2010/11/27

『エリザベート』10月-13 その姿、完璧

そうそう、闇が広がる。です。



浦井くんとの熱いコンビネーションを息するのも忘れるいきおいで見てましたねぇ(ああ、本当に遠い思い出で切ないわ・・・10月かぁ)



前回の観劇メモのところで、閣下は損得や愛憎などの人間レベルの感情を超えてるのだと思うと書いたばかりですが、闇が広がる♪ の前半あたりは、ちょっと違ったかもなぁと思い出しました。



・・・皇帝ルドルフは立ち上がる、 と焚きつけるのは確かに歴史の転換に手を出している閣下です。
ここの祐一郎閣下の表情、素敵ですよねー。気合で、私まで武者震いしちゃ



しかし父・皇帝との確執で孤独に陥ったルドルフに語りかけ、ルドルフから「友達を忘れはしない・・・」と求められるあたりは、閣下はルドルフの感情に寄り添っているみたいに感じました。その寂しさ、もしかして閣下も肌で感じられるのかしら。



ルドルフと楽しく踊っちゃってる閣下。素敵でした。ぶつかりつつ、引き付けつつ、翻弄されていく浦井くんが素晴らしいので、祐一郎も思いっきり動けてそう。



最後のダンスは俺のもの~♪ってあんなに宣言しまくってたわりに、踊ってたのはルドルフね。
演出的に、若き頃のシシィの手を取って軽く踊るというのはないんでしょうか。くるっと一回転くらいしてからチューしてもいいんじゃないかなぁ?



■マイヤーリンク


閣下がご登場なさるときは、妖しい紫色の照明がとても幻惑を誘います。マイヤーリンクの出だし、あのトートダンサーの皆様の誘いは、妖しくて退廃的で、甘くて暴力的な死を感じさせる。色っぽいですねー。


さささーっと衣擦れの音が聞こえるのも、何だかセクシー。


ダンサーの皆様に比べて、なかなか一直線な閣下。対比も面白い。祐一郎トートの場合、シシィへは父性っぽいアプローチが増えたかも。それで、ルドルフやルキーニとは男同士の親密さを感じますね。同士というか。


出口なーし。で、追い詰められた浦井ルドルフの拳銃の撃ち方って、素早くていつもズキンとします。
自分の意思か、閣下からあやつられているのか、もう、すっかり無に近づいたような・・・それとも諦めきったのか、一瞬、感情が見えなくなった表情になるとこも、私からの同情も拒否しちゃうような冷えた心がありそう。


引き金を引いたルドルフに、ほんの僅か痛みを感じてるような顔になって、トート閣下は闇のなかへ消えていくのでした。


その姿、美しすぎでした。マントだブーツだと重厚な衣装なのに、全体を見ると神々しいのですよね。人間じゃないって素直に信じられるもの。
どうなっちゃってるのと毎回思いますが、祐一郎トートは確実に、この世の者じゃないですーっ


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