暮れに一人 結婚式に祈る 主よ この子らを抱いて恵みを~♪



いやーーっ 別に、泣くのがいいとか、泣かなくちゃいけないんだとか、そんなことは思ってないのですヨ。冷静に観劇する方もいるでしょう。
しかし年のせいなのか、何なのか・・・涙もろいことこの上なし! 私の涙の貯水池はすぐに決壊でした。ほぼ嗚咽・・・?



ううっ 人生の全てを愛の実践に費やしたような。



この日のファンテは渚あきさん。実は・・・この日よりも、別所さんの日(6/24昼)のときの印象が強いのでした。観てる私の気持ちでも変わるでしょうしねぇ 良いけど、普通?と思ってました。見た目は可愛らしい方なのに、低めの声も響くんですね。
上手から真っ白なドレスのファンテが出てくると、ついに天に召されてしまうのねと感極まって、もう大変。



コゼット、愛された♪



この言葉に、バルジャンの半生が詰まってますね。全部、受け入れている表情でした。そして最後に会いたかったはずのコゼットがドレス姿のまま飛び込んで、膝に取りすがって抱きついてます。
辛島コゼット、透き通る歌声が一生懸命でかわいいです。マリウスに出会っても、コゼットには



間違いを犯したかもしれないけど、それ以上に償った人生ー。十分すぎる愛でコゼットを守ったし、周囲の人へも手を差し伸べてきたのよー。バルジャン、なんだかいつも色んなものと闘ってましたよね。おつかれさまーっ



神の国へ。



新妻エポと、ファンテに両手を取ってもらいコゼットから離れていきます。



う、眩しい! 光がバルジャンたち天国に向かう死者たちを照らし、ふたりと静かに、でもしっかり目を合わせて同じ思いを共有しているようでしたね。さとしバルジャン、もうこの世の人ではないオーラが出てます。神々しいよ! 



もちろんジャベールはいません。神の光はあたらないの。あんなに神の道と信じていたのに自殺したから魂は地獄へ・・・。



神様の国にいけたのならいいわ。だけど、大変な試練を乗り越えました。ありがとう、バルジャン!



カテコ。



やまない拍手に、キャストも手ごたえを感じていたように見えました。岡さんから、橋本バルジャンにがしっと、ひじを立てた握手(ハイタッチのまま握った感じといえば分かる?手を立ててから、がっちり、と)して、さとしさんを迎えてました。
この日が橋本×岡の組み合わせは最初だったとか。



何度も拍手に応えて挨拶してくれましたが、とうとう最後はさとしさんだけが舞台奥に出てきて、ジャンプしながらバンザーイ☆ 飛び上がって大の字!



指揮は若松さん。
出だしから、早い!すっごいメリハリの効いたリズムだよ、とびっくり。休憩時間にふとキャスト表をみたら、指揮が塩田さんじゃなかったんです。



情感たっぷりにラストを歌う塩田さんに比べ、若松さんのは切れ味の良い音でした。場内をオケの音楽でも酔わせる塩田さん、しかし若松さんはアリアの最後の音も、クールに処理してました。



耳に慣れてるせいか、翌日の塩田さんの指揮で聴くと、カラダに馴染んだ音がする~と思い出したり。面白いものです。



『レ・ミゼラブル』6/22昼-9 老けっぷりがすごかった

やれやれ、思い出してても書くのってうまくできないものです。



■エピローグ





『レ・ミゼラブル』6/22昼-8 おれの命・・・

ここあたりから、もう脱水症状起こしそうなほどの嗚咽モードになりがち。とても迷惑かも、ゴメンナサイ~



カフェ・ソング



泉見マリウス、かわいくて好きです。かわいい、ってバカにしてるのではなくてー。すごく一生懸命だし、エポニーヌの恋心にも全く気づいていないあたりを、無理なく爽やかに演じてくれるから。エポニーヌのことはかわいい妹みたいに見てたっぽい。



ひとり生き残った寂しさとか。申し訳ない気持ち。会いたいのに、もういない・・・ 
あぁ友よ、行くな!



