2006/11/02

『MA』11/1 2人のMA

「MA」はマリーアントワネットであり、マルグリット・アルノー



王妃をめぐる物語、じゃない。



いやいや、革命はマリー様が中心にいるはずなんですけど、彼女が標的になったのは時代の必然であって、彼女自身の内心について国民が憎しみを向けたんじゃないですよね。



自由を勝ち取る運動の標的だったというか。
民衆にとってはパンがもらえるなら何でもいいというか。



収入と支出が合わなかったのが問題だったのか・・・。おっと、耳が痛い。繁栄した時代なら良かったのデス。生贄。



でもって、マルグリットのほうが感情豊かで曲も民衆と一緒に歌ったりするので、とても輝きます。ミュージカルだわ!という部分が、かなりマルちゃんにかかってます(新妻さんがblogで自分の役を「マルちゃん」と・・・真似しよ)。



■パンがなければケーキを♪



1幕のマリーへの憎しみを糧に「自由」を叫ぶ姿と、2幕の人間としての「自由」と正義について悩む姿に、私は共感してました。物語はマルグリット目線で見た気がします。



1幕のマリー様の頭がからっぽそうで、この憎らしさといったら、ひどいですヨ。



ムキィー!



笑顔でこう歌うんですよ、これは憎らしいですよね? いくらオットが不甲斐ないと思ってても、フェルセンに「行かないでほしい」とすがる姿は、全然カッコよくなくて!



ダメダメ王妃様でした。貧しい民衆と自分は違うのだって素直に信じてるんです。そうやって育ったんだねぇ 



死刑はいやだけど、これでは好かれなさそうな王妃様。



原作での印象よりも、女っぽい部分がよく出てたと思います。



断頭台での振る舞いも、「王妃として死んでいこう!」っていう強烈さを表にぐいぐい出す感じじゃなかったです。
全ての希望が失せてしまった一人の女性に見えました。優雅さが王妃の影みたいでした。



死ね、と叫ぶ人々の前で立つマリーはどんな気持ちだったのかと。恐ろしい! 断頭台のシーンどうするのかなぁと思ってたんですが、コワかったです・・・。震えました・・・・。



キーが高いー! うわぁ



新妻さん、初日だからというのもあったと思うけどかなり声を張ってました。喉をお大事になさって~ みんなと歌っていても、2幕は反論してる場面も多くて本当に喉が心配。



スロウな子守唄から、革命を扇動する歌まで幅広いし、これは大変な役。



主役・・・マルグリットかも。1番歌ってる時間が長いのもマルちゃんじゃないかしら。



二人が全然交わらない世界に生きていたのに、ラストに向けて近づいて行きました。



マルグリットが階級とかを抜けて、人としてマリーを見るようになる。やがて断頭の前でついに二人のMAが目を合わせて向き合いました。涙~



きれいごとの正義だけじゃない、革命の名において何が起こっていくのか。これを詰め込むには大きなテーマです。他の役は消化不良~って思っちゃうんですけど~! マルグリットはそれをよく体現した役でした。



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