2010/06/15

『レベッカ』5/23-15 あれもこれも・・・

普通なら、きっと、いつものイッヒなら、マキシムも家政婦頭さんもへんてこな人だわって気づけるのに、レベッカ妄想に絡め取られてしまい、すっかり追い詰められてきています。そう、ダメ押しが舞踏会での出来事でした。



波の音が不安をあおりながら、2幕が始まりました。ほとんど泳げないので、波の音は「子守唄」には聞こえませんけどね、私。凪いでいてもコワイです。



■カーテン越しのシルエット。



おや?おや? 豪華になった帝劇マンダレイでは、葉巻をふかすマキシムらしきシルエットが見えますね。2階からだと遠くてー、最初はマキシムだかD夫人だか分からないやと思ったのですが、これはマキシムでいいのよね。



この歌は切ない極致。そしてイッヒの心優しいところが良く出てます。何度も「レベッカ」と名前を言いながら、自分はレベッカになれないと語りかけるイッヒ。



クリエの時には、「あれもこれも!」とレベッカ尽くしの屋敷とマキシムへの怒りのようなものをこめて、子どもっぽく叫ぶちひろちゃんでしたが、帝劇イッヒはひと味違いました。



悲しい、悔しい、愛されたい、いろんなあふれる感情をぐっと抑えながら、何よりもマキシムのことを思いやっているという語りに。何てオトナに・・・すばらしい。しかも、卑屈な感じにならないのが良いんですよね。本心から、マキシムを傷つけてしまったと悔いている様子が・・・ホント、今回は一途な愛のひとです。



あーあ、フランクの平凡な男の意見は忘れちゃったようですね。



■「霧のせいですわ」



どの口が言う! ひいい。涼風さんと、シルビアさん、けっこう違うアプローチで見ごたえがあったんですが、とりあえすシルビアD夫人。



昨夜のことは記憶にない顔で、さらっとお天気の話をしてる感じです。ホントにあと一歩で小娘を追い出せるなと。勝ちすぎて勝利の雄たけびも必要なしってくらいの態度ですね。



「霧のせいなんかじゃない、あなたのせいよ」
これも、クリエでは完全にお前が悪い!と責める一方だったイッヒ。今回は、「バカだったわ、あなたを信じるなんて」と自嘲気味のセリフが引き立つ言い方に。怒りつつ、自分も責めるという。



いやー、ちひろちゃんスゴイんですけど! 泣いてるのに、声がぶれません。プロだわー。 



現状ではD夫人が勝ち誇ってる状況のなか、子どもじみてても、マキシムを悲しませたことに対して激しく怒ってるんですよね。脱皮しつつあります! 不屈の精神って実はこういうものかもねと思いましたよ。誰かのためのほうが強くなれるって。



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