2013/01/28

映画『レ・ミゼラブル』-2 ラッセル・クロウ問題

2回観たら、ラッセル・クロウの何が問題だったのか・・・分かった。



初回>>
ヒューやアンの熱い演技と歌に比べ、ものすごく見劣りしていたラッセル。こんなに演技へんなひとだったっけ???



歌が・・・可愛そうなくらい、がっかりレベルでした。Starsとか、どうしたのこれー、映像も酷すぎて、どうにかなりそう!



2回目>>



■演技はへんじゃなかったんだ・・・。



歌の衝撃で、演技もへんな気がしてしまっていたが、実は大丈夫だった。



バルジャンに24601、と呼びかける態度から、市長殿への敬愛の態度、そしてその市長がやはりバルジャンだったと知ったときの態度。



市長に対する態度が同じ法律と市民を守る者同士、という表情で、ロザリオもらって嬉しそうだったよね・・・ でもって、その後の虫けらを見るような顔への変化、良かったじゃんじゃないかな。ま、あからさまじゃなく、わずかな変化だったんですが。



そう、難をいえば、ここに登場する人たちは、みな熱き人々なので、分かりやすくラッセル・ジャベール殿も熱くバルジャンを追いかければ、ヒュー・バルジャンたちともバランスが良かったのにね。



表情を激しく出さないのが、法遵守の鬼だから情緒は捨ててる、としてみることも出来るのですが、表面上は冷静なジャベールのどろどろを抱えた内面を見せるのが、あの歌たちなのです



そこは、だから、熱く歌わないと! 抑えきれない感情が、歌になるんだよー!



■歌!


オーノォーー! と悶えてしまうお歌。自信がないのねってハッキリ顔に書いてあるわ。


ソロの歌じゃなく、セリフの部分(でも歌ってるとこね)は大丈夫です。低い良い声だったと思います。演技もしっかり出来ているし、歌のなかに心もうまく反映できています。


でも、ソロでは。吹き替えしてもらえばいいのに! レベルです。


Stars 逃げたバルジャンを必ずつかまえる、と神に誓う。規則正しく、秩序をたもって美しく冷たく永遠に光る星に自分をなぞらえて、そのようにオレはお前を追いかけるぞ、と。


演出については、あとにしますが。


ラッセル・ジャベール 目が泳いでます! 神に誓ってるひとの顔じゃないわ・・・ あとさ、何で教会の屋上にいるのかな? 縁をたどって歩いても、星には近づけないよね。星を讃えるなら、もっと仰ぎ見ないと見えないんじゃ。


Javert's Suicide 神にそむき、自殺しようとする人の葛藤は、むちむちのほっぺに隠され気味。歌いだすと、また所在投げに泳ぐ目が気になります。ああ、もうっ


落ちたところがとても痛そうで、びっくりだったのですが。舞台では、若者を助けるジャベールを捕らえず病院に向かわせてしまった自分、に折り合いが付けられずにセーヌ川に身を投げるという感じですけれどもー。


下水の出口で待ち構えている間に、すでに相当、縄を切ったバルジャンについて考えすぎて混乱しまくってるようでした。うん、それはそれでいいのですが、でもあの歌は、歌いながら混乱を極めていくダイナミックでドラマティックな歌です。


そんなサッパリと歌われると、ラストへ向けての盛り上がりが足りないじゃーい。歌う前から心を決めてるみたいに歌ってほしくないのですよ。


何でこの歌でゴーサインだすのか、わかりません。ヒュー・ジャックマンと釣り合い取れてないのに良いのかしらね~ しかも、薄幸のファンテも熱唱系だったとくれば、さらに上をいくコテコテコッテリ警部殿が登場すべきでした。


バルジャンとジャベールは、神を求めて生きているのに、似てるけど似てない、合わせ鏡の二人なのになぁ


という訳で、ラッセル・クロウ自身の歌唱力も問題だったうえに、監督の腕が悪くてさらにジャベールが輝けなかった・・・話は、次回。


追記。いろいろ書いたけど、ラッシーのこと嫌いじゃないのですよ。わりと好きです。低い声もいいと思ってる。だからこその、がっかり感が忘れられない~


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