寝かせすぎたような気もしますが、9/4、9/5と観劇した『エリザ』メモ。
■何度目だとしても。
この作品を数年にわたって観てきたため、物語の進行そのものは分かっているんですよ。再演ごとに、衣装やセリフの手直しは多少あるものの(あと、聞き分けられてないけれど、きっとオケの音も)、基本、同じお話です。
次の音、次のセリフが分かっていることを確認して何が楽しいのかと言われますと、はい、なぞってないんですとお答えしたい。ほんとだヨ。
これは、私がかなりボンヤリしているのが影響してます。記憶力がちょこっとしかないので、いつでも新鮮。それと、いちおう新鮮な気持ちで観ようと心がけているせいもあるかな?
とまぁ、どうして何度も観ているのか、それを何故だか凄く考えてました。
・・・そんなことを考え始めた理由、それは。祐一郎が素晴らしかったから!
観る度に進化している、その努力や真剣さが、涙が出てくるくらい今回の鑑賞時に感じられたの。手抜きしてるとか、手馴れた感じがないの。
このお方は、「帝王」とか言われていて、その名にはじない実力を持っている。私に遠征費をかけても大満足、素晴らしいパフォーマンスを見せてくれています。
でもでも、きっと、祐一郎さんは、これが最後かもって思いながら舞台に臨んでいるような気がしてならないのです。
■それは、他の方たちも。
祐一郎メインで観ているので、とにかく祐一郎絶賛の2回分だったけれど、他のキャストの方たちも、目標の到達点が高い。ハードルが高いです。
それだけ、この作品には観客も含めて燃え上がらせるものがあるんですね。
■今回は嫁姑問題が気になりました・・・。人生相談だよ。
観ている自分の心が反映されているのか、今回は嫁姑問題が我が心を掴んでしまい、その意味ではシシィにものすごく同情してました。意外と初めてかも。
それまでは、夫婦の愛情問題レベルだったんですけど、『婦人公論』並みに、嫁と姑♪が気になりすぎだったわ。
両日とも朝海シシィ。
割と朝海さんは女っぽさより少女らしい生真面目さや傷つきやすさを残していると思います。なので、それが「お母様」と対立していくのが切なくてー。どちらの言い分も、それなりに分があるのが、どうにもならない・・・ああ嫁姑問題。ふふふ。
朝海シシィのステキなところは、お母様と対立しても、ドロドロ感が出ないところですね。あくまでも、私の自由vs.敵っていう捉え方のように思います。しかし、真っ直ぐでありながらどこかまだ人を信じたいという気持ちが垣間見えます。
例えば、フランツに最後通告する場面でも、これが彼を傷つけることは分かっているけれども、引けないんだっていう覚悟。「夜のボート」では、二つのボートよ♪って歌うあたり、フランツの気持ちを理解しているけれど、自分をころして合わせられないという言葉。
お二人とも、頑なすぎてじれったいわ。
シシィも皇后向きじゃないと思いますが、フランツだって向いてないんじゃ・・・お母様が排除できなくては、市民運動も操縦不可能でしょう。
母より嫁を大事にしなければ、とまさに人生相談員の気分で叱咤激励して観ました。政治的にシシィを利用するなら、お母様には引退していただくべきよ、フランツ!
そんなママ大好きなステキ・ミラクル禅さん・フランツについては、次回。
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