2010/06/22

『レベッカ』5/23-18 おおー祐一郎さんが・・・行っちゃった

いよいよだな、と身構えて待ちます。白シャツでよれよれになったマキシムがボートハウスから出てくるのを。



カチャ。



キャーッ(のど元のボタンは外れて、ベストのボタンも外してぶら下がってるだけ。袖は巻くってますー。美・手首、細いよね~)



モンテカルロでのキマってるマキシムの面影はなく、マンダレイの当主じゃない、ただの弱ってる男、そのままのマキシムがいます。あー、これ瓶に詰めておきたい。



私を許して! 
ハハハ・・・もう・・・・どうでもよくなった(だっけ?)



■あなたが愛している限り♪



愛さなくてもいいのよ、そばにいさせて。この言葉はおおむね重々しくうっとおしい女が言うセリフなのに、何でしょう? この健気さは。



一生懸命さをアピールすると、途端に損得勘定してるような厭らしさが出てしまうものだけれど、ちひろイッヒには見当たりません。



思いがあふれている様子のこの日のイッヒ、ドレスのことを謝ったあと、側にいさせて、と全身でマキシムへの気持ちを表現していました。泣きながら、なのに声がズレたりしないのが、ここに至ってもすばらしいちひろちゃんです。



こんな可愛い子を泣かせて、もう! まだイッヒの愛の深さを知らないマキシム。



■愛してなどいない、レベッカを憎んでいたんだ。



ひいい。ついに告白です。憎んでいた、って激しい言葉にたじろぎますヨ・・・選んだのはあなたじゃないの。



何を言ってるの?という表情のイッヒ、マキシムの告白をものすごく真剣に聞いてます。ひとつも聞き逃すことがないように、刻み込んでるって感じですね。



■この日の祐一郎さんは行っちゃった・・・感。客席を凍りつかせておりましたよ!ぶるぶる。


本当に長い場面。音楽もシンプルにマキシムの告白を表現しているので、マキシム役、祐一郎頼みの場面です。


何度か繰り返す「凍りつくようなあの微笑・・・♪/微笑ながら~」などの、部分の歌い方、クリエのときはセリフ気味のところとのバランスがあと一歩だと思っていたのです。が、今回はステップアップなさってますねー。


マイラブ祐一郎、常に進化(わが子自慢)。


薄汚いジャック・ファヴェール! 圭吾さん・・・薄汚いよばわりで切ないけど、愛人小屋までつくる堕落した人間同士。それは薄汚いです。
そんなに遊んでいたなら、周囲にアバズレとばれるのも時間の問題だったと思うんですが、その辺は出てきませんね。レベッカは外面は良かったまま死んだのでした。


なぜ言わなかった。会ったことあります、というイッヒに答えるとこ。夢中でしゃべってて、はっと我に返った感じです。でもでも、言ったとしてもやっぱりなぜ会った!って怒っただろうにのう。


■どうやら真剣に思い出さなければいけない時が来たようだ。


ヘンだよー。このセリフ。自分に言うには、他人事っぽいと思います。オーストリア語的な言語感覚なのかなぁ しかも事故とはいえ人を死なせた告白なのにさ・・・何をカッコつけてるのかと思います。


それに、マキシムはいまさら思い出す必要がないくらい、ボートハウスで考えてたはずです。語るべきとき、とか、全てを話すときが、とかそのくらいが良いんじゃないかと。


取ってつけたようなセリフ(しかも言いにくくて長い)、変更希望。


ひどく青ざめて・・・へんだったが・・・♪ つられたかのように、ヘンなマキシム。夢見心地のような、うつろで空っぽのような。
この日のレベッカ、きっと凄みのある美しさだったんじゃないかと。なので、マキシムの表情が恍惚系なんじゃないかしら。中身は最低だけど、外見はとにかく非凡な美しさだったらしいので。


レベッカの口真似しながらいう「笑えるでしょ あなたパパよ」が怖かった! まるで赤ちゃんを抱くみたいな手の動きで、追い詰められていく当時のマキシムがありありと目に浮かぶというもの。
気の抜けた半笑いの表情で、とてもひどい顔よー。わたしのマキシムがー!って気分です(ここは素直にイッヒの立場で聞いてます)


全く登場しないレベッカを、いろんな人が語ることで浮きあがらせるというのは、ある点では生々しいですね。自分だけ=イッヒが知らない生身のレベッカについて、他の人たちは知っているという状況も、押し付けられるような気持ちになりやすいでしょうし。


長いので、ここで休憩しますー。



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