↑こう叫ぶときの、泉見マリウスの張り裂けそうな表情やら歌やら、本当に胸に迫ります。切ない声がいいな。泉見くんは。



マリウスとコゼット



コゼット、したたかな子・説(勝手に自説をば)。
舞台ではバルジャンがコゼットに手紙を渡したのかどうかって、分からないんですが、見た感じでは教えてないような気が・・・ コゼットが心配するし、また引っ越さなくちゃいけないのに教えられないよね? (私ののんびり原作読みではまだまだ正解は分からないのでした)
父を置いてマリウスのところに飛び込むことはせず、心身ともに傷ついて戻ってきた恋人を優しく看護する子、ね、したたかと言えましょう。



言うに言えない暗い秘密を抱えたままでは、コゼットも離れられないですね。パパの溺愛ぶりは身に染みてそうだし。



弱りきったマリウスに、優しく小鳥のような声で「忘れない あの夜のこと あの夜の誓い♪」と釘を刺すことも忘れません。コゼット、すでにツボは抑えてます。わー。



若くて自由 愛は2人のもの~♪



手を取り合う二人、バルジャンが来たので何となく手を離しかけてます。が、さとしバルジャンは温かいの。コゼットとマリウスのその手を取って、重ねてあげちゃうのです。うわぁん。結婚式でしょ?これってー。
歌うのは「おれのものじゃない~/愛は2人のもの~ すべて定め♪」です、どこまでもコゼットの幸せを祈っているの、バルジャンは。
もう私の涙腺は大暴走、涙がクチに入る~



バルジャンのコゼットに注いだ愛情って、父親のようではあるけれど、もっと大きな神さまへの愛でコゼットを育んでたんだね・・・



今まで、最後の「お前にやろう♪」を、文字通りコゼットを私のもの(庇護下)から、マリウスのものに、と聞いてました。これで合ってるんだと思いますが、バルジャンがここに込めた気持ちは、もっと大きな愛について言ってるんだよね、ってことなのです。
うう、うまく言えないけど、さとしバルジャンだけじゃなく、他のバルジャンを見てもそう思えたので。
コゼットを子どもから、大人として飛び立たせよう、という本当に立派なお方です!
バルジャンのなかでは、コゼットって今でも最初に会ったときの可哀相なひとりぼっちの小さな女の子だったんでしょうね。で、気づいたら手に手を取り合う人にめぐり合ってた、という。月日の経つのは早いのぉ・・・



そしてこっそり、マリウスに自分がジャン・バルジャンという脱獄犯だと告白。ここは各バルジャン、立ち位置とか、仕草が違ってるようです。



さとしバルジャンは、話が盛り上がったころには、二つ並んだ椅子の下手側から回り込んできて、立ってマリウスに言って聞かせてました。「行かないで欲しい!」と懇願されたバルジャン、泣きそうな表情。



あの子のためには隠し通さねば・・・! 



コゼットのため~♪ 泉見マリウスの誓い、とても美しく響きました。二人してコゼットのため、ってさ。ちょっと羨ましいけど、彼女幼少のころが悲惨ですものね・・・



頼むよ(「た・の・むよ!」←こんな感じで言ってました。ほんとに、心から頼んだよ!)
そして、ぎゅうっとマリウスをハグするさとしバルジャンでした。わーっ、ツライ。ツライよ。



結婚式



岸さんの給仕はあまり面白味はなかったような。軽やかな駒田さんの成金ぶりを楽しみました。



泉見くんの、「出てけ、テナルディエ」の前のとこの顔が面白かったです。ゲロ吐いた~♪と歌う駒田テナの口上を聞いてるとき、ふーん、つーん、って表情で。ふふ。



気づくの遅かったけど、マリウス、早く!





2007/07/02

『レ・ミゼラブル』6/22昼-7 俺が行く!

苦悩の夜明け~



市民は来ない~♪ 悲しいセリフですよね。ここから銃撃が終わるまで、きっと私の顔は引きつったまんまだと思いますー。一対一の戦いもこわいけど、こういう戦争シーンは見なくて済むなら、見たくないです。コワイから!



岸アンジョって、しっかり者のお兄さんでした。マリウスのことは、かわいい弟分。



僕が行きます!どこにいても同じだっ(マリウス)
行かせないそれは危険だ!(アンジョルラス)
任せろ俺が行く、何も恐れはしない!(バルジャン)



岸アンジョ×泉見マリ、岸さんががっちり泉見くんを抑えて、真ん中にバルジャンが「オレが!」と割り込んでました。あの・・・いつもいつも、あらぁとおもってしまうんですが、マリウスは死なせたくないけど、年寄りバルジャンは危険な目にあってもいいということなの? マリウス、役立たずな子だ。



チビ犬でも~♪



ここも大きな変化。歌詞と演出が変わってました。ガブローシュが砦の外に出て行って、死体か銃弾を取ろうとします、弾をひとつ拾っては
ひとつーめーは、王様~
ふたつーめーは 貴族~
と数え歌を歌いながら、中央へ。4つ目、で致命傷を受けてプチ・アンジョルラスのポーズで倒れている政府側の兵士の上に重なって・・・死。うわぁぁぁぁん!



