1/9 『萬狂言 冬公演 干支づくし』@国立能楽堂 14:30
千駄ヶ谷駅から徒歩5分ちょっと。オットと高校サッカー決勝だね・・・と横目に見つつ、能楽堂へ。そういえば、狂言を能舞台で観るのは初めて。
お正月らしく「干支」にちなんだ動物のでてくる狂言が3つです。
一、鶏聟(にわとりむこ)
聟:野村扇丞 舅:野村祐丞 太郎冠者:山下浩一郎 教え手:野村万蔵二、犬山伏(いぬやまぶし)
山伏:野村万禄 僧:小笠原匡 茶屋:野村萬 犬:吉住講三、牛盗人(うしぬすびと)
藤吾三郎:野村万蔵 奉行:野村萬
太郎冠者:小笠原匡 次郎冠者:野村扇丞 子:野村虎之介
前半の二つは、セリフ半分にしても動きを観ているだけでも楽しい。
しかし最後のは奉行所でのやりとりなので、動きが少なくセリフに集中しなくてはいけません。・・・カックンと数回ほど意識が~
一、「聟入り」する男が、礼儀作法に通じた人に尋ねたところ、からかわれて「鶏の真似をすればよいのだ」と教えられます。真っ赤なトサカのような烏帽子まで貸してくれたりして。意地悪!
素直な男は舅の家につくと、コッコッコケコッコー!と手足をばたつかせてご挨拶。びっくりした舅ですが、からかわれたのだと気づきます。そして素直な聟に皆の前で恥をかかせてはかわいそう、と家の者に「笑うな」と命令。
さらに自分にもトサカ風烏帽子をつけで、コッコッコケコッコー!と扇をひらひらさせながら踊るのでした。
最初に聟の鶏挨拶を見たときの驚き方が傑作。「あれは何だ!」ってひっくり返ってましたよ~
で、二人一緒の鶏挨拶では、それって闘鶏! 聟が舅に向かって飛び掛って蹴りだしてました。
笑いというのものの奥深さを思ってしまいますねぇ。真面目にやればやるほど、端からみると可笑しい、というのがけっこう好き。
二、茶屋のお茶に難癖つける暴れん坊の山伏と、常連の僧が対決。人食い犬を先に祈祷でもってなつかせた方が勝ち、という勝負に。
僧に肩入れしたい茶屋が、この犬の名前が「とら」だと教えます。お経に「とら」の名前をいれて勝ってもらおう作戦なのです。
それにしてもお経といって「とら~とら~とら~とら~とら~」と言い続けるのって・・・
人食いには見えない可愛い犬でしたけど、「とら~とら~とら~とら~とら~」と僧がいうと、くるっと僧に向いて、とってもいい子に変身。
あぁ文字で表現できないんですけど、交互に招き猫の手をしてて、いやぁ可愛い。
最後は無理やりなつかせようとする山伏に犬が襲い掛かって逃げていってめでたしめでたし。
あ、犬は「びょうびょうびょう~」って鳴いてました。他の時もびょうびょうって聞いたことがあるような気がするんだけど思い出せず。
三、うーん 記憶が。牛を盗んだのは私です、とか何とか。奉行にいろいろ話すところが抜けてます。あいやー。ま、親孝行の話なんだというのはとりあえずわかりましたけど。
子の役ででた虎之介くんが、子供の声を独特の言い方で張り上げるので頑張れ~と思うものの、いかんせん聞き取り難いのでした。
罪を許されて喜ぶ藤吾三郎:野村万蔵さんの舞い姿がうっとり。素敵~
実のところ、もし踊りを習うならバレエより(あれ年齢のせいかしら。タイツ姿は厳しいしな・・・)日舞に興味あり。足腰丈夫になりそうだしな。外国で披露してみたいです。
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国立能楽堂は座席も肘掛があるし、前の人は邪魔にならないし、良かったです。欲をいえばトイレの便座を温かいのにしてほしい・・・ ひんやりは嫌いだ。
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