前にも書いたとおり、今井ファンテには特に思い入れがなかったのですー。が、
■この日、私は彼女にぐぐっと気持ちを揺さぶられました。
ミュージカルを見始めた頃など、たぶん派手目なものに注意が行きやすいものです。
しかも祐一郎バルジャンばっかり(これは今でもまだ・・・そうですけどね)見てるので、私のキャパに収められなかったとも考えられます。
今井さんの普通な感じ、が、ファンテーヌ役を引き立てているんだなぁと気づくのに何年かかったのか? 5年・・・・。
ファンテ(に、限らず「レミゼ」に登場するすべて)は、普通に懸命に、そして社会の底辺に暮らす人たちなんですよね。どんな人にも人生があって、たいていは愛するものがいて、愛されるものは、さらに幸せであって。
「ファンテーヌの死」で、今井さんが魅せてくれたのは、そんな普通の女性のわが子への無償の愛でしたー。ああ!って、ホント、ああ!って叫びたくなるわ。
損得なしに幻のコゼットに語りかける姿を見て、落ち着いていられる人がいるだろうか、いないでしょう。ムフーッ
しかも、泣かそうとか、感動的にしようとか、そういう虚飾らしきものがなくて、とてもピュアな存在に思えたの。洗いざらしの清潔な布地みたいな。
■そして祐バルまでもが、洗いざらし?
面白いもので、すっかり今井ファンテにやられた私、祐一郎もなんとなくピュアなものに見えてました。
祐一郎が演じる人間じゃない役などでは、特にスーパーヒーロー的な印象が強いうえに、衣装も装飾的。クロロック伯爵様の墓場のシーンなどは、ふっと見せる人間らしい面ですけど、様式美や歌に注目してることが多くなりがちです。
祐一郎、冷静に進行を確認している面と、素直にファンテに反応してる面があるように感じましたね。かなり私のフィルターがかかった見方だったと思うんですが、
「この手冷たくなるわ」「暖めよう」「あの子 お任せします」「安心して」
など、バルジャンとファンテが、そのままにやり取りしてるようで、胸が締め付けられてばかり!
「神が遣わした人」とコゼットを託すファンテを見ながら、神は人の行いに現れるのか・・・これまた喉の奥がきゅっとしてしまうのでした。
うわーん。で、恐怖のジャベールがやって来た。すっごく怖かったです。不気味に立ってましたよ、岡ジャベ。
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