ひとつ、ふたつと数えて見得をきるたびに、立ち上がるので、危ないわ、危ないわ、と非常に心臓に悪い演出です。しかも撃たれるって知ってるから、コワくて嫌だ・・・ ガブローシュは、自分に目を集めておこうという作戦でも? そうなの?



死のう、僕らは!



死んでほしくないのに・・・ 命は大事にお願いしますよーっ 
ここでも、撃たれて倒れるマリウスを見て、逆上気味のアンジョルラス。アタマに血が上ったよう。そのまま砦のてっぺんに駆け上がり、あの革命の旗を 我ら死すとも、理想は死せず、みたいな感じで振りまくりです。おう、岸アンジョはスルっと向こう側へ落ちて行きました。さよなら~



銃撃が終わり、バルジャンが呻きながら起き上がって、呆然となりながら見渡しても・・・若者たちは皆死んでしまってます。
次に、マリウスを確かめに駆け寄って、おい!おい!(お、に濁点が付いてるような言い方でした)とマリウスに声をかけからだを揺さぶってます。心臓の鼓動を確認したのかな?
さとしバルジャン、天を見上げて十字を切りました。自分とマリウスだけが生き残ったんですから、そりゃ「神に感謝だ!」ですよね。



下水道



うーむ、砦にやってくるジャベール。しつこい! ほんの少し前にバルジャンに逃がしてもらったというのに、彼の頭には法律どおり、決まりどおり、という選択肢しかない。まだ、ね。



必死の形相で、遺体を持ち上げて顔を確認して歩き回ります。岡ジャベ、さすがにここは目が釣りあがってた気がしました。どこへ行ったのか? しばし熟考、そして下水道に気づきます。
おほほ、その蓋は重くてあなたのような男には持ち上げられないのよ!



時計は動く~♪



駒田さん、軽いです。軽々と、歌ってくれました。時計もゆらゆら揺らしながら。
やってることは最低だけど、テナルディエのしたたかさを見せ付けられますね。自分の命も危ないのに、どうにでもして行き抜こうとする生命力・・・



下水道のマリウスの担ぎ方は、各キャストで違いが出ていて面白い。さとしさんは、片方の肩に担ぎ、背中に回って後ろ歩きで引きずり、おんぶ、両肩に回して担ぎ。最後は皆同じですね、肩を組んだようにぐったりマリウスを立たせて。



ジャーン! 



ジャベール すぐ来ると思ったぞ!またも職務の奴隷かっ!



ほんと、ご苦労なことです。なんだか分からないけど、とにかくバルジャンを自分の手に入れなければ気がすまなくなっているらしい。
あ、さとしバルジャン、逃がしたときも複雑な表情してたのが、さらに苦虫を噛んだ表情。バルジャンには、バルジャンの人の道があって、「プリュメ街55」に住んでるって教えてあげたのに・・・ 何でここまで来るんだよ! と、少し怒ってるような。



見ろ!ジャベール! 死にかけてる!
その通りですが、不謹慎ながらなんだか可笑しくなるのが、このセリフ。
「死にかけてる」って誰かに向かって言う言葉じゃないよ。しかし音符にはばっちり合ってます。しかも、言いながら、ぐったり自分に寄りかかってるマリウスの体をぐっと反らせて、ジャベールにわざわざ見せます。か、かわいそうなマリウス・・・



よしっ バルジャン すぐ行くのだ! 
待つぞ、さぁ)←これ合ってる?
24653!



