6/26夜 帝国劇場B席
ヴォルテール&バングロス/市村正親 キャンディード/井上芳雄
クネゴンデ/新妻聖子 マキシミリアン/坂元健児
マーティン/村井国夫 老女/阿知波悟美
ヴァンデルデンデュール/安崎求 パケット/須藤香菜
カカンボ/駒田一
■天井が近い席から観劇、照明がよく見えますが、衣装の細部などは全然分かりません。近くで見たら印象違ったかな。あと、1階通路を使った演出時は、寂しい疎外感がー。モニターとかあるといいのにね。
前にテレビで見た宮本亜門版のものと、印象が違って面白いもんでした。亜門版は、みな普通じゃない!ってキャラのままラストまで。そしてラストの山に向かうあたりの演出もけっこう違うものなんですねー。
ジョン・ケアード版のこちら、普通の人間が困難に巻き込まれていくなかでの成長、といった趣。
バングロス先生の教えを無邪気に信じていた亜門版のアッキー・中川晃教キャンディードに比べ、井上くん演じるキャンディードはもっと自分の体験と頭で世界を見ているようでした。
■箱庭、寓話
舞台装置はいたってシンプル。オープニング曲に合わせて床に置かれていた大きなリンク画天井に向かって上昇。少し斜めになって、天のように。床には同じ大きさのリンクがもうひとつあって、それが世界の枠みたい。
キャンディードたちはこの輪のなかで、さまざまな困難に出会っていきます。棺おけサイズから手箱サイズの木箱がいくつか出てきて、それがテーブルや金庫や段に見立てられて使われてました。
と言うわけで、全体的に箱庭のなかの出来事風な演出です。
あと羊! あのメエエエ!の名演技は和みますネェェ~ これもまた、寓話っぽさの一部です。
■みんな大変なの!
見ていると、登場人物のそれぞれが大変な目に遭います。すべて最善のための・・・というバングロス先生こそ、気づけばいいのにって感じ。これだから頭でっかちな学者は、などと思っていると、先生も大変なことに。
自分のしたいようにしてるのが1番幸せだよねー。それを実現してるのが実はバングロス先生だったりして。
■井上キャンディード
歌いまくるミュージカルでもなく、かといってセリフばかりでもなく、セリフのような歌もあれば、オペラ歌手のような歌も。いろんな歌が散りばめられてます。
井上くんは、歌い上げるよりも物語の展開に翻弄されていく役どころなので、「歌声」はちょっと物足りない気分でしたー。ただ、相手役との掛け合いや間の取り方、セリフ、どれもまたまた力をつけているなぁ!
クネゴンデを一生懸命探す姿には、じーんとしちゃいました。どんな状況でも最善を尽くす姿勢、というのがキャンディードのよいところ。しかも皆がよくなるように判断するってスゴイね。
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