『1779年』
あの不思議な音楽が流れ始め、幕が上がると、そこにはオケが。
衣装そのままのボーマルシェが朗々と歌い始め、「まさに天才!・・・影の主役、錬金術師、カリオストロ伯爵!」
来たわ、来たわ!
舞台中央の階段に腰掛け、フードを深々と被っていた祐一郎@カリオストロ伯爵がー! ギャーッス! 近い! 歌い始めた声は、本番の舞台と変わらぬ真剣な表情と完璧な歌声♪
偶然に見える必然・・・ささいな原因ほど大きな結果を生む! これー、懐かしい。泣けてきた。そうだよ、こんな始まりで、不安をあおりつつ、劇的な音楽だったよ。
若き王だ!王妃マリー・アントワネット! 涼風さんと禅さんとを探しちゃいました。でも、シルエットはないのね。
『もう無くすものもない』
アンサンブルの皆さんが薄茶色な市民の格好で、パンも家もない・・・死にかけの様子で舞台左右から入ってきました。いやー、「コンサート」とか言いながら、ものすごくクオリティ高いです。ハーモニーがたまらん。
うきうき気分も吹っ飛ぶ、暗くて悲惨なコーラスの迫力に体がぎゅっとなります。重たい財布を捜せ!
しかし条件反射とは恐ろしい、脳内で「どうだい、すみれだよー!」のマルグリットの声が響き渡ってました。響いたのは脳内だけで、劇場にはアンサンブルさんたちのムムム~♪のハミングが流れてましたー。
そして、市民の格好のアンサンブルさんたちが、『もう無くすものもない』からアレンジで繋がった
『ご覧 王妃を』
表情がぐっと変わって、下々の茶色い衣装なのに、宮廷にいるかのような雰囲気になる。すごーい!
下手からピンクの衣装でご登場の、涼風マリー。かーわーいーっ
エスコートしてるのは薄いラベンダー色の衣装の今フェルセン伯爵。憂いな表情で。男は一歩下がってエスコート・・・
『すべてはあなたに』
おお、アンサンブルさんたちが去り、舞台上には深刻な顔のマリーとフェルセン。この歌に来ちゃうのか。
愛はここに残して~♪ の強い思い、まっすぐに届きます。今さん、低音が響くようになったなぁ・・・ 初めて見た(5年前くらい)ジャベでは、華奢で迫力負けしちゃってたけれど。こんなに素敵になってー。
まじめで責任感があって、信頼できるっていう男の声ですよー。深い愛と、正義の間で揺れてる切なさも満点。
そこに重なる「どうかこのまま・・・このまま側に」のマリーの声がまた、今はただの女としてっていう気持ちが出ますねー。いきなりここを歌い出してるのに、すーっと二人の気持ちに入ってしまします。
ああ、ステキ!
『幻の黄金を求めて』
きゃーーーっ カリオストロ様が!
前の歌のあとだと、かなり恋人たちへの皮肉っぽく聞こえるわ・・・
風が叫ぶ空が揺れる!全て砕け散る・・・そして無から有を生もうと人はみなもがく
それぞれの黄金を求めて
幻の黄金を求めてーーーー!!!!
おおー、決まった!決まったーー!
声にあわせて私も翻弄されまくりです。脳も感動で震えてるんじゃないか。ぶるぶる。
マキシムみたいなのも可愛いけれど。こういう超人レベルの役は本当に似合いすぎで、他が立ち入る隙間もない気がしてきます。
場を支配してしまう存在感、声、この人はどうなっちゃってるんでしょうか。ミュージカル・コンサートという名は軽すぎましたね。どんな時も手抜きなしのパフォーマンスに、ただ感激してました。
お約束といわれればそれまでですが、やっぱり最後のロングトーン、期待してるのです。ご本人も、ココね、って感じでサービスしてくれるので、来たぁ!になりますねー。
背後でタクトを振る西野さん、祐一郎さんに合わせて動いてるのが心強かったな。今回は、伸ばしまくるっていうより、強い調子でガーッと伸ばして、切りよく終わる感じでした。
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さらに、『お望み叶えて』と怒涛の流れです。うん、伯爵のあとはお姉さんたちに緊張を解いてもらうのが良いですね。
つづく。
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