2005/10/15

『眠らない音』

10/14 18:00 眠らない音@青山劇場 S席



アンデルセンの「絵のない絵本」を出発点にチャイコフスキーの音楽、特に交響曲第5番を軸に、クラシックに日本語をのせて歌うミュージカル・・・ この5番はとっても美しい曲で、どんな風になるのか楽しみでした。※HPで試聴可。



言葉に敏感になりすぎて、愛を忘れた詩人姿月あさと。詩人にいろんな物語を見せ、愛を思い出させる岡幸二郎。詩人の内面をうつすダンスは森山開次、詩人のつむぐ言葉を歌にするのは龍之介・・・ などなど。子役二人をいれても10名のみ。あとは弦楽のアンサンブルとピアノ、管楽器くらい?かな。



発想や役者たちのレベルの高さには拍手ですが、演出の面ではまだこなれていない部分が多かったです。道具や人の舞台からのはけ方がイマイチ。場面転換で興ざめしちゃうのが残念でした。たぶん歌詞も改善の余地ありです。クラシックにのせるウルトラCなので、日本語のリズムと合いにくいんですね。



さてさんの人間じゃない役ってどうなるんでしょうと思ったら、月というより光の妖精か異世界の住民かという感じ。真っ白のきらきら☆ひらひら衣装はキレイでした。袖から広がるドレープはジュディ・オング越えか。前半で月が母子の愛について詩人に語りかける歌があって、舞台上段に立って照明がきらきら回る演出になり、あら岡幸二郎ショウ! 裏声も低音も朗々と響く美声、酔いしれました。もっと歌って欲しかったっ



後半、月じゃないお坊さんの役でも登場。すすっと登場した見目麗しいお坊様、貴方は!岡さん~ 驚異的な小顔に長身、やはり異世界の人かも・・・ 姿月あさとと男女役で出る見せ場なのですけど、僧侶な岡さんのあまりの美しさに可笑しくてヘンな気分。こんな美しい僧侶がいたら大変だ~





姿月さん安定した歌い方でした。特に宝塚で鍛えた低音がわざとらしくなくてよかった。ラストの脱げ脱げ衣装、いいんですが、最後に着てた衣装はあれでいいのかしら。普通な感じだけど~ 月と詩人のお話しから角度がズレてただの姿月ショウ!になりかけた気がします。おおう、月さんともっと響き合ってくだされ。





そして森山開次、テレビでは何度か見てましたが、ライブでは初。素晴らしいダンサーでした。このためのS席でもいいぞという位です。振り付けがついている(よね?)のに、即興で踊っているかのようにも見えました。不思議な表現も多くて、身体表現の始まりを見ているよう。森山さんじゃない人がこの役をしたら、また全然違うものになるでしょう。



ギターの龍之介さんは、誰にも染まらず淡々としたギター弾きでクールでした。舞台栄えしてた。



他のメンバーもダンス・歌ともにレベル高。 附田政信さんのバック転、高くて驚いた・・・JAC出身! みなさん小道具やら衣装替えが多くて大変そうです。



これからバージョンアップしていって完成度を上げて欲しいなぁと思います。期待。各出演者の技量が素晴らしいけど、それをうまくぐいっとひとつの舞台に繋げる部分が不足なのかな。東京のあとは名古屋-福岡-大阪とまわるので、その間にもどんどん良くなりそう~



そうそう、美しい岡幸二郎に興味のある方は彼のブログ、エグゼリーノの青い溜息をどうぞ。眩くきらきらきらめく日々がつづられてマス。



2 件のコメント:

  1. こんにちわ。
    森山開次さん、素晴らしいですね!
    ��12月のスフィアメックスの『スケリグ』、チケットとりました。)
    完成度・・。
    むしろ脇の演者のクオリティが高過ぎるせいで、中心でひっぱるべき姿月さんが、やや負けてしまっているのが・・・。orz
    ��ゴメンナサイ)
    あと、台詞が少し凡庸かと。(スイマセン)

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  2. セルゲイ2005/10/17 13:34

    美しすぎる岡さんのために、いろいろ足らない部分は目をつぶる決心をして劇場を出たセルゲイでした。が。
    そーなんですよねぇ セリフが陳腐っす。
    言葉にしちゃうとつまらない・・・ セリフにいれずに表現するのが舞台ではなかろーか。
    その「愛」は歌とダンスと舞台装置と衣装で伝えてほしかったとです。
    ま、天井(あ、天上)で歌うジュディ・オングもびっくり岡さんを眩しく拝聴&拝見したので結果的には満足で。 

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