2008/12/14

『ラ・カージュ・オ・フォール』 1 市村&鹿賀コンビ

12/11 18:30~@日生劇場



ザザことアルバン:市村正親 ジョルジュ:鹿賀丈史
ジャン・ミッシェル/山崎育三郎 
ジャクリーヌ:香寿たつき
シャンタル:新納慎也 ハンナ:真島茂樹
ダンドン議員:今井清隆 ダンドン夫人:森公美子 アンヌ/島谷ひとみ



市村ザザ、ラスト!ということもあり(評判だけは聞いていたので機会があればラ・カージュは見たかったんです)観てきましたー。
映画『バードケージ』でお話は分かっているものの、アメリカンな映画の雰囲気とはまた違って、情の部分が素敵にきらめく東宝版って感じでした。想像以上に楽しくて~、東宝には舞台DVD化かせめてCD化を!とお願いしたい。



■歌姫、地中海の真珠!



劇場に入ると、La Cage aux follesの電飾が点ってまして、いい雰囲気。
オープニング曲に続いて、キラキラ☆スパンコールできらめくジャケットを着た鹿賀さんが「ようこそ!」とご挨拶。おおー、冒頭からすっかりラ・カージュの観客席にいるかのようにワクワクします。



ますはカジェル(ラ・カージュの女装のオトコの踊り子)たちが、抑え目の曲に乗ってひとりひとり舞台へ。いやーん、カラフルでひらひらの衣装がたまりません。背中を向けながら出てきて、くるっと客席にカラダを向けるので、やっぱりオペラでチェックしなきゃね~とお1人ずつコテコテメイクなどを拝見いたしました。メイクだけでも重そうよー。



完璧女っぽいのか、それども男っぽいのか・・・と思っていたのですが、どちらでもなく、両方の魅力があふれるカジェルたちの大ファンになりました。





■「マスカラ」 
塗るわ、マスカラたっぷりと♪ マスカラさえあれば元気になれる!と言いながらおばちゃんだったアルバンが、夜の蝶、皆の視線を集める歌姫ザザに変身していきます。



舞台中央にザザの座るドレッサーだけがぽっと明るい。花の盛りが過ぎたような・・・アルバンだけど、メイクとドレスとふわふわの羽を持って歌いだすと、すっかり魅了されてしまうオーラが!



普段は、痒くなるので滅多にマスカラやアイシャドウは付けない私なんですが、でもマスカラで気分が上がるっていうのは分かります~ 女なら、そうですよね♪



■鹿賀ジョルジュのエレガンス、
市村さんがひとりスポットライトを浴びるのではなく、ジョルジュとアルバンの二人がお互いを思いやり、光を当て合う絆がとても麗しいのでした。



砂に刻む歌」では、20年も付き合って(夫婦ということですね)いるけれど、僕の心は20年前と変わらず君を思っているんだよ、という鹿賀さんの甘い歌にアルバンのみならず、私もめろめろ。ハミングっぽくDaDaDaDa~♪と歌うだけでも、ぽわわーんでした。
このように甘い曲を嫌味なく、チャーミングに歌える方はそうはいないでしょう。しかも、スーツが恐ろしいばかりにエレガントでキマっているんですねぇ・・・ぽわーん。



息子に結婚したいアンヌちゃんの両親が堅物議員だから、あの彼=アルバンは、どこかへ隠しておいてよ、と言われたときの鹿賀さんの「見てごらん」は、じわじわと心に訴える切ないお歌でした。息子もかわいい、でも、アルバンを傷つけたくないジョルジュの訴えでした。ここでガミガミ怒らずに、君を誰より愛してくれたのは誰?と問いかけるのって、オトナですね。息子自身自信に気づかせようという親心だなぁ



■市村アルバンの健気さ
アルバン/ザザは、舞台に立てば緩急自在の歌で魅了。誰よりもゴージャスな衣装も必見です!



ピンクの羽がひらひらと豪華なドレス。次は総スパンコールの深い青色のマーメイドドレス。20キロもあるのよう~とお話してましたが、ホントかしら?
女装というより、ゴージャスな歌手がいるという感じでしたねー。たぶん、もっと女っぽく演じることも出来るんでしょうけれど、あくまでも女性らしく振舞う人、というところで抑えてるのがいやらしくなくて良いなぁと思いました。



そう思って見てると、まさにその気持ちが歌になったようなのが「ありのままの私」。
I am what I am♪ ゲイのアルバンがこの場面で歌うことで、さらに意味が深く大きく聴こえる名曲。
曲自体は知っていたけれど、ここでこういう美しい衣装を着て、最初は静かに歌い始める曲だったとは知らず。胸に感動の嵐!歌い終わって、これまた静かに舞台から去っていく姿にも、じーんと来ちゃいます・・・
くねくね頼りなさそうにしてるアルバンだけど、実は思慮深くて頑張り屋さんで、素敵すぎるママですよ!



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