2011/06/23

『レ・ミゼラブル』6/4-3 新妻ファンテーヌ 

咳こみすぎて、記憶が飛んでいきそうだ・・・6/4の公演は、新妻ファンテ&笹本エポ、が見たくて取ったとも言えます。



■かわいい~
東宝ミュージカルでよく見るお姫様だったり上流だったり(しかも西洋の服装)する新妻さんは、一度も見たことがなかったので、女工さん姿ですら女子の格好だ!と大喜び。
(あ、キムの衣装はこれはちょっと違う)



顔ちいさいな、かわいいな、などと思っていたら、あっという間に子どものことをバラされて、市長殿にも軽くあしらわれ、「夢やぶれて♪



女工さんファンテは、ちょこっと気が強そうなオトナな面と、少女のあどけなさが同居しているみたい。ファンテーヌって、素直にあまりに素直に現実をそのまま受け止めているところがあります。誰かのせいにせずに働かなくちゃと思っているところが、強い。強くて、哀しいような。



■「夢やぶれて♪」
絶唱型、ささやき型、その中間・・・といろんなファンテーヌを聞いてきたけれど、歌い方について思いを巡らすことをしないで、歌声が広がるそのままに聴く事ができたのは、素晴らしかった!



聖子ちゃんの歌声って、張ってるぞーって思わせないところも好きなとこ。どこまでも伸びやかな声で、うっとりー。





歌いだしは、少し優しい感じでした。過去を振り返っているけれど、スレたり恨んだりの感情はなくて、その日の輝きを懐かしく、切なく思い出しているよう。
オオカミの牙が・・・夢くいちぎり・・・・♪ ここも、まだ押さえながら、苦しい時期を思い出す。
とってもオトナの女性、としてファンテの心情を表現してましたねー。


待ち続けてるわ、あの人の帰りを 愚かな幻 木枯らしが吹き消し・・・♪
そうかー、と思ったのはこのあたり。これまで聞いてきたなかでは、半分本気で待ってそうなファンテ役の方もいたのですが(と、私には見えてたの)、
聖子ちゃんファンテは、待ってるといいながら、決してそれは無いと知っている女性の孤独さでした。おおーっ
知ってるから、夢への思いがこんなに切ないのね。うーむ、素晴らしい。 


夢見た人生 いま地獄におちて 二度と私には夢はかえらない・・・
歌詞の方向としては、きっと二度とかえらない、彼は帰らない、と知っているという立場が正解なのだろうと思います。それを、表現の面で、さらにニブい私にも伝える表現力ですよ。


泣く寸前、みたいな瀬戸際のような歌声で歌う・・・一体どうやってるのかしら? なのに、きちんとピッチやリズムは崩れないのよねぇ


■娼婦のファンテ
これまた、たいていのファンテ役の方は娼婦役になってからのほうが、やさぐれ感をふりまいて、見所って感じだったのですが。


おや、聖子ちゃんは惨めな境遇になっても、気力が勝ってるかも。やさぐれというより、怒りかな。怒る気力がまだどこかにあるようです。
怒るのも、やっぱり心に少女を持っているからだろうなぁと思わせるのが、カワイイの。だから、客に「ドブネズミと寝ないわ!」と言ったのよね。そのあたりの意地張りな感じが、少女らしさにも繋がる気がしました。
あ、あと聖子ちゃん、色気ない・・・です。そのせいもあるか?



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