2014/01/04

『オペラ座の怪人』 1/4@札幌

ファントム:高井治 クリスティーヌ:笠松はる
ラウル:中井智彦 カルロッタ:浅井美波 ムッシュ・アンドレ:北澤裕輔 ムッシュ・フィルマン:増田守人
メグ・ジリー:中里美喜 マダム・ジリー:早水小夜子
ピアンジ:永井崇多宏 ムッシュ・レイエ:林和男
ムッシュ・ルフェーベル:川地啓友 ブケー:橋元聖地

高井ファントム、久々。
調べたら、思った以上にひさびさでした。本公演は2006年、55stepsで2008年以来の、高井さんです。
7年以上、高井ファントム見てなかったのか! いつでも観られるというのが却ってダメなのかも。

2006年の高井さんは、声楽出身とのことでとにかく美しい歌声でした。うっとりしながらも、怪人らしい悪意をもっとこめてほしいなぁ等と思ってましたが。

そうか、7年も経つとこんなに進化するんですね・・・

声の美しさは変わりないのに、性格のひねくれてる面もぐいぐい見せてくれるように。地下の部屋での、マスク取られてキレてからのこじらせっぷりも素晴らしい。ただの異常者でもないし、天才さを出すというよりも、普通の男だったろうに、という部分が見える怪人でした。

観るたびに、新しい視点が自分に増えるのですけど、今日は<怪人くんは、こじらせ君であった>です。哀れとか怖いとかいう前に、<こじらせちゃってるのねー>でした。
悲壮感とか、孤独さとかよりも、今なら<こじらせ君>という言葉があったよね、というところ。

毎度のことだけど、これだけ素晴らしい歌声、そして演技力もつけた方ならば、生オケで聴きたい。テープにあわせて呼吸していくなんて、本当に勿体無いです。

今日のクリス役の笠松さんが、若干テープのテンポからずれるので(不快ではない)、ますますオケがいたら、指揮者がいたら、客席に届くものは何倍にもなったでしょう。

前に見たときよりも、ほっそり見えたのですが、こんなものでしたっけ。足が細いので、怪人ちゃんゴハン食べてるのかしら・・・とちょっと心配だった。

中井ラウル~♪
野獣に引き続き、北海道で公演です。

2006年のがっかりラウル(庶民派だった鈴木涼太さん)に比べて、子爵っぽく見えます。歌も問題ないし、大柄な感じも、クリスと並ぶと安心感があって良いわ。
ラウルの体格がいいと、怪人も大柄なほうが見栄えはいいよね・・・ってそこまでは、望みすぎ。
祐一郎さま復活の直前なので、ラウルも怪人も、うっかりすると祐一郎に変換されて、脳内どっちも祐一郎という・・・見たすぎる

ムッシュー・アンドレの北澤さんも良いお声なので(贅沢!)支配人のオフィスのところの絡みも満足。
マスアカレードもキマってました。

種子島さんじゃなくて、浅井カルロッタ。
種子島さんは、アンサンブルでした。あらー。とっても残念です。種子島カルロッタのファンなの。

可愛らしさとふてぶてしさが、チャーミングにあいまっていて、シリアスな物語のなかでは、ほんわか気分になれるキャラを演じてくれてたんですけど。
また種子島さんに会えますように。

浅井さんは、キイキイしすぎることもなく、かといって可愛いというほどでもなく、つまり特徴がなさすぎる薄いキャラでしたー。歌い方でもイタリア人らしさもあまり強調されないし、もう少し工夫が必要かと。
かわりに、ピアンジがオドオドしまくりでした。ピアンジはわりと可愛い。

なんだかんだいって、好きだよ。
前にいた小学3-4年の女の子と、母親の会話。娘さんは、怖い怪人が勝手にクリスをいじめてるのを、子爵が助ける、と解釈してて、母親が、三角関係なのよ~分かりにくいか、などと会話してた。

娘さんのも母親の解釈もありだしね、意外と演じ方で関係性がぐっと変化するかもしれない。クリスがどのくらい怪人を愛してたかなんて、ちょっとしたさじ加減ですね。全く愛してないようにも、かなり愛してるようにも出来そうです。

楽曲も良いし、やっぱりロイド=ウェバーの傑作。
衣装も素敵だし、最初にクリスが歌って喝采浴びてる奥で、踊り子たちがお稽古してる場面なども大好き。墓場でのあの青いマントとか、素敵すぎだ。

ラストで地下の湖に飛び込むラウルの上着脱ぐ場面とか、分かってるなぁ!ですよ。

久々に観て、好きだと再確認して。そして、ラブ・ネバー・ダイズ(大豆・・・)は、同じロイド=ウェバーのものですが、スピンオフというか、二次創作というか、この『オペラ座の怪人』と『ラブ・ネバー・ダイズ』が続き物とは思わなくて良いよね、と思います。

無理がありすぎる。

もしも怪人とクリスが相思相愛だったらというスピンオフ作品ということでいいな。

・・・怪人が童貞じゃなかったのもショックだけど(日本の怪人さんたちはそういう感じだったんだもの)、何よりラウルがあんな飲んだくれになっちゃうのが、イヤだぁぁ
資産がなくなっても素敵な男性でいてほしいんだもの。

高井怪人が非常に素晴らしいので、みなさま行くべきよ。私もまた行くわ。

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