何かに突き動かされたように、テンション上がって「つい言っちゃった」感じのジャベール。観客に背を向けて、バルジャンに道を空けるところ。表情を見たいなぁとつい思いますが、あれって誰にも見せられない自分も忘れてたジャベールのピュアな部分が噴出した瞬間なのかも。だから表情までは見えなくしているのかしら。



それ以上、バルジャンの顔を見てたら崩壊しそうだ、とでもいうように、嫌味たっぷりに最後は囚人番号で呼ぶところが、こらえている感じです。



この回の岡ジャベは、どうしてこんなことをしたのか分からない!と困惑。ぷりぷり怒りながら、下手に向かって行きました・・・



でも橋まで来たときには、朦朧とてました。うーん見てない間に、相当悩んでましたね。ふらふらしてます。
欄干の外に出るとこは、シャッ! 体操選手のようにすらりとした足をさっとかけてました。
ああ、しかし歌は申し分なく、迫力がありました。「天使か、悪魔か?!」と言った時の表情が良かったなぁ もう、ワケが分からない、早く逃げたい!



道を譲っただけなのに・・・罪人は良いことを行うはずがないし、自分がそれに合いの手を打つことなんか、ありえないって思ってたのねぇ ジャベール。ほんとに、ミゼラブルな人です。



そうそう、『ジャベールの自殺』の歌、好きです。
天上から響いたかのように高らかな雰囲気がちらつきつつ、盛り上がっていくオケの音と、あくまでも自分の世界の崩壊に苦悩するジャベールの声が絡み合っているような気がして。ビリー先生の解題は聞いてないので、見当外れかもしれませんが。
このあたりからかな?
疑いを知らぬ、俺がなぜ迷う
心震えるのだ
俺の世界 消えうせた・・・



安崎さんの実力を思い知らされました! テナルディエの歌に聞き入ったのは初めてですよ。(前も書いたけど、どういうわけかワハハ佐藤さんばっかりだったので)



神さま見て見ないフリ/天国見上げても 丸い月が 見下ろすだけ~♪ 
うわぁ、こんなに胸の奥まで響いたことはなかった。すごいです。神をも畏れぬ、盗人よー。



『【新版】走れメロス』森見登美彦

登美彦氏の著作。名作をその作品が持っている勢いとか、世界を取り込んで登美彦氏風に書いてみました、というもの。もとになっているものは、『百物語』以外は一度は読んでいる(でもかなり忘れてて、雰囲気は覚えているくらい)



原作を越えるものではないのだけど・・・



(※下敷きになっている作品はwebで読める。
→青空文庫 http://www.aozora.gr.jp/



『山月記』(原作:中島敦作)
斉藤秀太郎、という人物設定が面白かった。いつも未完の超大作(小説)をひたすら書いて、世の中を斜めに見るわりに、友人もいるらしい。李微ほど、世間を僻んだりしてなさそうだったけど、京都の山に入っていってしまった。



『藪の中』(芥川龍之介)
真相は藪の中、というほど薮の中には入れていなかった。屈折した男の感情を書くのはうまいわ。これはわりと同情できない男のじめじめした話。



『走れメロス』(太宰治)
楽しく読んだ。
もともとがメロスの発する、友への思い、疾走するメロスの勢いが躍動する文章なので、登美彦氏の持ち味と合って、ピンクのブリーフ1枚で踊りまくる姿とあいまてって、愉快!
いいなぁ ばかな男の友情。



私は信頼されている。私は信頼されている。先刻の、あの悪魔の囁きは、あれは夢だ。悪い夢だ。忘れてしまえ。(『走れメロス』太宰治 から)



『桜の森の満開の下』(坂口安吾)
山賊が美しい女を奪い、その女が次々にほしがる「首」を都の屋敷に運ぶが、首を取ることにも飽きて、何もかもに飽きてしまって、山に帰ろうと・・・ という話だったと。



登美彦氏は、小説家志望の男が桜並木の下で出会う美しい女から、作品のインスピレーションを与えてもらい、成功に成功を収め、京都から東京へ行く・・・になっている。書いても書いても、同じものを書いているような気がして、書くことが素敵じゃなくなっていく空しさが積もっていくお話。怖くないけど、作家って自分のなかから何かを絞り出すもののはずだから、誰かに頼って書くのは、空っぽになるに決まっているわ。



何となく。頑張れ登美彦氏!



