2009/10/17

『レ・ミゼラブル』10/15夜-1 スパークした!

バルジャン:山口祐一郎 ジャベール:岡幸二郎
エポニーヌ:坂本真綾 ファンテーヌ:今井麻緒子 コゼット:菊地美香
マリウス:泉見洋平 アンジョルラス:坂元健児
テナルディエ:三谷六九 テナ妻:森公美子

S席1階、ちょうど真ん中あたりから観てました。



岡さんが若いジャベを颯爽と自信に満ちた様子で表現し、祐バルは苦難のなかにある・・・という冒頭。



岡さん、フン!っと気取った感じじゃなくなってるんだー。おおー。非常にナチュラルにジャベってます。良い! 警棒もあくまでも自然に戻すんだな。おおおー。これは良い。
祐一郎は、13日夜とこのあたりまでは同じような感じです。出だしは慎重なことが多いかと思われます。



それで、司教様に愛を与えられた後ー。
あれれ? この間より、バルジャンの心がどーんとまっすぐに入ってきます。



銀の燭台を渡されても、どうしていいのか分からないって顔、その後、ゆっくりと自分の過ごした人生を振り返って、自分の犯した罪の恐ろしさに打ちのめされる祐バル。



司教様が去ったあとをなぞるような、手がひらひらっていうのは、声にならない叫びが手に出ちゃったのだと・・・私は思うことにしました。うーん、あれ、何なんだろう? たぶんワナワナ・・・って気持ちじゃないかなぁと。



私も一緒に、ガーン!



パンひとつの罪」で牢獄暮らしの理不尽さ。
耐えに耐えたけれど、「囚人番号つけられ・・・♪」のあたり、13日は憎しみを込めてたんですが、この日は圧倒的な絶望感が強く感じられます。最初の罪はもうあがなったはずなのに、自由になれない・・・19年も。
憎む気力ももうすぐなくなりそうな、本当に崖っぷちにいたんですよね。



善悪の境もなくなって、生きていくことだけしか見えなくなって(生きる希望もほとんどなくなりそうだった)。
だけど、司教様に力強く「人」として扱われたことで、自分を振り返り、「神の御心か・・・」人生をやりなおそうと悲壮な決意を持つまで。



ブラボー!ブラボ! この心の変化を、たった2曲で見せてしまう構成力と、それを表現する役者(祐一郎と、港さんだー)に、ブラボー!



めまいが起きそうでした。わーっと気持ちが高ぶって、耳鳴り寸前ですよ。



バルジャンが新しく「自由」と呼んでいるものって、決して平安な道じゃないのです。名前を捨てて、苦労して神に恥じない生き方をしていこうとする決意は並たいていじゃないですよね。



港さん@司教様
港さん好きです。出過ぎない感じが、この司教様によく合っていると思うのです。司教様は実直な方なんだろうなと思わせます。



バルジャンへの行いは、突発的ですよね。バルジャンを救うことで、なんとなく御自分や家族、町のみんなを救っているように思えたんじゃないかしら。
この後の司教様も人生も、きっとバルジャンが歩んだように質素でも心を満たす瞬間が来ていたと思いたい。



お歌の最後、「正しい人になりなさい 闇からあなたを主は救いたもう あなたの魂 私が買った~♪」私も救われたいー。
激しさを秘めながらも、しっかりした声。押し付けがましくなくて、いい声でした。



ちなみに、司教様からレーグル役になっても、ますます私の好みで目が離せません。ものすごく普通になじんでますよねぇ



銀の食器盗んで捕まっちゃったときの。祐一郎の足首がー。
うーん☆ 細い。無防備な感じー。うーん(いひひー)。



「犬じゃないぞ!」
ツライです、ここ。「納屋でもいい」って! 泣けてくるよー。そして、臭そうだよう・・・うぇーん。



静か目に始まった感のこの回、バルジャンが黄色い紙をぶちまけたあたりから、妙な気の充実感が。このシーンで、客席をぐっと引き込んだように思います。



そして、次。も、すごかったんですよねー。



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