2007/07/14

『レ・ミゼラブル』7/11夜-1 覚えているわ、あの夜のこと~

バルジャン:山口祐一郎 ジャベール:今拓哉
エポニーヌ:島田歌穂 ファンテーヌ:シルビア・グラブ コゼット:富田麻帆
マリウス:石川禅 アンジョルラス:東山義久
テナルディエ:駒田一 テナルディエの妻:森公美子



2階S席A列(下手)



山口バルジャンの、今までで1番、野獣な面を見た。



特にコゼットとマリウスが出会うまでの、バルジャン。正しい人になろうと日々努めてはいるけれども、時と場合によっては「聖者な市長殿」よりも「脱獄ジャン」に戻ってしまいそうだったり、いろいろあったことでしょう。怒りや心配のあまり野獣になっちゃったり。



そういう、とっても泥くさい影を見ました・・・



アハン、アハン♪
いやぁ・・・渾身こめて何のマイムか見つめてたけど、分からず。石畳の補修?(違うよなぁ)



がに股で、背中も丸くなってる囚人バルジャン。表情が、とっても哀しそう。ツライ、夢もない、怒りを通り越したところの諦め、だけど怒りはまだある、そんな感じの。だからこそ、「自由だ!」って思って仮釈放されたときのキラキラした表情が、眩しい。そして悲しい。



あのー、うちはまともな宿屋だ!って追い出されるとき、ぼんやりと、あぁ楽屋から出てくるときってこんな感じ?って・・・ ちょっと怖いですね。舞台では追い出そうとヤンヤヤンヤしてるんですが、遠目にはバルジャンにくっつこうと群がる群衆、にも見えたり~



あと、別所さんのこの場面ではみんなから「臭い!臭い!」って身振りされてたんですが、祐バルにはない? そっか、臭くないのか!(いやいや臭いはず・・・想像できないけどぉ)



司教の館
司教様にぐいぐい熱く導かれ、新しい世界♪へ歩むバルジャンですが、この日ほど「ジャン・バルジャンは死んで生まれ変わるのだ!」が深く身にしみたことはなかったです。わりと比喩表表現のように捉えてたんですが、なんの、違ったですよ!



まさに、命を捨てた覚悟で神の御心に従って世のため不幸な人を助けることに邁進していったんですね。舞台ではすっとばされる8年の間に何があったのか・・・ ツライこともあったろうに。うわぁん、バルジャーン!



覚悟をしたときの顔も、これまた悲壮感すらあるものでした。



そして、この日気づいたことといえば、これはみなさんご存知なのに。バカなあたし・・・。
バルジャンが死んだつもりで生きよう、と誓うメロディと、ジャベールがバルジャンの世界から逃れたい、と河に身を投げるときのメロディは同じだったのねー。



・・・・・・ギャーっ 笑ってくれ! 



だってさ、全然違う歌に聞こえますよ(私だけか)。役者さんたちってスゴイですよ。バルジャンの切ない感激と、ジャベールの破綻して混乱してる気持ちを同じメロディで! 神様に向き合って、生きることを叫ぶメロディだったんですねー。



ふーっ、黄色い紙が高く高く上がってました。きれい。



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