『百物語』(森鴎外)
関西では有名な劇団の主催者「鹿島さん」(脚本、演出もする)が主催する「百物語」の会に、友人に誘われて参加する「森見君」。
座敷童のような、「鹿島さん」の存在が、噂とか思い込み、で作り上げられたものなのか? それとも、妖怪なのか?? どっちつかずの存在、うっすら怖い。





ISBN13:978-4-396-63279-3  \1400 祥伝社 2007.3





『レ・ミゼラブル』6/22昼-6 ふんぞり返る岡ジャベ

ムフフ。



えせ志願兵の岡ジャベ、お利口ガブローシュに身元をバラされ、椅子にくくりつけれらてます。



マリウス! 君はコゼットと会ったときにジャベールにも会ってるっていうのにさ・・・ 恋は盲目? ぜんっぜん気づかないんだね。もうっ 
ちなみに砦から君を運んだのは、消去法でかなり高確率でバルジャンだとは思わないのか? 
ぼーっとしすぎじゃないか?



最初の攻撃



いやーーーん、いつも岡様の足は、かなりの大股開きになってて、フン!と学生をばかにした態度です。むん、むんっと縄を無理やり解こうともしてます。口もへの字で、ものすごい鼻息が荒いですね。



橋本さとしバルジャンが目の前に現れたときの反応、やっぱり普通レベルな感じでした。と言っても、ジャベとしてがーっと目を見開いて「なんてことだっ 逆だぞ!」とか怒ってるんですヨ。だけど岡さんにしては、抑えてるなぁと感じたの。



対するさとしバルジャン、親ばかの極北かも、の娘の恋人の様子を見に来てます。バルジャン、市民の権利なんかじゃなくて、ただただコゼットの幸福だけを願ってるのね! ばかばか。愛・・・・



あ、バルジャンが先に気づいて、かなりじーっとジャベを見つめて、その視線で「何だコイツ? ええっ、なぜバルジャンが!?」と気づくというステップでした。ここの岡ジャベ、やや過呼吸気味らしく苦しげです。



政府軍から弾丸が撃たれても、まだ少し見つめ合っている二人~ 危ないわよ!



たった一発の弾丸で、学生たちの信頼を勝ち取るバルジャン。いつ銃の扱いを覚えたのかなぁ 原作に書いてあるんだろうか?



私の大好きな、砦から逃がしてもらうときの岡さんの、尊大な態度。この回でもありました! フン! 両手でぐい、とチョッキの裾を直してから逃げます。ふふふ、混乱してるけどまずは逃げなくちゃ、というのがありありと。
見送るさとしバルジャンの表情が、なんだか哀しげで、切ない。



死んでもいいさ、コゼットは旅に出る~(僕はお金もないし~♪)



まったく学生たちの理想は大変です。死んじゃダメなのに!



マリウス、が誰なのかが分かったバルジャン、こっそりマリウスを観察できる位置へ抜かりなく移動。またまた、じーっと見つめてます。
女性が配ってる(たぶん)ワインかな?を断るときは、「あちらにどうぞ」って手のフリをして、後ろにいる学生に回してねという感じで断ってました。うーん、紳士だ・・・



■彼を帰して♪



物語上でもバルジャンの愛情の深さが現れる場面であるし、とにかく超有名なアリアだし。観てる私がドキドキしてました。



とにかく優しい優しい心が劇場内に広がってた感じ。美しい祈りの声というよりはー、生身のバルジャンの身を差し出して願う、魂の祈りでしたねぇ 
しかも、神さまに頼んでいる、だなんていう下世話な感じがしないんですよ。バルジャンはできる限りのことをしてマリウスを家に帰そうとする、そのせつな過ぎる祈りそのものでした。



ラストの「うーちーへ~♪」 それはそれはキレイに響きました! さとしさん、ジーザス顔なせいで、すでに神がかってるように感じられます。良いわ~っ



2007/07/01

こんなものがあっては

Sn390017_1私の妄想部屋(最近はミュージカルものにかなり占拠されつつある)。



うっかりパネルにしちゃったの~♪ キャー!!



入れたのは 『レプリーク』2003/8月のもの。2003年の21世紀のレ・ミゼラブル、ということで4人のバルジャンが・・・
めちゃくちゃ素敵な笑顔で写ってます。



別所さんが一番、スター☆っぽく写してもらってて、祐一郎はカッコつけたくないけど、写すの?って感じかしら。キーヨはけっこう男らしく素敵で、カズさんはもちろん素敵なお兄さん。



毎朝、ほえーっと見とれてからお着替えしたりー。



もうひとつ額装したいものがありまして、これはまた今度。ようこそお待ちしていた♪です・・・



『レ・ミゼラブル』6/22昼-5 突き刺さる彼の言葉が!

