2006/01/14

『ベガーズ・オペラ』1/13

1/13 18:00@日生劇場 A席(2階最前列)



小さいのから大きめまでハプニング盛りだくさん。



大きいの。



1幕のあとの休憩では、残り5分くらいからベガーたちのお客いじりが始まります。そして2幕のオーヴァチュアの演奏開始を合図にみんな舞台に戻ってきます。



しかしこの日は2幕開始に間に合わない人が・・・造幣局のマット、マッキントッシュ=三谷六九さん。
彼が2幕最初のセリフをいうんですけど、立ち位置まであと2歩のところでコケた。コケたまま立ち位置にずるっとよろけながらセリフを言い始めたものの、どうにも締まらない。あり~と思ってたら、作者トム(橋本さとし)が ちょっとちょっと!と止めた。



わはは、芝居を止めたよ!



さらに宮さん小道具マジで忘れちゃった!と横で騒いでるし。えぇっ、あ、このワインボトルで合ってるんだったよ、持ってた・・・ と混乱気味。



・・・どうしたの?とマットに聞く作者トム。マット曰く。
お客さんの椅子に座ってたら、その席の人が自分の席じゃないと思って困ってたから、アナタの席はここですよ、って教えてたら間に合わなかったんですよぉ~



だそうです。



じゃ、マエストロ!とトム。えぇと、オーヴァチュアのラスト4小節からお願いします!



ジャーッンジャーッン!!はい。今度はしっかり芝居が始まりました。



こういう時、舞台慣れしてるメンバーっていいなぁ 万が一、間に合わないことも想定してあるんだろうけど。
それにしても、うん、橋本トムの仕切りが良かったです。ブラヴォーでした!



さて、小さいの。



高嶋ピーチャムの真っ黒カツラがコート掛けからぽろっと落ちた。ここでも橋本フィルチがアイ・コンタクトを受けて、ちゃっと戻してあげてました。



それから村井ロキットと掴み合いのケンカしたあと、カツラがかなりずれてて笑えました。おっと、これはハプニングじゃないですね。



内野マクヒース。「女がいるからしゃきーっとするんだぁ」というところを、「女がいないと・・・」と言いかけて、「おんながいるから・・・」と言い直しました。ふふ。



あと、モリクミさんと金田さんがセリフ噛んでたか・・・ 橋本さんは最後のダンスのとき、コケかけた。



どうも全体的に、すっごくリラーックスしてたのです。ノリノリ。セリフも動きも勢いがあった反面、勢いつきすぎてコケたり噛んだりしてたんじゃないかな。舞台って生きてるの~ラララ。



今日のモリクミさんのもらったもの。「白い恋人」 





今日は2階席からウッチーのお色気ビームは受け取れるのか?というのが第一目的。



結論を言えば、けっこう届きました! むふ。やはりビームじゃなくて、オーラ系だと思うけど。しかも、1階後方にいるよりは、GCとか2階(A席)のほうがよく分かる気がする。



「男に惚れた女ってのは馬鹿だねぇ」と言いながら、観客が入ってるボックスから気障に登場するマクヒース。そこから、おねえさんたちを呼ぶまでの、



女好きキャプテンのうっとり自己主張コーナー! 
  ハッ! 華麗な剣さばきもあるよ



での、客いじり。むんむんですヨ。「ムフー、おんなだらけ・・・ ハハハーッ」 ここらへんの自分・愛マクヒースがあればこそ、その後のルーシーへの命乞いが効くんですね。



おねえさんたちに囲まれて踊ったり、目隠しゲームしたりするところも、あ、女のなかに男ひとり(・・・2名ほど女じゃないかもしれないけど)なんだというのが、視覚的にすごく見て取れて面白かったです。



はるかな北の果ての地 凍てつく白夜の大地も
二人抱き合った夜は 熱く燃え立つだろう~♪
・・・
旅を続けよう 世界の果てへと 生きてる限り 遠い場所へ どこか



この歌、耳に残ります。ポリーとマクヒースが歌う、分かれ際の愛の歌。あぁ素敵! 



