2007/09/18

『JCS エルサレムver.』8/24夜 ヘロデ王に救われた

休憩なしで、キリスト最期の7日間を見続けるというのはとてもツライ。その辛さをいっとき忘れさせてくれるのが、下村ヘロデ尊則様~☆☆☆



舞台に大きな巻物が出てきたなぁと思ったら、するするっとエルサレムの砂地に敷かれます。次、ちゃららーっとご登場なさったのがヘロデ王様っ



腰元ダンサーズ・・・じゃない、美しきお姉様たちを従え、しかもそのお姉様たちよりも美しい方がポーズを取っていらしたのです! 最初の印象は、タイのぴかぴか光ってる仏像だだ!って感じで。
衣装は美川憲一か、小林幸子か、物腰とお顔は沢田研二・ジュリーかもしれない。ま、眩しい☆

いままで、茶色い景色だけだったところに、突如として現れた色彩にコーフンを隠せない観客席、というか私。
おおっ、ワーオ!とか ひゅうーっという歓声が。えええーっ 一応、これからジーザスを裁こうって場面で、歓声ですよ・・・ いましかないからね、って感じで非常に盛り上がりました。手拍子もありました。ココだけよ、ほんと。



ひらひらとした薄地の布を長く垂らしたお衣装、映画『LOVERS』でチャン・ツィイーがやってたみたいに! 布を振って、その先でかわいそうなジーザスの顔面をなぶってました。いやらしーっ



キラキラのラメタイツが、深いスリットからひらりひらりと見えていて。しかも、ちょうどオペラでがっつりとロック・オンしてたときに、ヘロデ王が足を組み替えたんですよねえ。いやぁん。セクシー?かも? あれー?



ダンサーズの美女たちと隊列つくって、しなしなとジーザスに言葉をかけてました。指もくるくる回して。



どうしてこんなに~♪ って歌いながら、ああ!じっと耐えていらっしゃる柳瀬ジーザスの御髪を両手で持ち上げちゃいました。やりたい放題です。誰も王様を止められない。こんなときでも、微動だにしない柳瀬さんがスゴイと思いますー。可笑しくならないのかしら?



連れてけ!見るのも嫌だぁっ うわぁん、楽しい場面が終わってしまう、終わっちゃうよー。と、非常に名残惜しい。拍手喝采でしたよー。



そして、また、茶色くて痛くて切ない世界に戻ったのでした。



この場面がなかったら、あまりの辛さに暴れるところだったよ・・・ ありがとう、下村ヘロデ様。



ユダ



田中彰孝さんのユダ。声が枯れてました。高音が出なかったり不安定だったり。だけど、それもいいかもね、と思わせるものがありました。
ジーザスとは違うところでどんどん自分を追い詰めて、周囲から追い詰められていく若者らしい、若さゆえの暴走・ユダ。



これは裏切りなのか、愛なのか? 大局を見ているつもりだったユダだけど、実は本当の本当は、自分とジーザスとの関係について爆発しちゃったのかもと思わせます。とても個人的な感情が強く働いてるように見えました。



繰り返し見るには厳しい作品ですが、作品自体にある若者の勢いとか、キャストのみなさんの真剣な歌、演技に大満足で劇場をあとに。
いいなぁと思うのに、自分の身がもちそうになくてリピートできないって、すごいかも。



そして、また大八車のジャポネスクver.は見れずじまいでした。ますます怖そうですが、どうなんでしょう? 



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