2011/01/23

『抜け穴の会議室~Room2~』

Team申 第4回公演 佐々木蔵之介×大杉蓮 



@パルコ劇場 2010/12/23昼



Room1にあたる公演は未見、事前情報もほとんど見ないで観劇。けっこう時間が経っているけど、書いておきます。



私の目的は、佐々木蔵之介を堪能する、にあったので、非常に良席からの観劇に感激・・・! チケットを取ってくれた友人のGちゃんと見たのですが、二人とも目がハートであったことでしょう。



怒った顔の後の、笑顔。もう、ヤメテー! 破顔一笑という大きな笑顔にめろめろです。



白い衣装も爽やかに着こなし、東北弁も可愛いのでした。
顔も小さいし、首も長くて細いのだけど、しかし体格はひょろっとしてそうで、しっかりとした感じだったのが意外。・・・脱いだわけではありませんが。



対する大杉蓮さんは、反対にテレビで見るよりもがっちりしている印象です。あと、けっこう汗をかいてらした。



この世とあの世の間の部屋。二人は何かしらの関係があった。



自分が何者であったのかもぼんやりとした冒頭から、徐々に明かされていく二人の関係。何度も生まれ変わり、輪廻のなかで、時には女にもなり、別の人生を歩みながら、何度も交錯していたのでした。



雨宿りでであった二人、親子、夫婦、などなどなど。その時々に、何か思い残したものがあるようです。
で、過去生が書いてある本に一緒に触れると、その記憶がもどるらしい(舞台上では、暗転して、二人が過去を演じます)。


夫婦だったことがありましたよ!と東野(大杉蓮)さんが嬉しそうに報告してくれたので、それは楽しみ!と期待したのに、葛西(佐々木蔵之介)のほうが拒否、演じてはくれませんでした。がっかりよー。
(前回の「抜け穴~」では軽くあったようですね。今度DVD見せてもらおう)


特に重いのが、親子で。父・大杉蓮、息子・佐々木蔵之介。


息子を思うつもりが、自分の考えを押し付けている父と、反抗したいけれど、家出する勇気のない息子。そして、不幸な事故が起こる。


親子でケンカするのはいいけど、女の私としては残された奥さんであり母が気の毒でー。後半、また別の人生を送る大杉蓮と交錯するので、彼女は長生きしてくれたと分かるんですけど、それって男子の夢というか。


君たち、彼女にものすごく悪いことしたと反省したまえ!と思いました・・・ 反省してたと思うんだが、それまでの父子の確執が激しくて、いまいちだったわ。


脚本も男性なので、これは男の子のほうが実感が強くわく感覚なんだろうなぁと。


重苦しいテーマを、重々しくしない。


その重さが、すでに過去のものであることも大きいのか。そんなこともあった、と言い合いしながらも受け入れていく二人。輪廻の流れから一時離脱しているかのような部屋で、立ち止まり、振り返る。


自分のことだけれど、過去生であるからこそ、少し客観視も出来るのでしょう。


また、新しい生を得た二人。


ラストでは、また新しい別の人間となって雑踏のなかすれ違うシーンがありました。さわやかです。配達中?の蔵之介の格好がこれまたカッコよかったので、清清しく見終わりました


ちなみに、私は輪廻はあまり信じないほうです。というか、輪廻・・・イヤだ。私のまま、これで終わりたいわと思うんですが、イヤじゃないですか?


さわかかなラストもあって、どろどろした負の感情さえもアリ、とキレイにまとめた感があって、それは私はあまり好みません。


どろどろは、どろどろでいい・・・ 父殺しの葛西は、次の生では医師になって、東野(父だった人の生まれ変わり)の娘を助けてるのですよ。ああ、キレイな・・・


父殺しの感情は、そこまで簡単に乗り越えられるものだろうかと疑問がありました。


全体的には、軽いセリフの応酬が、重苦しいテーマをうまく進めていたバランスは面白いなと思います。


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