ISBN:4-04-883510-6
仏教伝来逆ルートツアー敢行! 韓国→タイ→中国→インド
何となく読んだ『見仏記』だったけど、これは素晴らしい仏像めぐり記。
二人が勝手に語り合う仏教伝来にまつわる変化、仏像のカタチについての考察が、学者の言葉じゃなく(この人たちなら、学者っぽく言おうとすれば出来そう。大嫌いだろうけど)普通のひとの視点から、ああでもない、こうでもない、と言い合うところ。素晴らしかった。
しかも、先々で羨ましいくらいに思いやりと友情を見せる二人なのだった。おじさん二人が・・・巨乳だ、巨根だと言うわりに男くさくない二人がまた、面白いし。
あと、仏教思想についてみるのではなく、あくまでも、「仏像」。くどいようだけど、その造型にほとんどの気合を注ぎ込んでいるのも、天晴れな態度。
いいなぁ。広隆寺の弥勒菩薩のたおやかさ、おだやかさとか、興福寺の阿修羅像のりりしい表情とか、信仰心からじゃなく、ほとんどアイドルを見る眼差しだったけど、この本を読むと、それもひとつの楽しみ方なんですね!と自信がつく。四天王とか、十二神将なんか、もう戦隊モノだし。
ふざけてるようで、マジメに「仏=ブツ」を見て歩く姿に感動、ちゃんとシリーズの最初から読もうと思う。
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