2010/11/25

『エリザベート』10月-12 浦井くんと祐一郎

この日は、このお二人が並ぶのを観たくて取ったのでした。



ますます骨太な雰囲気が出て、しかし繊細さや一途な責任感など、愛され皇太子になっていた浦井くん。細すぎないボディも素敵・・・ふふ。



陛下との対立場面でも、皇帝への気持ちが愛情、尊敬、そして苛立ちが混在した複雑なものだというのが、ルドルフの痛みとして表現されていたと思うの。



凛々しく皇太子として悩む中に、小さい頃から心の底に抑えてきた母親を求める、寂しさがにじみ出ていて、その隙間にスーっと入っちゃう黄泉の帝王の囁き
しかも、当のトート閣下に悪意はなさそうだというのが、たまらない。



シシィを愛してるのね!と素直にじーんと感じいることが多い今回の公演ではありますが、それじゃどうしてルドルフを死なせちゃうのかなと思わなくもない。
その答えとしては、やはりトーと閣下は人じゃないからね、と考えるのが納得できます。



善悪や損得で動いてなさそうなんだよなー、閣下は。なんだろう? 興味か。



自分になびかないシシィの強さも知っているし、弱さも知っているはずだけど、ひとが愛と呼ぶものを 我もしてみむとするなり・・・ くらいの遊びかもしれない。という余白を残して観るのが混乱しない視点かもですね。



まぁ・・・ 閣下が活躍すればするほど、整合性が微妙になってしまうのは最初から分かっている点でしょうから、深く考える必要もないのかもしれません。



■激しく動く。



いやー、祐一郎は頑張りまくってくれました。大満足です。見たことないくらい、全身で動いてくれてました。


ハンガリー国王!って言ってからの一連の場面。下手でトートダンサーのみなさんと上半身をぐるんぐるん回して、ルドルフを突き動かしている、あの動き(敢えて・・・ダンスとは言わないでおこうかと。ダンスとは何か違うような)、客席の私にも波動が。静かに座っていることが難しいほどの波動がぐわーっと来ました。


歴史を動かしてらっしゃる!


で、また私の心に湧き上がるヨコシマな思い。あのね、トート閣下ったら、ルドルフに対していちばん頑張ってるよね。彼を黄泉の国に迎えるため、お小さい頃から仕込んでおいて、激しく踊って、チューして。
拳銃渡すときなんて、嬉しさと哀しさで複雑な表情になってたわ。愛・・・?


シシィよりルドルフが欲しかったのか・・・そうかそうか。


↑ちがうーっ 違うけど、この頑張りはなんとする。お、もしかして母親と息子、どちらも、愛。
閣下のご趣味は男女に限らずということか。そうかそうか。え?


ちなみに、皇帝陛下を悪夢で翻弄するとこを観ると、陛下に対してはフン!ってどうでも良さそうな態度です。とりあえず、シシィの付属品で、ライバルともあまり思ってないでしょう。


陛下、おかわいそう。



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