キラキラキラキラー★
きらめく空を見ていた 遠い夏 あれは確か
1617年 一人の娘を愛した
16・・17年っ そうそう、そうだった! かわいい子だった! 思い出してる風の展開が、今回のニュー伯爵さまモードな祐一郎です。
しかし、数年前のことでさえ年号など思い出せない私、伯爵さまの記憶力はすばらしいわね。
温かい頬に触れた 輝く髪にくちづけた
そのとき悲劇は起きた この手の中
表情も柔らかで、その子のことが好きだったのね・・・と。
何も知らぬ娘は微笑んでた
なのになぜか その命 奪っていた
すごい本能なのですね。目の前に温かい血が流れれいたら、吸い付く、と。呼吸と同じくらいに自然なのだと。
求めすぎるのか 奪っては失う
何ひとつ残らないまま 今日も得られぬ何かを求め続けてる
やや激しくなる曲調、祐一郎の声も強くなる。でも、絶望の淵って感じではない。つらそうで切なくはあるのですが。うーん、面白いなぁ
初演の年、全くもって<絶望しきってる>伯爵でしたのに。何か乗り越えたっぽいです。
絶望の淵からまた戻ってきて、絶望しつつも意外と耐えてられるものだ、というあたりに到達したかのよう。意思や理性を超える魂の求めるもの、を希求する日々よ・・・ 実質的には<血>なのですが、この曲を聴いているとき、伯爵が<血>を求めている餓えた獣、には思えませんよね。
言葉にうまく出来ないような「何か」 とても素晴らしくて輝いているに違いない「何か」を求めてしまう・・・ さもしい欲望などではなく、人生をかける価値があるものを探している。
私の胸には、ぐっと迫ってくるのです。手に入らないけど、手に入れたいものを追い求め続けるだなんて、ロマンティックだわ。
今年は<求めている>に力点が移っているのでしょう。希望ではない、でも求めるものがあるならば、求め続けるのだ!
・・・ちなみに、これは我がチケット代にも当てはまるのう。見た目には、貯金の残高と有給休暇が減るのみ。何ひとつ残りませぬ。
得られぬ何か、とは、数年に一度かそれ以下で遭遇する、何もかもが完璧に進行して恐ろしいくらいのパフォーマンスが決まりまくる公演よ!
うっかりそんなのに当たってしまったら、もう抜け出せません。また追い求めてしまうでしょう。
永遠の幸福など この世にはない
永遠に充たされない苦悩しかない
↑オケの音と祐一郎の声がすっと落ち着きました。ちょっと諦観の雰囲気が漂います。ふっ、と熱く語った自分をクールダウンさせるかのように。
求める気持ちは捨てられないけれど、永遠に欠落感を持ったままなのか・・・と。ああ、切ない!
いつの日か世界が終わる その時
残るのは尽きることのない 欲望の海
虚しく果てしない欲望の闇
ピアノの音と静かな祐一郎の声がたまらなく素敵だった。このフレーズまで、静かなまま。
虚しさを抱えている、と言いながら、声は美しくやさしいのでした。
過去を振り返りながら、越してきた年月を感じているのかしら・・・
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