1/22 13:30@東京国際フォーラム B席(3階)
音楽もいい、出演者もいい!でもストーリーというか、構成がいまいち。ええー、もやもやしちゃうんだよなぁ 発散型な話が好きな私には、消化不良でした。しくしくしく。
大人向けと言えば聞こえはいいのだけれど。男爵の哀しい感じ、バカじゃないの?ってとこ、見たかったんです。
休憩なしで2時間。なかなかさっぱりした上演時間だったのも、「観た~!」という気分にならない原因かもしれない。観客の拍手も、乗り切れそこなった気分を表すような戸惑いを感じる拍手で・・・
悪くはないけど、けどさ~ という気分なんデス。
翻訳モノの宿命で、音楽とコトバがまだ乗り切れてない雰囲気もありました。何度か改訂されていけばもっと良くなるかも。舞台はドイツ・ベルリンの話だけど雰囲気はアメリカンなものを、日本語で歌う・・・ 頑張れ~
「グランドホテル形式」という映画のジャンルを確立させた映画がもとになっており、それは、ある場所にいる複数の登場人物を、同時に描く・・・群像劇。
ふーん。映画を先に見たのが悪かったのかしら。きっとそうだ・・・
映画では、群像といいつつもガイゲルン男爵を中心に描かれてます。彼が追い詰められて犯罪に手を染めようとするところと、今までの遊びの恋をやめてグルーシンスカヤへの本当の愛に向かうとこの葛藤が、舞台より分かりやすかったなぁ
トニー賞 5部門受賞 (振付賞 演出賞 照明賞 衣裳賞 助演男優賞)
ドラマディスク賞 5部門受賞
1990年
アメリカンダンス賞 ドラマリーグ・ミュージカルシアター賞
アステア賞 最優秀振付賞 アウタークリティックサークル賞
↑オリジナルの受賞はこんな感じ。
■グルーシンスカヤ(バレリーナ)/前田美波里
初めて拝見しましたが、大柄で華やかな女優らしい女優。声が低いのも魅力かな。男爵と歌うとこでは、かえってその低いのが落ち着いた大人な風でよいです。かすれ気味だったのは、季節のせいか?
白鳥の姿、きれいでした。
もう踊れない!と嘆くけど、男爵のために踊るわって、切ない。トウシューズを男爵が脱がせてあげてて、その足が美しいこと。バレエ効果か・・・
ホテルを男爵との新しい日々を思いながら去っていく姿がなんともいえません。この後、男爵が現れないときの失望まで想像しちゃう。泣かないで!
■オッテルンシュラーグ(医者)/藤木孝
義足の役って、腰に悪そう! 双眼鏡で見る顔は白塗りだわ、アザだわ、なかなかこわいです。狂言回しで、音楽のキューを出したり、他の登場人物の横にいて、ちょっと解説したりします。歌が少ないのが残念。
■ガイゲルン段男爵/岡幸二郎
岡さん・・・ ヒゲみると笑いたくなってごめんなさい。いかにもいかがわしい人に見えるんです。
深紅の薔薇に囲まれて、さらに空からは赤い花吹雪(花びらなのかな)。ひらひらひら。こんな演出がにやけた感じにならずに似合う(ハマる)のは、そうはいないよ。呆気に取られながらも、うっとりさせてもらいました。
薔薇を手にポーズをキメる岡さん(ココ)・・・お似合いでございます。ぷぷぷ。
死んでも想いはエリザベータ~ 薔薇をもってステーションにいるよ~ いろんな女の子と遊んでたけど、エリザベータとは本気の恋! 愛を知ったとたんに・・・哀しいわ。
ソロで音割れ起こしてたのは、岡さんだけ。声量ありすぎみたい。
あと、バーでジミーズと一緒にジャズっぽい音楽と一緒に踊ってましたが、タップらしきステップはやや苦手ですか・・・。
社交ダンスは紫吹さんをきれいに見せてました。でも大澄賢也のほうが、より魅せてたんじゃないかな。CMで歌ってるところを聞いたら、けっこうちゃんと歌ってましたしね。観てみたかったな・・・大澄男爵も。
白いスーツもグレイのスーツも小顔が際立ってた岡さんですが、グルーシンスカヤ様と一夜を明かした朝のシャツは着こなし切れず。てらてらなワインレッド色。おー。大澄男爵のほうが、きっとお似合いでしょう。勘違いホストみたいよ?
