『レベッカ (新潮文庫)』 読み終わりました・・・ うわぁ、もう夜中です。眠い。
新潮文庫の訳、大久保康雄さんでした。ホームズとかクリスティの訳でも読んでたんですが・・・読みにくかったなぁ
ミステリで読んでるなかで、読みにくい訳って思ったことはなかったので、原因は「わたし」の一人称が最初から最後まで続くからなんだと思います。
「そうですわ、わたくしばかですわ」な風に、もったいぶった女の言葉が、ひたすら延々と続くーっ きいいっ
一人称でなければ、もったいぶった女性の話し方って別世界っぽくて好きなのにー。
もしも、マイラブ祐一郎が、マキシムを演じるというご褒美がなかったら、おお、マキシム!わたしくし、きっと、まいってしまってよ!
ってな感じです。訳文っぽくしてみました。
物語は、大した秘密もなく、ふーん。ただ、すでに死亡したレベッカの亡霊にみんなで取り付かれていて、なかでも主人公「わたし」のとめどない妄想、レベッカお気に入りの使用人のデンヴァース夫人、それからマキシムの三人が大レベッカ病でした。
妄想好きとしては「わたし」の繰り出す妄想は、うっかり笑えません。すごく分かるから!私もよく最悪のことを勝手に妄想して、勝手に絶望気分になって、勝手においおい泣くー。
でもなぁ、それを読むのはなかなか大変な骨折りじゃった。ねちねちとまぁ、よく書いたものですね。
「わたし」の恋、マキシムへの気持ち、新しい環境に対する態度は、いじいじしてて苛々しそうになるんですが、いじけてるわりには一生懸命なのでとりあえず頑張ってみなよ、と応援しつつ読みました。
上巻では、マキシムってそんなにいい人じゃないんじゃ・・・?! こんな面白くなさそうな人と結婚?と思ってたけど、下巻に入って物語の緊迫度がぐいぐい上がっていくにつれ、人間らしくなってよかったです。危機が2人を結びつけたってことでしょうか。
デンヴァース夫人が怖ければ怖いほど、このお話は盛り上がるに違いないので、シルビア・グラブさんの力量に期待します。ファンテ以外での役は知らないのですが、不気味で蛇のような視線で舞台を凍りつかせてほしい。
それにしても「接吻」って、何回出てきたかしらー。いやーん。
追い詰められたマキシムと、ひたすら彼に愛情をそそぐ「わたし」の抱擁場面。これは絵になりそう。映画を見るのも楽しみになりましたわ!
舞台でも接吻が? 照れるなぁ
新訳でも出版されてるので、間に映画でもはさんで読んでみようと思います。接吻、はキスって訳になってるのやら。気になる。
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