2007/11/28

『モーツァルト!』11/19-2 中川ヴォルフとアマデ

この日のアマデは真嶋優ちゃん。



目が大きくてとってもきれいな顔だちですが、何せ最初から最後まで無表情、動きだけで表現していかなくちゃいけない。カテコで笑顔が見えてよかったわー。かわいい。



すごく印象的なのが、赤のコートの裾を勢いよくぱっと跳ね上げてから椅子に座っていたことですね。おお!と思いました。カッコいいの。とても自信がありそうなアマデです。全体的にとてもきびきびシャープな動きで、迷いとかムダを感じさせません。



でも、人形みたいにただ動きをなぞってる感じはなかったですよー。もっと冷酷な雰囲気があってもいいくらい。素晴らしいアマデ役だったと思います。



中川ヴォルフが天真爛漫にいかにも思春期の若者っぽく青くとがって、でも傷つきやすくて、でも、音楽を追求するこころも高くて、と飛び回っているのとは、対照的。



中川ヴォルフのぴょんぴょん



あは!って言いながらぴょんぴょん飛んでるイメージ。そして、意外とちゃんと「男の子」なのがいいんですよねー。



アッキーは、iTuneだとR&Bになることからもー。節を転がすのが好き。あれ、関係ないのかな? 「始まり、だーー、ああ~っ」の、最後のフレーズが気持ちよく回ってました♪ 歌が盛り上がってくると、アッキーの顔が真っ赤になるのも見えて、こちらも息をつめちゃってましたね。



2幕、ぴょんぴょんしすぎたのかそういうつもりだったのか? ドレッドにつなげてる自分の髪がひょこっと飛び出しててまして、髪型がいまいちになってしまったんでした。ご愛嬌。



残酷な人生!パパ!



自分の夢を息子に託して、思い通りの人生を送らせようとする父。しかも、才能が自分の思い描く以上にあるらしいと気付いて、自分の手から離れる恐れ、才能への嫉妬心が渦巻いてる父。



それでも、ヴォルフはずっとパパに褒めて、まるごと愛してもらいたかったんですね。ナンネールがパパの死を告げてから、「大人になった男は自分の足で歩かなくてはいけない」と呟いて出て行くまでの場面、とても良かった。体がふるふるっと震えたような気さえします。



呟いたときのアッキーの声、姿といったら。子ども時代がすっかり抜けて無邪気さも遠くて、近くにいるコンスからも遠く遠く、ただ1人きり、孤独な男がいる感じなのです。



もともと、ここの場面もとっても大好きなんですけれどもー。ただ感情を爆発させても、うまくいかないとこですよね。しかも、メロディがいい曲なので、キレイに歌うことも出来る。出来るけど、それはつまんない。



コンスと仲直りのベッドで休んでるとこにウェーバー家の襲撃、金を無心されて、「嘘をつくのは嫌だ、利用されるのも!」と突っぱねます。おおっ男らしい。
で、パパの死です。いやー、うまい展開だ。
さらに、「大人の男」になったヴォルフは父である皇帝のためでなく、市民のためのオペラ『魔笛』を作曲しようと決心します。いやああーっ、ほんと見事な台本でうなりっぱなしですよっ



本当の自立、悲しい決別の場面ですね。アッキーは、子どもの目線からパパに向かって「分かり合える時がくることを・・・」と、絞り出すように呼びかけてましたっけ。歌ってるよりも、魂の叫びだったなぁ~ 



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