2012/12/09

『地球の王様』12/5 @札幌市民ホール

【出演】西村雅彦、大塚千弘、岡田義徳、浅利陽介、片桐 仁、高橋ひとみ、永井 大



【作】金子茂樹 【演出】若松節朗、Doris & Orega Collection Vol.6



いやーん、すっごく楽しかった。コントはあっても、コメディ作品ってそういえば初めて見たかもです。



宇宙飛行士(永井大)が地球に帰ってきたら、謎のウィルス感染により、地球に残った人類は食品会社の冴えない普通の社員ら6名のみ。
彼らが共同生活を送る富士山麓の山小屋で繰り広げられる、ワン・シチュエーション・コメディ



人望のない部長(西村)、いろいろ背負っているらしいベテラン社員(高橋)、お調子者(岡田)、運命を信じる乙女(大塚)、元銀行で(強盗を)働いた清掃員さん(片桐)、
会社がいやで辞表を出した引きこもり(浅利)



休憩なしで、前半は会社員たちの一見穏やかそうな関係性を、ついで宇宙飛行士が入ってくることによって、部長を中心にまとまったいる風だったパワーバランスが壊れていく様子。
後半は、権力を取り戻したい部長と、爽やかなふりをしつつ「俺意外、みんなバカ!」の宇宙飛行士の傲慢さの対決。



という流れ。



一体この話が、どの方向に流れていくのかが掴みきれないスリリングさがあって、しかもいちいち可笑しいので、思う存分笑えましたー。





会話の流れが、案外一筋縄ではいかなくて、お互いに自分の主張で引き合い、後半のシリアスすぎる子孫を残す話題に移ったときには、まさかの恋愛関係が暴露され、意外な人が意外な人と付き合っていたり、好きだったりという展開で、会場からは「ええー」っとまさかの反応が。
→カテコにて、あまりに素直に心の気持ちのままに声を出した札幌市民ホールの観客が面白すぎて、笑ってましたとのギリジンのコメントでした。


タイトルの「地球の王様」は7名の地球人の初代王様を決めようとすることだったのですが、西村部長、まさかの全否定。自分のいれた1票だけ! 衝撃で、引きこもりテントに突入


さらに、子供を産めるのは君だけ、しかも優秀な遺伝子を残すために僕と!と宇宙飛行士に言い寄られてた乙女。お調子者(岡田)のことが好きな乙女(大塚)が意を決して告白すると、彼がすきなのは高橋ひとみと・・・


ところが、高橋ひとみはひきこもりテントくん(浅利)と2年前から付き合っていたと告白。がーん、ショックで倒れる乙女


さらに乙女が、「わたしのお母さんより年上の人に!」というと、倒れる高橋


と、後半は女子たちは失神合戦


土下座しまくってでも、掃除洗濯もするから「王様」にして!と懇願する西村部長のおしり、堪能させていただきました。


ギリジンといえば、きちんとお掃除と整理ダンスばかり作る器用さん。元銀行で働いたのは、銀行強盗(失敗)。服役中に学んだのが木工だったのねー。
カンナで木を均していて、なかなかの作業姿・・・似合うわ。はたきでパタパタお掃除してるのもキュートだった。


元強盗であっても今は非常に真面目に仕事をしている。いい人じゃないか? と、意外と深い疑問を投げかけてきます。拳銃を持ってたりしてね。ふふふ。


ところどころで、ギリジンの言うことが一番まともであるという場面があります。あの風貌でありながら、爽やかでベタつきがないというのは、ギリジン、素敵でした。


最初は人間が出来ている風だった宇宙飛行士が、プライド高いイヤミ発言をするくだり、なかなか面白く。本性をぶちまけて、居づらくなって一度出て行くものの何せ他に人類がいないので、戻ってくるのですがー。
仲直りで昔カレーのCMで踊ったというダンスを披露。うふふふ、ちょっと恥ずかしそうにするのがカワイイところです。
→この時、本当にカレーを食べてるそうで。札幌なのでスープカレーだったそうだ。しかも男子は辛い辛い版だったとか。


それぞれ言いたいことを言って落ちついた7名。というところで、暗転、終わり。


カテコでは、写真撮っていいですよー!と西村さん。うわわ、と慌てて起動してブレブレで撮影したのがこちら。


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札幌公演は、後半なので間合いも絶妙な7名でした。


高橋ひとみが美しくチャーミングすぎてますます好きになったのと、永井大のスタイルと顔のよさに仰天。もしかして、中年のほうが映える顔かもしれません。


西村雅彦のよさはバランスがいいことでしょうか。オーラの出し入れがさすがのベテランで(今回は冴えないおじさんがお似合いですが、でもおっさんなのに素敵だったぁ)
岡田さんなどは、いい人そうで腹黒そうで、どちらにも転んで行きそうな魅力。


浅利さんは、小柄ながらすごく人目を引く存在感で、大塚千弘ちゃんはとにかくカワイイ。


また来てくれるのかなー、楽しい舞台でした。


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