エポニーヌは新妻聖子さん。ちゃん付けでよいお年だけど、なんだか「さん」な気がします。



ちょっとイキがってる、でもマリウスへの気持ちはピュアなんですよね。



突き刺さる彼の言葉が♪ 
彼が求めたらささげてしまう みんなあげていいの・・・



(行こう~byマリウス) 待つわ~♪



私、今まで何を見てたのやら(今年はそればっかり)!



待つわ~♪」は、マリウスがいつか自分を見てくれる日のことを待つ、と思ってました。この意味も含んで言ってるのは間違いないけど、
ぼんぼんマリウスの理解だと、コゼットに会いに一緒に行こう!って言ってるのに対して、ココで待ってる、ということを言ってたんですね・・・・ 



深い言葉だったのでした。その二重の意味を聖子ちゃんは表現できてて、すごい。待つけど、エポはマリウスは自分には気づかないのだ、と分かっちゃってるあたり、とってもツライです。



いやーーーっ ホント、今までの私は祐一郎しか見てなかったということが良く分かりましたヨ。今年は新鮮で・・・ ゴメンナサイ。



と言うわけで、ここの歌い方、びっくりするくらいガツン!と入ってきたんでした。エポニーヌの心の叫びみたいで、もう、張り裂けそうっ この叫びで、すっかりエポに感情移入しちゃってましたねー。



それから、辛島コゼットの「もうオトナよ~♪」親離れソングもすごく良かった。
バルジャンの愛情の結晶らしく、天使のような声、姿、だけど奥に秘めた意思が感じられます。



ふたつにひとつ~



ワン・デイ・モア」も好きな曲。上手のバルジャンが繰り返し歌う「明日は~!」が胸に迫ってくるのと同時に、下手からのジャベールの「どうせ死ぬのだー!」と厭らしい声が低く響き、マリウスは中央で「彼女と行くか、仲間と行くか、ふたつにひとつ」と誠一杯の叫び。



それぞれの思いが、見事に舞台で混ざり合う1幕の最後。音楽もこれでもかというくらいの盛り上げ方で、いやもう、私、満足です!



や、やっと1幕が・・・



2幕の最初の曲、あれはなんとも言いようがないのですが。これはこれで、まぁ・・・ いいのですけど、お遊戯会か運動会か、という印象です。もしや、学生の革命ごっごを揶揄してるのか?と勘ぐってしまうくらいの、抜けた曲でびっくり。



悲鳴を聞いた!



どうしても2003年のCDby祐一郎、の「ドホシタ!」が脳裏から離れないの。ううっ



さとしさんは「どうしたっ 悲鳴を、聞いた!」と、一直線に走ってきてくれました。やはり野獣じゃないです。とてもとても紳士です。コゼットだけをほんとに愛して守ることがバルジャンの生きる意味なのね。



お手紙を(一応)小僧、を気にしつつ読むさとしバルジャン。さとしさん、お手紙を読む声がいい。読み終わった途端、ばっと大股で下手に歩いて行きました。



砦の学生たちの命を危ぶんで、とにかく大事なコゼットが愛するマリウスを傷つけてはいけない、とか思ったんですよね? まさに親バカなバルジャン・・・ 
でも、恋人ってショックだったろうなぁ 今まではバルジャンとコゼットは二人でひとつ、みたいに寄り添って補いあって生きてきたはずですものね。オレの娘に何をする!って思ってたんだろうけど、娘の愛する男も一緒に愛してあげるバルジャン、ほんとに慈愛ですーっ うわぁん



オン・マイ・オウン



これは自分ひとりの想像だと分かっているけど、夢を見ている間はシアワセなの、って。マリウス、罪なヤツ。恋は残酷。



ひとりよ~♪



親はいても、思う人がいても、ひとりなの、と呟くエポニーヌのひとりぼりっち度はものすごいです。西欧ではアナタと私、なんだもんなぁとつくづく感じる場面です。
同様に、神さまと私、にも。神とバルジャン。神さまとは一対一で向き合うのよね。



真夜中に愛を叫ぶエポニーヌ、と題してみたくなるような、受け止めてもらえない愛をめいっぱい抱えている、女の子でした。振り向いてくらないマリウス自をうらむことなく、ただただ愛が哀しい、と歌う子。素晴らしいエポだった! しくしくしく。