Scene5 イルの雑貨店
♪愛こそ砦 マチルデ
ずーっと昔のことなのに、クレアったらいまさらヒドイよー!(俺は悪くないのにさー。な態度)と妻に向っていじいじしているアルフ。だってだって君だ。
うふふ、と余裕で笑って、この町はみんなあなたのことが好き。みんなお友達♪ と答える妻マチルデ。・・・人間関係の濃い生活圏って息苦しく思えるけど、2人はそんな小さな町で明るい妻とひょうひょうとして優しい夫、という役割を演じて来たのだ。
弱気のアルフに、聖母(役)のように歌うマチルデ。
愛こそ砦。絆があるの。
実は見てるときは全く気づいてなかったのですが、帰宅してCD聴いてて、ハッとしました。
マチルデ、1人でこの歌うたってたんだね・・・
(おお、悲しいこと!)
さっき、クレアと美しくデュエットしてたのに。
2人の絆なんて、無かったのね。守り抜くわ~♪と歌っているのはマチルデ1人で、アルフはマチルデに取りすがるのみで、一言も君を守る、とは歌わない。何も歌わない。
「デュエット」は、気持ちが通じ合っていたり、あるいは対立していたりの、何かしらの関係性を表すものだとすれば、アルフはマチルデとは歌わない。
頼られてる、この人には私だけ、って思えるからこそ、ずっとアルフと一緒にいようと思ってたのに、いよいよ身の危険を感じたら、トイレットペーパーをトランクにつっこんで、俺の命があぶないんだよう!と叫びながら、家族を捨てて逃げるのが、マチルデに対するアルフの立場で。
ラスト、裁判で挙手するマチルデを責められない。良し悪しはともかく、彼女の復讐なのかもって思った。
結婚だって、ある種の契約というか、全てではないけれどお互いさまの部分があるから。
結婚してる間、クレアのほうを愛していたのではと不安になっても、結婚したのは、妻になったのは私だからって思って納得してきたんだろうし。
声を合わせてないことに気づき、さらにさらにアルフの評価が下がりました・・・・。明確なソングライティングです。
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