2007/12/26

『The Light in the Piazza』12/15-16 歌穂さんと聖子ちゃん

2日続けて観劇、16日は千秋楽でした。



こじんまりとした劇場で、ハイレベルな歌に演技って贅沢!綜馬さんチェック!と思ったけれど、結局2日ともオペラ不用でした。15日は特に非常に良いお席で幸せ♪

母・マーガレット:島田歌穂 娘・クララ:新妻聖子
ファブリツィオ:小西遼生
ファブリツィオの父:鈴木綜馬 ファブリツィオの母:寿ひずる
ファブリツィオの兄嫁:シルビア・グラブ ファブリツィオの兄:大高洋夫
マーガレットの夫:久保酎吉
司祭:佐山陽規

歌穂さんの女優オーラ



小さいのにー、今更言うまでもないですが、上手い!と思うスキもないくらいに感情と歌声が一緒になっています。お稽古したとか、苦心したとか、そんな姿があまり思いつかないくらいに自然でしっくりしてて、凄いわぁとただ見とれてしまいました。



50年代、裕福そうなアメリカ人、の旅スタイルも素敵。
歌穂さんは濃い目のドレス、クララな聖子ちゃんは淡い色のドレスでした。ぴったり採寸して誂えたのね・・・というスーツを着こなしてらして、耳も目も大喜びです。



ママには、ずっと、自分が目を離したときに起こった怪我のせいで娘に障害を負わせたことの負い目があります。ひとりになると自分を責めてしまったり。とにかく娘の幸せのために何をすべきか?と常に考えてます。



しかし浪花節にならないのが素敵なところ。
母と娘っていうと、浪花節が流れてきそうだけど、思い合いながら、個人として尊重しあうラストが良かったですね。



結婚、というカタチで勇気と愛で手放す決断をするマーガレットの、寂しさと嬉しさが入り混じったラストのソロ、そして綜馬パパに呼ばれて結婚式へと向かう背中の晴れやかさ~。



ファブリツィオと深く愛し合っているのを見て、12歳のままだと思っていたのは間違いかもと考えを変えるあたり、観ている私もはっとしました。
クララは12歳のままなわけはなくって、事故以降の人生経験や思い出がちゃんとあるのだから、クララは成長してるのです。



幸せの絶頂、結婚式が始まるところで終幕。



本当は、ここからが2人の人生。ここで終わるあたりが、ああ愛のファンタジーだったかも・・・と思うところです。ケンカするかも、とか心配しないわけじゃないけど、これはもう、この先は考えず、幸せになるのよ!と応援するのみ。



ラストの歌穂ママのソロのタイトルは「Fable」 寓話とか、神話とかそんな意味ですね。ふむふむ。



新妻聖子さん



観劇するまで、脳に障害を持つ役だってわかってなかったんですよ。ブロードウェイのCDも流して聞いてたので、意味まで見てなかったし。



最初の母と娘の美しいあああぁ~♪ハミングを聴きながら、これは大変な役だぁと理解したのでした。



いやもう、聖子ちゃんは天使でしたよ! ピカピカ輝く笑顔、弾む声、まっすぐな心。にごりのない美しい歌声♪
ファブリツィオが恋に落ちるのも無理ないな(小西くんについてはまたあとでー)



聖子ちゃんは肝が据わってますね、気負った感じを出さないです。かといって楽勝!って感じでもなくて、いい集中なんだろうなぁと勝手にお見受けしました。



こどもっぽい26歳、ってすごく難しいですよねぇ 本人は「子どもみたい」にしてるつもりはないけど、周りから見ると子どもみたい、な部分があるという。わざとらしければ白けてしまいます。もともと聖子ちゃんが持っている純粋な感じもあり、良い感じでした♪



Hysteria
クララに会うときにいつもママがいるので、ファブリツィオ君に2人きりで会いたいと夜中に呼び出されて出かけますが、道に迷い見知らぬ人々にいろいろ言われてパニックになるシーン。
最初はうきうきで出かけ、道が分からなくなっても集中すれば大丈夫と言い聞かせて頑張りますが、ついに糸が切れたようにパニックに陥ります。こちらの胸まで恐怖できゅっとなる場面でした。怖くて泣きそう・・・



で、駆けつけるママ。ホテルのお部屋でショックのまま寝てるとこにファブリツィオ! どうして来ない?って・・・呑気すぎやしないかしら。



会いにいけなかった申し訳なさと、会えた嬉しさ。いやぁん、恋の嵐がごうごうと吹き荒れた場面でした。「Say It Somehow」、美しーいデュエットでした~



聖子ちゃんクララの一途さに圧倒されたみたいな小西ファブリツィオ、恋だわ・・・うっとり。少しドキドキ。



きっと舞台上の誰よりも、クララは全部でファブリツィオを愛してて、損得なく、打算もなく。だから愛の真理にもっとも近くにいるのです。む、まさにロマンティック・ラブですね。



敬服しまくりの安定感すらある新妻さん。ファンクラブとか入るか?と思ったくらいにすっかり彼女の歌声と、役に対する真摯な態度に参りました。うう、私まで恋におちた。



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