マクヒースが最初に逮捕されて、牢屋に入ったあとに歌う歌。
逃れられるやつはいない・・・ウーーーーマン♪
って、いうの。女好きウラ応援歌みたいな詩だけど、メロディが哀しいの。これも好き。・・・私、この曲の最後の歌詞がwomanだということに、3回目にしてやっと気づきました。るーまん?とかって聴こえてて~ 何だろうってずーっと不思議だったの。ルーマンっていうイギリスにいる魔物なのかと! ばかばか。その魔物が女なんだってば、も。



森公美子、高嶋政宏を相手に、澄んだ声で歌うのが笹本ポリー。初日よりずっと良かった。吹っ切れたようで、のびのび。島田歌穂ルーシーとの哀しい二重唱も響き合ってます。
ホーホーレイホー♪ 夫を憎んだり愛したりする様子もさらに激しかった。ルーシーへの同調もぐっと際立ってたよう。



ルーシーといえば、ますます哀しさが増してました。切ない。女ギツネの願い♪ を歌うとこも愛を感じますね。あぁぁ。彼女の役が、一番感情移入しやすいし。





そうそう、もうひとつの2階席のメリットは、照明効果がよく分かること。



陰影のあるセット、床にうつる照明の色でも場所が分けられているのがよくわかりました。監獄は鉄格子風か石畳風とか。ジキハイの時も思ったけど、日生劇場はコントラストがきれいに見えます。帝劇は大きすぎるのか?



マクヒースの赤いコートも印象深い。ほかに赤いものを身につけてる人がいないので、とっても目立つちます。で、このヒーローの象徴のコートがなくなった時・・・処刑を待つ時、死を宣告されたハダカの人間になる。と。



いろいろな悪党が出て来て、人間の弱いとこを見せている割に、空気がねちねちしてない。乾いた風がぴゅうっと吹いていそうな。原作の雰囲気なのかしら。



罰を受けるのは誰だ!(貧乏人だ・・・) しくしくしく。

マクヒース:内野聖陽 ピーチャム:高嶋政宏 ロキット:村井国夫
トム/フィルチ:橋本さとし 老役者など:金田龍之介 
ルーシー・ロキット:島田歌穂 ポリー・ピーチャム:笹本玲奈 
ミセス・ピーチャム/ダイアナ・トイプレス:森久美子 ほか



5 件のコメント:

  1. こんばんは~♪
    またご一緒でしたね。
    小さなハプニング・大きなハプニングが散りばめられてて面白かったですねぇ。
    おいらはうっちーのせくすぃヴォイスもほほぅと来ましたが、さとしさんの仕切りっぷりばかり追ってました(^_^;)
    舞台の天辺から見下ろしてるトムにクラクラでした。下に絶世の(?)色男が他にもかかわらず、です。

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  2. セルゲイ2006/01/15 18:36

    こんばんは。くまのすけさん。
    一緒に行ってた友人は、そういう演出なんだと思ったらしいです。
    舞台監督のように皆をチェックしつつ、いろんな役で大忙しの橋本さん、素敵でした。台本を明りの下で見てる姿が、仕事中の男の仕草でしたし。
    見下ろしてるのって、最後のほうのですよね。男っぽくてよかったです! あそこは私も橋本さんに目が奪われますよぉ
    ��NHKのナレーションも抑えた声で~☆) 

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  3. セルゲイさん、こんばんは。
    ��3日は、お世話になりました。
    思いがけないサプライズに、ちょっと壊れてしまいましたが(笑)
    どうにか復活!
    真近で観た舞台の臨場感の余韻に浸っています。
    次にお会いする時はまた新たな気持ちで観たいと思います。
    ところで、声フェチの私は、またまたステキなお声のキャストさんを、発見!!・・・「もってこい」の原田くん!もう一度ゆっくり聴いてみたいわ~

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  4. 続けて、こんばんは。
    時間がたつごとに『ベガーズ』の舞台が恋しくなってます。
    頭の中で、ウロ覚えの劇中歌がリフレイン。
    ・・・今日は、ベガーたちもお休み。
    私も頭を切り替えなければ・・・でも、わからない歌詞が気になって・・・『ベガーズ』のCD出ないかな~なんて思っちゃいます(笑)
    TBさせていただきました。(ひたすら長くて、すみません!)

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  5. セルゲイ2006/01/17 1:25

    秋生さん
    いやいや、私も「弁護士は~持ってくよ~」と適当に歌い、
    適当に踊っているところです。
    そして先週のBS-1で放送されたベガーズの特集(5分程度)を
    何度も見返して溜め息。
    あ、もってこい!くんは、私も友人たちも「注目株!」
    馬車を襲うとこのソロとかもよかったですね~

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