2015/05/21

『デスノート』3 日本人による日本のお話におけるジェスチャー問題

音楽のこと書きたいなーっと、じいいっと思い出そうとしてるんですが、ああ、死神2人のデュエットが雰囲気しか思い出せません。<すごく良かった>という感想は残ってるのに、どんなんだっけな・・・ だ、ダメだ。しかしすごくカッコ良かったです! 


もう聞けなくなってるみたいですが、B’wayの俳優さんが歌ってたデモ版を聞いたときとは、印象が違いました。日本語になった分、情感がプラスされて若干ノリが悪くなったという感じ。言葉とメロディの相性が、日本語版台本では落ちてるなぁと感じました。
いま比較できなくなってて残念だけど。

情報量が多い物語なので、仕方ない部分もあるとは分かりつつ、メロディの高低と日本語の高低も違って聞きづらいと感じることも多かったので、改訂版になることを期待します。歌の中で説明するの大変だよね。

それから、日本人が登場すると、演出的に動きが無くなるのかー!というのも、そういえばそうだよねと思った点。だよねー、だけどさ、音楽がイケイケな訳ですから、もうちょい動いてほしいと思った。

日本人による日本人の話なので、日本人らしい身振り、にしようと気をつけたことは理解できますが、結果的に、動きがないってことは、その分<セリフ=言葉の比重が重い>ことになってしまいました。歌詞が聞き取りにくかったのが、まさに痛恨!になってしまう。身振りで補えない辛さよ・・・

もう、これミュージカルというのは激しい感情が歌になって出てくるものだから、と思えば、普段しない身振りも思わず出てくるということで、もう少し分かりやすい動きもOKにしてもいいんじゃないかな。

さて、浦井くんの歌は新世界の王~を口ずさめるほど何度も聞けて、楽しかった。テンション的には冒頭から入り込んだ雰囲気で、一本調子だったかも。大阪では緩急がついてたと観た方が仰っていました。それを見たかった・・・
感情をもっと出していいのになぁと思ってみてました。外見的に大人しいままだったのが、物足りなくもあり。

最初にも書いたとおり、Lの小池くんは全体的にはおお、いいね、という声質だけど、抑え気味に歌おうとすると声の張りが失われて、単に小さな不安定な声になったことが、本当に残念。なぜなら、その歌詞が全然聞き取れなかったからです。他の人は聞けてたかもしれません(聴覚検査によると、私の耳は低い音&高い音が聞き取り難いとのこと)

夜神パパの不動さは、もう何も言うことありません。職場でも家でも厳しく優しく気高いが、家族への信頼(とか、自慢の息子をもつ親としての気持ちとか)が邪魔して、一瞬目が曇っちゃうあたりがいい。スーツで立ってるだけで、只者じゃない感をぐいぐい出してて、とても良かったです。あとそれなりにお元気そうだったのも良かった(安心した)

原作知らないのに、レムの存在の違和感はやはり残った。しかしめぐ様を出すためなら、このくらいOK。キャストが変わったときに、歌が普通に良い程度では存在意義が薄れる役となってしまいましたね。
ビジュアルも人間に思いを寄せるところも、トート閣下にしか見えないし、狙ってるでしょといいたい。井上、城田に続いて濱田トートもありでしょう(見たい)
歌声については、ただ打ち震えたとしか。

アンサンブルの歌が、バリエーション少なかったのは残念です。キラを無責任に賛美したり非難したりという若者たち、もっと無責任でがやがやしてる雰囲気ほしかった。

出来はさらに練られればいいと思う、という仕上がり(歌詞とか。特に歌詞とか)で、役者の頑張りが光ってました。見ごたえかどうかは好みが分かれる(私には物足りなかった)でしょうけれど、聴きごたえはありました。デスノートへの意気込みも伝わってきて、気負いも良かった。世界初演はこのメンバーよ!

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