2006年 ソフィア・コッポラ/監督
☆☆☆☆
ネタバレになるかもしれない記述もあります。
新鮮な気持ちで映画を観たい人は飛ばしてくださいね。
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■特に素敵なもの。
映っているもののほとんどが、豪華。マリー・アンワネット(以後、MA)のまわりはピンク・ブルー、白・・・パステルカラーとフリルで埋まってて、ぽわーんと夢心地だった。
ギャンブルしてる場面のチップまでもが、パステルピンクなのには天晴れ。素材は貝かなぁ 大理石かなぁ チップでいいから頂けないか。
私の殺風景なお部屋もパステルカラーと花柄で埋め尽くしたいわ! と、思わせるほどの素敵さです。
あと、プティ・トリアノンの可愛らしさといったら。都会の人が憧れる田舎生活です。今でもありますよね。髪型もルーズにしてて、ドレスも麻かな? とにかくあまりの可愛さに女子はめろめろ。住みたい・・・住みたいです。
ヴェルサイユ宮殿も、そのうち一度くらい見てみたいとは思ってたけど、にわかに「行きたいところ第一位」に急上昇。MAの軌跡をたどる、とかっていうツアーありそうですね。そういえば、外国の(国王が住んだ、住んでいる)お城で見たのはイギリスくらいか。イギリスは中世の暗いお城イメージだったな。
■MA視点なので、自分もヴェルサイユに住んでるくらいの気分。
夢のような物に囲まれた、愛らしい女の子(実はキルスティン・ダンストの映画を観たのは初めてでした。かわいいのね)。下着から、飼い犬すらも故郷のものを捨てて、オーストリア-フランス国境を越える冒頭の場面からして、涙ぐんでしまった。14歳ですよ!
比べなくてもいいけど、自分の14歳ころを思うと、まぁなんてぼうっと暮らしてたのやら。
オーストリアの皇女として生まれた運命を受け入れようと頑張っている姿、ルイの弟夫婦に子どもが誕生した場面のやるせない気持ちを思い、一緒に涙がにじむのでした。ふー、母やヴェルサイユの貴族たちからの「世継ぎ」を望む声、切ない・・・ 日本でもいまだ同じよねぇ、お可哀相なこと。
何から何まで、寝室にも食事にも他人がいる生活。下着を手渡すのも、最高位のものの特権だとかさ。ひーーっですよね。耐えられないわ。
■ルイとMA、フェルセン。
MAの性格を、わがままな子とせず、素直さと快活さ、それから自分なりに自分の世界を見ようとする・・・こんな感じに設定してます。そして、ルイとは同士みたいな繋がりを持たせています。母の助言どおり、寝室では特に辛抱強くふるまっってまして、これはMAの株を上げる効果が。いい子じゃないかぁ~ です。
ルイも、王じゃなかったらすごく良い人。MAの邪魔をしないし、子が生まれてからは貫禄もやや出たし。
無能なんじゃなくて、ただ王様向きじゃなかったんですよねー。王制の時代じゃなくなっていたのも大きい。
あっと、フェルセン伯爵。何せヴェルサイユからパリへ移送されるところで映画が終わるので、彼の活躍はあまりありません。色男で、噂の絶えない人物。でもいやらしく描かれず、MAの情熱を受け止めてくれた人ってところでしょうか。
アメリカで戦っているフェルセンを想うMA、彼は‘アルプス越えのナポレオン’みたいに馬に乗り、傷やすすにまみれているイメージになってました・・・ ザ・おとこ!ですね。ルイはルイでよい人だけども、というあたり。分かりやすくてムフフ。
■2006年パルムドックは、モップス。
2005年は『天空の草原のナンサ』。これもいい映画だった。2006はMAがオーストリアで飼ってたパグ犬になったそうです。出番少なかったけどね。
憧れながら、平民でよかった。
と言うわけで、眼福でありながらひとりの女の子の物語を見ることができます。
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