2009/11/10

『レ・ミゼラブル』10/13昼-1 体育会系なキャスト

バルジャン:今井清隆 ジャベール:石川禅
エポニーヌ:新妻聖子 ファンテーヌ:シルビア・グラブ コゼット:神田沙也加
マリウス:山崎育三郎 アンジョルラス:坂元健児
テナルディエ:三谷六九 テナルディエ妻:森公美子

13日、同日の夜は素敵に良いお席で祐一郎バルジャンだったので、最初は見るつもりではなかったのです。しかし14日を取りそこねていたこともあり、新妻さん観たいなぁと行くことにしました。



当日の朝早くに札幌を出て、ぼんやりキャストを思い浮かべては「体育会系!」と想像。男性は暴れん坊キーヨ、そしてサカケンさん。女性はシルビア&聖子ちゃんは、ガッツ系と見た! あ、若いカップルが気になるわーとおばちゃん思ったり。



どんな元気な舞台かと思ったら、感情豊かで切ない仕上がりになっていたんですよ~☆



こう言っては大変失礼なのだけど、大いに期待しなかったせいでしょうか。あ、祐一郎への熱い視線がなかったおかげかも、物語にとても入って観れたのでした。



とにかく、キーヨバルジャンがとっても良かったの!



■キーヨバルジャン



やさしく、温かい。ホントに普通の、ただただ普通の良い人が、社会的な弱者となって運命に翻弄されていく様が!まさに「ミゼラブル」でした。



暴れん坊なのは変わらず、かな。私が感じ入ったのはお歌。



キーヨの声はくぐもって聞こえるので、裏声攻撃の祐一郎と比べると引きがあまいように思ってました。ですが、この日のキーヨは緩急のある歌で、ぐぐっと私を引き込んでくれたのです。
余裕出来たのかしら?って、大ベテランさんですけどね。お会いしてなかった間に、階段を数段駆け上げってらしたようです。



舞台上でも、対・ジャベール、対・ファンテ・・・それぞれに奥底でその役に向き合っている感じでした。
冒頭の仮釈放だ、の場面で禅ジャベと向き合うところからして、ジャベールへの反発心、釈放される嬉しさ、荷物を足元に投げられた悔しさ、どれもしっかりと私の心に飛び込んで来たんです。



うおーっキーヨも禅さんも意外に抑えた演技でびっくりだし!(このあたりで、この席をとって良かったぁと感激しまくり



全体を通して、
囚人時代は釈放の日を待ちわびて過酷な労働に耐える。
→釈放後すぐは希望に満ちた心
→しかし犯罪者ということで差別を受け続けるうちに、すっかり捻じ曲がっていく
→最低の人間になったところで、司教様に救われる
→胸をどんすか叩きながら、俺は最低!でも生まれ変わりたい!と改心。
→神の道を追い求め、社長&市長に。立派です。
→ファンテ親子を不幸にしたのは俺!と、また後悔。そして責任感の塊。
→コゼットを守るぞ!
→コゼットの恋人??? どんなやつだ!砦で死んでしまうとあの子が可愛そう!パパ愛で頑張る。
→コゼットはマリウスが代わって守ってくれる。二人の人生の邪魔になってはいけない。俺は脱獄囚だから・・・
→最期にこんな幸福感につつまれるなんて。アデュー!!



と、まぁこんな感じのバルジャンの上がったり下がったりと激しい人生を、キーヨは情感あふれる(でも大げさじゃないの)演技と歌で観客を魅了(すすり泣く姿多し)。



うーん、もしミュージカル初体験な人がいたら、キーヨバルジャンの温かな雰囲気はお勧めしたいです。祐一郎の姿や歌の美しさも当然観てほしいけれど、分かり易い、という点でもなかなか良いかと。体型もお父さんっぽいし。







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