2015/04/24

『禁断の裸体』4/16昼 3 パーンと脱いだしのぶ

■寺島しのぶはいい女
プログラム読んでたら、ウッチーが、しのぶに対して文学座で一緒だった戦友のような感じ、と言っていて、そうか文学座だったかと(だからなに)
どこの演劇集団がどうこうという区別はつかないけど、長谷川博己がいたことだけでも、私のなかでは「いいね、文学座

娼婦役のしのぶ、期待を裏切らない退廃感と諦めきらない感、体を売っているなかで求める王子さまみたいな人、という揺れ動きがしっかり見えて納得です。
役柄上、下着姿が多いが贅肉ついてなくて立派だのう・・・ でもって、おばさんみたいにいつか自分が乳がんになってしまう悪夢があり、乳がんでおっぱいを失う前に!みたいな焦燥がある人物でした。50年前なら検診の精度も低そうだしね。

中盤あたりで、見てよ!とバーンと(情事のあとの場面のため、ブラつけてない)ガウンを脱ぎました。脱ぎましたね。ジェニーは自分のおっぱいがきれいだ、自慢できる部分はおっぱいだ、と言っていて、それを確認させたい。はい、私も客席から確認しました。きれいです、きれいです!

ウッチーに足にキスしてよと言ってくれたり。ああ、これセクシーだったなぁぁ 白シャツよれよれさせて、跪くウッチー、ヒールの美脚。

寺島しのぶは、年々よくなっていくよ。女優を観ている楽しさをくれる人だ。年を取ることを恐れない顔をしてる(ご本人がどう思ってるかは別で)と思う。それにしても、情緒不安定でセックスで快復したり傷ついたり、そんな役が多いですね。それだけ、生身の女性を出せる役者なんだということ。

しのぶは、エルクラーノ(ウッチー)に囲われていくと衣装も大人しくスカート丈も長く。ジェニーはジェニーのままで彼と楽しく過ごしたいんだけど、家のなかに閉じ込められてしまって、男女あるあるエピソードでした。対等な関係ってなかなかスッと生まれない。

3人のおば、3人の老女というと魔女しか連想できない。この一家にのろいをかけ続ける魔女たちだった。

おば1・木野花さん筆頭に、清い処女であることを誇りにカトリックの教えを一字一句(表面的、社会的に)守ろうと必死だ。
2幕ラスト、陵辱された甥を嘆きながら、「あの子はインポテンツなのーーーーーー!」 と天に向かって絶叫する姿、思い出深いシーンでした。セリフのおかしさと、おば1の悲しさや悔しさが、全く合致してない! すごい可笑しい! 最高でした。

オカルト気味のおば2・池谷のぶえさん。うっかりハチべぇ的な役割で、その迂闊さはとても敬虔なカトリック信者、と言いたくない。ただの無責任なうわさ好きのおばである。かわいすぎた。

おば3・宍戸美和公さん。1と2の中間点、というかキャラ的にはおば1に追従する末っ子か。これまた無責任にエルクラーノ一家に、影響を与えようと動き回っている。
セルジーニョの体を丁寧に洗うおば2と3(1は監督官みたいに眺めてる)の場面も、オカシイでしょ、それ!な。青年を真っ裸で立たせてゴシゴシ念入りに、特に大事なところは、ものすごく念入りに洗ってました・・・ そりゃオカシな子になっちゃうって。

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