2006/01/10

『ベガーズ・オペラ』①

1/8ソワレと1/10マチネの感想を。
8日はS席M列(中央)、10日はS席D列(下手) どちらも1公演/日。



原作の『乞食オペラ』にけっこう忠実かなという印象。前に読んだ時の感想はこちら。よかったら参考に。もう1回読み直してみるつもりです。



全体の感想としては、やはり初日の8日は観客も役者も固かった。ぴりりと緊張感がありました。10日はそれが両者ともほぐれて余裕が感じられました。



どんどんネタバレしてますので、これから観劇予定の方はご注意下さい。



1幕



老役者:金田さんが汚れた舞台を客に掃除させてたりします。時間に余裕があるときは、早目に行くのがよろし。だけど私は2度ともギリギリ着席。



そして乞食たちに1日だけ舞台を貸すのだ、とか、乱暴者もいるから気をつけろとか言っていると、1階後方扉からわーっとベガーたちが入場。



10日の場合、ウッチーモリクミさんは下手側通路に。これ、演出で空けているのではない・・・?よね、中央ブロック5列目の2席が空席だったのです。勿体無さすぎ! 
そこへウッチーが座ったよ~ すぐ近くだ、ひゃーっ(私はレフトブロックの4列目)。モリクミさんはパンらしきものを手に・・・何も食べてないんだよ~とぶつぶつ言いながら歩いてます。おなか減ったらしい。



で、ミューズを称える文言を金田さんが述べ、いよいよベガーズ・オペラの開演!



まずは作者から挨拶。このオペラを作ったトム:橋本さとしさん。すっごく素敵。文学青年の香りがして、ボロは着てても心は錦、理想は高いようだ。
「ご婦人たちが「あぁ~ん」と身もだえする監獄シーンもあります♪」から、形式はオペラなのです!・・・などなどと謳いあげます。もちろん皮肉。 



普段はそんなにメガネに反応しない私なんですが・・・橋本さんのメガネ姿はいいなぁ



この最初の全員でのシーン、首吊りがだーんと落ちるところ。音楽と役者の配置は2階席から早く見たいです。ぐるっと円になってて、メインの音楽がばーんと入ってわくわくする!



そうしてようやく乞食役者たちが衣装箱から自分のものを取り出して配置に。
おー、ウッチーの真っ赤なコートもちゃんと取り出されました。あ、剣はそんなところに置いてあったのか。



舞台手前では最後まで島田歌穂・エリザベスvs.笹本玲奈・マーガレットが衣装の取り合い(激しい)。結局これはマーガレットが着てポリーの衣装になったのね。



舞台奥の3階分のセット、2階中央から、高嶋ピーチャム登場。ラテン男みたいな黒々としたロング巻き毛のかつら(きみはライオネル・リッチーかい・・・)に羽付き黒帽子、黒革ツギハギな床までのロングコート。だぁーっ、濃いい顔に似合いすぎ。



彼の仕事は盗品を買い取り、売りさばくこと。そして盗人を密告して密告料をもらうこと。



ついで、「俺の女房」森公美子ミセス・ピーチャム。居るだけで場が華やぐわ。紫色のドレスを膨らませて大変な迫力。
キャスティングを聞いたときは、高嶋&森が夫婦?と思ってたけど、これがしっくり来てます。くされ縁っぽい。



そのピーチャム夫人、お上流気取りの気取った娘の笹本ポリーが、追いはぎのキャプテン・マクヒースと結婚したというので気絶するほど嘆き爆発。



「結婚」ってのは愛情じゃなくて、取引だ!とお怒りの両親。夫婦ってのはどっちが先にたくさんお金を使えるか・・・、などなど、人生の教訓が多いな。結婚のダークサイドだよね。



ここからすでに笹本ポリー、両親からぶっ飛ばされてます・・・ 彼女が1番床に転がされてるんじゃないかなぁ 白い体に青あざいっぱいなのでは、と心配。



結婚しちゃったものは仕様がないから、早く未亡人になって遺産をもらえという両親。すごいな。あぁっ愛するだんな様の一大事、ポリーが助けてあげるわ!



というわけで、ようやく内野聖陽マクヒース登場です・・・ ここまで50分。ピーチャム家物語が長いよう。楽しいんだけどね。残り10分。



ただ、上手側からなら下手バルコニー2階にいるウッチーをチラ見できます。あと、ピーチャム夫妻による「弁護士は全部もっていく♪(正式な歌名知らず)」の踊りの時は、立って踊ってますので、けっこう見えます。この踊り、マスターしたい! やっぱDVD買うか~



しゃーっとヨコ滑りで自慢のコートをひらひらさせて出てくるマクヒース。



待たせたな!だ。



ポリーにこっぱずかしい愛の言葉を浴びせ(南原教授成分あり)、すっかり二人の世界。自分をミツバチに喩えて、お前は世界でひとつの花~♪ だとか。この時の手つきねぇ ひらひらひら。



ポリーといちゃつくのを観てると、なんだか涙が出そう・・・。うう。 



ウッチーファンは下手側がオススメ。長椅子に座った時に目線が来る~(いや、私が見つめやすいだけっすね)。ポリーとちゅーする時も、下手向いてるし。



他の観客の方はどうなんですかね? 私はちゅーしてるのは、ポリーじゃなくて私とだわ!というくらいの視線を送ってました。なわけで、嫉妬じゃなくて勝手に陶酔。ははは、幸せ。



自分の父親が密告しようとしてるから隠れていてね、とポリー。健気というより、愛は盲目って感じです。すっかりのぼせてる若い女の子ですね。バカっぽくてかわいい。



で、ポリー(と、会場内のかなりの女性ファン)をうっとりさせて、キャプテン退場。



1幕終り。



あのー、やはり。1幕の大部分はもうちょっと展開を早くしてもらいたいなぁ ピーチャム夫人の嘆きが多いのかな。ポリーののぼせ上がりっぷりもあとで十分にわかるんだし。



2 件のコメント:

  1. こんばんは、我がブログにご訪問下さって有り難うございました。
    もう2回目行かれたのですね、お羨ましいです!
    そして、細部をよく見てらっしゃいますね〜。たくさん見逃していることがあるので、楽しく拝見しました。
    ��幕は、仰る通り楽しかったですけれどやはり長かったですね。2、3幕が怒濤の展開だからそう感じるのだとは思うのですが。
    …ま、ぶっちゃけ内野マクヒースの出番が待ち遠しくて堪らないっていうだけなのですが(笑)。
    下手席良さそうですねえ。わたしは上手で観たので、次は下手で観たくなりました。

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  2. セルゲイ2006/01/12 2:06

    ��輪世音さん
    コメントありがとうございました!
    バカじゃないのと言われてますが、次は13日に観劇です。
    ��階席からの雰囲気を楽しみたいと思ってます。
    ��早く最後まで書き進めないと、次がつかえてしまいそう)
    下手側、ほんとオススメですヨ。ぜひお試しください。
    そうそう私の1幕に対する不満は、
    ウッチーはやく出て来て!という不満なの・・・?かも。です。 

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