2005/03/19

エミール・ガレ展

フランスの至宝 エミール・ガレ展@江戸東京博物館

没後100年とのこと。先日のミュシャにつづきアール・ヌーボーを。
明るい色調の初期から、パリ万博出品時期のダークなもの、後期の花器というよりそれだけで「花」というような円熟のもの、と年代順に展示していました。日本の浮世絵や漆器・陶磁器のデザインなどに影響されてつくったものは、今なら著作権侵害と言われそうなくらい、そのまま写し取ったものが多く選ばれています。ちなみに、ガレ本人は作品が模倣されたということで裁判を起こしたそうです、浮世絵デザインを使っちゃうのは・・・いいのか。

初期には陶器のデザインもしていたのは発見でした。後半は家具のデザインも。植物学の知識が深く、デッサンもしっかりです。日本のものを模したものは特に感じますが、空白恐怖症かというくらい何かで埋め尽くすんですね。鯉の姿をかたどった花器の腹に、泳ぐ別の鯉を描いたりして。引き算より、足し算でした。晩年のものになると、すっきりし始めていたので、50代で亡くなったことが惜しい。引き算の時期になったかもしれないのに。ビクトール・ユゴーの文章が花器に彫られているものも多くあり、最近このあたりで興味つながりがあるなぁと不思議に思います。

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