2009/07/10

TDV7/5初日-1 硬いと思ったらほぐれた

クロロック伯爵:山口祐一郎 アブロンシウス教授:石川禅
ヘルベルト:吉野圭吾 クコール:駒田一
シャガール:安崎求 レベッカ:阿知波悟美 マグダ:シルビア・グラブ

アルフレート:泉見洋平 サラ:知念里奈サラ 
伯爵の化身/ヴァンパイアダンサー:森山開次

1幕のほぼ終わり、伯爵の城に着くまでは・・・皆、硬かったです。
祐一郎も、緊張ではないんでしょうが、ひとつひとつしっかり、着実にという雰囲気。遊び心を入れる余裕はまだないようだし、原則基本のお芝居と歌が進行していきました。

ところがところが。「この城は13世紀のものだ!(教授)」「お目が高い(伯爵)」に続いて、

お名前をお聞せ・・・いただいても(伯爵)

んんん? めずらしく祐一郎の口がまわらなかったよーっ!
「お聞かせ」というところが「おきたせ」のようになってしまったの。え、今の気づかないフリしたほうがいいの?と客席にもぞっとした動きあり。
2階席の私の周囲は、割りに素直に「うふふふっ」と笑いが起こってました。後で1階で観た友人Pちゃんに確認したら、やはり声に出さぬ「ふふふー」という笑いが起こってたそうです。

計るほどでもない、けれども確実に妙な「間」が劇場内に広がったんでした。で、オペラで狙い撃ちして見ていた祐一郎はといえば、ずんずんお顔が真っ赤になっていって面白かったぁ あれは「素」でした。笑いをこらえながら禅さんに話しかけてまっす。

受ける禅さんアブロンシウス教授、「アブアブアブ・・・アブロンシウスと申します」と可愛くお返事。
この時は、祐一郎に合わせてワザとアブアブ言ったのかなぁと思ったんですが、その後の観劇時にも、伯爵の迫力に押されてうまく名乗れないっていうパターンでお返事してました。でも、ぴったりなお返事で、それがまた良かったんですよね。

楽しんではいるものの、やはり観客も硬かったらしい。この後は、すっかりリラックスリラックス♪ 怪我の功名ってやつですかー。

新加入の皆様、素晴らしい。何はともあれ、石川禅さん

あの扮装は市村さんと見分けつかなくなるんだなぁ~(いっちゃんよりはちょっと背が伸びました) ほっぺはピンクで、御髪はシルバー。とっても上品な教授です。
禅さんの年齢もあって、老けている風貌ながら、動きはきびきび若々しい人。たまに「ルイ?」と思ってしまうのは愛嬌ですねー。

2幕で、屋上にてコウモリ伯爵にアルフレートが誘惑されたときの教授! カッコいいです! 
市村さんは、自分と伯爵の対決っぽい印象だったんですけど、禅さんはかわいい助手をかばう行動が顕著です。いい人だ!素敵!

今はまだプレッシャーと闘っておられるようなんですが、回数を重ねた先には石川禅さんにしか出せない教授らしさに変化していくでしょう。ものすごーーく期待です。

■森山開次さん。

キャーーー!! 何このひとー! 
しかし帰り道、ゆっくり思い出したら拝見するの2回目でした。前回は『眠らない音』という「どうしてくれよう・・・(観劇メモは05/10/15)」なミュージカルで。やはり主人公の内面を表現するダンサーとして出演

ものすっごく、すっごいんです。
・・・えー、ダンサーの方をどうお褒めすればいいのかわかってないんですけど、重力とか空気とかを無視してるようなタメ、回転。そしてカラダのねじれ具合。腕の伸び方ひとつ取っても、意味を見つけてしまいたくなる美しい伸びなの。

だからエロ伯爵と言っても、おっさんのエロじゃないんだよーっていうのは、ひとえにVダンサーの森山開次さんの優雅であって、かつ野生味あふれる男らしい踊りのたまものですねー。

すごいなぁ ダンスって。人間っていろいろ出来ちゃうんだなー。と子どものように感動。
サラの化身と踊っていくうちに、サラの女に火をつけていくのがたまらん・・・私も燃えたーっと叫びたいっす。

「悪夢」のパートでは、アルフレートを圧倒する男らしさ、オトナの男の色気を撒き散らして、さらにヤラレちゃいました。こんな圧倒的な存在に見出されたら、アナタだけに~♪ですよ。

とうぜんつづくー。

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