2007/04/20

『ジキル&ハイド』4/13ソワレ 1

GC下手前列。



鹿賀ファイナル! ということで、張り切って観劇。しかしそれ以上に張り切っていたのは、舞台の人々でした。



激しすぎて、心の中で私も一緒に叫んでましたよー。



あんっ!!



↑どう書いていいのやら。



鹿賀さんはクセのある歌い方をされますよね、歌い終わりが跳ね上がることも多い。それが、今回は音の切れ目という切れ目にあったかというくらい、「・・はぁんっ」と叫ぶのでした。あ、例えるならアイドルの子とかの歌い方をご想像くだされ。ヒデキって感じ。



このような歌い方はあまり好きじゃないの・・・で、好きじゃないのに、もう存在全てをかけた気迫の前では、そんな些細なことどうでもいいじゃんっ です。冒頭の「理事会」の場面からして、気迫が全身にみなぎってまして、ぶるぶる奮え(震えっていうより)ます。



わぁたしが、研究したこぉのくぅすりで!
(→私が研究したこの薬で)ってな具合です。



すごいでしょ?



曲は非常にドラマチックです。怒涛の感動巨編、松竹映画の波ざっぱーん、みたいなイメージの曲が次々と現れ、しかも物語りは哀しいラストに向かって寄り道なしの一直線、無駄なことを考える暇はございませんことよ!



一直線ながらも、娼婦のツライ境遇、フィアンセを守ろうとする賢い女性 この対照的な2人の女性が、自分の生き方をも表現しながらヘンリー・ジキルを愛してくれます。モテモテなの。



どっぷり世界に浸らせていただきました。フー・・・・・疲れる。大満足。



鹿賀さんの変身っぷり



私の隣に座ってた小学生が、激しく感動してました。メイクとか、衣装とかではなく「表現する」だけで(あと照明と音楽は大事だけど) 善と悪の二面を同じ人物に見いだすことに驚いたらしい。私も同じ気持ちよ~ すごいよね。



鹿賀さんのジキル&ハイド、コワイだけじゃない。実験開始、あるいは殺人の場面でもちょっとした笑いを提供。シリアスに盛り上がってくる場面で、笑いってさじ加減が難しいです。でも大丈夫、鹿賀さんはドキドキしたまま、恐ろしさを感じさせたまま「アハー」と笑わせてくれます!



しょっぱい。って・・・変身の薬、しょっぱいんですってー。
あと、ハイになって甲高い声でアハハアハハと笑い出しながら、「行動に異常なし」っていうあたりも。かなり「異常」になりつつあるんだけどね。



何となく、「ジキル&ハイド」って。小さいころに読んだ印象では、完全に別人格になってしまう、二重人格の話のように思ってました。
これは薬で起こされた現象だけど、人の内面には様々なものがあるんだよっていうハナシだと思いマス。コワイわ。



今回は、もうこれはジキルハイドだって、テクニカルな見方をしようという気にすらなりませんでした。ここにいるのは「ジキル」であり「ハイド」であり、父を助けたい一心が、悲劇的終末を迎える男なの。



カーテンコールで、熱い歓声や拍手に静かに微笑みながら手を振る鹿賀さん、あんなに激しい人物を演じたというのに、カテコではクールなんですよーっ オトナ? マルシアとかニッコニコしてても、うん、よかったね、って顔です。いやぁ素敵な方でした。



つづくー。



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