オットや息子を亡くした悲しみのほうが、より親密な感情。
イリアス、というのは英雄アキレウスの怒りを軸に描かれているというのですが、1幕でずーっとアキレウスが不貞腐れている理由が素直に理解できません。ううむ。
セリフを聞いていると、ちゃんと意味は分かるの・・・
ある日、ギリシア軍の総大将アガメムノンと英雄アキレウスが戦利品の女ブリーセイスを巡って争いになり、アガメムノンの横暴な仕打ちに怒ったアキレウスは戦線を離脱してしまう。
しかし、敵国トロイアの名君プリアモスの子ヘクトルが、祖国の名誉と存亡を賭けて決死の猛襲をかけてくる。英雄アキレウスを欠いて、敗走を重ねるギリシア軍を見かねたアキレウスの親友、パトロクロスはアキレウスに戦闘へ戻るよう懇願するが、断られてしまう。
そこで、パトロクロスはアキレウスの鎧を借り、自ら身につけ敵に向かっていくが、トロイア軍のヘクトルによって殺されてしまう。
親友の死を知ったアキレウスは、復讐を果たすためアガメムノンと和解し戦線に戻ることを決意、ヘクトルとの一騎打ちに臨む・・・。(※公式HPより引用)
そんなに面子が大事なのか!と仰天してるうちに、お話がどんどん進みます。
アガメムノンが自分だけ戦利品の娘を返すのがイヤだから、アキレウスの戦利品の女も戻したことがそんなに!?
って、当時のギリシア戦士にとっては面子は命よりも一大事だったようです。そんな面子ってなに?とか考えてるうちにー、
アキレウスは女神であるママに頼んで敵のトロイアが勝つようにお願いしてしまうし(自分勝手・・・)、
そのせいでアガメムノンはゼウスに守られてるとの嘘の神託を信じて攻めて負けこむし。
ここで起こっている事態の展開には失笑状態に近いのに、それぞれの「怒り」「悲しみ」の底の感情には共感してしまうという二つの気持ちに襲われてました。
ただ、10年も戦争してることを思えば、不貞腐れるのもアリかなと思い始めたころ、事件。
トロイアのヘタレ王子パリスが、サシで勝負しろ!って自ら言ったのに逃亡したことで、急展開。しかしゼウスはトロイアに加担することにしてるので、パリスは逃げ切って勝負がつかず。
さらにトロイアは勝負に逃げたことを詫びるなかで、ギリシアの敵将を不意打ち・・・
人間の戦争に神が加担することで、何が何だか、ドロドロですよ!
■そのなかで、ひとり筋が通った動きをするのがヘクトルでしょうか。次はヘクトルの父、さらにアキレウス、かな?
ヘクトル、男らしく強くてカッコ良かった。国と家族を守る男。池内さん、テレビのイメージが強かったけれど、声もボディもエネルギッシュで惹きつけます。クリンとしたヘアスタイルも、濃い顔立ちも、トロイアの人にぴったりでした。
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