■紫吹淳(ハリウッドへ行きたい)/フレムシェン
彼女もタカラヅカ出身(男役)ってことで、キーが低め。声は好きだなぁ
ただそれが「男爵夫人よ~っ!」というきゃぴ☆な発言すると妙な感じ。上昇志向のあるコなら、もっと気が強いイケイケなタイプのほうが似合うかも、なんて思いました。
それにしても、足がきれいで! ヘンタイ社長もおさわり・・・げげげ。 彼女とジミーズとのダンス場面、楽しかったです。賑やかで。
■クリンゲライン(死にかけ会計士)/小堺一機
うーん、チャーミング。
映画ではもっとこっけいに描かれてたけど、小堺さんくらいが観ていて厭味じゃない。死にかけってとこは強調しすぎないで、有り金はたいて~人生を取り戻すんだ!に力点がありました。まさに人間万事塞翁が馬。
株で儲け、タキシードを作って、フレムシェンとダンス。命は期限付き(みんなそう)だけど、1番人生を謳歌してる人ですね。男爵と、大きなシャンパンを抜いて飲んで歌う。楽しい場面でした。
あと、男爵ファンで、彼が死んだことをフレムシェンと二人で偲んであげてるところ、よかったです。まぁ持ち上げすぎだと思うけど、男爵は恩人だから。
■ラファエラ/諏訪マリー
前田美波里に負けないオーラがある付き人。ソロでも存在感あり。映画の役よりも、ずっと意志のある役になっていて、グルーシンスカヤを長年かけて愛してきた情念のようなものまで感じる迫力でした。ちとコワイ。
■エリック/パク・トンハ
ソロパートがないのかと思ってたら、最後にちょこっとありました。やった! くらーくなってきた話を明るく引き戻してくれるし、日本語大丈夫だったし、しゃきしゃき動いてくれて、ほっとしたわ。さわやかで嬉しい。
エリザの皇太子衣装より、今日の赤いホテルマンの衣装が似合ってた~。色がいいんだろうな。パンツも細身だし、ラインきれいに入ってるし。うーん、ベビーが生まれてホントに良かったよ。
■プライジング(倒産寸前の社長)/田中健
いやらしい実業家、フレムシェンを買おうとする。ファンファン大佐とWキャストだったのが降板されてます。残念。
若いせいかまだぎらぎらしたヘンタイオヤジでした。ま、嫌なやつなのでぎらぎらしてていいんだけど。ダミ声が作り声な感じで、気になりますが、この歌は好き。
この道をゆけガアガアガア♪
倒産を免れようと、一か八かで商談の場で合併がうまくいったと嘘をつくとこで歌われるもの。他の素敵なシーンもいっぱいあるのに、このオヤジダンスが目に焼き付いてマス。ガアガアガア♪
■貧乏人たち
ホテルで働く労働者たちが、ホテル客との対比で出てくるんですけど。あまり効果的じゃないんですよねぇ 別に出てこなくても良かったのではと思うくらい。ただ、グランドホテルというところが、別世界だってことなのは分かります。それと時代としては、このあとナチスに傾倒していく頃なので、そのあたりを出したかったのかもね。むー。
□セット
2階構造になっていて、1階中央に回転ドア。その真上2階はバルコニーのような張り出し。これら中央部分を両脇から曲線のついた階段で挟んでます。オケは2階の奥に。
2階建て構造だったわりに、上下移動は少なめ? 移動してるけど、面白いなぁという使い方はなかったです。だいたい、回転ドアが見えてる1階舞台上を使うのが多かった。
たぶん、個人的好みで階段の上下に人が立ってる状況が好きなんです・・・ えぇ。
回転ドアが見えてるところがグルーシンスカヤの部屋って、気になるよう。室内って気分にならなくて、落ち着かなかった。もしや1階席から見てると、照明とかで見えにくくなってたのか? そんなことないよな・・・。
フォーラムCは、縦長で、3階から舞台までは遠いけどよく見えます。四季劇場(春・秋)のC席から見てるような、端っこ感が。見えるけど、寂しさも感じちゃう。
う~むむ。確かにちょっと物足りない感はあるかもデスね。
返信削除でも2幕モノには尺が足りないって言うか。
バロン・岡の上に振っていたのは、バラの花びらですね。
アレほどバラが似合うのは( ̄m ̄〃)さすが!って思いました。
ただダンスシーンは、おいらも大澄男爵で見たかったですね。
薔薇の花びらだったんですか~ 美しい男爵!
返信削除シーンひとつひとつは好きなのに、もうひと押しして欲しいような気持ちでした。
どうやら、こってりしたものが好きらしいです。
��だから「エリザ」とか好きなんだと・・・)
『バラの花びら』…もしかすると、作り物だったかも?です(^_^;)
返信削除目が悪いのにオペラグラス使わず見てました…
あのシーンと言うか歌は『ステーションの薔薇』と言うらしいですね。
岡さんのブログにありました。
おいらの希望としても、アレはもうちょっとこってりでも良いのでは?と思いましたよ。
ありがとうございます~
返信削除��階から見てたときは、けっこうピカピカ反射してたんですが、形まではよく分からなくて。
いずれにしても、薔薇薔薇なイメージですね~
「グランドホテル」はあとからじわじわっと良かったところが思い出されます。何ででしょうか?
音楽はかなり好きでした☆ 演出ややこってり希望(笑)とアンケートがあれば書きます。