2005/10/14

「美しき日本 Beautiful Japan」

美しき日本 大正昭和の旅展@江戸東京博物館

大正から昭和期。交通網が発達し、観光地が整備され。観光ブームがおこりました。「美しい」日本をセールスポイントとした海外向けポスターや映画による宣伝が行われはじめ、観光客は海を渡ってやってくるようになりました。 展示チラシより。

1926年のT型フォードの実物展示、狭いところに展示してあったけど大きい! 車体に比べてタイヤが細くて心配だとか、エンジンをかけるときにボンネット下にあるハンドルが素敵でした。機械っぽくてわくわくします。



次に楽しんだのは、風景を盛り込んだ路線図。小田急が開通したときのポスターがあって、新宿を過ぎるともう畑の絵になり、小田急が土地を買って住宅を作る予定地もあります。箱根の強羅などには温泉のけむりが出てるし、何と鳥瞰図風なので北海道まで富士山の後方に描かれてました。おおう。



当時のガイドブック、絵葉書、旅行道具など楽しいものばかり。戦争してなかったらこのモダンな雰囲気のままでいられたかなぁ?



映像資料もあって、日光金谷ホテルの金谷眞一が撮影したフィルムは見ごたえありました。1929(S4)日本ホテル協会主催で、北米に観光の視察に行ったときのものだそうです。



アメリカ行きの船内ではサロンに畳を敷いてちゃぶ台おいて、すきやきパーティまでしてました。楽しそうだ~



到着すると、カナダで犬ぞりに乗り、グランドキャニオン、ハワイ、どこかの大学、宿泊したホテルなどなど。びしっと背広とコートとソフト帽のおじさまたちが楽しそうに犬ぞりに乗って、挙句には雪合戦してました。グランドキャニオンでは本当に楽しそう! 映るだびに帽子をくるくる頭上でまわすのがお茶目。そういう挨拶が流行ってたんですね。



3回も来日していたヘレン・ケラーのエピソードをひとつ。忠犬ハチコーの話にえらく感動して、秋田犬と一緒に帰国したんですって。渡米した秋田犬一号だったそう。その犬、何て名前をもらったんでしょうね。



国内向けの観光では、1927(S2)日本新八景を募集したら、ものすごい数の投票があって、地元をランクインさせようと各地で盛り上がっていたそう。で、集まりすぎたので八景どころではなくなって、百景も選定したのでした。



鉄道網がかなり整備されてきていたので、庶民にも旅行の楽しみが広がってきたということ。湖沼のトコで北海道の大沼が入っておりました。狩勝峠や大雪山も。そんな名勝をまわる双六も作られ、観光ブーム到来!です。



後半は川瀬巴水コーナー。雪の画家と言われた巴水、浮世絵画家です。繊細な線、すっきりした絵。もう焼けてしまった谷中の五重塔も作品が残ってました。日本各地の名勝だけでなく、東京の普通の景色も残しています。日本をアピールするポスターも作っていて、素晴らしかったですよ! ポスターとか売っていたら欲しかった~



3時間くらいかけて見てたら閉館時間になってました。





このあと神楽坂でぶらぶら散歩しようと思ってたのですが、もう真っ暗。「まある」という小さなお店で一緒に行った同僚と久々に日本酒三昧して帰宅





3 件のコメント:

  1. 私は1時間くらいでざっとしか見なかったのだけれど、俯瞰図の路線マップとか観光マップ、面白かった!遠くアラスカまで見える!こんな描き方もあるんだ~って思いました。大正時代の北海道の路線図では、既に北広島駅があったよ。江戸博、楽しいですね~。

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  2. セルゲイ2005/10/15 0:39

    北海道は今より昔のほうが鉄道路線多いよね。
    名産のイラストのところに
    ニシンとかクマとかアザラシが描いてあってのも
    可愛かったです。
    金谷兄弟のそっくりぶりにも笑いました。
    非常に楽しそうだし!

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  3. アラスカじゃなくて樺太だった(笑)
    送信してから、なんか変だな、としばらく考えて、ようやく気づきました。
    失礼しました・・・。

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