2008/05/24

『ナルニア国物語 第2章カスピアン王子の角笛』

THE CHRONICLES OF NARNIA: PRINCE CASPIAN  2008年



アンドリュー・アダムソン監督



☆☆☆



ぺペンシー4兄弟が大きくなってて、びっくり。



ナルニアでは王と女王だった経験と、戻ってきた英国の生活とのギャップを抱える、この世界ではイケてない4兄弟が冒頭に。このあたり、抑制が効いてるところだと思うのです。ナルニアは行きたくてももう行けないところって、夢と現実の間の大きな壁の象徴みたいだと思いますねー。



タムナスさんはもういないのね、って涙ぐむルーシーが切なかったな。



おー、エドモンドが1番カッコ良くなった。ターキッシュ・ディライトにかぶりついてたダメダメな子だったのに、冷静で頼れる男の子になってるー。『朝びらき丸』でも彼が出演してくれたらいいなぁ



ルーシー役の女の子もすっかり大きくなって、ますます可愛いですね。おしゃまさん。



ベン・バーンズがカッコいいわ、とも思ったが、映画よりプロモーションしてる姿のほうがカッコいいっていいのでしょうか。王子の髪形がダメなのか。いかにも「ディズニーの王子さま」風情すぎて、ぴったりすぎてカッコよくなくなっちゃった・・・・・ような。



原作(けっこう前に読んだから忘れている)の印象だと、この物語はあまり動きのない物語のはずでしたが、失敗するお城襲撃とピーター王vs.ミラースのところを膨らませてありました。
カスピアンがナルニアの僻地も平定していく、次の物語『朝びらき丸東の海へ』のほうが面白いの。



何だかんだと言っても、もともとが子供向けの話なので、映像がきれいだろうが結局子ども向けの映画です。



アスランの説教くささが増す。



「ナルニア」の物語って箱庭みたいな架空の世界を作者が高いある目線で語られてる印象です。で、映画もやはりそういう感じが強い。



アダムの息子とイブの娘、とも呼ばれる4兄弟はいくら素晴らしい活躍をしても、お客さんなのも切ない点です。いつかは、現実の世界に戻らなくてはいけないのでした。しかもオトナになったら来れないってのも、狭いよねぇ ケチー。



ルーシーは本当にいい子だよね、はぁ。毒と言ってもぎりぎりのところで争われる葛藤じゃなくって、危なくなったらアスランがやっぱり来るの。信じるもののところに、神さまはやってきて、道を静かに示してくれるのでしょう。アスランを信じる善き人には、よい結果がもたらされるんですよ。



リーピチープ!!!



物語に少々不満があるくせに観にいったのは、動いてしゃべるリーピチープに会いたかったから♪



想像してたのより、かなり大きかった・・・ 小さな剣を腰にさして、忠誠を誓う姿はまさに勇者、騎士です~ 名誉を重んじすぎるこっけいなところもたくさんセリフにしてもらってて、なかなかの活躍でした。ふふ。



あわわわ。



くまの兄弟(だったと思います)のひとりが、ピーターとミラースの戦いをはらはら見守っているときの手! 心配しすぎで手を噛んじゃってて可愛い。攻め込んだお城にいる猫にリーピチープがしたことも、可愛いかったー。松露とりのアナグマも、かなり勇敢で知的。



いつまで製作していくのでしょう?



全部の物語は無理かも。もともとの物語の強さからいえば同時代の『指輪物語』に叶わないのだとつくづく思いました・・・。





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