2005/09/26

『ミュージカル李香蘭』

9/25 マチネ@四季劇場「秋」 C席

李香蘭:野村玲子 川島芳子:濱田めぐみ 李愛蓮:五東由衣 



杉本:芝清道 王玉林:芹沢秀明

芝・お兄様の生歌を聴きたくて、譲渡板で譲ってもらい行ってきました。



ずっと香蘭を歌う野村さん、さすがに声がお疲れ? 高音はさすがの貫禄ある伸びがあって背中がぞくぞくっと、でも低音になると割れたような感じでした。それに小柄な人なんですね・・・ 7歳~26歳まで演じててびっくり。声もかわいいから、まぁいいか。



日劇での李香蘭、もっとゴージャスな演出だと嬉しいなぁ 戦争してるけどここは別世界ってことで。扇を持っているので、ついエリザを思い出す・・・ なんにせよ歌はとにかく素晴らしかったですよ! 多少声がかさついてても、オーラが出てましたっ あ、ついでに・・・丸の内署長も好きです。青木朗さん、最後バイバイって手を振ってはけていくのがかわいい。暗い話のなかではバカな人として。ほっとする場面だし。



ライオンキングのCDではナラを演じている濱田さん。聴くのが楽しみでした。川島芳子という男装の麗人、スパイ役にぴったり! 大事な狂言回しの役を美しくクールな歌声でこなしてます。惚れました・・・面白い振りで踊ってましたが、あれは何だい?  



で、さん。ヒゲもなくてさっぱりした顔です。想像より、理想家の青年らしくすっきりと歌ってました。うう、セクシータガーの芝さんを観たいよう~ 香蘭との別れのとこ、天国の門のほとりで君を呼ぶ~♪ だぁぁ、いい声だよう芝さん。行かないで!



2幕最初の水兵の「月月火水木金金」、休みなく働く・・・とおちょくる芳子嬢のセリフって笑っていいよね。ね。まわりはしーんとしてて寂しかったわ。今日の客席は全体的にしーん、としてましたけど・・・ 手旗信号は揃ってました。バサバサっと。



群舞のシーンは、躍動感を重視かな。手を床に付かないで側転したりバック転したり、すごいです。ダンスじゃなくてサーカスっぽい。裁判シーンで香蘭を追い詰めるとこは怖かった~ 怖くて涙。



そして兵士たちの辞世のとこ、こういうのは弱いの。続けて「海ゆかば」が歌われる中、実際の戦争の映像・写真がスクリーンに・・・ミュージカルも忘れて泣くのみ。会場内は鼻をすする音でいっぱい。私もマスカラが取れる~と思いつつ、どどっと落涙。ううう、戦争なんて嫌ね。



それに重低音で響く戦闘機や銃撃の音がコワイったらないのでした。こんな音を毎日聞いては生活できない!



この話の中で描かれる権力側について煽りたてるマスコミとか、お国のためといって旗を振る市民とか、誰も責任を取らないじゃないか、という恐ろしさも見えます。ただ「李香蘭」は何かのメッセージを押し付ける感じがないように、うまく作ってます。そりゃ伝えたいことというのはありますが。



裁判の場面は、実際にそういう判決があったのですか? 怨みは徳を持って・・・とは、なかなかきれい事ではあります。それは日本から見た願いということですね。ここの香蘭の罪があるなら・・・♪ 胸にせまります。香蘭個人に罪はない、しかし。憎しみは消えはしない・・・



三部作を続けてみたら、あまりに悲しいシリーズになりそう。つらいよ~



0 件のコメント:

コメントを投稿