2012/06/24

『エリザベート』5/13-1 春野シシィはとてもたおやか

5/13マチネ@帝国劇場



エリザベート/春野寿美礼 トート/山口祐一郎 フランツ/石川禅
ゾフィー/寿ひずる ルドルフ/平方元基 少年ルドルフ/坂口湧久



この日、前日の好演ぶりにテンションがあがっていて、久しぶりに祐一郎さんにオハヨウゴザイマスっていいに早く行きました。



端っこから見送ってみたのですが、人いきれで辛かったぁ



だけど、人垣の奥にいた私たちにも、ちゃんと手を振ってオハヨー!と笑顔を向けてくれる気遣いに、われわれ、骨抜きにされてしまってました。
ヘーメルンの笛吹き以上の吸引力もすさまじく、みなさんお怪我なさいませんようにね。あと、大事な祐一郎さんにも怪我させないように。



とにかく、2時間弱の待機の疲れが吹っ飛びましたねぇ 栄養ドリンクより、効くわ。



さて、この日も祐一郎さんは好調でした。



そして、前日の心残りであったルドルフについては、平方さんが払拭してくれましたよー。いいルドでした。
少年ルドも、セリフの表現のしかたが清史郎くんと違っていて、はっとすることが多かったです。
全体的に、安定感があるキャストですが、春野さんが不安定だったのが・・・うまくいかないものね。



■春野シシィは、とても女性的


演技については、とても愛らしくて守ってあげたい気になるシシィです。気を張り詰めているシシィ役が多いなか、これは良かった点。


全体的に、春野さんはゆったり、たおやかでした。


少女時代:パパみたいになりたい!と可愛らしく屈託なく話す少女時代、守られていることを当たり前に思っていて、大人になったら自由に生きたいなぁと無邪気に信じているよう。


オトナ未満、でも少し女性らしさが垣間見れました。こんなに可愛い子が、王宮に閉じ込められてしまう!と やきもきします。


フランツにプロポーズされたときも、恋に恋してるような初々しさ。顔を近づけたフランツから、はっと離れるところなど、「愛してる」と歌いあうシシィの幼さが見えました。まさに、知らなすぎたわ♪


立ち居振る舞いもとても品があって(細い!・・・心配になります)皇后としての態度は申し分ありません。


■私だけに
この歌を、<わたしわたしわたし!>と我が侭なくらい強烈なものに、思わせずに歌った春野さんは、表現においては魅力的な方だなぁと思いました。


直前の、ゾフィーともうまくやりたいって謙虚な気持ちで応対したけど、ゾフィーからは否定の言葉だけ。
わかってほしい、と駆け寄った夫フランツからも、ママの意見を聞きなさい、と自分の思いを汲んでもらえないときの失望感。


否定された反発で、私が決める!と心を硬くしてしまったのね?と、細い体がよけいに痛々しく、必死に頑張るシシィに、すでに孤独感の小さな芽が芽生えているのを感じ、とても気の毒な女性に思えたのでした。


セリフも、ヒステリックな言い方をしないのも、自分を抑えて(フランツと同じ・・・)いるのね、と胸がつまります。


■歌。うたがー。


開幕間もないので、これが全てとは言えないし・・・、あと、観る前に<春野さんは歌がお上手だ>と何度か聞かされていたため、期待値が高かったのかもですが。


ちょっと残念だわ。です。
歌いだしが遅れるのが気になったのと、遅れて出るうえに音程を歌いながら合わせてるように聞こえます。素人のカラオケでよくある感じなんですがー。


地声と高音域への流れが、うまくいかないことも多かった。


もうひとりのシシィ、瀬奈さんがアグレッシュブで裏表がなさそうなまっすぐシシィであったものの歌声に関しては瀬奈さんのほうが安定していたので、私としては足して割るといい感じかと、勝手に思ってます。ごめん。


それぞれの持ち味なので、足してはいけないのですが、それぞれ惜しいなぁと(私の好みのシシィには、ってことで、ワガママな希望ですが)





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