2011/06/24

『レ・ミゼラブル』6/4-4 新妻さんに泣かされまくり

客とトラブって、ジャベールに裁判にしてやると言われてる新妻ファンテ。



ラブリィ・レイディ♪ うーむ、うーむ。
夢中でアンタは分からない、抱いてる女は死んでるわ!
同じファンテーヌとは思えない声で、またも驚いてました。ぼんやりしてたら、さっきまで可憐な野の花みたいに歌ってた女性と同じに見えないと思うわ。



殺してやるわ、アンタを! 
この場面での聖子ちゃんのセリフであって歌であって、絶妙で、こういうの舌を巻くっていうのかも・・・。セリフに聴こえてるけど、メロディに沿って歌ってるんですっ どうなってるんでしょう。



言うは易し、だと思います。どちらかに傾くことが多いですよね・・・ ばかにしながら悔しさも隠したような声で、客と遣り合って、ジャベールには半泣き。バルジャンには、怒りと涙。
感情がばーっと広がっているのに、(きっと)声の状態はとても冷静にコントロールしてるんだと思うのです。乱れないし、聞き取りやすいから。素晴らしい、プロだわ。



泣いてるのも、同情を引こうとしたり女子の弱さの発露じゃなくて、何だか<くやしい!>っていう気持ちが先にあるみたいで、それもまた、細い彼女から発散されていると、ものすごい迫力になってました。


強がれるけど、コゼットに対してだけはとてもとても弱いのも、客席の私には涙を誘われる点。うおー、今思い出しても、胸がきゅーっとなるよう。
コゼットの生存、コゼットの幸せを思うと、愛情と同じだけの手をかけてやれない、会えない寂しさが、どーんと溢れてきてしまうのよねー。
↑と、ファンテは感じてるのだわ、と客席で勝手に想像しまくって、滂沱の涙ってやつですよ! もう大変!


■ファンテの死
幻のコゼットを見て、しあわせそうな表情のファンテ。ううっ ベッドからの転げ方がうまい・・・女優魂ですか、聖子ちゃん。濃い演技のはずなのに(熱演型ですよねぇ)暑苦しくないって、どういうことなのか、もうサッパリわからないわ。演技と分かっているのに、命の火が消えかかってる人にしか見えないもの・・・ 死にそうだけど、もう、ブラボーブラボー!


抱いて、眠るまで・・・ ああん、不器用ですからの別所バルジャンには、女性を優しく抱きとめる経験はないのよー。ど、どうしようと迷ってるうちに、新妻ファンテは死んでしまいました。抱きとめられなかったバルジャンの無骨ぶりが可笑しいと思いつつも、哀しみが襲ってきてしまう。ウワーン。


なんだかんだで、すっかり号泣スイッチが入ってたのだった。


別所さんは、うまい派じゃないのだけど、持って行っちゃうのがうまいお人・・・ちょっぴりダメ男っぽい感じがまた、いいのだ。不器用な感じが。



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